録画中継

令和6年9月定例会
9月20日(金) 決算特別委員会
自由民主党岡山市議団
和氣 健 議員
1 決第1号 令和5年度岡山市一般会計歳入歳出決算について
 (1) 財政状況について
 (2) 岡山城主要部跡地整備推進事業について
 (3) 子ども医療費助成制度の拡充について
 (4) 女性が輝くまちづくり事業について
 (5) 防犯灯,防犯カメラについて
 (6) 部活動地域移行について
 (7) 文化財と観光融合による新たな魅力づくりについて
 (8) 岡山城リニューアル事業について
 (9) 公共交通について
 (10) 給食費について
 (11) GIGAスクールモデルによるICTの活用について
 (12) 児童虐待防止の推進について
    午前10時0分開会

○則武宣弘 委員長  それでは、ただいまから決算特別委員会を開会いたします。
 本日の会議録署名委員に早野委員を指名いたします。

△1 代表質疑
  決第1号 令和5年度岡山市一般会計歳入歳出決算について
  決第2号 令和5年度岡山市国民健康保険費特別会計歳入歳出決算について
  決第3号 令和5年度岡山市用品調達費特別会計歳入歳出決算について
  決第4号 令和5年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計歳入歳出決算について
  決第5号 令和5年度岡山市公共用地取得事業費特別会計歳入歳出決算について
  決第6号 令和5年度岡山市財産区費特別会計歳入歳出決算について
  決第7号 令和5年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計歳入歳出決算について
  決第8号 令和5年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計歳入歳出決算について
  決第9号 令和5年度岡山市介護保険費特別会計歳入歳出決算について
  決第10号 令和5年度岡山市後期高齢者医療費特別会計歳入歳出決算について
  決第11号 令和5年度岡山市公債費特別会計歳入歳出決算について
  決第12号 令和5年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計歳入歳出決算について
  決第13号及び甲第175号議案 令和5年度岡山市水道事業会計決算及び令和5年度岡山市水道事業剰余金の処分について
  決第14号 令和5年度岡山市工業用水道事業会計決算について
  決第15号 令和5年度岡山市病院事業会計決算について
  決第16号及び甲第176号議案 令和5年度岡山市市場事業会計決算及び令和5年度岡山市市場事業剰余金の処分について
  決第17号 令和5年度岡山市下水道事業会計決算について

○則武宣弘 委員長  それでは、日程に従い、審査を進めたいと思います。
 本日は、代表質疑を行います。
 まず、審査に当たり、一言委員会運営についてお願いいたしておきます。
 御通知申し上げておりますとおり、各会派における代表質疑の時間は会派所属議員数に7分を乗じて得た時間とし、上限は20分でお願いいたしたいと思います。
 委員各位におかれましては、令和5年度決算の審査であることを十分に御認識の上、質疑のほどよろしくお願いいたします。
 また、再質疑の際には簡潔、明瞭に発言し、質疑の趣旨が明確に伝わりますよう御協力をお願いいたします。
 なお、個別、詳細な質疑につきましては、分科会審査でお願いしたいと思います。
 また、当局におかれましては、質疑の要点を十分に把握され、委員の質疑の重複、引用や同じ答弁の繰り返しを避け、簡明、的確に答弁されますよう、この際申し上げておきます。
 それでは、順序に従いまして自由民主党岡山市議団の代表質疑を行います。和氣健委員。

