録画中継

令和5年11月定例会
12月6日(水) 本会議 一般質問
おかやま未来プロジェクト
中島 純 議員
*一問一答方式
1 手ぶら登園について
 (1) お昼寝用簡易ベッド「コット」導入の提案
2 病児保育について
 (1) 病児保育施設の利用状況
 (2) 受け入れできなかった人数の把握
 (3) 現状認識及び目標値達成に向けての対策
 (4) 空き状況の提供・公開について
3 放課後児童クラブについて
 (1) 待機児童ゼロを実現させるための具体的なロードマップ
 (2) 支援員等の職員の増員必要数及び職員確保に向けた対策
      午後3時24分開議
○田口裕士 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。
 次は,順序に従いまして中島議員。
     〔4番中島純議員登壇,拍手〕
◆4番(中島純 議員)  一般質問初日,少し終わりが見えてまいりました。まだまだ1人で頑張っております,おかやま未来プロジェクトの中島です。皆様お疲れのところ申し訳ございませんが,もう少々お付き合い願います。
 早速ですが,通告に従いまして質問させていただきます。
 1番,手ぶら登園について。
 6月議会においても同様のテーマで質問させていただきましたが,今回は手ぶら登園の中でもお昼寝用簡易ベッド「コット」と呼ばれるポリエステルメッシュの布が張られた簡易ベッドについて取り上げさせていただきます。
 保育施設に通うには日々大量の荷物を持っていく必要があり,特にその中でも大きな負担となっているのが布団の持込み,持ち帰りになります。6月議会においても少し紹介させていただきましたが,現在公立保育施設においては週末には布団を持ち帰って家で洗濯して週明けに再度布団を保育施設に持ち込むといった作業が必要であり,保護者さんにとって大きな負担になっていると伺っております。
 コットの導入には,様々なメリットが挙げられます。
 1点目は,衛生面です。コットの設置時や片づけの際に,ほこりが立つことが布団より少なくなります。また,脚が床から10センチほどの高さであり,床に直接触れることがないため,児童がほこりを吸い上げずアレルギーの原因となるダニの繁殖等を防ぎます。ベッドがメッシュ素材となっているため,通気性もよく汗やよだれ等でコットが湿ってしまっても乾きやすく,またおねしょや嘔吐物等でコットが汚れてしまった場合でも水洗いが簡単で洗濯も容易となっております。衛生状況が改善することで,集団保育における様々な感染症の予防も期待することができます。
 2点目は,何といっても保護者さんの負担軽減です。布団の持込み,持ち帰り自体がなくなるため,送迎時の負担がかなり軽減されることが見込まれます。
 3点目は,送迎時の安全性です。送迎時に布団等の大きな荷物を運ぶために両手が塞がってしまい子どもの手をつなげないこともあって不安です,危ないですといった声をいただきました。送迎時の荷物を極力減らすことで,より安全に通園することが可能になります。
 このように子どもたちや保護者さんにとっても様々なメリットがあるコットですが,岡山市の公立保育施設ではいまだに布団が使用されており一園もコットが導入されていない状態となっております。岡山市においては公立,私立ともに導入があまり進んでいないようですが,近年ほかの自治体や新設される民間の保育施設においてもコットの導入が徐々に浸透しておりまして,非常に需要が高いものであると思料します。
 そこで質問です。
 (1)子どもたちの安全面,衛生面,子育てと仕事の両立に苦慮する様々な状況にある保護者さんたちの負担軽減のために,公立保育施設においてコットの導入をぜひ進めていただきたいと思いますが,御所見をお示しください。
 2番,病児保育について。
 岡山市子ども・子育て支援プラン2020において,病児保育事業は安心して子育てができる環境を整備し児童福祉の向上を図る観点から事業の必要性は高いと示されております。令和6年度の利用者目標値は1万3,872人と設定されておりますが,令和4年度の利用実績はコロナ禍の影響を受けたこともあるかとは思いますが,3,704人と目標値と比較してかなり低い数値となっております。
 利用者数が増えていない原因の一つとして,病児保育施設の空き状況の確認の煩雑さがあるのではないかと思料します。子どもが病気になった場合,保護者さんは子どもを病院に連れていったり仕事の調整をしたりと,時間や精神的に余裕がない中で施設の空き状況を探すことになります。その際に,各施設の空き状況が一覧となってウェブ上で確認できると非常に助かります。現在,基本的には直接各施設に連絡して空き状況の確認を行わなければいけない状態となっております。保護者さんが施設を探す場合には,まず岡山市のホームページで施設一覧を確認して,そこに記載のある各施設のホームページにアクセスして詳しい情報を取りにいくといったケースが多いのではないかと思料します。
 保護者さんとして一番ありがたいのは,岡山市のホームページに記載のある施設一覧において各施設の空き状況がまとめて確認できることですが,仮にシステム上それが難しいとしても市のホームページからリンクされた各施設のホームページ上で施設の空き状況が分かる,もしくは空き状況を発信しているSNS等のリンク先が分かるという状況をつくることができれば保護者さんが施設の空きを探す負担が大きく減るものと思料します。岡山市の病児保育関連が掲載されている今のホームページ上では,各施設のホームページのリンクの設定もされておらず,岡山市が作成した案内のPDFを確認する形になっております。
 そこで質問です。
 (1)令和5年度現時点における病児保育施設の利用状況をお示しください。
