録画中継

令和6年9月定例会
9月11日(水) 本会議 一般質問
自由民主党岡山市議団
安東 真理 議員
1 岡山市の文化施設と観光政策について
 (1) 学芸員等の養成・研修について
 (2) 施設間同士のネットワークについて
 (3) 岡山城の来場者増に向けての取組について
 (4) 外国人観光客の分析について
 (5) 外国人向けの観光PR動画について
2 犬・猫の殺処分ゼロの取組の周知について
 次は,順序に従いまして安東議員。
     〔5番安東真理議員登壇,拍手〕
◆5番(安東真理 議員)  自由民主党岡山市議団の安東真理でございます。
 通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1番,岡山市の文化施設と観光政策について。
 岡山城の来場者数が,リニューアルしてから非常に増えていることはとてもうれしく思います。この夏の間にも,岡山城不明門では,岡山城ゆかりの宇喜多直家,秀家と織田信長,豊臣秀吉,徳川家康の復元甲冑が展示され,ゲームやフォトスポットが用意されていたり,夏休み宿題お助け隊の企画では,岡山城をテーマにして,学芸員さんが自由研究をサポートされたり,小学生,中学生に瓦,刀,甲冑など,テーマごとに展示室で解説されたりと,様々な企画で楽しませてくださいました。
 岡山シティミュージアムで開催された旅する光の切り絵展は,入場制限された日もあるほど大好評で,切り絵も映像も音楽も全てが美しく,そしてノスタルジックで心がほっこりと温かくなるような空間に,子どもから大人までたくさんの方が笑顔で楽しまれていました。
 今月28日からは,岡山県北部で森の芸術祭が開催されます。アートディレクターは,金沢21世紀美術館の館長で,数々の国際的ビエンナーレも手がけられています。参加されるアーティストは13か国40名で,外国人観光客にも期待されているようです。
 来年は,岡山芸術交流,万博,瀬戸内国際芸術祭もありますし,岡山市への誘客のための今後の企画に期待しております。
 岡山城や博物館,美術館の現場には,運営をマネジメントする館長をはじめ,教育普及を担当するエデュケーターや,資料の保管管理,修復をするコンサベーター,広報,宣伝やファンドレイジングを担当する職員など,幅広い知識を持った多様な人材が求められるようになってきています。
 博物館法では,文化庁や都道府県が学芸員や職員に向けて研修を実施することとしており,昨年施行された新しい制度では,研修にとどまらず,博物館が主体的に人材の養成,研修を事業の一つに位置づけることが追加されています。
 約70年ぶりに博物館法が単独で改正されたのは,2019年に日本で初めての開催となった国際博物館会議京都大会も契機となっています。この会議で,文化をつなぐミュージアムという理念の徹底が採択されて,博物館に地域社会への貢献が求められるようになりました。しかしながら,日々の多様な業務を,特に岡山市は学芸員さんが少なくて,限られた人員で新たな課題に取り組み,質の高い展示,企画を継続していくことは大変力の要る作業だと思います。
 そこで質問いたします。
 (1)学芸員,また岡山城や博物館,美術館などに従事する職員の資質を高め,新しい知識を得るための取組をお示しください。
 (2)様々な課題に対応するための専門性やノウハウを持った人材を確保することは困難なため,博物館などが互いのノウハウやリソースを共有し合うネットワークを形成することで,効率的,効果的に対応することができる環境をつくっていくことが求められていますが,こうしたネットワークづくりはされているのでしょうか。
 (3)日本の各地でお城フェスが開催されています。特に横浜は,日本最大級のお城の祭典となっており,高い支持を得ているイベントとなっています。昨年の岡山城のブースでは,宇喜多秀家の甲冑と写真が撮れるので大変盛り上がっていたと聞いております。岡山城は人気ランキング5位を維持,またさらに上を目指されていることと思いますが,今後の岡山城の来場者を増やすための計画をお示しください。
 (4)岡山市を訪れる外国人観光客については,どこの国の人が,どういう目的で岡山市に来ているのか,宿泊はしているのかなどを分析した上で,誘客戦略を立てることは重要であると思います。岡山県の重点国であるフランス,タイに対しては,誘客に注力され,インフルエンサーやメディアなどで岡山の情報発信をされました。また,岡山市単独では観光コンテンツが不足するため,真庭市や吉備中央町と連携した情報発信もされるとのことでした。すし握り体験や土ひねり体験,フルーツ狩り体験のコンテンツなどがありますが,外国人観光客を誘客するためにどのように分析されて,今後の対応をされるのかをお示しください。
 (5)外国人向けの観光PR動画について,どのような言語に対応して,どう活用されていますか。現状をお示しください。
 大きな2番,岡山市保健所の犬猫殺処分ゼロを続けるための全国初の取組を,このところメディアが注目してくださっており,大変うれしく思います。先日放送された坂上どうぶつ王国では,1匹の野犬と中学生のボランティアスタッフが互いに成長していく姿が放送されて,大変感動的でした。そして,保健所の2匹の犬を坂上忍さんが引き取ってくださったことも,保健所の取組を応援したいと思われたお気持ちからだと思い,うれしく思いました。