◆和氣健 委員  皆さんおはようございます。自由民主党岡山市議団の和氣でございます。会派を代表して決算特別委員会の質疑をさせていただきたいと思います。
 独り言を交えて。今年の暑さは本当に異常で、記録ずくめの暑さで本当に参りました。今なお残暑厳しいこの暑さに耐えておるところでございますけれども、暦の上ではもう既に秋、15日は中秋の名月ということで、私はある女性コーラスの美しい歌声に酔いしれたのでありました。
 最後の曲が本当に感動的でありまして、「里の秋」という歌でございました。歌詞を渡されて全員で合唱隊になったわけでありますが、誰もが知っている童謡であります。
 正直、私はこの童謡の意味をまるで理解していなかったのでありまして、1番は静かな静かな里の秋と、こう始まるわけでありますが、ところが3番目の詞に目をやってこれを歌うことになったわけです。さようなら、さようなら、椰子の島。お船に揺られて帰られる。ああ、父さんよ御無事でと今夜も母さんと祈りますという歌詞でありました。戦地にお父さんを送り出して無事で帰ってほしいと願っている歌と初めて知ったのでありました。その状況が目に浮かび、本当に胸に込み上げるものがありました。戦争が起きれば多かれ少なかれそのようなことが起こるのかなというふうなことであります。
 いずれにしましても、もうすぐ秋らしくなってくると思いますし、11月議会が来るとまた寒い寒いというような話になるわけで、そうこうするうちに年末を迎えることになります。本当に月日のたつのは早いものであります。このスピードに取り残されないように頑張っていかなければならないと思っているところでございます。
 それでは、令和5年度決算について、自由民主党岡山市議団を代表して質疑をさせていただきます。
 1、決第1号令和5年度岡山市一般会計歳入歳出決算についてでございます。
 (1)財政状況について。
 令和5年は、コロナウイルス感染症が2類から5類となり、アフターコロナという言葉の下、岡山城の令和の大改修の影響などにより、インバウンドが想像以上に増えたり、新しい市民会館、岡山創造劇場ハレノワの完成などもあり、市内でも多くのイベントが復活しました。
 そこでお尋ねいたします。
 令和5年度普通会計決算では、歳入総額3,921億円強、歳出総額3,777億円強、実質収支額108億円強(前年比12億円強)となりました。分析結果と御見解をお示しください。
 また、令和4年度不用額を踏まえ、令和5年度予算では見直しされた事業費もあります。結果、令和5年度不用額はどのようになったのか、お示しください。
 (2)岡山城主要部跡地整備推進事業について。
 町なかの魅力とにぎわい、回遊性の向上を図るため、岡山城主要部跡地(旧内山下小学校跡地、旧岡山市民会館、旧NHK岡山放送会館跡地等)の整備推進に向けた予算が計上され、令和5年度は導入施設の配置計画や便益施設の規模、官民の役割負担について検討が行われました。検討結果についてお示しください。
 また、観光やまちづくりなどの視点はどのように検討結果に反映されたのでしょうか。
 (3)子ども医療費助成制度の拡充について。
 子ども医療費助成制度は、就学前から高校生等の対象者が保険医療でかかった医療費の自己負担額を市が助成する制度で、助成の範囲は病院等で健康保険の対象となる診療または投薬を受けたとき窓口で支払うことになっている医療費の自己負担分となっています。
 市は、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりのため、子育ての負担感や不安感を和らげる支援として制度の拡充を行いました。令和5年10月から高校生等の入院医療費の自己負担額を3割から無料に拡充するとともに、令和6年1月より小学生の通院医療費の自己負担額を1割から無料に、同様に中・高校生の通院医療費を3割から1割に拡充しています。
 そこでお尋ねいたします。
 令和5年度の子ども医療費助成による扶助費の決算額は24億5,082万円余ですが、それぞれの助成制度拡充により増えた受給者数と助成額についてお示しください。
 (4)女性が輝くまちづくり事業について。
 市は、女性の活躍を応援する取組を進めています。令和5年度に実施した女性が輝くまちづくり事業では、男女共同参画推進事業所の認証や大学生のためのキャリア形成応援事業、困難を抱える女性へのSNS相談事業等を実施しており、約1,400万円を拠出しています。
 そこでお尋ねいたします。
 女性が輝くまちづくり事業の実績及び評価並びに男女共同参画社会の進展にどのように貢献したのか、お示しください。
 (5)防犯灯、防犯カメラについて。
 地域防犯のために必要な防犯灯と防犯カメラは、岡山市の補助を受けながら町内会が設置し管理していますが、町内会の高齢化や組織率の低下などにより、年ごとに運営状況の厳しさが増しています。また、昨今の物価高騰の影響を受けて設備費等も上昇しており、町内会の負担が増大しています。
 岡山市連合町内会から議会や岡山市への要望書が出されています。
 そこでお尋ねいたします。
 ア、執行状況とこれまでの設置状況をお示しください。
 イ、防犯灯設置費補助金の予算額3,000万円ですが、決算額は397万円となっており、大きな開きがあります。何灯設置され、この状況をどのように考えているのか、御所見をお示しください。
 ウ、防犯カメラ設置支援事業費補助金は年度途中に予算額に達し、申込みができなかった町内会があったことを聞いております。何機設置され、何件の申込みを断り、またこの状況に対しての御所見をお示しください。
 (6)部活動地域移行について。
 部活動は、子どもの新しい目標をつくっていく上で大切なことであり、同時に教職員の働き方改革としても重要なテーマです。
 そこでお尋ねいたします。
 執行状況と取組効果、さらに事業を進める上で工夫した点についてお示しください。
 (7)文化財と観光融合による新たな魅力づくりについて。
 国指定史跡、遺構を復元し、観光誘客につなげる事業を行っております。
 そこでお尋ねいたします。
 執行状況とどのようなものがどこにできたのか、お示しください。
 (8)岡山城リニューアル事業について。
 令和の大改修を終えた岡山城について、イベント、プロモーション、岡山城史跡保存事業等を行っています。
 そこでお尋ねいたします。
 執行状況と主な事業とその効果をお示しください。
 (9)公共交通について。
 岡山駅前広場への路面電車の乗り入れは、利便性の向上や中心市街地での回遊性向上のため、あわせて岡山市の玄関口である駅前広場の機能や魅力向上を図るため、令和2年4月より工事着手しました。全体事業費は約94億円を見込んでいますが、令和5年度は駅前広場の一般車ゾーンをタクシーゾーンに改修する工事を実施いたしました。
 そこでお尋ねいたします。
 ア、岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業費は、①地下街補償、②駅前広場工事、③軌道工事の17億790万円ですが、内訳と整備の状況をお示しください。
 また、タクシーゾーン改修後、事業者と利用者の感想をお示しください。
 イ、路面電車の延伸事業について、執行及び協議状況はどうなっているのか、お示しください。
 (10)給食費について。
 学校給食費について、食材費と光熱水費等は通常保護者負担ですが、令和5年度は国の物価高騰支援により食材費の物価高騰分は公費負担、また光熱水費等は全て公費負担となり、さらに令和6年度分も光熱水費等は国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金により公費負担となりました。子育て支援策として医療費、給食費の無償化は各自治体において競い合っていますが、本来は国がすべき子育て支援策の一つであると思います。令和5年度の学校給食費について、食材費と光熱水費等をお示しください。
 (11)GIGAスクールモデルによるICTの活用について。
 GIGAスクール構想で令和3年度には1人1台端末を整備しておりますが、令和4年度には学校へ訪問、支援を行うICTに知見を有する人材の配置や1人1台端末利用の環境整備や端末持ち帰りに係る支援を行っております。
 ただ、令和5年度事業評価を見ると授業でコンピューターなどのICTを毎日使用する子どもの割合は、全国平均より10ポイント近く低い状況であります。この事業の実績、成果をお示しください。
 (12)児童虐待防止の推進について。
 令和4年1月に発生した被虐待児童死亡事例への検証報告を踏まえ、令和5年度は予算が大幅に拡充され、児童虐待の防止や早期発見に向けた取組が推進されました。
 そこでお尋ねいたします。
 ア、虐待通告等電話相談受付事業をはじめとする新規事業や、法的対応機能強化事業など予算を拡充した事業に対し執行状況と評価についてお示しください。
 イ、令和5年度、本市への虐待通告受理件数は前年度と比較しどのような変化があったのでしょうか。警察への援助要請件数とあわせてお示しください。
 ウ、検証報告では、組織、人員体制の見直し、職員の資質向上、スーパーバイザーの配置等についても提言がありました。この点の取組についてお示しください。
 エ、児童養護施設や医療機関、警察など関係機関との情報共有や連携強化、地域との協力関係の構築や強化は大変重要なことと考えます。この点の取組実績についてお示しいただければと思います。
 以上で第1回の質疑を終わります。
 ありがとうございました。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 政策局長  1の項、(2)岡山城主要部跡地整備推進事業についてお答えいたします。
 令和5年度の事業では、まちづくりの視点や地理的な特徴などを踏まえて、令和5年度に策定した岡山城主要部跡地整備方針の実現に向け、情報収集や民間ヒアリングなどを行いながら内容検討を進めました。プロポーザルにより選定したコンサルタントに1,995万円余で検討支援業務を委託しております。
 主な検討結果としましては、イベント会場や避難場所にもなる広場を市民会館跡地と旧内山下小学校のグラウンド部分に配置、岡山城の遺構や歩行者動線などを考慮し、飲食・物販施設などは市民会館跡地に配置、建築面積は最大1,200平米程度、階数は2階建てまで、岡山城へのアクセス性向上のため、観光バスも駐車可能な駐車場を旧NHK岡山放送会館エリアに配置、官民の役割分担として飲食・物販施設と駐車場の整備運営や広場全体の管理は民間事業者が行うことを基本としています。
 観光やまちづくりの視点などについては、対象地が岡山城の城郭内にある、旭川河畔や石山公園に隣接する、町なかの主要な東西南北軸のクロスポイントにある、広域避難所である烏城公園一帯にあるという特徴を有することから、西の丸周辺を含む旧城下町エリアのまちづくりにおいて歴史文化を生かすという視点、市民や観光客の回遊性を高めるという視点を踏まえて検討しました。これらの検討結果を踏まえて令和5年5月に岡山城西の丸周辺広場整備についてを取りまとめ、公表しております。
 以上です。

