録画中継

令和6年2月定例会
3月5日(火) 予算特別委員会
おかやま創政会
小林 寿雄 議員
■甲第3号議案 令和6年度岡山市一般会計予算について
1 一般会計予算(案)のポイントについて
2 アートの創造・発信・交流の充実について(アートによるまちづくり)
3 観光振興とインバウンド誘客について
4 活力ある農業振興について
5 学校教育の充実について
■甲第6号議案 令和6年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について
■甲第9号議案 令和6年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について
6 集金・納付業務の負担軽減について
    午前10時0分開会

○則武宣弘 委員長  ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 本日の会議録署名委員に桑田委員を指名いたします。

△1 質疑
  甲第3号議案 令和6年度岡山市一般会計予算について
  甲第4号議案 令和6年度岡山市国民健康保険費特別会計予算について
  甲第5号議案 令和6年度岡山市用品調達費特別会計予算について
  甲第6号議案 令和6年度岡山市災害遺児教育年金事業費特別会計予算について
  甲第7号議案 令和6年度岡山市公共用地取得事業費特別会計予算について
  甲第8号議案 令和6年度岡山市財産区費特別会計予算について
  甲第9号議案 令和6年度岡山市学童校外事故共済事業費特別会計予算について
  甲第10号議案 令和6年度岡山市母子父子寡婦福祉資金貸付事業費特別会計予算について
  甲第11号議案 令和6年度岡山市介護保険費特別会計予算について
  甲第12号議案 令和6年度岡山市後期高齢者医療費特別会計予算について
  甲第13号議案 令和6年度岡山市公債費特別会計予算について
  甲第14号議案 令和6年度岡山市立総合医療センター病院事業債特別会計予算について
  甲第15号議案 令和6年度岡山市病院事業会計予算について
  甲第16号議案 令和6年度岡山市水道事業会計予算について
  甲第17号議案 令和6年度岡山市工業用水道事業会計予算について
  甲第18号議案 令和6年度岡山市市場事業会計予算について
  甲第19号議案 令和6年度岡山市下水道事業会計予算について
  甲第20号議案 地方自治法の一部を改正する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例の制定について
  甲第21号議案 岡山市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第22号議案 職員の服務の宣誓に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第26号議案 岡山市営火葬場条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第27号議案 岡山市男女共同参画社会の形成の促進に関する条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第28号議案 岡山市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第29号議案 岡山市病院及び診療所の人員及び施設等に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第30号議案 岡山市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第31号議案 岡山市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第32号議案 岡山市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第33号議案 岡山市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第34号議案 岡山市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第35号議案 岡山市指定通所支援の事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第36号議案 岡山市指定障害児入所施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第37号議案 岡山市指定障害福祉サービスの事業等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第38号議案 岡山市指定障害者支援施設等の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第39号議案 岡山市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第40号議案 岡山市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第41号議案 岡山市指定居宅サービス等の事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について
  甲第42号議案 岡山市指定地域密着型サービスの事業の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第43号議案 岡山市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第44号議案 岡山市指定介護老人福祉施設の人員,設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第45号議案 岡山市介護老人保健施設の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第46号議案 岡山市指定介護療養型医療施設の人員,設備及び運営に関する基準を定める条例を廃止する条例の制定について
  甲第47号議案 岡山市介護医療院の人員,施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第48号議案 岡山市指定介護予防サービス等の事業の人員,設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例の制定について
  甲第49号議案 岡山市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員,設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第50号議案 岡山市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第53号議案 岡山市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第54号議案 岡山市立認定こども園条例等の一部を改正する条例の制定について
  甲第56号議案 岡山市開発行為の許可基準等に関する条例を廃止する条例の制定について
  甲第57号議案 岡山市営住宅条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第58号議案 岡山市農業集落排水処理施設条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第59号議案 岡山市消防事務手数料条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第60号議案 岡山市火災予防条例の一部を改正する条例の制定について
  甲第61号議案 岡山市立岡山後楽館中学校・高等学校授業料及び入学選抜手数料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について

