録画中継

令和5年9月定例会
9月12日(火) 本会議 一般質問
公明党岡山市議団
林 敏宏 議員
1 がん対策について
2 芝生化の推進について
3 新アリーナ整備について
4 こども・若者の意見の反映について
 次は,順序に従いまして林敏宏議員。
     〔26番林敏宏議員登壇,拍手〕
◆26番(林敏宏 議員)  皆様こんにちは。私は公明党岡山市議団の林敏宏と申します。
 今日は1点目,がん対策について,2点目,芝生化の推進について,3点目,新アリーナ整備について,4点目,子ども・若者の意見の反映についてお尋ねします。よろしくお願いいたします。(拍手)
 すみません。20分でやらせていただきます。
 1,がん対策について。
 先日,国立がん研究センターなどが国内初の防げたはずのがんについての金銭的負担の推計調査を実施。本年8月1日の発表によると,日本では生活習慣や環境など予防可能なリスク要因によるがんの経済的負担が2015年時点で1兆円を超え,ピロリ菌感染による胃がんなどが多くを占めました。今回のがんの経済的負担の推計額は,2015年時点でのがん患者数などを基に直接的な医療費や死亡,罹患による労働損失を足して負担額を算出したもので,予防可能ながんでは約1兆240億円に上りました。同センターは,ピロリ菌の除菌やHPVワクチン接種,禁煙推進などについて,命を救うだけでなく経済的負担の軽減にもつながることが期待されるとしており,各種がん対策が経済面でも重要であることが明らかになりました。専門家によれば,胃がんの原因の98%を占めるピロリ菌の除菌に関しては,2013年に保険適用範囲が拡大されてから除菌する人が増え,胃がん死亡者数は減り続けています。ピロリ菌検査が全国的に無料化された場合,さらに除菌数も増えることが期待されます。また,若い女性に多い子宮頸がんなどによる労働損失も明らかとなり,HPVワクチンの接種率が低いことでHPV由来の子宮頸がんや中咽頭がんが増加することは間違いなく,第4期がん対策推進基本計画でも感染対策が強調され,接種推奨が非常に重要だとの専門家からの指摘があります。労働人口が減少し経済的余裕を失っていく日本において,今回明らかとなった予防可能なリスク要因に起因するがんの経済的負担を減少させていく取組は重要であります。
 (1)まずは,岡山市のがん検診の状況について伺います。
 主要ながん検診の受診率はどのようになっていますでしょうか。国への報告基準に沿ってお示しください。あわせて全国の受診率と本市の受診率向上の取組についてもお聞かせください。
 (2)胃がんについて。
 今回の発表の部位別では,男女ともに胃がんが最も多く,男性約1,393億円,女性約728億円となっています。リスク要因別に見ると,感染が最多の約4,788億円で,中でもピロリ菌による胃がんが約2,110億円と最も多くなっていることから,改めてピロリ菌除去の大切さをうかがうことができます。現在ピロリ菌感染の有無を把握し除菌治療につなげることにより,胃がんの罹患リスクを減らすことを目的とした胃がんリスク検査を実施する政令市も増えてきています。本市も実施してはと考えますが,御所見を伺います。
 (3)子宮頸がんについて。
 令和4年度にHPVワクチンの積極的勧奨が再開され,あわせて積極的勧奨差し控えの影響を受けた世代に対してもキャッチアップ接種が開始されました。キャッチアップ接種対象世代にはワクチン接種率が1%未満という学年もあり,将来の子宮頸がん罹患を減らすためにはこの機会に接種を進める必要があります。キャッチアップ接種は令和6年度末まで3年間の時限措置となっており,期間内に3回接種を完了するためには令和6年9月末までには1回目の接種を開始する必要があります。
 そこで,来年度に接種期限を迎えるキャッチアップ接種対象者の状況について伺います。
 ①令和4年度及び直近までのキャッチアップ接種対象者の接種率など,接種状況についてお示しください。あわせて接種状況に対する当局の評価についてもお聞かせください。
 ②キャッチアップ接種対象の少し上の世代である1995年度生まれから1998年度生まれ世代が接種率70%であったことを考えると,現在の接種率は相当低いと考えます。接種率の伸び悩みは何が原因とお考えでしょうか。