◎ 財政局長  同じ項、財政状況についてお答えいたします。
 令和5年度決算を踏まえた財政状況につきましては、まず財政健全化法に基づく各指標に照らし実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率のいずれも基準値をクリアできております。
 また、経常収支比率は90.0%と昨年度より僅かに上昇したものの、財政の弾力性は一定程度確保されているものと考えております。
 次に、普通会計における歳入歳出の状況について見ますと、委員御紹介のありましたように歳入3,922億円に対し歳出は3,777億円、翌年度への繰越財源を除いた実質収支は108億円となっており、ここから一定の財政調整基金への積立ても確保したところでございます。
 歳入では、地方税が個人市民税の所得割や固定資産税の増加等により1,356億円と過去最高となっております。
 また、歳出の状況を性質別に見ますと扶助費が最も多く、全体の27%を超える1,034億円となっており、伸び率についても障害者の自立支援に係る給付費の伸びや子育て支援の拡充などに伴い前年度比で65億円、6.7%の増となっております。
 また、一般会計の不用額といたしましては、112億円と前年度比で32億円の減となっており、不用額が予算額に占める割合も2.8%と同じく0.8ポイントの減となっております。
 財源が限られる一方で、人口構造の変化に伴う社会保障関係費の増や物価高騰、金利上昇など、歳出増の要因が拡大していることなどから、財政指標や財政調整基金残高に意を配りつつ、不用額の見直しをはじめ経常的な経費の不断の見直しを行いながら真に必要な予算を確保できるよう、健全で持続可能な財政運営に向けた取組が一層重要になっていると考えております。
 以上です。

