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令和5年9月定例会 9月12日(火) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和5年9月定例会
9月12日(火) 本会議 一般質問
公明党岡山市議団
長岡 将克 議員
1 孤独死をさせない岡山市へ
2 防災士のネットワークについて
3 視覚障がい者の情報取得サポートについて
次は,順序に従いまして長岡議員。
〔14番長岡将克議員登壇,拍手〕
◆14番(長岡将克 議員) 皆様おはようございます。公明党岡山市議団の長岡将克です。
本日より60日後が,おかやまマラソンです。私もエントリーしておりますが,先日地元の中学生たちとフットサルをして膝を少し痛めてしまいました。少し心配ですが,頑張ってまいります。
それでは,通告に従い質問に入ります。
大きい1,孤独死をさせない岡山市へ。
全国の単身高齢者は,この20年で倍増して2020年には約672万人となり,2040年には900万人に達すると言われております。頼れる家族がおらず,亡くなった後遺体を引き取る人がいなければ無縁遺骨となってしまう,こうした課題と向き合い本人の尊厳を守る終活支援がさらに必要ではないでしょうか。
昨日の高橋議員からもありましたが,全国に先駆けて自治体による終活支援を始めている神奈川県横須賀市の取組を紹介いたします。
引取り手のいない遺骨がこの30年で5倍に増えているようで,その多くは生前の身元が分かっている一般市民だそうです。本人は葬儀費用をためていたのに,親族が見つからず葬儀のない火葬をせざるを得ないケースもあったそうです。以前は住民票や戸籍から親族の氏名と住所を調べ電話番号案内で照会すれば連絡できたが,携帯電話が普及し固定電話が減ったことで親族への電話連絡が難しくなりました。
そこで,同市は2つの終活支援を始めました。1つは,エンディングプラン・サポート事業です。利用者は市の協力葬儀社と生前契約して費用を預け,亡くなった後は市と協力葬儀社が連携して葬儀や納骨を行う。対象者は,民間事業を阻害しないよう身寄りのない低所得の単身高齢者に限定,費用は26万円に抑えられています。昨年度までの登録者は124人,そのうち52人が亡くなり,生前に希望した形で葬儀が行われ,本人の意向が尊重されました。同事業がなければ,葬儀もないまま火葬することになっていました。事業開始以来,1,000万円以上の市税削減にもつながっているようです。
もう一つの事業が,終活情報登録伝達事業です。緊急連絡先やエンディングノートの保管場所,お墓の所在地など計11項目の情報を市に登録でき,万一の際に警察や医療機関などからの問合せに市が対応し本人に代わって登録情報を伝える,年齢や所得など利用制限はなく,登録者は670人を超えているそうです。
同市の専門の方は,引取り手のいない遺骨の問題が注目されるが,実はそれは生前の身寄りなし問題であり,死後の遺留金品や空き家をどうするかという問題と根本は同じ,それに関する情報を生前登録できる公的サービスは多くの地域で必要になるはずだと強調され,終活支援に取り組んでおられるようです。
2025年,団塊の世代の方々が75歳以上となり,4人に1人が75歳以上という超高齢社会になります。厚生労働省の試算では,その5年後の2030年には病院でも施設でも自宅でも死ねないみとり難民が47万人に達すると言われております。
先日,岡山市に拠点を置き十数年前からみとりの活動をされている看取り士会の会長とお会いしました。会長は全国各地に看取り士が常駐する看取りステーションを立ち上げ,様々な方と連携し在宅支援活動をされています。現在は,全国に看取り士の資格を持った方が約2,400名おられるそうです。会長は人生のたとえ99%が不幸だとしても,最後の1%が幸せならばその人の人生は幸せなものに変わると先人の言葉を紹介され,この言葉に出会い全ての人々が愛されていると感じて旅立てる社会づくりを志として活動していますとお話しくださいました。私自身,非常に感銘を受けました。
9月4日の朝日新聞に,以下の記事が掲載されていました。身寄りのない高齢者の増加に伴い,入院時の身元保証や葬儀などを一手に引き受ける民間サービスでトラブルが相次いでいて,政府は法規制も視野に対策を検討するため実態把握の調査に乗り出した。入院や施設に入所する際の身元保証の代行や財産管理,死亡後の火葬や遺品処理などで支援を必要とする人も少なくない。ケアマネジャーらが本来の業務とは別に対応するケースもあるが,民間事業者も増え悪質業者によるトラブルも相次ぐ。事業者が経営破綻し,預けたお金が契約者に返還されない事件も起きている。消費者庁によると,消費生活センターに寄せられた相談件数は2013年度から2021年度で年平均100件を超す。年金を預かると言われて渡した通帳と印鑑を返してもらえない,解約したいが返金額に納得できないといった声が寄せられている。トラブルの背景には,提供されるサービスが多岐にわたり一つ一つを適正に選ぶのが難しいこと,契約内容が複雑になりがちなこと,死後の事務に要する費用が生前に預託する仕組みとなる場合が多いことなどが指摘される。だが,政府の対応は遅れている。