 ③厚労省作成の子宮頸がんリーフレット概要版には,一生のうち1万人当たり132人が子宮頸がんに罹患する,1万人当たり34人が子宮頸がんで亡くなるとあります。本市のキャッチアップ接種対象者の人数に当てはめると,どのような状況になるのでしょうか。
 ④キャッチアップ接種最終年度である令和6年度には,接種期限を迎える高1から27歳相当の未接種者全員に対し最終期限お知らせ通知を送るべきと考えます。本市はいつどのような内容で実施をお考えでしょうか。
 ⑤国は積極的勧奨差し控えの期間に十分検討した結果,安全性について特段の懸念が認められないことが確認され,接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回るとして積極的勧奨を再開しました。しかし,接種率を見ると,対象者には十分伝わっていないように感じます。最終期限をお知らせする個別通知を実施するとともに,それ以外にもあらゆる手段で対象者の不安を払拭する啓発をキャッチアップ期間内に集中して行うべきと考えます。岡山市としては,接種率を上げるためにどのような周知啓発を行うとお考えでしょうか。
 2,芝生化の推進について。
 先日,気象庁からこの夏(6月から8月)の天候の特徴について発表があり,平均気温は1898年以降過去最高になったとのことです。今後もこの傾向は続くものと考えられる中で,暑さ対策について真剣に取り組まなければならない環境になってきました。今回はその対策の一つとして,芝生化の推進についてお尋ねします。
 芝生化の効果としては,暑さ対策となるヒートアイランド対策や砂じん飛散防止対策をはじめ,芝生に触れることによる疲労軽減やストレス軽減などの人の心身に対するリラックス効果も挙げられています。また,運動,スポーツの実施にも適した空間にもなることから,体力向上やけがの防止などにも効果があると言われています。先日行われた岡山県市議会議員研修会では,まちの空きスペースの芝生化について講演があり,そこでは地域活性化の効果も確認されました。現在の様々な環境の変化を考えたとき,改めて芝生化の推進へ取り組むときが来たのではないかと思います。
 (1)この芝生化の推進については竹之内前議員がよく取り上げられており,昨年11月議会では教育長,岡山っ子育成局長,都市・公園担当局長からそれぞれ芝生化の取組について答弁をいただいているところですが,改めて芝生化について現在の取組状況,お考えについてお尋ねします。
 (2)現在下石井公園では芝生化の第1期工事が終わり,この夏も様々なイベントや催しが行われていますが,下石井公園の芝生化に対する公園利用者や市民の反応はどのような状況でしょうか,お聞かせください。あわせて維持管理についてはどのように行われているのか,お示しください。
 3,新アリーナ整備について。
 先日,男子バスケットボールチームがワールドカップでアジア第1位となり,48年ぶりに来年のパリオリンピックの出場を決めました。毎試合第4クオーターに追い上げや逆転する展開で,日本中を大いに沸かせました。また,今回は沖縄での開催でありましたが,多くの観客席からの物すごい応援は日本代表の勝利の後押しをして,改めて大集客できるアリーナ施設の必要性を感じたところです。これを機にBリーグ人気が上がることは間違いありません。本市でも現在新アリーナ整備に向けて検討を進めています。その状況についてお伺いしたいと思います。
 令和5年度予算では多目的屋内施設(アリーナ)の基本計画策定費として3,000万円を計上しており,今年度末までに基本計画の策定をすることとなっていますが,スケジュールでは9月末までに中間報告,基本計画素案の作成となっています。また,11月上旬までには次年度整備の内容検討に入っていかなければなりません。ただし,このアリーナ整備については,岡山県との間で財政支援を得られるか否かで合意を得ていません。
 そこで以下お伺いします。
 (1)9月末までには,素案は出てくるのでしょうか。
 (2)岡山県との協議の状況はどのように進めているのでしょうか。先般県知事と備前県民局管内の市と町とのトップが意見交換する場が設けられ,その中で県知事は県と市が話合いの場を持つことに前向きな考えを示されたとの報道がありましたが,話合いの場を持てているのでしょうか。
 (3)岡山市としては,仮に岡山県の財政支援が得られなかった場合でもアリーナ整備は推進していくのですか。それとも,この事業から撤退もあり得るのでしょうか。市長の御見解をお伺いします。
