録画中継

令和5年11月定例会
12月7日(木) 本会議 一般質問
日本共産党岡山市議団
田中 のぞみ 議員
1 水道料金の値上げについて
2 市民のくらし支援に関わって
 次は,順序に従いまして田中議員。
     〔34番田中のぞみ議員登壇,拍手〕
◆34番(田中のぞみ 議員)  皆さんこんにちは。日本共産党市議団の田中のぞみです。
 それでは,早速通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 まず,大きな1番,水道料金の値上げについて。
 水道料金の値上げのための条例案が今議会に提案されました。来年4月から2年間は15.7%,3年目からは20%の値上げをするとのことです。理由は,人口減少や節水機器の普及により料金収入が減ることで水道事業会計が赤字になるためです。物価高騰が理由ではありません。老朽化対策が急に必要になったわけでもありません。
 平成9年,1997年に水道事業会計が赤字になり,料金改定したときにも老朽化対策は課題とされ,人員削減が行われてきました。僅か6年後にまた赤字となり,平成17年,2005年の値上げでも同じ議論はなされています。今回また赤字になるという見通しだそうです。平成17年のときには福祉減免が廃止となり,平成9年のときには学校,病院の軽減制度が廃止になりました。
 市は当初,今年5月,25.3%の値上げを提案しました。その後,主に企業債の借入れを増やすということで20.6%に下げ,最終案として出された今回,2年間だけ15.7%にするというその分は,水道局の職員を15人も削減するということで12億円分を捻出したということです。最悪の形で最終案が出されたなと感じております。
 1番,水道事業とは。
 質問ア,そもそも水道事業とは何なのかについてお聞かせいただきたいと思います。給水人口は99.9%です。利用者が99.9%もある事業はほかにないのではないかと思っています。
 イ,本市の配水管の総延長は4,400キロメートルもあり,給水面積は広大で,政令市の平均の2倍に対して有収水量,つまり収益は政令市平均の半分という特徴があります。効率は非常に悪いです。市民の水道料金だけで黒字化しなければならないとされているわけですが,そもそもこの公共インフラ維持事業とも言われるべき水道事業は利益を出さなければならない事業なのか,赤字化を繰り返すだけにはならないのか,市長の率直なお考えをお聞かせください。
 ウ,水道法第2条では,明確に国の責任がうたわれています。しかし,水道施設の維持管理に関する改良事業には国の補助メニューはほとんどなく,さきの決算特別委員会では昨年度の国庫補助はゼロ円だったとの答弁がありました。国は十分な責務を果たしているとは言えません。地方公営企業法こそ時代に合わせて見直すべきではないでしょうか。御所見を伺います。
 エ,本市の水道施設の耐震化率は政令市平均より軒並み低く,配水管の耐震化率は20.5%です。アクアプラン2017では,1年に1%ずつ更新されるとしていましたが,今回の事業圧縮の中で年0.7%に縮小されました。100年でようやく完了する耐震化計画が140年に先延ばしされたことになります。市民の水道料金だけに頼る限り,抜本的な耐震化は進まないと思います。
 今日,お手元に資料をお配りしました。これがアクアプラン2017でシミュレーションしているんですね。0.84%だと100年後にリスクが残る。ここにも断水リスクが10万人も残る,50年後にね。こういうシミュレーションをしているから1%にするという結論なんですが,今回0.7%です。
 0.7%で残るリスクについてお知らせください。そもそも100年もかけてもよいのか,御所見をお聞かせください。
 オ,水道局職員を15人も減らすとのことです。これまで1999年からすれば2割の77人,うち技術職は34人,2007年からは62人,うち技術職27人も削減してきています。
 今日の資料②です。たくさん経費削減策もこれまでしてきた。もう限界だと私は思います。
 今後8年でどこの課で何人を減らす計画ですか。技術的継承はどう考えていますか。組合との交渉はどうなっていますか。
 2番,市民生活への影響についてお伺いします。
 岡山市の消費者物価指数の上昇率が2%台の半ばとのことです。そのような中で公共料金である水道料金が15%や20%も値上がりするのは異常です。水道料金の値上げをストップしてほしいという市民の願い,市長宛ての署名が合計1万4,055筆提出され,副市長と水道事業管理者が対応されました。