○則武宣弘 委員長  それでは、日程に従い審査を進めたいと思います。
 日程第1、甲第3号議案令和6年度岡山市一般会計予算について以下53件の議案を一括して議題とし、質疑を行います。
 それでは、順序に従いまして小林委員。

◆小林寿雄 委員  おはようございます。おかやま創政会の小林寿雄です。
 それでは、甲第3号議案令和6年度岡山市一般会計予算から質疑させていただきます。
 1、令和6年度一般会計予算(案)のポイントについて。
 (1)令和5年度の当初予算は「かわる、はぐくむ、躍動するおかやま」と銘打たれておりました。「かわる」については、岡山は動いていると評価されるに至る様々な取組につながるものであったと理解するところであります。令和6年度では「かわる」が「つなぐ」となっています。「つなぐ」、私が思うにコロナ禍で切れた市民の様々なつながりを元のように、あるいは新しい形でつなぎ直す、中心市街地の中を一層つなぐ、中心部と各地域をつなぐ(公共交通や道路整備など)、歴史と観光資源をつなぎ、またストーリー性を持ってそれぞれの観光資源をつなぐ、岡山が持っている様々な分野での高いポテンシャルをつなぎ、顕在化させるといったことをイメージするわけであります。
 来年度予算のキャッチフレーズにある「つなぐ」に込められた思いと、それがどのように予算に落とし込まれているのか、象徴的なものについてお示しいただきたいと思います。
 (2)続いて、有利な起債活用についてお尋ねいたします。
 令和6年度予算は、令和5年度予算に比べ233億円の増となっています。増加する財政負担に対しては、国から財源措置のある有利な起債を活用し、将来の返済を含め財政を圧迫しないよう工夫しているということであります。
 こうした財政上の工夫や努力は今に始まったことではなく、この間ずっと続けられており、大きく評価されるべきところだと思います。大規模事業を矢継ぎ早にやって財政は大丈夫かと心配される市民の方にも理解していただきたいところでもあります。
 有利な起債の活用と口で言うのは簡単ですが、座していて国からあてがってもらえるものではなく、そこには国などへのアプローチ、庁内の意識改革など、相当の工夫や努力があったのではないかと思います。有利な起債の活用について市民の方に分かりやすくいま一度御説明いただくとともに、されてこられた工夫や努力の一端についてお示しいただきたいと思います。
 (3)基金残高についてお尋ねいたします。
 国や自治体の予算は、よく家庭の家計になぞらえて説明されます。その中で、基金は家庭の預貯金に当たるものであります。来年度の基金残高は総額296億円と昨年度とほぼ同額、2億円の増ということになっております。
 一般家庭においては預貯金が毎年増えるほうが望ましいわけでありますが、自治体の基金については同じような考え方で財産運営を行うのは違うのではないかと思っております。災害など予期せぬ出来事の対応などのために基金はあるわけですが、本市の基金とその残高をどう見ればよいのか、市民に分かりやすく御説明ください。
 この項以上です。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 市長  皆さんおはようございます。
 それでは、小林委員の質問にお答えしたいと思います。
 まずは「つなぐ、はぐくむ、躍動する」の「つなぐ」に込められた思いであります。
 これは来年度予算をどうするかということで、実はここの副市長、そして財政局長以下みんなで議論します。我々は何を望んでいるんだろうということを考えたときに、今小林委員が言われたように、「かわる」というところはもう変わりつつある。今コロナ禍が終わってこれから何が一番重要なんだろうというところで「つなぐ」という要素を出させていただきました。特に人と人をつなぐという意味、絆をより強固なものにしていく、そういった要素が必要でしょうし、過去と未来を、過去と現代をつなぎ、そして未来とつないでいく、それが我々の観光資源にもなるでしょうし、それから公共交通の問題など各地域を結ぶ、こういったこともつなぐという要素になってくるわけであります。こういう質問を初めていただいて、我々は意識していたんですけども、あまり御披露する機会がなかったもので、この質問に対して感謝申し上げます。