 (4)私は,このアリーナ構想についてプロスポーツ競技団体やアマチュア競技団体等が試合会場の確保に苦慮していることやジップアリーナを補完する施設として5,000席規模の観客席が必要であることぐらいしか分かっていません。それは現在,基本計画を本市で策定中であるために全体の概要が明らかになっていないので仕方がないことかもしれませんが,岡山市のみで検討を進めるのではなく,提言をいただいている経済団体や岡山県,さらには市民にも入っていただき,アリーナ整備の機運を高め,多くの参画を進めていくことはできないのでしょうか。御所見をお伺いします。
 (5)次に,付加価値をつけて収益が上がるような取組が必要であります。当然5,000席以上の観客席があるならば,コンサートやコンベンションにも利用できると思います。コンサートで言えば,公益財団法人岡山文化芸術創造がハレノワの劇場と一緒にこのアリーナの文化部門として関与し,魅せるエンターテインメントを創出したり,コンベンションでは展示場が利用できる施設としてコンベンションセンターやおかやま観光コンベンション協会と連携を図り,取組を進めていくことはできないでしょうか。御所見をお伺いします。
 (6)商工会議所の提言にもありましたが,岡山市の健康事業としてライフスタイルに合わせた健康支援としてアリーナを舞台に年齢層や個々人の体力を考慮した健康増進プログラムを提供して健康支援を行ったり,トップアスリートや年代別の個々人の運動データを記録して,そのデータを活用して企業等の製品の開発につなげるほか,オープンイノベーションラボを開設してスタートアップ企業の支援を行うなど,収益や投資につながる事業を展開してはいかがでしょうか。御所見を伺います。
 (7)最後に,以上のような付加価値を高め収益や投資ができる多目的施設とすることで,岡山市民だけではなく多くの市民にも参画できる取組を進めることで岡山県の参画を促していってはどうでしょうか。それでも参画されない場合は,政令市岡山市が県に代わり広域連携の中核都市として周辺市町に呼びかけ,共同で新アリーナ整備を進めていく手法は取れないのでしょうか。市長の御見解をお聞きします。
 4,子ども・若者の意見の反映について。
 今年4月に施行されたこども基本法には,子どもの参画する権利,意見表明する権利,意見が尊重され子どもの最善の利益が優先されることなどが規定されています。第11条では,国や地方公共団体は子どもに関係する政策を決めたり,現在行っている政策を評価する際に子どもの意見も取り入れるよう必要な手続をしていくことが義務づけられ,第3条(基本理念)の第4項では全ての子どもの年齢や成長に応じて意見が大切にされ,子どもの最善の利益が優先されることが明記されています。ここで言われている地方公共団体には,地方自治法に基づく普通地方公共団体及び特別地方公共団体を指し,議会や行政機関のほか法律の定めるところにより置かれる教育委員会のような委員会や法律または条例の定めるところにより置かれる附属機関が含まれるものと解されていることから,今後岡山市としても子どもの意見表明や参画の機会の確保,意見を尊重することに取り組まなければなりません。
 以下伺います。
 (1)大森市長におかれましては,大盛トークをはじめこれまでも子どもたちとの触れ合いの中で様々な意見を聞かれてこられたことと思います。こども基本法施行に当たり,子どもの意見を聞くこと,意見を反映することに対して大森市長はどのようにお考えでしょうか。
 (2)今後実施される子ども政策や子どもに関する政策について,どのように子どもの意見の反映に取り組まれるのでしょうか。執行部と教育委員会のお考えをお尋ねします。
 (3)子どもの意見表明や参画する機会の確保として,子ども議会を行う自治体が増えてきています。先ほども述べましたが,こども基本法において規定されている地方公共団体には議会,教育委員会も含まれることから執行部,教育委員会,そして議会が協力して岡山市として子ども議会を開催,設置してはと考えます。子ども議会の開催については,議会としては既に議長に確認させていただいているので執行部,教育委員会それぞれの御所見をお聞かせください。