 質問ア,市長は9月議会でぎりぎりまで市民の意見を検討したいと言われていました。直接市民の声を届ける一つの機会でしたから残念がられておりました。市長の元には具体的にどのような声が届いていますか。
 イ,一家庭500円に満たない値上げは大したことがないという意見があります。しかし,長引く物価高騰の一方で,年金や生活保護基準は上がらず,実質賃金が30年以上下がり続けている唯一の国です。教育費も社会保険料も上がり続け,暮らしが圧迫され続けています。これは明らかに政治の責任なんです。さらに追い打ちをかけるような公共料金である水道料金の値上げはするべきではありません。
 水道事業会計で不足するという年間35億円は,岡山市の一般会計の僅か1%です。新アリーナをはじめ,100億円・300億円単位の市事業が次々に進められる中で,市民の納得は得られないと思います。市事業の優先度を見直し,応能負担である税金で水道インフラを支えるということが真に求められていると思います。市長の御所見をお伺いします。
 ウ,価格転嫁できない福祉施設,障害者施設,医療施設,中小企業などでは死活問題です。ある福祉施設では,既に月に1,000万円も光熱費が高騰しているそうです。ある農家では,水道代が月に20万円かかるそうです。ある障害者作業所は,タオルの洗濯を請け負っているので,2割も上がる経費分,利用者工賃を減らすしかないかもしれないとのことです。ガスや電気には選択肢がありますが,水道にはありません。2割は本当に大きいと思います。事業者への影響をどのようにお考えでしょうか。
 エ,これまで,物価高騰対策で事業者支援を行ってきました。水道料金の高騰に対して補助を行うことも考えますか。
 オ,福祉施設や医療施設などへの減免制度が必要ではないでしょうか。生活困窮者への福祉減免の復活を改めて求めますが,せめて検討はしていただけないでしょうか。
 3番,苫田ダムからの受水費について。
 18年前の水道料金値上げについてその直接の原因が,当時まさに苫田ダムが完成し,本格受水を開始するため資金が不足したということは御紹介しました。その際,水道事業審議会が出した提言では,受水費用が水道事業会計を圧迫していることは明白とし,これ以上の受水の増量は避け,必要な量だけ受水する,余分な水は受水しないこととし,水需要予測も適宜適切に見直すことが肝要であると当時指摘しています。
 質問ア,改めてお伺いします。
 18年間この指摘にどう向き合ってきたのか,18年間放置したまま市民の水道料金だけを値上げするのかということについて,納得のいく説明をお願いしたいと思います。
 イ,今回の水道事業審議会において,18年前の提言については触れていないという答弁でした。提言や審議会を軽視し過ぎではないでしょうか。出された提言を検証し,報告する責任がありませんか。
 ウ,使っていない日量6万トンを含む受水費に21億円を固定費として払っております。
 今日お手元に資料③でお見せしておりますが,基本水量に対して4割しか受水していない,6万トンは使っていないとの答弁がありました。いつまで払い続けますか。吉井川流域の11自治体が,国に対して過大なこの受水計画を見直し,どのような精算方法があるのか迫るべきときだと思います。広域水道企業団の副議長は岡山市長です。御所見をお伺いします。
 エ,8年前,40万トンの利水の一部を治水に転用する話が国交省からありました。広域水道企業団は,84億円の売却損が出るため断っています。しかし,40万トンのうち約30万トンの使い道は,もう絶望的だと私は思います。
 今日の資料⑤ですけれども,この赤いところについては事業化の計画もないし,岡山市は6万トン近く使っていないということです。
 8年たって,ダムの資産価値は下がっています。現在の帳簿価格,国への補助金の返還額,損益分岐はどこになるか,お示しください。また,売却損に対する補填方法も国との交渉次第なのではないでしょうか。30万トンの有効活用について,転用も含め,国との交渉を再開するべきではないでしょうか。
 大きな2番,市民の暮らし支援に関わって。
 ここでは1つだけ,困難な問題を抱える女性への支援について取り上げます。
 昨年5月,困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(以下,新法)が成立しました。来年4月1日が施行日です。困難な問題を抱える女性とは,性的な被害,家庭の状況,地域社会との関係性,その他の様々な事情により日常生活または社会生活を営む上で困難な問題を抱える女性(そのおそれのある女性)のことです。これは,66年前の売春防止法に基づいた売春をなすおそれのある女子に限定された婦人保護施策に替わり,女性の人権の保護や自立支援の視点を大切にした女性支援の新たな根拠となる法律として評価されていると思います。その特徴は,自治体が支援調整会議を持つこと,民間団体との対等な立場での協働と支援が明確にうたわれていることだと思います。