 次に、有利な起債とは何ぞやということであります。有利な市債は、市債ですから当然返済しなければなりません。その返済額の一定割合を国が負担することにより、その分だけ市民の負担が軽減される、この一定割合が大きければ大きいほど市民の直接の負担というものが減っていくということであります。
 一番分かりやすい例が、学校特別教室の空調整備の関係であります。これが50億円でありました。実は、私は財政局には補正でこれを計上したらいいんではないかというサジェスチョンをしておりました。補正でいくとこの前お話し申し上げたように、補正の起債は相当額国から返ってきますので、それを利用したらいいんじゃないかと言ったんですけれども、実は緊急防災・減災事業債を使おうという案を持ってこられました。私自身は全く考えもしなかったことでありますが、特別教室もいざとなれば避難場所に変わっていくわけであります。
 この緊急防災・減災事業債の活用によってじゃあ具体的にどうなるかというと、整備時の一般財源負担はゼロであります。そして、その後の返済については7割を国が負担等していただきます。10年返済の場合50億円ですから、毎年の返済額は金利を除いて考えると5億円、それが3.5億円は国の負担となる。我々は、1.5億円の負担で済むということになるわけであります。
 先日、様々な道路整備などについて補正予算で上げ、補正の起債のほうでやると有利だと申し上げましたが、こういう緊急防災・減災事業債が使えればもっと有利になってくる、これが公明党さんなんかが体育館でそういうエアコンを設置したらどうかというところをおっしゃっていたのとイコールなんですけれども、体育館というのはそもそも避難所そのものであります。それを一歩応用して特別教室でもこういう避難所として使える、そういう発想からこれを適用していく、私はすばらしい発想だと思います。そういう面では財政局、そして危機管理室、そして教育委員会、それらが知恵を出し合ったいい結果になっているんではないかなと思います。こういう有利な市債の活用の結果、令和6年度当初予算では市債の実質的な負担額を177億円も削減することができたところであります。
 様々な財政指標がありますけれども、そういう面では起債の負担というのは当然ながら市の財政に非常に重くかかってくるわけであります。したがって、我々の支出の中にどれだけ起債の負担があるのか。実質公債費比率ということで財政指標の大きな要素の一つであります。それを見ていただければその年の負担が総体的に見てどこが厳しいのか、どの年が厳しいのか、どの年が健全なのかということが出てくるわけであります。そういう目でいくと岡山市、政令市の中でも健全に運営しているということを見てとれるんだろうと思います。
 それから、あと自治体の財政基金は必ずしも増やせばいいというものではないのではないか、基金残高をどう見るかということであります。
 財政の役割、健全でなければならないとは思いますが、しかしながら我々市民から頂いている税金であります。それを有効に使っていくという発想は、我々にとって重要なことだろうと思います。税を負担している世代の人、それを考えながら使っていくということが重要だろうと思っております。
 そして、財調に話が行きがちですけれども、例えば一時期に多くのお金を使っていく新庁舎整備とか、そういった目的のために基金をつくっておくということもまた重要であります。子どもの医療費の助成も急に全体30億円という大きな額になりますから、どう預金して、そこから繰り出していくかということも考えていく、そういったことも重要だろうと思っております。
 財政調整のための基金は、これは不測の事態や予算編成時の財源不足、基本的には不測の事態であります。能登半島地震なんかが典型的なものだろうと思っておりますが、この基金残高をどの程度残しておくのがいいのかということでいきますと、通常言われているのは標準財政規模の10%から20%の範囲でやるべきだと、これは学者の先生が言われていることなんで、必ずしも国のほうで明確に言っているわけではありません。ただ、そういうイメージで我々としては基金を見ております。今、標準財政規模は2,000億円ちょっとでありますから、我々にとっての二百九十数億円というのは非常に適切な額ではないかと思っている次第であります。
 私からは以上です。