 岡山市は殺処分ゼロを続けてくださっていますが,いまだに保健所に行くと殺されると思われている方がおられます。岡山市は殺処分ゼロを続けており,行政自ら里親訓練をし,譲渡していることをもっと広めていただきたいというお声もいただいております。
 そこで質問させていただきます。
 (1)最近テレビ番組から受けた取材と,今後受ける予定があればお示しください。
 (2)今年5月には,数十匹の野犬が住み着いていた矢坂山の野犬を捕獲されましたが,捕獲した頭数とその後の状況をお示しください。
 (3)昨年と比べて保護された犬猫の保護数と,また譲渡数の増減状況をお示しください。
 1回目の質問を終わります。
 どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○田口裕士 議長  質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。
      午前11時53分休憩
     ~~~~~~~~~~~~~
      午後1時0分開議
○森田卓司 副議長  午前中に引き続き会議を開きます。
 当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは安東議員の質問にお答えしたいと思います。
 私は,岡山城の来場者を増やすための計画の点であります。
 早いもので,もう岡山城をリニューアルして2年がたとうとしております。非常に好評なんじゃないかなと思っております。まず内容的にも非常に充実していて,私の友人なんかが行っても,すぐになかなか見れない。見れないというよりも,内容が豊富なんで,若干時間がかかると。時間がなかったんでもう一回来るというようなことをおっしゃっているような方もあり,私もなかなか最初,これは受けるんではないかなと思いましたけど,思ったとおりか,思った以上の評価をいただいているなと思います。
 しかしながら,こういったものは飽きられます。飽きられないようにしなければならないということで,岡山城サグラダ・ファミリア構想といって,すぐには……御存じない。(笑声)サグラダ・ファミリアも,だけどもう何か完成するという話もあるんで,(笑声)困ったなとは思っていますが,岡山城サグラダ・ファミリア構想ということで,いろいろと変えていく。変化をもたらしていく。そういった方針で今臨んでいるところであります。
 打合せのときに,観光・MICE担当局長に聞いたところ,次は何を考えているんだと。デジタルでいこうか,どうしようか,いろいろと今検討しているところだということであります。すぐにできるかどうかは別にして,数年,長くても5年,3年から5年で一つの変化をつくっていく,こういったことが重要なんじゃないかなと思っています。
 VRは,たまたま松田議員の顔が見えたんですけど,備中高松城のVR,なかなかいいものがあるわけでありまして,そういったことも,岡山城にも取り入れていければと思っております。
 ちなみに,戦国宇喜多家の顕彰活動,県内全ての市町村が応援したいと言っていただいております。県内の関連史跡との連携などもこれから積極的にやっていきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。
◎木内啓子 産業観光局観光・MICE担当局長  同じ項,(4)外国人観光客の分析と今後の対策についてです。
 インバウンドを誘客するために,現地の旅行会社やPRデスクの意見を聞いて,各国,地域の嗜好などを分析しています。また,今年度作成している6言語の観光パンフレットについては,各国,地域の実情に精通した現地編集者の監修により,それぞれの嗜好に合った内容としているところです。
 今後も,岡山県等と共同して,海外の旅行博への出展や現地旅行会社へのセールスを行うとともに,国内事業者へのヒアリングや旅行者へのアンケートなど,情報収集や分析を行い,効果的なインバウンド誘客に努めてまいります。
 次に,(5)外国人向けの観光PR動画についてです。
 外国人向けの観光PR動画は,英語,韓国語,中国語の繁体字,簡体字及びインドネシア語で作成しています。
 作成した動画はユーチューブに掲載するほか,多くの方が訪れる海外の現地旅行博で上映したり,インバウンドを扱う国内外の旅行会社に提供するなど,本市への誘客に向けて様々な形で活用しております。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  同じ項,学芸員等の養成,研修についてのお尋ねです。
 学芸員等の人材育成につきましては,文化庁などが主催する展示の企画立案研修や,これからの博物館等に求められる役割を学ぶ研修などを活用して資質向上を図っており,今後も引き続き,各施設に対し積極的な受講を促してまいります。
 次に,施設間同士のネットワークについてです。