◎ 市民生活局長  同じ項、(5)番、防犯灯、防犯カメラについて順次お答えします。
 まず、執行状況と設置状況についてです。
 町内会等が設置する防犯灯及び防犯カメラに関係する執行額は、防犯灯設置費等補助金として397万円、防犯カメラ設置支援事業費補助金として1,684万3,000円で、それぞれ支出しております。また、町内会等がこれまで設置し、管理されている総数は令和5年度末現在防犯灯3万9,468灯、防犯カメラ845台となっております。
 続いて、防犯灯の令和5年度の設置数と当初予算と決算額についてです。
 町内会が設置された防犯灯数は、新規201灯、取替え176灯の合計377灯です。
 また、当初予算額と決算額の開きにつきましては、防犯灯の耐用年数は8年から10年とされ、町内会所有の多くは耐用年数を迎えることもあり、市民の安全・安心を守る観点から、取替えの要望に対応できるよう予算を確保してまいりましたが、取替えの申請が予想より大幅に下回ったため、2月議会において減額補正したものとなります。
 地域の安全・安心を守る防犯灯は重要なものと認識しており、町内会の皆様には機能が著しく低下する前での計画的な取替えもお願いしながら適正な予算管理に努めてまいります。
 続いて、防犯カメラの令和5年度設置台数と申込み締切り後の相談件数及びこの状況に対しての所見についてです。
 町内会等が設置された防犯カメラの台数は、新規52台、更新49台の合計101台、また申込み締切り後の相談件数は41件でした。
 昨年度は、コロナ禍が落ち着き町内会活動が本来の動きに戻り、新規設置数が増加するとともに新たに更新を補助対象に加えたこともあり、想定を上回る申請がありました。
 続いて、(6)番部活動地域移行について、執行状況、取組効果、工夫した点についてです。
 執行額は約425万円で、主なものとしては学生指導者への謝礼金208万円、プロスポーツチームによる指導業務委託料97万円となっております。
 取組の効果としては3中学校の25部活動に学生指導者88人を派遣し、約1,700時間の専門的な技術指導が行われたことで中学生からは次へのステップにつながる意欲や技能の向上があったという意見、また顧問からは技術指導の負担軽減なったとの声も聞いております。
 なお、事業を進める上でSNSを活用した情報共有による事務負担の軽減や、生徒、保護者、顧問、指導者へのアンケート結果を踏まえた改善等を行いました。
 以上です。