◆小林寿雄 委員  丁寧な御答弁ありがとうございました。この間の財政運営については大森市政の真骨頂だと思っていますし、私ども全幅の信頼を寄せている部分でもあります。いろいろもう本当に全体を見ながらやっていただいていて、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、続いて2、アートの創造・発信・交流の充実について(アートによるまちづくり)。
 文化芸術はなくても生きてはいける。しかし、人間を人間たらしめているのも文化芸術だろうと思っております。また、文化芸術の薫りはそのまちの格につながるものだとも思います。
 本市では、ハレノワが開館、本格稼働し、来年度は文学によるまちづくり推進事業が立ち上がっていきます。残るはアートによるまちづくりではないでしょうか。このことについてはこれまでも指摘させていただいているところでもあります。また、岡山市ゆかりの作家の作品が散逸、消滅の危機にあり、今手を打つ必要があること、またその対応のためには学芸員の増員を含め体制強化が必要であるとの指摘もさせていただいたところでもあります。
 (1)アート関係の予算については主なものとして第2款総務費第1項総務管理費のシティミュージアム運営費、岡山芸術交流事業費、第10款教育費第25項社会教育費のオリエント美術館に係る美術館費があると思いますが、それでよろしいでしょうか。
 (2)先ほど述べた岡山市ゆかりの作家の作品への対応の強化充実に関しては、予算にどのように位置づいているのでしょうか。
 (3)現代アートに関して岡山芸術交流と犬島にある精錬所美術館などとの連携について積極的に行うべきという指摘をさせていただいてもおりました。このことについては予算にどのように位置づけられていますか、御説明をいただきたいと思います。
○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 市民生活局長  大きな2番、アートの創造・発信・交流の充実についての項、第2款総務費第1項総務管理費及び第10款教育費第25項社会教育費のうち、まずアート関係予算についてです。
 アートに関する予算の主なものとしては、委員御指摘の費目のほか、アーツフェスティバルの開催に係る予算があります。
 次に、岡山市ゆかりの作家の作品への対応についてです。
 岡山市ゆかりの美術作家の作品につきまして、現状では作家を顕彰できる範囲の点数で岡山シティミュージアムが収蔵に対応しております。また、収蔵作品については市民の皆様に関心を寄せていただけるよう、令和4年度から市民美術展の中で公開したり、常設展での展示の機会を増やす取組を始めたところです。予算につきましては、収集に関するものはございませんが、保存、展示に関してはシティミュージアム運営費の中に計上しております。
 次に、現代アートに関して岡山芸術交流と犬島にある精錬所美術館などとの連携についてです。
 岡山芸術交流2022の開催年には瀬戸内国際芸術祭とウェブサイト、ガイドブック等による相互の情報発信を行ったほか、犬島と京橋を結ぶ京橋クルーズとの連携なども行いました。また、今年度は市民に現代アートに気軽に触れていただくことを目的に、犬島精錬所美術館やペイントアートのある西大寺観音院などを訪れる鑑賞ツアーを実施しました。
 なお、令和6年度の岡山芸術交流関係の予算としては、実行委員会への負担金など2,850万円を計上しております。岡山芸術交流2025の開催に向け、犬島精錬所美術館と何か新しい取組や連携ができないか、検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  ありがとうございます。
 アートによるまちづくりと口で言うのは簡単ですよね。簡単ですが、相当の準備が必要なんではないかなと思うんですね。岡山ゆかりの作家さんの作品の対応もそうなんだろうと。
 ただ、課題意識を持って取り組まないと進んでいかないのかなと思うんですね、シティミュージアム中に予算がというふうな話ではあるんですが、そもそもどうしていくのかのベースの部分とか、その辺のことも含めて課題意識を持ちながら進めていかなければいけないと。
 来年度、もう少し具体的にオールでアートによるまちづくりであるとか、ゆかりの作家さんの関係、対応とか、そういったものを具体的な研究検討を一層進めていただきたいと思うんですが、先ほどいろいろやっていくんですというお話もあったんですが、改めて御所見をお伺いできたらと思います。