 都道府県には計画策定が義務づけられ,岡山県は現在,計画素案のパブリックコメント募集を行っているところです。
 本市では,困難を抱える女性を対象とした居場所づくりやメール相談などの支援事業を既に開始していますが,一昨年に改定された第5次さんかくプランで位置づけられた困難を抱える女性への支援は,その対象が女性と子どもの貧困に特化されているように見え,ずれを感じています。
 今日は資料⑦と⑧,上が岡山市のさんかくプラン,下が今県がつくっている困難な問題を抱える女性支援計画(仮称)です。中身にやっぱり大きな違いがあると私は感じます。
 本市は,家庭・女性相談員や配偶者暴力相談支援センターも単独で設けており,民間の支援団体も多く存在しています。それぞれの支援の根拠となるべき基本計画は必要だと思います。
 質問ア,売春防止法に基づく婦人相談員について,職責や所管はどのように変わりますか。
 イ,新法について,その意義をどう捉えていますか。
 ウ,母子支援施設である仁愛館の在り方については,ハード,ソフト両面において検討が進んでいます。その状況と今後の方針についてお示しください。新法に基づき仁愛館の役割にも見直せる点があるのかどうか,御所見をお聞かせください。
 エ,市内にある女性支援をする民間団体はどれぐらいあるか把握していますか。支援調整会議を市は設けますか。
 オ,これまでの施策の整理,民間団体の位置づけや県との役割分担を明確にするためにも,支援基本計画を本市で作成するべきだと思います。市長の御所見をお伺いします。
 以上になります。(拍手)
○田口裕士 議長  質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。
      午前11時48分休憩
      ~~~~~~~~~~~~~
      午後1時0分開議
○森田卓司 副議長  午前中に引き続き会議を開きます。
 当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは,田中議員の質問にお答えします。
 まずは,質問の中で最悪の形で最終案を出されましたとお聞きしました。非常に悲しい思いがいたしたところであります。
 まず,水道料金の値上げで,市長にどのような声が届いているかということであります。
 署名活動も市民の方はされたと聞いております。そして,水道事業管理者のほうにお渡しになったと聞いているところでありますが,物価高騰を配慮するように,また一般会計からも繰り入れるようにというような意見があったということは伺っているところであります。そのほか,市民の皆さんからも直接お話をいただいたこともありますし,またこの市議会の各会派の方,自民の会派の方からもお話がありました。公明の会派の方から,また創政会からも直接お話をいただいております。
 18年ぶりの改定ということですが,このままいくと財源が枯渇してしまう,何らかのことをやらなきゃいけないと。議論のときは20.6%がベースでありましたけども,そこからもう少し下げられないかと各会派の皆さん方もお話しになっておられました。
 そこで,私としては,この水道料金を考えるに当たって考えなければならない要素が幾つかある。そのうちの一つが,一般会計の話もあると思います。後で栗原管理者から答えていただこうと思いますが,そのほかに事業量を下げるかどうかという話がありましたが,これはを田中のぞみ議員もグラフで示されておりますけども,これからの地震を想定している中で,耐震化率も低い,老朽化が進んでいる,こういう中でやはりそれを減らすことはできない。しかしながら,何らかの形で圧縮していくとなると,そのコストを下げていくしかない。今回,総務局にも力を貸してもらって,水道局のメンバーと共に議論していただき,田中のぞみ議員が御存じのような結論になったところであります。
 我々としては,結論的には市民の声を十分聞いて,そしてそれに基づいてできることは対処させていただいたということであります。
 以上です。
◎栗原諭 水道事業管理者  同じ項,市長答弁以外,順次御答弁いたします。
 まず,水道事業とは何なのかについてです。