事業を監督する官庁は決まっておらず,省庁間での連携は十分ではない。総務省は8月上旬,身元保証などの高齢者サポート事業について,事業者への初の全国調査結果を公表した。事業者のほとんどが職員数20人以下で,5人以下が61.1%と過半数を占めた。事業開始から10年以下の事業者が83.8%だった。契約については,78.8%で契約の主な内容を示す重要事項説明書を作っているか確認できなかった。入会金や契約金を受け取っている事業者の21.2%は契約書に返金の規定がなかった。同省は事業者や自治体などに寄せられた相談から,どのような高齢者がサポート事業を利用しているかも分析した。179件の相談のうち,独り暮らしで親族はいるが疎遠であり頼れないが最多で41件,独り暮らしで身寄りがないは38件,高齢の夫婦だけで住んでおり他に頼れる親族がいないが15件などだったとありました。多死社会を前に,専門家は弔いの在り方を整理すべきだと指摘します。
生活保護法では,身寄りがない人が亡くなり残された現金では葬儀が出せない場合,知人や近隣住民などで自発的に葬儀をする人がいれば生活保護の葬祭扶助を出せると規定しています。生前に生活保護を受けていたかどうかにかかわらず,御遺体の搬送や保管,火葬,読経などの費用がその額の範囲で認められています。一方,誰も葬儀をする人がいないときは,自治体が火葬する義務を負うことが墓地埋葬法で定められており,その費用は全額自治体の負担となるなど,様々な事例があります。厚生労働省によると,葬祭扶助の申請は2021年度は過去最多の4万8,789件あり,103億9,867万円が支給されたとありました。
岡山市からは葬祭扶助に限らず,どのくらいの件数があり支給されたのでしょうか。市民の方からは,葬祭扶助の相談をどこにすればよいか分かりにくいという声を聞きます。孤独死をさせない岡山市へ誰もが安心して多死社会を迎えられるよう,現在の取組など御所見をお聞かせください。
大きい2,防災士のネットワークについて。
9月1日は防災の日でした。岡山市では,8月27日に市をはじめ住民,民間団体が合同で総合防災訓練を実施しました。メイン会場の横井小学校で,私も市民の方と一緒に参加させていただきました。メイン会場ということで,日本防災士会岡山県支部のブースもあり,数人の防災士の方が参加されておりました。
公明党岡山市議団は,新人3人も含め8人全員が防災士の資格を取得しております。私は,5年前の平成30年に取得しました。もちろん連合町内会から推薦を受けて取得したわけではないので,岡山市が行っているフォローアップの講座には参加したことはありませんし,どんな方が防災士なのかも情報はありませんでした。今まで防災士の方とお話しする機会もなかったので,新鮮な気持ちで3人の方にお話を伺いました。
1人目は市外在住で様々な防災士会のイベントで中心的に参加されている方でした。2人目も市外在住で,お住まいの市で防災士の会を立ち上げ横のネットワークをつくり活動されている方でした。その防災士の会は,市から補助も出ているようで,勉強会も行っているようです。3人目は岡山市在住の方で高校生の息子さんと親子で防災士を取得している方でした。ブースには,高校生の息子さんと一緒に防災士を取得した友人の高校生も参加していました。その方々も自主的に防災士を取得されているため,岡山市のフォローアップ講座は参加したことがないと言われておりました。
自主的に防災士を取得するのは,費用も時間もかかり,ハードルは高いと思います。しかし,地域のために何かできることはないかと考えてくださる市民の方も多くいます。そして,高校生などの防災士が岡山市にいるということは希望の光だと思います。
1,現在,岡山市在住の防災士の登録者は何人でしょうか。
2,今後,岡山市として防災士にはどのようなことを期待されているでしょうか。
3,岡山市と地域と防災士の縦のネットワークとともに,地域と防災士同士の横のネットワークをはじめとした講習会などもできるように御検討いただけないでしょうか。御所見をお聞かせください。
大きい3,視覚障害者の情報取得サポートについて。
7月に3,500名の方に行われた岡山市福祉に関するアンケート調査で,視覚障害者の情報取得サポートとして文字内容を音声コードに変換して聞くことができるアプリ,Uni-Voiceの対応をしてくださり,ありがとうございました。視覚障害者の方に報告すると,大変喜んでおられました。しかし,スタートしたばかりのサービスのため,印刷物に音声コードがついていることや紙媒体の端に切り欠きと呼ばれる半円の穴がついていて,そこを指で触れば音声コードの場所が分かりアプリを使って音声を聞くことができるといった情報がまだまだ視覚障害者の方に届いていないと思います。
先日,岡山市内でUni-Voiceとは別の視覚障害者向けの音声案内アプリであるナビレンスの体験会が行われていました。そのアプリは,スマートフォンを専用コードに向けると,そこまでの距離や登録された情報が自動で読み上げられます。十数メートル先からでも読み取ることができ,まちの中での場所の案内などに役立つのではと神戸市などの自治体で導入されているようです。さきのUni-Voiceとナビレンスは,用途や機能が違うアプリです。今後,テクノロジーの進化でさらに便利なアプリも出てくると思われます。Uni-Voiceの感想や今後の取組など,御所見をお聞かせください。