◎ 市民生活局長  おっしゃられるとおり、シティミュージアムで郷土の作家さんの作品等お預かりはしておりますが、収納のスペース、収蔵スペース等課題もあります。また、学芸員のお話もしてくださいましたが、人員体制等々課題が多くあると思っております。引き続き、よりよい文化芸術の振興、そういったことに携われるように研究、調査を続けてまいりたいと考えております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  頑張っていきましょう。
 現代アートの関係で、犬島との連携をということを申し上げましたけれども、そもそも何のために連携していくのか、する必要があるのかという整理から始めていく必要があるのかなとも思うんですね。岡山芸術交流、これ町なかがベースのコンセプト、犬島はちょっと違いますよね。なので、何をどう連携するのかという議論に次進めていかなければいけない。何のために、どこから出発して。
 まずは情報共有から始めて相乗効果をいかに生み出していくのかというふうな課題意識の共有、そしてそれをベースにして具体的な連携となると思うんですね。新たなことができないか検討するということなんですが、そういった面も含めながら、整理しながら一歩前に進めていけれたらなと思うんですが、改めて御所見をお願いします。

◎ 市民生活局長  アートを生かしたまちづくりですとか、アートによるまちづくり、どういったことができるかというのはすごく我々も考えているところです。アートの持つ力を地域にということが一つあるかと思いますので、しっかりお話しさせていただければと思っております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  引き続き、よろしくお願いします。
 それでは3、観光振興とインバウンド誘客について。
 観光振興については豊かな歴史と豊富な観光資源、ポテンシャルが高いと言われていた部分ですが、そういう「ポテンシャルが高い」という状況から「ポテンシャルを発揮している岡山」へとこの10年大いに進展した分野だと思いますし、厚みと広がりが実感でき、これからが本当に楽しみな分野でもあります。
 来年度予算においては第7款商工費第1項商工費第20目観光費において拡充が図られ、それぞれの観光資源のブラッシュアップとそこへの国内外からの誘客を図る取組が一層強化されようとしています。折しも2025年に大阪万博と瀬戸芸開催があるわけですが、そこを見据えて2024年度の取組がしっかりと進められるものと大いに期待しているところであります。
 (1)2025年の大阪万博と瀬戸芸開催を見据え、国内外からの誘客を図るための他の市町との連携について来年度どのように取り組まれますか。
 (2)万博の来場者を瀬戸芸に誘客すべく香川県では来年度かなり力を入れると予測されます。犬島を抱える本市としてはこうした動きにどう関わっていくおつもりか、お示しをいただきたいと思います。
 (3)2025年を見据えての誘客を考えると、来年度中にやるべきことのスケジュールは相当タイトになってきます。どのようなスケジュールで取組を展開されるのでしょうか、御説明ください。
 (4)周辺地域の観光地は、公共交通が貧弱あるいは全くないところもあるわけでありますが、来年度吉備路周遊バス事業は継続して展開されるようでありますけれども、ほかのエリアでのアクセスについてはどのようになっていますか。
 (5)インバウンド誘客にはネット検索可能な公共交通を含めたアクセスの確保が必須です。どのようにお考えでしょうか。
 よろしくお願いします。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 産業観光局長  3、観光振興とインバウンド誘客について、第7款商工費第1項商工費のうち2025年の大阪万博と瀬戸芸開催を見据え、国内外からの誘客を図るため、他の市町との連携、来年度はどのように取り組むのかについてお答えいたします。