 水道法第2条にありますとおり,水道は国民の日常生活に直結し,その健康を守るために欠くことのできないものであり,その水道を安定的に運営することが水道事業の役割です。
 次に,利益を出すべき事業なのかについてです。
 水道事業は,事業体ごとに給水区域面積や人口密度あるいは水源などの条件の違いがある中で,それぞれが独立採算により経営を行うというのが地方公営企業法の趣旨であります。民間企業のように利益を求めるというものではありませんが,安定した事業運営には一定の収入を得て,必要最低限の内部留保資金は必要であります。本市におきましても,議員御指摘のとおり,他の政令指定都市と比較すると地理的条件が悪い中でも,法に基づき効率的経営に努め,平成17年の前回料金改定以降18年以上現行料金を維持してきました。今回,料金改定をお願いすることになりましたが,今後も同様の考えで事業運営を行ってまいります。
 次に,地方公営企業法こそ時代に合わせて見直すべきではについてです。
 国の補助金につきましては,これまでも矢原浄水場紫外線処理施設の設置や紙工浄水場の水源切替え整備,そのほかにおいても採択基準に合致する事業において交付を受けております。対象事業の拡大や採択基準の緩和など,国の財政支援については,引き続き日本水道協会等を通じて要望してまいります。
 地方公営企業法の規定に直接よるものではありませんが,人口減少など今後の環境変化を踏まえた上で全国の問題として検討されるべき事項と考えています。
 次に,管路更新率を0.7%にした場合のリスクはあるか,更新に100年かけてよいのかについてです。
 管路更新率を0.7%に下げた場合,更新対象となる管路の延長が60年後にピークに達しますが,漏水リスクの高い管路から優先して更新していくため,更新されず残った管路は鋳鉄管が主体となります。鋳鉄管は事故実績が低いため,60年後の年間漏水件数は直近5か年の平均漏水件数と同程度と予想され,安定給水に大きな影響はないものと考えています。
 管路の更新率は,できる限り高く保ち更新していくことが望ましいと考えますが,管路のほかにも浄水場,配水池,ポンプ場など多くの施設を抱えており,施設更新は財政面を考慮した上で適切に行うことが必要であると考えます。
 次に,どの課で何人減らすのか,技術の継承はどう考えているのか,組合との交渉はどうなっているのかについてです。
 今回の職員の縮減は,安定給水に直接的な影響を及ぼさないよう,事務部門を中心に行うこととしています。部門別には,総務部門で8名,営業部門で5名,工事部門で2名の縮減を想定しています。このため,技術の継承に直接の支障は生じないと考えています。
 なお,労働組合とは,理解を得られるよう,真摯に協議を行っているところです。
 続いて,2番目の市民生活の影響について順次答弁いたします。
 事業の優先度の見直しにより,税金で水道インフラを支えることについてです。
 一般会計からの繰入れについては,自由民主党岡山市議団の川本議員に御答弁したとおりです。
 なお,政令指定都市の中で,千葉市,相模原市の事業については市域の大半を県営水道が担っております。市が実施する事業では,千葉市は4.7%,相模原市は0.3%の給水人口を対象としており,どちらも一部の地域となっており,広域で安価な県営水道と比べますと,料金負担は多くなっております。このため,市域の公平性を図るため,例外的に一般会計から繰入れを行っております。
 次に,事業者の影響についてどのように把握しているか,またどのように考えているか,事業者に対し補助を行うことも考えるか,福祉施設や医療施設への減免制度が必要ではないか,生活困窮者への福祉減免の復活を検討してはどうかについて一括して御答弁いたします。
 物価高騰の影響により,多くの事業者が大変厳しい状況下にあることは承知しています。個々の使用者においても様々な事情がある中,水道料金改定による影響が生じてしまうことは大変心苦しいところですが,安定給水確保のため御理解いただきたいと考えています。
 また,福祉政策的措置となる料金の減免については,受益者負担が原則である水道事業にはなじまず,特定の事業者に対しても使用者間の負担の公平性の観点からも難しいものと考えます。
 次に,3点目の苫田ダムからの受水費について順次御答弁いたします。
 受水の増量を避けるべきという提言案にどう向き合ってきたのか,18年前に出された提言を検証し報告する責任はないのかについて一括して答弁いたします。