 市の博物館等は,県内施設相互の連携を目的とした岡山県博物館協議会や岡山城周辺地域の文化施設の充実とエリアの発展を目的とした岡山カルチャーゾーン連絡協議会に所属し,ノウハウやリソースの共有を図るため,研修会への参加や互いの企画展などを視察しての情報交換を行っています。昨年度は,オリエント美術館をはじめ,カルチャーゾーンの各館がそのネットワークを生かして,博物館等をより楽しんでいただくためのパンフレットを作成したところです。
 以上です。
◎後河正浩 保健福祉局長  2番,犬猫の殺処分ゼロの取組につきまして,テレビ番組からの取材でございますけども,順次お答えしていきます。
 議員御案内のとおり,岡山市では,野犬対策として殺処分ゼロを継続しておりまして,メディアからの取材をいただくことは,市民の方々へお伝えできるよい機会と捉えております。
 今回,8月9日の坂上どうぶつ王国の放送後には,全国から励ましのメールやお手紙を頂戴するなど,反響も大きく,本市の取組を多くの方々に知っていただくことができました。
 今年度のテレビ取材につきましては,8月末現在ですが,報道,企画物など合わせて7番組から取材の申込みを受けておりまして,うち4番組については既に放送されたところでございます。その他につきましては,これから取材または放送予定と伺っております。
 次に,矢坂山の野犬についてでございます。
 矢坂山の野犬につきましては,捕獲おりの設置や餌やり自粛のチラシ配布などによりまして,重点的に捕獲に努めてきたところです。頭数といたしましては,今年4月から今月9月の第1週末にかけまして,33頭捕獲することができましたが,これも地域住民の方々,ボランティアなど,関係者の皆さんの御協力があってこその成果と認識しております。
 今後も引き続き,関係者の皆さんの御協力をいただきながら,野犬の捕獲に努めてまいります。
 次に,保護数や譲渡数の昨年との比較でございます。
 野犬対策事業につきましては,昨年度からスタートしておりまして,まず保護数でございますが,年度途中でございまして,各年度の第1四半期,4月から6月の数値について,令和5年度と令和6年度の比較で申し上げます。犬41頭から56頭で15頭増加,猫のほうは67頭から54頭,13頭の減少となっております。
 譲渡数につきましては,同じく犬29頭から35頭で6頭増加,猫のほうは59頭から52頭と7頭減少となっております。
 以上です。
     〔5番安東真理議員登壇〕
◆5番(安東真理 議員)  御答弁どうもありがとうございました。
 それでは,再質問させていただきます。
 岡山城が,今人気5位になるまで注目されているのは,やはりアミューズメントの要素と,あと歴史的資料の要素があることもとても大きいと思います。
 歴史資料館的な要素で見たときに,岡山城の展示をさらによいものにしていただきたいという願望がとてもございます。市長が先日,御答弁の中で,岡山市には文化財に詳しい方,優秀な学芸員の方がたくさんいらっしゃるとおっしゃられていました。学芸員の方のネットワークの力も十分におありだということがよく分かりました。そのネットワークを今後もしっかりと活用していただきたいと思います。限られた人材と限られた時間の中で,展示の質を保ち,また効率的に行うためにも,甲冑のように組立ての複雑なものに関しては映像に撮ってマニュアル化されたりはされないでしょうか。所蔵品を画像に保存して残すのと同じように,展示方法も映像に撮っておけば,言葉で伝えることが難しい知識の伝承になると思いますが,御所見をお願いいたします。
 それから,保健福祉局長に要望です。
 私が所属しているわんぱーくには,何人もの中学生から大学生の方がおられて,シェルターボランティアで通ってくださって頑張っています。自分が通っている大学の学園祭で,保護犬,保護猫の譲渡会ができるように掛け合ってくださったりなど,自ら行動を起こして,本当に一生懸命頑張ってくださっています。これからの社会を築いていく若い世代の方が,わんぱーくで大人と一緒になって様々な経験を積んでくださることは,命の大切さを学ぶ,まさに命の授業そのものでもあって,また彼らの将来の貴重な体験になっていると思います。彼らは,本当に殺処分なんてない社会をつくってくださるのではないかと思える,私たちの希望の光でもあります。
 岡山市の殺処分ゼロの活動を見て,ボランティアの人たちは本当に頑張っていけているので,引き続き岡山市の殺処分ゼロの取組を継続していただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 以上をもちまして再質問を終わります。
○森田卓司 副議長  当局の答弁を求めます。
◎木内啓子 産業観光局観光・MICE担当局長  学芸員のネットワークの活用と展示方法等を映像を使ってマニュアル化できないかというお尋ねだったかと思います。
 学芸員は,学芸員同士や専門家の方などと定期的に情報交換や研修会を実施しているところです。今後もこのネットワークを活用して,一人一人の知識や技能の向上に努めてまいりたいと考えております。
 また,議員御提案の展示替えの過程を映像化するということにつきましては,今後,学芸員等のネットワークの中で検討していくように考えております。
 以上です。
○森田卓司 副議長  以上で安東議員の質問は終わりました。(拍手)
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