 観光誘客において、都市間連携による誘客は重要だと考えております。来年度は、倉敷市、総社市、赤磐市と共に取り組む日本遺産に関する協議会で桃太郎伝説にまつわるストーリーや構成文化財にちなんだ体験型コンテンツを紹介する予定です。
 また、瀬戸内市や倉敷市とはそれぞれと連携して観光資源をPRし、瀬戸内エリアへインバウンド誘客するために瀬戸内4県都市長会の高松市、広島市、松山市と一緒に広域で周遊できるコンテンツの紹介を計画するなど、目的に応じてそれぞれで連携する予定としております。
 次に、万博来場者を瀬戸芸に誘客すべく犬島を抱える本市としてはどう関わっていくのか、どのようなスケジュールで展開するのかについてです。
 大阪・関西万博と瀬戸内国際芸術祭が開催される2025年に本市を観光地として認識してもらい、関西から瀬戸内エリアへの誘客を推進するため、令和6年度には瀬戸内4県都市長会の事業として交通と観光地の情報をあわせて発信する予定です。その中で、年度の下半期にはリーフレットを作成し、関西を訪れた外国人観光客に配布を開始するなど、瀬戸内国際芸術祭が開催される瀬戸内エリアに万博来場者を誘客できるようプロモーションを実施したいと考えております。
 次に、吉備路を除くエリアの観光地へのアクセスは、インバウンド誘客においてネット検索可能な公共交通の確保が必須だが、どのように考えているかについてです。
 インバウンドにも好評な瀬戸内国際芸術祭2025の会場の一つである犬島へのアクセスについては、来年度も引き続きJR西大寺駅から西宝伝直行バスの運行支援を行う予定としております。また、ネット検索可能な交通機関があることは、誘客に有効な情報と考えております。公共交通に限らず観光地への様々な交通手段については引き続きウェブ等で紹介してまいりたいと考えております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員   ありがとうございます。本当に観光の分野というのはこれもうどきどきわくわく、本当に期待が持てるかなと。特に、古代吉備の2大巨頭政治のほうへ入っていくと日本書紀への挑戦みたいので、もう本当にわくわくするわけで、しっかり頑張っていただきたいなと思っています。
 まず、各市町との連携なんですけども、先ほどいろんな枠組みの御紹介をいただきました。例えば、備前市は北前船を、2025年4月から動かしていこうみたいな話もありますし、瀬戸芸の関係でいうと直島や土庄町であるとか、豊島、高松、玉野という連携の枠組みが出てくるわけで、一個一個テーブルをつくってということではなくて、柔軟かつ積極的にいろんなところとつながりを持っていく、2025というのは一つのポイントではあるんですが、ゴールではないので、引き続き柔軟な発想、積極性を持って各市町との連携を図っていただきたいなと思うんですけれども、改めて御所見をお願いします。

◎ 産業観光局長  市町との連携、柔軟かつ積極的なつながりを持ってという御質問について御答弁いたします。
 瀬戸内国際芸術祭の機会を捉えて誘客するなど、特定の事業目的が生じた場合、関係する市町や団体から情報収集するよう努めるとともに、枠組みの有無に関わらず柔軟に他都市と事業連携し、観光誘客に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  よろしくお願いします。
 交通アクセスの問題なんですけれども、岡山駅から犬島へ行くルートを検索したらいっとき岡山駅から邑久駅まで行って、邑久駅からコミュニティバスに乗って牛窓、牛窓から乗り換えて子父雁というところへ行って、徒歩40分で宝伝港みたいな話が出てくるんですよ。もう見ただけで萎えますよね。なので、これについては公共交通のほうはこれから新しいフェーズに入っていくということで、しっかり情報共有しながら交通のセクションのほうでもしっかり情報提供、あるいはルートをつくるときに少し観光地のことも考慮していただいてやっていただきたいと思うんですが、都市整備局長の御所見をお願いします。