 (2)各病児保育施設で利用定員がいっぱいのために受入れ不可となったケースがどの程度あるのか,もし把握していればお示しください。
 (3)利用者が想定よりも増えていない現状について岡山市としてどのような認識であるか,また目標値達成に向けてどのような対策を行う予定であるのか,お示しください。
 (4)病児保育事業における施設の空き状況の提供,公開についてぜひとも積極的に検討していただければと思うのですが,御所見をお示しください。
 3番,放課後児童クラブについて。
 本年10月に行われた岡山市長記者会見において,放課後児童クラブについて令和6年度は600名程度の待機児童が発生するおそれがあるとの発表がありました。令和5年度の待機児童数についても平成27年度以降で最多の193名となっており,放課後児童クラブにおける待機児童の解消は岡山市喫緊の課題であります。共働き世帯の増加に伴って放課後児童クラブに対するニーズも非常に高まっており,児童クラブを利用できないと仕事に復帰することができない等様々な声が寄せられております。
 岡山市は放課後児童クラブの待機児童を令和7年度までにゼロにすることを目指しておりますが,その現状について質問します。
 (1)令和7年度に待機児童ゼロを実現させるための具体的なロードマップについてお示しください。
 (2)児童の受入れ数の増加に伴って放課後児童クラブに配置する支援員等の職員さんの人数も増えることになるかと思いますが,待機児童が解消できる定員数を仮に設定した場合,どの程度職員さんを増員する必要があるか,また現時点でも苦慮している職員さんの確保についてどのような対策を行っていく予定であるか,お示しください。
 今議会においても,子育て支援関連の質問を多くさせていただいております。私は子育て支援施策については本当に一丁目一番地だと考えております。ぜひとも前向きな御答弁をいただければ幸いです。
 以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは,中島議員の質問にお答えいたします。
 私は,放課後児童クラブの待機児童解消までの具体的なロードマップはということであります。
 確かに今年の5月1日に193名という待機児童数が出ました。この要因は,保育の供給が相当増えていったということが大きい要素だと思うんですけれども,それにしても我々として放課後児童クラブに対して真剣にやってきたわけですが,減るどころか増えていった,これが現状であります。したがって,世の中に一つの姿勢を示して,そしてそれに向かって歩んでいく必要があるだろうという判断をいたしました。それが令和6年5月1日には低学年の待機児童ゼロ,そして全体の待機児童数を半減ということを申し上げ,令和7年5月1日には待機児童ゼロということを申し上げたところであります。それができるかどうかというのは,ハード,ソフト両面からアプローチしていかなければなりません。
 ハードについては,専用施設を造っていくというのも一つですし,学校の協力を得て理科室などの特別教室のタイムシェア,時間に応じてそこを貸してもらう,そういったことが重要だということでありますが,そこは今の担当の話からいうと順調に推移しているところであります。
 あと,問題が支援員の確保ということで,保育の待機児童の解消のときも保育士がなかなか確保できないという問題がありましたけれども,今同じような問題に直面しております。様々な機会を利用しながら,やっているところであります。ここでの各論については,ちょっと省略させていただきますけれども,とにかく何といいますか,実際上ふれあい公社が役割として非常に大きいところでもありますし,また各運営主体とも協力していかなければなりません。最大限の力を入れながら,人員の確保に尽力していきたいと思います。
 そして,先ほど申し上げた我々の姿勢,それを中島議員はロードマップとおっしゃったわけでありますが,それに従った形でできるように頑張っていきたいと思います。
 私からは以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  1番,手ぶら登園について,お昼寝用簡易ベッド「コット」の導入の提案をいただきました。
 保護者の利便性の向上と保育士の負担軽減については,公立園では7月におむつの園廃棄を開始し,8月から現金徴収のキャッシュレスを導入いたしました。また,登降園管理システムの今年度末までの導入に向けて現在取り組んでいるところです。公立園でのお昼寝用簡易ベッドの導入については,ベッドごとにシーツの取付け,取り外しが毎週必要となるなど保育士の業務負担が増加する懸念とともに,保管場所の確保,ベッドの購入費用など検討すべき課題が多くあると考えております。
 次に,大きな2番,病児保育についてお答えします。
 まず,令和5年度現時点における病児保育施設の利用状況です。
 令和5年4月から10月末時点での市内8施設の病児保育施設で延べ3,969人が利用されております。
 次に,利用定員いっぱいのため受入れ不可となったケースがどの程度あるか把握しているかです。
 各施設からは利用実績の報告は受けておりますが,満員で受入れができなかった件数については施設で集計していないため把握しておりません。
 次に,利用者が想定よりも増えていない現状についてどういう認識か,また目標値達成に向けてどのような対策を行うかについてです。
 お示しの目標値は平成31年1月に実施した利用ニーズ調査や利用状況等を踏まえて算出したものですが,利用実績の延べ人数は平成30年度5,581人,令和元年度6,074人,その後新型コロナウイルス感染症の蔓延により利用が減少し,令和4年度は3,700人余りとなったものと考えております。しかし,利用ニーズの調査や利用状況等から施設の整備は必要と考えていたところであり,新型コロナウイルス感染症の収束を見据え令和4年度に病児保育事業者の新規募集を実施し,令和5年2月,そして5月に施設を増加させ,受入れ体制の拡大を図ったところです。