 岡山県広域水道企業団の水量としては,将来の地下水の枯渇や他の浄水場の代替として日量10万9,250立方メートルを確保しており,現在は企業団規約にある責任水量の日量4万3,700立方メートルを受水しております。市の東部エリアの供給や,本市の浄水処理能力に一定程度の予備力を確保するために有効な水量となっており,安定給水に必要な水量のみを受水しております。したがって,平成16年の提言に沿った対応ができているものと考えています。
 次に,いつまで払い続けるのか,受水計画を見直し,どのような精算方法があるのか国に迫るべきではないかについてです。
 受水は,現在西大寺地区を中心とした市の東部エリアに供給しており,本市にとって三野浄水場と同様に重要な浄水場の一つであり,今後も必要な水量を受水する考えです。
 また,令和4年の旭川水系の渇水では,三野浄水場エリアへ受水により緊急融通するという効果を発揮しております。
 さらに,現在,旭川水系のダム貯水率が50%強の状況においても苫田ダムの貯水率は約90%と安定しており,水源のリスクの分散に非常に有効となっております。
 受水計画については,過大とならないように,企業団により各構成団体の計画受水量を適宜確認されており,適正規模の事業になるよう調整が図られています。
 最後に,現在の帳簿価格,国庫返還額,損益分岐はどこか,国との交渉を再開すべきでないかについてです。
 苫田ダムは平成17年から供用開始し,法定耐用年数55年に対し18年経過しております。残存価値としては残り37年間分となり,現在の帳簿価格は約556億円です。帳簿価格に対する国庫補助金の投入割合は約253億円で,水量30万トン分の国庫補助金返還額は約190億円となります。
 損益分岐を算定するのは難しいですが,仮に試算した場合には帳簿額の約417億円となります。
 国との交渉については,昨今,局地的な集中豪雨が頻発していることから,国土交通省による治水転用について再検討が行われる機会があれば企業団や他の構成団体と共に協議していきたいと考えております。
 以上です。
◎田中哲也 市民協働局長  2番,市民の暮らし支援に関わっての項,困難な問題を抱える女性への支援について順次お答えいたします。
 現行の売春防止法では,売春をなすおそれのある女子に対する補導処分,保護更生が目的であったのに対し,新法では女性の福祉,人権の尊重や擁護,男女平等といった視点を明確に規定したこと,また女性を支援する民間団体との協働といった視点も明確化されたことに意義があると考えております。
 次に,市内の女性支援を行っている民間団体の数,支援調整会議の設置,支援基本計画の作成について一括してお答えいたします。
 女性支援の民間団体につきましては,全体の把握はできていませんが,DV被害者のシェルターを運営している団体や女性相談を行っている団体,DV被害者への自立支援金の支給団体など8団体を把握しております。
 支援調整会議の設置や支援基本計画の策定に関しましては,庁内関係部署との協議を始めたところであり,令和6年3月策定予定の岡山県の支援基本計画を勘案しつつ,さらに協議を進めるとともに,民間団体等の御意見を伺いながら検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  同じ項,困難な問題を抱える女性への支援について,2点お答えいたします。
 まず,新法施行により,現在売春防止法に基づいて配置している婦人相談員について職責や所管がどう変わるかについてです。
 岡山市では,売春防止法に基づく婦人相談員と家庭相談員を兼務させた職員を家庭・女性相談員として福祉事務所内の地域こども相談センターに配置し,幅広い家庭児童に関する相談や児童虐待防止に関する業務,DV相談等を行っております。
 新法施行に伴い,職責や所管の変更が必要かどうかについては,今後関係局と協議してまいりたいと考えています。
 次に,仁愛館のハード・ソフト面の検討状況と今後の方針,また新法に基づいて役割などを見直せる点があるかについてです。
 仁愛館は,児童福祉法に基づく母子生活支援施設です。ハード面では,現在北館を改築中であり,令和6年度前半の完工後,供用開始予定です。南館は,令和7年度に改修工事を行い,令和8年度供用開始の予定です。
 ソフト面では,入所者に対して,市職員によるハローワークや不動産業者への同行支援,緊急時には子どもの学校や園への送迎や一時預かり保育を実施していますが,退所後の自立した生活につながる支援を行うことを目指して地域の民間団体が行う相談及び生活支援の活用を始めたところです。