◎ 都市整備局長  観光地へのアクセスについて、観光部門と交通部門の連携をもっと図ってはという御質問だったと思います。
 公共交通を多くの方々に利用してもらうためには観光を含む様々な分野と連携することも重要かなと思っております。今後、公共交通の利用促進やネットワークの維持拡充に取り組む際には観光分野など他部局との情報共有を図るとともに、連携を図っていきたいと思います。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  よろしくお願いします。
 それでは4、活力ある農業振興について。
 (1)第6款農林水産業費第1項農業費に活力ある農業の振興で約1.8億円の予算がつけられています。その中で、農作物のブランド化について上げられています。どのような取組をされるのか、また販路拡大に向けてはどうか、あわせて御説明ください。
 次に、ふるさと納税の返礼品として桃やブドウなどのフルーツ類が好評で、リピートされる方も多いと伺っております。返礼品のフルーツを気に入っていただいた方にふるさと納税とは別にお買い求めをいただくための手だてや工夫が必要ではないかと思っております。例えば返礼品として贈られたフルーツ類にお取り寄せを促す広告などを入れることがあってもよいのではないでしょうか。農作物のブランド化や販路拡大について有効ではないかと思うのですが、御所見をお伺いします。
 また、こうした取組を来年度財政局と産業観光局が一体となって研究、協議検討、これを一層具体的に進めていきませんか、お考えをお聞かせください。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 財政局長  4、活力ある農業振興についての項、ふるさと納税の返礼品にお取り寄せ広告を入れることは農産物のブランド化や販路拡大に有効ではないかとのお尋ねです。
 返礼品協力事業者が自ら扱う製品の広告を返礼品に同封することは、価格を表示しないといった一定の制約はあるものの、可能とされております。ふるさと納税をきっかけとして特産品の販路拡大につなげていくことは、ふるさと納税の趣旨にも合致すると考えておりまして、岡山市では事業者を募集する際にお店のパンフレット等を同封できますとPRしてきておりまして、既に一部の事業者は広告を同封し、またそれを見てのお問合せなどもあると聞いております。産業観光局とは返礼品事業者の掘り起こしで連携してきておりまして、現在も新たに紹介された事業者が扱う加工食品を返礼品に加える手続を進めているところでございます。引き続きしっかりと協力してまいりたいと考えております。
 以上です。

◎ 産業政策担当局長  同じ項、第6款農林水産業費第1項農業費、(1)活力ある農業の振興、1.8億円の予算の中で農産物のブランド化や販路拡大はどのように取り組むのかについてお答えいたします。
 農産物のブランド化については首都圏のサンドイッチ専門店で白桃やブドウのサンドイッチを販売するフェアや、東京の飲食店で黄ニラやパクチーなどを使用した創作メニューフェアを実施するほか、企業の社員食堂で千両ナスやレンコンなどを使用したランチメニューを提供するなど、岡山市産農産物のおいしさや質の高さのアピールをしてまいります。
 次に、販路拡大につきましては農産物のブランド化を進めることや、全国規模の展示商談会であるアグリフードEXPO東京への出展により販路拡大を支援してまいります。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  販路拡大、ブランド化、もう商売みたいなものなんで、あの手この手を使って柔軟な発想で取り組んでいただきたいと思うんですが、改めてお願いします。