 (4)7月,岡山市立後楽館高校の生徒たちによる県内の公立高校のトイレに生理用品を設置することを求める陳情が県議会において全会一致で採択されました。6月の我が会派の代表質問への答弁では,児童・生徒が必要なときに生理用品を使うことができる仕組みや方法について衛生管理面や児童・生徒への説明の在り方等も含め,さらに研究してまいりたいとのことでしたが,これまでの全国や後楽館高校での調査結果を見たとき,対面でない提供方法,学校トイレへの設置が望まれていることは明らかであります。こうした子どもたち当事者の意見に対し,改めてこども基本法を踏まえ市教委として今後どのような対応をお考えでしょうか。
 (5)こども基本法の根本精神となっている子どもの権利条約において明記されている4原則,差別の禁止,生命,生存及び発達に対する権利,児童の意見の尊重,児童の最善の利益について教育長の御所見をお聞かせください。
 以上で1回目の質問終わります。
 御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)
○森田卓司 副議長  質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。
      午後2時53分休憩
      ~~~~~~~~~~~~~
      午後3時9分開議
○田口裕士 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。
 当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは,林敏宏議員の質問にお答えいたします。
 私は,新アリーナ整備について県の財政負担が得られなかった場合でもアリーナ整備は推進していくのか,事業からの撤退もあり得るのか,また付加価値の高い多目的施設として県の参画を促しては,参画されない場合周辺市町に呼びかけてはという点についてお話を申し上げたいと思います。
 新アリーナ整備については,現在本市において基本計画を策定中であります。次年度以降どういう行動を取っていくかは,その内容も踏まえてこれからの検討になると思います。
 ちなみに,バレーボールのS-Vリーグ,またバスケットのBリーグの新しいレギュレーションが示されました。そこでは,試合会場の確保や観客動員数などを考えると,新たなアリーナの必要性はさらに高まったと感じています。
 新アリーナ整備は市民・県民全体で応援しているプロスポーツ支援につながるものでもあり,また市内だけでなく県全体に経済波及効果をもたらすものであります。したがって,広域行政を担う岡山県には財政負担を含め協力をお願いしたいと申し上げてきたところであり,その考え方に変わりはございません。
 これに対して県からは「今のところ諸般の情勢を鑑みるに貴市が望む形で新アリーナ構想に県が参画するには高いハードルがある」との意見をいただいているところであります。
 現在策定中の基本計画では,施設の機能や規模,概算事業費等を明らかにするほか,イメージパースも作成する予定であり,さらに経済波及効果も改めて算定することとしています。基本計画の内容については,市民の皆さんへはもちろんのこと,県に対しても説明し,理解が得られるよう努めていきたいと考えています。
 なお,周辺市町への呼びかけ,共同で進めていくというのも一つの考えではありますが,広域行政を担う県と協議することが適当ではないかと考えております。
 次に,子ども・若者の意見の反映について,子どもの意見を聞くこと,意見を反映することに対してどのように考えるか,また子ども議会の開催についての所見はということであります。
 今までも学校訪問,また大盛トークなど,様々な機会に子どもたちと会って交流したり意見を聞くなどして取り組んできたところであります。こういった交流から,新たな視点や気づきを得ることもございました。私としては,今後も直接話をする機会を大切にしていきたいと考えております。
 子ども議会は,他都市において様々なやり方で開催されていることは承知しております。この開催自体について異存はございませんけれども,どういう対応をしていくかについては,議会側と相談しながら考えていきたいと考えております。
 以上です。
◎宮地千登世 保健福祉局感染症対策担当局長  1番,がん対策について順次お答えいたします。