以上,1回目の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎後河正浩 保健福祉局長 1番,孤独死をさせない岡山市への項,順次お答えいたします。
葬祭費用の支給件数と支給額についてでございます。
孤独死に限ったものではございませんけれども,令和3年度において葬祭費用を支給した件数は313件,支給額は約6,100万円でございます。
次に,孤独死をさせない岡山市の取組についての御質問です。
孤独死を防ぐためには,日頃からの相談支援や見守り体制の充実が重要と考えてございます。現在市内16か所の地域包括支援センターにおいて,高齢者から様々な相談を受けてサポートする総合相談支援や民間事業者等とも連携して地域で高齢者を支えるネットワークづくりに取り組んでいるところです。また,岡山市では人生の最終段階を安心して在宅でも過ごしていただけるよう,在宅医療・介護連携を推進しているところです。今年度の新たな取組として,岡山市医師会,岡山市内医師会連合会の協力の下,6福祉区で地域住民向けの在宅みとり普及啓発イベントを開催することとしております。多死社会に備えて,今後も必要な取組を進めてまいります。
以上です。
◎荒木昭彦 危機管理監 2番,防災士のネットワークについての項に順次お答えいたします。
まず,岡山市在住の防災士の登録者数についてですが,令和5年8月末時点で1,036名でございます。
次に,岡山市として防災士に期待することについてです。
防災士には,平常時は地域や職場での防災に関する啓発,訓練など,災害時には避難誘導や初期消火,救出・救助活動などを期待しております。岡山市では,平成27年度から公民館職員や地域の方を対象に防災士の養成を行っており,公民館職員には地域の防災活動の支援を,また地域の方には防災活動の牽引役を担っていただきたいと考えております。
この項最後です。岡山市と地域と防災士のネットワーク構築や講習会などはできないかとのお尋ねでございます。
市が養成している防災士については,令和3年度からフォローアップ講座を始めたところで,地域で継続的に活躍できるようスキルアップ等に努めているところでございます。議員御提案の市,防災士,地域の間での広いネットワーク構築などにつきましては,これから研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎後河正浩 保健福祉局長 3番,視覚障害者の情報取得サポートについての項,Uni-Voiceの感想,それから今後の取組についての所見ということでございます。
Uni-Voiceにつきましては,視覚障害者の方々がたやすく情報を取得するための有効な手段となり得るのではないかと考えております。しかしながら,アンケートを実施した限りでは,視覚障害者を含めUni-Voice自体の認知度は十分とは言えず,また議員御紹介のように新しいアプリも登場しております。今後も引き続き技術の進展を注視しながら,利用者のニーズに沿った情報取得の支援について引き続き研究してまいりたいと考えております。
以上です。
〔14番長岡将克議員登壇〕
◆14番(長岡将克 議員) 御答弁ありがとうございました。
先日,私の元に包括支援の方に本当によくしてもらっている,ありがとうございますというふうな連絡をいただきました。そういった部分で,地域で本当にありがたい存在だなと思っております。その包括支援のところとかも含めてなんですけど,市民の方へ情報をしっかり伝えていっていただいて,どこに連絡すればいいかというのをしっかりと分かるようにしていただけたらと思います。
それでは,すみません,2番目の防災士のネットワークのところで再質問させていただきます。
先ほど,防災士が1,036名岡山市におられるということでありました。岡山市内の学区別の防災士の情報というのはあるでしょうか。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎荒木昭彦 危機管理監 学区別の情報については,手元にございません。住所情報をいただいていないんで,このような状況でございます。
〔14番長岡将克議員登壇〕
◆14番(長岡将克 議員) 御答弁ありがとうございます。
あと,防災士の資格を自主的に取得される方への補助というのは,今後考えていただけないでしょうか。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎荒木昭彦 危機管理監 先ほど議員もおっしゃっておられましたように,かなり受講料が高いということは認識しております。我々のほうでは養成していると先ほど申し上げましたが,目標として一応各公民館への配置,あと各学区で実際活動いただける御年齢の方で二,三名の配置を目標に今進めているというのが現在の状況でございます。今議員おっしゃっていただいた自主的に取られる方については,今後の研究課題かなと思っております。
以上です。
○田口裕士 議長 以上で長岡議員の質問は終わりました。(拍手)
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