◎ 産業政策担当局長  小林委員がおっしゃられたように、農業は商売というか、産業の一つでございます。生産者の方々の御努力というのがまずベースとしては一つあると我々も考えてございまして、生産者の方々が自ら自分が作られた農産物の認知度を向上するであるとか、販路拡大の取組をするであるとか、そういったことに対する支援として岡山市産農産物ブランド力向上チャレンジ事業補助金という補助の制度も設けております。
 それだけじゃなくて、我々いろいろな先ほど答弁させていただいたようにブランド化について首都圏でのプロモーションであるとか、いろんなことをさせていただいています。私自身も東京の首都圏のバイヤーの方々ともお話しさせていただいています。もういろいろな本当にあらゆる手段、それこそふるさと納税も含めてそうですけれども、一度口にしていただいておいしさを知ってもらい買ってもらうという、そういうことにつなげられるようにいろいろ考えてまいります。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  それでは5、学校教育の充実について。
 (1)魅力ある授業づくりや多様な子どもたちへの支援など、学校現場の抱える課題は山積しております。教職員が子どもたちにしっかり向き合えるような環境整備が必須です。まずは教職員の働き方改革を進めていく必要があります。そのための予算はどのようになっていますか、御説明ください。
 (2)不登校対策と特別支援教育の充実は本市の教育の重要な課題です。その中で、不登校対策について学習障害や発達障害による2次障害として不登校状態となっている子どもたちへの教育や支援について検証し、必要な教育や支援策を充実させる必要があるということを繰り返し指摘してきました。このことは、特別支援教育の充実のためにも不可欠な取組ともなります。来年度の取組としてどの予算に位置づけられ、どのように具体的に進めていくのか、詳しく御説明ください。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 教育長  5番、学校教育の充実についての項、まず教職員の働き方改革についてです。
 教職員の働き方改革に資するものといたしましては、保護者連絡ツール、学校業務アシスト職員、給食費管理システムやデジタル採点システムなど、合計10億4,900万円余を計上しております。また、行政改革推進室と連携して長時間勤務が課題となっている副校長・教頭職を対象とした業務量調査を現場の負担を考慮しながら工夫して実施していく予定であり、本調査の分析結果を基に新たに効果的な施策を検討したいと考えております。
 次に、不登校対策と特別支援教育の充実についてです。
 来年度は、学校が大学教員等の外部の専門家の助言を直接受けてアセスメントを行うことができる仕組みをつくっていきます。障害等による学習や人間関係づくり等の困難さを的確に把握し、適切な支援につなげることで情緒不安や不登校などの2次的な障害を未然に防ぐことができるよう取組を進めてまいります。この取組については、第10款教育費第1項教育総務費第5目事務局費に特別支援教育相談事業として実施いたします。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  ありがとうございます、この働き方改革、行革がしっかりコミットしていただいて本当にありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。
 働き方改革イコール時短ではないと思うんですね。ここのところはきちっと踏まえないといけないと。現場でのマネジメント力の強化が必要だ、そのあたりの御所見をお願いします。

◎ 教育長  御指摘のとおり、もう我々も45時間とか目標を設定して早く帰る手だてを進めておりますが、一方で教員のやりがいのほうがどうなっているかというところが今話題になっています。一生懸命やりたいけど、帰らないといけないというところのバランスを取りながらやっていく、そのために管理職がどういう手だてを取るか、どうしても早く帰る手段ばかりになるとやりがいが薄くなるということになりますので、そこは大きな課題だと思っておりますが、できるだけ教職員のやりがいも伸ばしながら、モチベーションを上げてやっていけるように取り組んでまいりたいと思っております。
 以上です。

◆小林寿雄 委員  頑張っていきましょう。
 次に、甲第6号議案、甲第9号議案についてですが、6、集金納付業務の負担軽減について。決算審査等の中で繰り返し指摘してきました。来年度はどのように改善されるのか、御説明をいただきたいと思います。
 続いて、キャッシュレス化を含めた業務負担軽減について、この間の検討を踏まえ来年度どのような検討をされるおつもりか、御説明をいただきたいと思います。

○則武宣弘 委員長  当局の答弁を求めます。

◎ 教育長  集金納付業務の負担軽減についての項、来年度の改善点とキャッシュレス化を含めた来年度の検討についてです。
 来年度の任意の加入手続に係る教職員の事務負担軽減につきましては、キャッシュレス化を含めて検討しているところですが、システムの導入費用や保護者の手数料負担等の課題があり、解決には至っておりません。引き続き、保護者の利便性の向上と教職員の負担軽減の両面から対応について検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

○則武宣弘 委員長  以上で小林委員の質疑は終了いたしました。
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