 また,仁愛館は,岡山県福祉相談センターとDV防止法や売春防止法等に定める一時保護業務の委託契約を年度ごとに結んでいます。実際の運用はその時々の状況によりますが,新法施行に伴い役割の見直しが必要であるか,今後協議してまいりたいと考えています。
 以上です。
     〔34番田中のぞみ議員登壇〕
◆34番(田中のぞみ 議員)  では,再質問させていただきます。
 水道事業管理者,0.7%にして耐用年数を超える管は100年後も残るのかどうか,そこはお答えください。
 市長,岡山市の水需要のピークは平成8年です。これからも下がり続けるでしょう。一方で,水道のインフラのコストは上がり続けます。率直にお伺いするけど,水道事業会計に改善の希望ってありますか。それを聞きたい。
 そして,2点目,老朽化対策だから仕方がないって言われるんだけど,こんなに老朽化対策,耐震化対策が遅れているのは市民のせいではないです。違います。先ほどから言われている安定供給する責任は誰にあるのか。市長,水道法で国及び地方公共団体と明記されています。地方公営企業法に基づく独立採算だから仕方がないって言われるんだけど,地方公営企業法と水道法どちらが優先かという話をすると,たとえ独立採算制が破綻したとしても,水道の安定供給の責務は国及び地方公共団体にあります。大事です。この認識を伺います。
 3点目,公衆浴場に軽減措置されていますが,なぜですか。理由を教えてください。
 市長,独立採算にこだわるがゆえに,安全・安心のための老朽化対策を先送りにされたと思います。独立採算の名の下に切り捨てているように思うんです。18年前に福祉減免が廃止され,26年前には学校,病院の軽減措置が停止されたんですよ。市民の水道料金だけでやってねと切り捨てているように私は感じます。一方では,下水道事業会計には赤字補填しているわけです。この前,私に2,000円借りる方がいるんだというお話をしたと思います。500円あったら一食買えるんですよ。この500円を奪わないでほしいなと思うんです。この命の水に対する福祉減免の復活は検討すら難しいか,お答えいただきたいです。
 もう一点,事業者への支援です。
 価格に転嫁できない障害者施設,介護施設,医療施設,保育施設,学童,学校,このあたりは全部人材不足で困っていますよ。しわ寄せは人材,人件費に来るので,事業者の支援,これも検討していただきたい。市長,判断をお願いしたい。
 最後,国の物価高騰対策の重点支援交付金,これは来年使えないのか,水道料金の値上げを抑えるのに使えないのか,ここも最後に聞きます。
○森田卓司 副議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  いつも田中議員の質問に対しては,なかなか──あまりに流暢にしゃべられるもんで,今一生懸命竹中副市長がメモっていましたから,私の補佐をしていただけるもんだと思います。
 まず,老朽化は市民の責任ではないと。それは誰も市民の責任と言っているわけじゃないんです。ただ,耐震化だって同じで,我々としては今までもやってきたわけですが,そういう地方公営企業法の枠もありますし,それから人材を動かすにも一定の限度があるでしょう。いろいろな要素の中から今のところでとどまってきている。でも,これから南海トラフとかいろいろなことを考えていくと,そこのところの事業はやっていかなきゃならないと言っているんです。一度たりとも私は市民の責任と申し上げたことはないと思いますよ。それをじゃあどうやって市民の方にお願いしていくのか,我々はきちっと考えていかなきゃならない。最悪の案とおっしゃいましたけども,我々としては市民の負担をできるだけ少なくするという視点で整理させていただいたんです。15人減らす,それで水道の供給事業がおかしくなるならやっちゃいけないんです。そこは総務局とも議論してもらって,今新たにデジタル化とか効率化できるようなツールもありますので,そういうことを活用して,どこまで安定供給ができるのか,そういった視点で今回の結論を導いていったというのが実情なんですね。
 それから,人口減少問題というのは,確かに平成8年かどうか分かりませんが,そこがピークだったという御指摘がありました。その点については,多分人口だけじゃなくて,各機器,家庭とか事業者でも,例えばトイレにしても非常に節水できるようなものになっています。したがって,これからの水道量が画期的に増えるというのは,通常で考えると半導体の工場が来るとか,そういうことになるとまたあるかもしれませんけど,通常はない。そういう中でどうやっていくのかというのは,将来的にはやっぱり今の制度でいいのかどうかという議論もあるだろうと思います。私も記者会見で聞かれ,今すぐの課題とは言えないかもしれないけど,将来的には議論すべき話になってくる可能性はあると思っております。ただ,私どもに今与えられた所与の条件の中で,最も事業をスムーズにやり,最も市民の負担を少なくする,そういう視点で物を考えていくというのが我々行政としてのミッションだと思っているところであります。