 がん検診の受診率,受診率向上の取組についてです。
 本市の令和3年度受診率は,胃がん5.6%,肺がん6.8%,大腸がん5.8%,子宮がん11.0%,乳がん15.3%です。全国の受診率は,胃がん6.5%,肺がん6.0%,大腸がん7.0%,子宮がん15.4%,乳がん15.4%です。
 受診率向上の取組としましては,検診の種類ごとに対象者の年齢を変えたりお知らせ内容を見直す等の個別受診勧奨を実施し,受診率向上につながるよう努めております。加えて,今年度は岡山駅東西連絡通路等のデジタルサイネージでの周知や包括連携協定を結んでいる生命保険会社などの協力の下,チラシ配布や市民公開講座の開催など,新たな取組を行っております。
 次に,胃がんリスク検査を実施してはについてです。
 岡山市では,がん検診は死亡率減少を目的とした対策型検診として国が推奨するものを実施することとしております。現時点では,罹患リスクを減らす検査を実施する予定はございませんが,他の政令市の実施状況などを研究してまいりたいと考えております。
 次に,子宮頸がんについて,まずキャッチアップ接種の接種状況及び当局の評価です。
 キャッチアップ接種対象者の令和4年度の接種率は6.62%です。また,今年度6月末時点の接種件数は1,590件で,昨年同時期と比較した場合,約3.5倍増加しております。政令市の中では接種率が高い状況にはありますが,接種促進に向け,引き続き周知啓発に努める必要があると考えております。
 次に,キャッチアップ接種の接種率の伸び悩みの原因についてです。
 国が令和5年1月に実施したHPVワクチンに関する調査によれば,キャッチアップ接種の開始について接種対象者本人の半数以上(53%)が知らないと回答しています。また,接種対象者本人と保護者の半数がHPVワクチンは重要であると思うと回答している一方,ワクチンの安全性についてはどちらとも言えないが57%で最も多く,20%は安全と思わないと回答しています。この調査結果から,接種対象者や保護者における認知度や関心が低いこと,接種に対する不安感から判断を保留していることが接種率に影響を与えているものと思われます。
 次に,本市のキャッチアップ接種対象者に当てはめると数字がどうなるかについてです。
 本市のキャッチアップ接種対象者のうち,未接種者が約2.4万人ですので,計算上は子宮頸がんに罹患する人は317人,子宮頸がんで亡くなる人は82人という計算になります。
 この項最後に,最終期限お知らせ通知をいつどのような内容で送るのか,接種率を上げるためにどのような周知啓発を行うのかについて一括してお答えします。
 これまでも,毎年キャッチアップ接種対象者全員に対して接種勧奨はがきを送付しております。来年度も引き続き個別勧奨を行う必要があると考えており,最終年度であることをしっかりとお伝えすべきと認識しております。来年度の当初予算編成の中で,接種率の向上につながるよう通知時期や内容などの詳細について検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  2,芝生化の推進についての項,現在の取組状況や考えについて,保育園などについてお答えいたします。
 園庭の芝生化については,芝刈りや水やり等,維持管理のための人員や費用の負担が少なからず発生することから,現在の保育現場の人員体制の状況や業務負担等を勘案した場合,現状での導入は困難と考えており,導入に向けた具体的な検討には至っておりません。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  同じ項,現在の取組状況や考えについてです。
 現在,他都市の整備状況や整備内容のヒアリングを行うとともに,整備費用やランニングコストについて業者へ確認するなどの作業を進めております。今後は,それらの結果を基に芝生化に必要な費用の算定や維持管理に必要な作業の洗い出し,学校や地域の役割分担等についても検討を進めていく予定です。試行に向けては,希望する学校の意向や地域が可能な支援内容等を確認した上で芝生化の必要性や実現可能な内容について多面的な検証が必要であると考えております。
 以上です。
◎林良太郎 都市整備局都市・公園担当局長  同じ項,芝生化の現在の取組状況と考えについて,また下石井公園の芝生化に対する利用者の反応と芝生の維持管理について一括してお答えします。