◎ 市民協働局長  同じ項、女性が輝くまちづくり事業における実績と評価、男女共同参画社会進展への貢献についてお答えいたします。
 女性が輝くまちづくり事業のうち、女性活躍や仕事と生活の両立支援を推進している企業を女性が輝く男女共同参画推進事業所として認証するきらりと認証では、令和5年度末時点の認証事業所数が110社となり、前年度と比べ20社増加しており、女性が社会の中で能力等を発揮できる環境づくりに一定の成果が出ているものと考えています。
 また、困難を抱える女性への支援では、LINEによる相談を開始し、特に若年層が相談しやすい環境が整ったことから、相談件数が令和4年度の229件から令和5年度では776件と大幅に増加し、効果があったものと考えております。
 そのほか、固定的な性別役割分担意識やアンコンシャス・バイアスの解消のため、また働く場における女性活躍やワーク・ライフ・バランスを推進するため、就労中の女性を対象としたキャリアアップ講座や大学生を対象としたキャリア形成応援講座なども実施しており、男女共同参画社会の推進に努めております。
 以上です。

◎ 保健福祉局長  同じ項、子ども医療費助成制度の拡充について、受給者数、助成額についてです。
 まず、受給者数についてですが、拡充前は中学生が入院のみ助成対象であったため、入院中の方や入院予定の方などから申請により受給資格証を交付しておりました。令和6年1月から通院の助成対象を高校生等まで拡充いたしまして、令和5年12月中旬に対象の方に申請なしで受給資格証を交付した結果、中学生は1,495人から1万9,240人へ増加し、高校生等は1万9,328人となりました。
 また、助成額についてですが、受診から2か月後の請求となりますので、令和5年10月から拡充した高校生の入院医療費は、10月から1月までの4か月分で約1,500万円でございます。
 令和6年1月から拡充した通院医療費は、自己負担1割から無料となった小学生が1か月分で約3,500万円、自己負担3割から1割となった中・高校生は、それぞれ1か月分で共に約2,200万円となりました。
 なお、令和5年度決算額を基に通年を試算した場合、拡充部分は約10億円となり、必要見込額とほぼ同額になるものと考えております。
 以上です。