 次に,病児保育事業における施設の空き状況の提供,公開についてです。
 市のホームページに各施設の空き状況を掲載するには,確定した空き情報を各施設が随時更新する必要がございます。基本的に病児保育の利用に当たっては,まず診察を受け,その結果によって受入れが決まります。個別対応が必要なケースなど受入れや空き状況の確定に時間を要する場合もあり,正確に随時更新するのが難しい状況です。このため,まずは施設へ電話していただき相談していただくこととしております。
 大きな3番,放課後児童クラブについて,市長答弁以外についてお答えいたします。
 支援員等の増員予定及び確保に向けた対策です。
 必要な支援員等の増員については,毎年度の入所申請の状況を見て児童クラブごとに精査する必要があるため現状で人数を算出することは困難ですが,市立と運営委員会の児童クラブで言えば受入れ児童の増加に伴い支援単位が増加する場合は1支援単位につき5人程度の支援員等が必要となります。
 以上です。
     〔4番中島純議員登壇〕
◆4番(中島純 議員)  御答弁いただきありがとうございました。
 一般質問3回目にして,大森市長から初めて御答弁いただいたのでどきどきしております。
 早速再質問と要望に入らせていただきます。
 1番のまず手ぶら登園についてなんですが,コットの導入については担当課の方とも事前に打合せさせていただきまして,担当者の方から正直なところ岡山でもあまり導入が進んでいないこともあってコットというものを認識していなかったということもお伺いしました。今回このコットというものをまず認識していただけたので,1回目の質問をした意味もあったのかなと感じております。各課題もあるかと思いますが,他都市の事例もしっかりと研究していただいて,もし問題がないようであれば初期コスト等もかかるかとは思いますが,ぜひとも前向きに検討していただければと思います。こちらは要望になります。
 この項は1点,再質問させていただきます。
 布団の持込み,持ち帰りについて,岡山市としては今後解消していかなければいけないというふうな課題として捉えているのか,それとも今後も保護者さんにお願いして布団の持込み,持ち帰りについてはもう続けていくことで特に解消する必要はないというふうなスタンスであるのか,ちょっと認識のほうを教えていただければと思います。
 以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  現在保護者さんに布団の持ち帰りを行っていただいているところですが,現状ではこれを変更する予定はございません。
 以上です。
◆4番(中島純 議員)  すみません。御答弁いただき,ありがとうございました。これは非常にニーズも高いものかなと思いますので,ぜひとも今後とも検討していただければと思います。
 続いて,2番の病児保育についてですが,要望になります。病児保育について利便性を高めるためには,各施設の方々の協力が絶対必要不可欠になるかと思われます。施設側の事務負担等を踏まえつつ密に各施設と連携を取りながら今後施設をより保護者さんたちが利用しやすい環境になるように,どうぞよろしくお願いいたします。
 続いて,3番の放課後児童クラブについてですが,ぜひとも令和7年度までに待機児童ゼロを実現させていただきたいなと思います。
 この項についても再質問させていただきます。
 現在なかなか職員さんの確保が難しいといった現状があるかなと思うんですけれども,岡山市としてはどのような原因があるとお考えでしょうか。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  児童クラブの支援員の確保に苦慮している状況についてお尋ねいただきました。
 まずは,支援員という職を知っていただくことが必要と考えておりまして,その上で周知や,それから募集の取組などを行っているところですが,その上でどの職種にも言えることでありますが賃金等の処遇のほか,勤務場所や勤務時間,勤務時間帯など個人の事情もあり複合的な要因があるものと考えております。このために広く知っていただき,また応募につながるような周知や大学,短大など保育士養成校への働きかけなどを行っていきたいと考えています。
 以上です。
◆4番(中島純 議員)  すみません。御答弁ありがとうございました。
 最後に,やっぱり確保が難しい原因として局長もおっしゃられた給与の面でもちょっと触れていただけたかなと思うんですけれども,最近ニュースでも支援員さん等の職員さんの賃金問題というのが読売新聞か何かだったと思うんですけれども,話題になっていたんです。職員さんの待遇改善,主に給与面について,今はその処遇改善手当等の制度があるかなと思うんですけれども,現行のままで十分と考えているのか,それともさらに拡充していく必要があるとお考えなのか,最後に御所見をお願いいたします。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  支援員等の処遇改善への取組について御質問いただきました。
 今お尋ねにもありましたが,現在国の処遇改善臨時特例事業を契機として3%程度の賃金の改善を行っているところです。先ほど申し上げた複合的な要因もございますが,今後処遇改善も含めて何ができるのか,人員確保につながる検討を行ってまいりたいと考えています。
 以上です。
○田口裕士 議長  以上で中島議員の質問は終わりました。(拍手)
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