 公園芝生化の取組状況については,本年4月にオープンした北長瀬未来ふれあい総合公園や現在リニューアル工事中の下石井公園において芝生広場を設置しているところです。下石井公園では,林議員からも触れていただいたとおり,東側半分の天然芝の広場が本年7月に完成したところであり,利用者からは子どもたちが芝生の上で安心して遊べるですとか,イベント時に芝生やベンチでゆっくりくつろげるといった声も聞いており,おおむね好評であると認識しております。
 また,芝生の維持管理については,芝刈りや日常的な清掃などは業務委託し,水やりはスプリンクラーによる深夜の自動散水といった工夫をしております。芝生の維持管理は手間や費用がかかるというのが大きな課題であることから,下石井公園の維持管理を通じて効率的な方法を引き続き検討してまいります。
 以上です。
◎中原貴美 市民生活局長  大きな3番,新アリーナ整備についての項,市長答弁以外お答えします。
 まず,基本計画の素案についてです。
 アリーナの基本計画については,現在事業の核となる基本的な考え方等について整理し,観客規模や施設機能など施設計画全般の概略検討を行っており,9月末に向けてその素案ができるよう作業を進めております。
 次に,岡山県との協議の状況についてです。
 岡山県との協議については,現在担当者間でスケジュールや今後の協議の具体的な進め方などについて相談を始めたところです。
 次に,新アリーナ整備の進め方についてです。
 昨年度実施した基礎調査では,プロチームやスポーツ団体等へのヒアリングやアンケートを実施し,施設の利用状況やニーズ把握に努めてまいりました。基本計画策定においても,広く関係団体等から意見をいただきながら施設に必要な機能や規模等の検討を進めているところです。
 次に,新アリーナでの収益が上がる取組についてです。
 アリーナの安定的な運営のためには,スポーツ以外のイベント興行による利用が重要であることは昨年度実施した基礎調査結果にも示されております。公益社団法人おかやま観光コンベンション協会などとも連携し,MICEの誘致やコンサートなどの利用促進を図ることは非常に重要であると考えております。
 この項最後,新アリーナでの健康事業の展開についてです。
 岡山商工会議所の提言にもありましたデジタル機器を実装したDXアリーナとしての健康事業やスタートアップ企業の支援など新アリーナでの実施が期待される事業については,関係者等の御意見をお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  大きな4番,子ども・若者の意見の反映について市長答弁以外にお答えいたします。
 子ども政策や子どもに関する政策についてどのように子どもの意見反映に取り組むのかです。
 今年度は,岡山市子ども・若者計画改定のための基礎資料とするため,18歳以上の若者を対象としたアンケート調査を実施いたします。また,こども基本法に基づく岡山市こども計画の新規策定に向けて,中高生世代の意識調査を初めて実施する予定です。これらの調査結果を庁内の関係部署と共有し,各部署で実施する子どもや子育てに関する幅広い施策を進める上で参考としていただきたいと考えております。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  同じ項,子ども政策や子どもに関する政策について,どのように子どもの意見の反映に取り組むのかについてです。
 教育委員会としても,岡山っ子育成局長から説明のあったアンケート調査の結果を参考に施策を進めてまいります。
 次に,子ども議会の開催についての所見ですが,教育委員会としては市の方針に沿って他部局と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
 次に,こども基本法を踏まえた生理用品の対応についてです。
 現在,岡山後楽館高等学校では,生理用品のトイレ設置の課題等について有志生徒と学校とで対話,検討しているところです。小・中学校においては,児童・生徒が生理用品がなくて困ったときに使用できるように児童・生徒や学校の実態に合わせた対面での提供方法の工夫を徹底するよう周知しております。また,児童・生徒や教職員を対象としたアンケート調査を実施するなどして,提供方法が十分であるかについての効果検証を行ってまいりたいと考えております。