◎ 岡山っ子育成局長  同じ項、児童虐待防止の推進について順次お答えします。
 まず、新規拡充事業の執行状況と評価についてです。
 新規拡充した主な事業のうち、虐待通告等電話相談受付業務委託については3,118件受け付けました。これにより、こども総合相談所職員の相談業務への集中化と緊急事案への対応時間を捻出することができました。
 また、法的対応機能強化事業については弁護士から法的助言をいただき、困難事例の対応が強化されました。
 こうした取組に加え、児童相談所及び一時保護所の第三者評価を受審し、様々な指摘に対して改善に向けた対応を行いました。
 このほか養育負担を抱える家庭へ家事等を行うヘルパーを延べ178回派遣し、養育状況の改善を図るとともに家庭状況の情報収集に努めたことで児童虐待の未然防止につながりました。
 虐待予防の啓発については虐待防止推進フォーラムを国と協働で開催し、幅広く市民へ周知ができました。
 次に、虐待通告受理件数と警察への援助要請件数の変化についてです。
 令和5年度のこども総合相談所の虐待通告受理件数は1,045件で、前年度の1,118件に比べて減少しました。
 また、警察への援助要請等の件数は22件と前年度の12件に比べ増加しました。
 虐待の内容は、身体的虐待が65件から132件、ネグレクトが162件から219件に増えています。
 また、心理的虐待については第三者評価機関の指摘を受け、面前DVを全て心理学的虐待に計上することにしたため、193件から433件に増えております。通告元は例年どおり警察等が最多になっております。
 また、地域こども相談センターの虐待通告受理件数は787件となっており、前年度の931件に比べ減少しております。虐待の内容は例年どおりネグレクトが多く、前年度の161件から198件に増えております。通告元は前年度と同様に、学校、保育所等が最多となっております。
 次に、組織、人員体制の見直し、職員の資質向上、スーパーバイザーの配置等の取組についてです。
 組織、人員体制につきましては、こども総合相談所では令和5年4月に現職警察官1名を新たに配置しました。これにより、警察の知見も取り入れた虐待通告の精査や警察への速やかな援助要請等の実施につながっております。また、児童相談所長経験者を含む児童福祉司を2名増員するとともに、スーパーバイザーを2名から3名配置としました。この配置により、ケースの進行管理等が改善されたものと考えております。
 次に、職員の資質向上につきましては、こども総合相談所のスーパーバイザーや経験値の高い職員が新たに配属された職員等に対して知識の習得や面談時の聞き取り技術の助言等の育成指導に当たりました。加えて、児童福祉司の法定研修内容にDVと児童虐待の関係に関する内容を取り入れるなど、見直しを行いました。こうした取組により、児童虐待防止に向けた体制の強化と職員の資質向上が進んだものと考えております。
 次に、児童養護施設や医療機関、警察等関係機関との情報共有や連携強化、地域との協力関係構築への取組実績についてです。
 児童養護施設との連携につきましては、随時施設を訪問して入所児童の支援状況を共有するとともに、施設ごとの連絡会において全ケースについて援助方針を協議しました。また、岡山県児童養護施設等協議会主催の研修会へ職員を講師として派遣することに加え、入所児童の担当児童福祉司等も受講させ、施設職員とグループワークで意見交換を重ねたことで協働体制の構築につながったものと考えております。
 次に、医療機関との連携につきましては、令和5年度から新たに開始された医療機関、警察及びこども総合相談所の3者機関による事例検討会へ2回参加しました。これにより、各機関の役割について理解が深まり、医療機関において児童虐待が疑われる通告等に対してより的確な対応につながっております。
 続いて、警察との連携につきましてはこども総合相談所への現職警察官の配置に加え、警察機関との連絡会の実施や合同研修会への参加により連携体制の強化が図られ、虐待リスクの共有や対応の迅速化につながっております。
 地域との協力関係につきましては、6福祉区ごとに設置している要保護児童対策地域協議会を年2回開催し、地域内の民生委員などの代表者、学校・園の関係者、警察などが一堂に会して地域の現況や各団体の取組について情報交換を行いました。
 このほか、地域こども相談センターの職員が必要に応じて民生委員等の定例会などに参加し、地域での連携を深めるように努めました。
 以上でございます。

◎ 観光・MICE担当局長  (7)文化財と観光融合による新たな魅力づくりについてのうち、観光誘客につなげる事業の執行状況等についてお答えします。
 歴史・文化遺産の魅力発信事業では、歴史観光ウェブサイトや電子雑誌による情報発信、AR(拡張現実)技術を活用した謎解きイベントなどの実施を行い、約2,500万円を執行いたしました。
 なお、岡山県観光客動態調査における令和5年の観光入り込み客数は、後楽園・岡山城周辺で前年比45.2%増の172万7,000人、吉備路では10.5%増の132万2,000人となっており、一定の効果があったものと考えております。
 続いて、(8)岡山城リニューアル事業について、大改修後の岡山城で行ったイベント等の執行状況、主な事業と効果についてです。
 岡山城一帯では春、夏、秋の烏城灯源郷とその関連イベント、烏城夏まつり、秋のおかやま桃太郎まつり、リニューアル1周年イベント「集え!岡山城」、謎解きイベントなどを実施いたしました。「集え!岡山城」の6万1,000人をはじめ、イベント全体を通して30万人以上の方にお越しいただきました。
 また、プロモーションとしては忍者が岡山城を紹介する動画によるPRや、お城EXPO等の県外イベントでのPRなどを行いました。県外イベントでは、合計で1万人以上の方に岡山城ブースにお立ち寄りいただきました。
 なお、おかやま城下町物語実行委員会に8,950万円の負担金を拠出し、執行率は99.7%、おかやま桃太郎まつり運営委員会に岡山城一帯で開催のイベント相当分として2,863万円の負担金を拠出し、執行率は100%となっております。
 以上です。

◎ 理事  同じ項、公共交通についてお答えします。
 まず、路面電車乗り入れ整備事業費の内訳と整備の状況とタクシーゾーンの改修後の事業者と利用者の感想についてです。
 岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業の令和5年度決算額の内訳は、地下街補償費が約10.6億円で、影響範囲の全テナントの移転が完了し、令和6年9月から地下街補強工事に着手しております。
 次に、駅前広場工事等が約3.7億円で、令和5年度12月に新しいタクシー乗降場が完成し、現在一般車ゾーンの工事を行っているところです。
 また、軌道工事に関する補助金は約0.6億円で、工事期間中に必要な仮設分岐機の設置等を行っております。
 最後に、タクシー乗降場について事業者からは上屋が大きくなったことでお客様が雨にぬれずに円滑に乗降できるようになりよくなった、また利用者からはきれいな乗降場ができたとの声をいただいていると聞いております。
 次に、路面電車の延伸事業についてです。
 路面電車の延伸・環状化事業については、コロナ禍による利用者の減少により事業者との協議が中断しており、令和5年度の予算執行及び協議は行っておりません。現在、改めて事業化に向けた検討を進めており、路面電車利用者の需要の推計や概算事業費の精査などを行っているところであり、準備ができ次第費用負担や役割分担などについて事業者との協議を再開したいと考えております。
 以上です。

◎ 教育長  同じ項、文化財と観光融合による新たな魅力づくりのうち、国指定史跡、遺構の復元の執行状況等についてのお尋ねです。
 史跡造山古墳群保存整備事業においては、後円部のり面の崩落防止工事を行い、約4,700万円を執行いたしました。また、史跡地の公有化も進めており、東側集落部分の土地購入を行い、約3,700万円を執行いたしました。
 大廻小廻山城跡では、史跡地の公有化事業として土塁内の土地購入を行い、約4,700万円を執行いたしました。
 万富東大寺瓦窯跡では大寺山地区の発掘調査を行い、約140万円を執行いたしました。
 次に、岡山城リニューアル事業のうち、岡山城史跡保存事業の執行状況、事業、効果についてです。
 岡山城では、本丸下の段石垣の保存修理工事を行い、約3,200万円を執行いたしました。また、内下馬門と太鼓櫓の復元に向けた基本的な調査を行い、約1,000万円を執行いたしました。文化財としての岡山城の保存整備を着実に前に進めることができたところです。
 次に、給食費についてのお尋ねです。
 令和5年度に支出した学校給食費のうち、食材費については小学校が約705万1,000食、中学校約315万2,000食、義務教育学校8万7,000食の合計1,029万食で33億4,484万円余であり、うち物価高騰対策として2億6,417万円余を国の臨時交付金を活用して支援いたしました。
 また、光熱水費等については2億2,949万円余であり、同じく国の臨時交付金を活用してこちらは全額公費負担とするよう支援いたしました。
 この項最後に、GIGAスクールモデルによるICTの活用について、事業の実績、成果についてです。
 令和5年度の執行額は3億3,000万円余で、ICT支援員の配置、ネットワーク障害や故障端末への対応、インターネット環境の整備などを進めました。その結果、ICT活用の指導ができる教員の割合は69.8%から72.9%に上昇しております。
 一方、令和4年度の事業でICT機器を毎日使用したと回答した岡山市の小学生は17.9%、中学生6.6%でした。令和5年度は、小学生19.8%、中学生13.7%となり、いずれも前年度を上回ったものの、全国平均の小学生25.3%、中学生31.0%より低い状況にあります。
 課題としては学習者用端末の活用状況や方法について学校や教員間で差が生じており、好事例を横展開し、統一して活用できるデジタルツールがなかったことも原因の一つと考えています。そのため、新たにデジタルAIドリルと授業支援ソフトを導入し、活用を進めているところです。
 以上です。

○則武宣弘 委員長  それでは、以上で自由民主党岡山市議団の代表質疑は終了いたしました。
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