 この項最後に,子どもの権利条約の4原則についての所見です。
 学校における子どもの権利の実現とは,子どもたちが毎日元気に明るく過ごせることだと考えています。そのためには,子どもの意見を聞いて実情を把握することが大切であり,全ての子どもの権利を保障するために子どもの権利条約に示されている4つの原則に沿って考えていくことが重要であると認識しております。これからは先の見えない世の中になると言われています。子どもたちが新たな社会の変化に向き合っていく中で,自分の考えを持ち,それを伝えることは重要であると考えており,先ほどの生理用品の対応も含め子どもたちの思いを受け止める姿勢を今後も持ち続けてまいります。
 以上です。
     〔26番林敏宏議員登壇〕
◆26番(林敏宏 議員)  御答弁ありがとうございました。
 ちょっと順番にお話しさせていただこうと思うんですけども,まず胃がんリスク検査について,他都市の状況もしっかり調べていただけるということなんで,ぜひまた調査してみていただければと思います。
 それと,HPVワクチンについても,しっかりと来年度も丁寧な個別通知をしていただけるということでありますので,本当に大事な1年になりますから市民に寄り添った分かりやすい内容でぜひ実施していただければと思います。よろしくお願いいたします。
 それと,芝生化についてです。
 今までここで答弁をいただいたことに対して,竹之内議員がずっといろいろ次はこう,こんなことができますよという提案をしながら議論してきた結果があります。今回の答弁を伺っても,前に進んでいるのか,後ろに下がっているのか,そういった印象を受けています。とはいえ,前教育長からそういったモデル事業をやるというふうな御答弁もいただいておりますので,今回取り組んでいただいていることがモデル事業を実施することにつながっていると捉えていいのかどうか,そこだけちょっと確認させていただければと思います。
 それと,アリーナです。
 本当にありがとうございました。今回ちょうど直前にも赤木議員が要るんだというふうな話をされましたし,プロスポーツもそうですし,答弁にもありましたアマチュアの団体,そういった方々の声もしっかり拾い上げていただいて,そういった機運を高めていくということも重要だと思います。これから出てくる計画の中で,そういったこともしっかり出していただければいいかなと思いますので,そこら辺ぜひともよろしくお願いいたします。
 それとあと,子どもの意見反映についてですけども,今回手話で反映という言葉は基本的にはなくて,あえて受ける,そして対応するというような手話を使わせていただきました。しっかりとそういったことを意識してやっていただきたいと思うんですけども,生理用品について,教育長,アンケートをするということでございました。現状の方法についてのアンケートだと僕は思ったんですけども,やっぱり対面でない提供方法についてもしっかり聞いていただければなと思うのが1つと,あと今後のスケジュールと実施の規模,その辺もぜひお答えいただければと思います。
 以上で質問を終わります。
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
◎三宅泰司 教育長  まず,芝生化のところですが,同じ答弁になるかもしれませんが,校庭の芝生化については設置や維持管理に要する経費,地域や保護者の負担を明確にして必要性について掘り下げて考える必要があると思っています。モデル事業の実施についても,地域等の支援や経費の軽減が必要であると考えています。他都市における先進事例等もありますが,維持管理について平均気温の上昇などの影響を見極める必要もあることから,本市実施の下石井公園の例を参考にするなど,さらなる検証を行い判断したいと考えております。
 2点目の生理用品の対応ですが,今後アンケートを子どもたちと先生方に取ろうと考えておりますが,内容,それから規模等は詰めておりませんので,今後検討させていただければと思います。
 以上です。
○田口裕士 議長  以上で林敏宏議員の質問は終わりました。(拍手)
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