 そのほかにも言われたのは覚えているんですが,完全には頭の中でそしゃくできておりませんので,竹中副市長に譲ります。
◎竹中正博 副市長  それでは,田中議員の質問のうち,一般会計に関わる市全体としての話について,市長がお答えしたもの以外について私から何点かお答えさせていただければと思います。
 まず,一般会計からの繰入れについて,全体としてのお話もあったかと考えております。繰り返しになる点もあるかもしれませんが,公営企業については基本的に独立採算が原則となっております。ただ,その上で一円たりとも入れてはいけないとなっているわけではございません。地方公営企業として負担すべきでない,何か特別な事情がある場合に繰り出しを行うことまで禁じられているものではございません。一般的には繰り出し基準というものがありまして,それに基づいて全国的に出しているものがある,またそのほか,先ほど水道事業管理者が説明しましたが,県営の水道事業が大半を占めている市において,ごく一部,その支援の部分の料金均てん化を図るために繰り出ししているという事例がありますけれども,この水道事業については非常に特異な事例だと考えております。
 なお,先ほど下水道事業について入れているではないかという話がありましたが,下水道事業については事業の完成度の問題,またあと都市計画税を充当しているといったものもございます。これは他の多くの団体も同様の取扱いとしておりまして,ここは水道とは同じように考えられるものではないと思っております。その中で,必要なものは何かということについて,法令またそれぞれの事情に基づき検討されるものと考えております。その上で,引き続き福祉減免及び事業者への支援についてお答えさせていただきます。
 これは,先ほど水道事業管理者からも答弁させていただきましたが,水道については公平感が重要でございまして,同じ量を使ったところが同じ負担をするというのが原則でございます。特定の業種に対して水道料金に差をつけるというのはまず負担の公平性の観点からも問題があると考えております。その上で,では助成という形ですればいいのではないかという御指摘かと思います。
 例えばある事業で,一般的に原則として費用を構成する要素が上昇したときには,それを価格に反映させていくということになるかと考えております。ただし,難しい場合もあります。特殊な要因により一時的,急激に生じたものである,また公定価格であり当面は変えられないといったこともあるかと思います。直近でいきますと,ウクライナへの侵攻などを要因とする現在の燃料・エネルギー価格の高騰への対策として,国等と共に市としても取り組んできたところでございます。
 一方,今回の水道料金の改定は,長期的な耐震化,また施設の更新の必要性等による構造的なものであります。また,物価高騰の状況を踏まえ,全体としてできる限り改定率の抑制を図った上で,来年度,再来年度の2年間,特にこの2年間について改定率は抑える案にしております。
 このようなことを踏まえまして,我々として,今回の水道料金の改定を理由として特定の事業者,分野に対する助成を行うことというのは考えていないところでございます。
 私からは以上でございます。
◎栗原諭 水道事業管理者  2点御質問いただいたと思います。
 耐用年数,使用可能年数を過ぎたものが100年後もあるかどうかという点と,それから公衆浴場に対しての軽減は何に基づいてかということだったと思います。
 1点目の使用可能年数が100年後も0.7%で更新した場合,耐用年数を超える管は残存します。リスクが高まるということであって,全てが漏水し始めるというわけではございません。
 それから,公衆浴場につきましては,物価統制令により公衆衛生上の観点から,ある程度の配慮を設けているものでございます。
 以上です。(「水道法の認識を聞きました。物価高騰対策に使えるかって聞きました」等と呼ぶ者あり)
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  水道の安定供給,これは我々の責任においてやっていくということを考えております。したがって,今回の水道料金の改定も我々の責務を全うするために整理させていただいたものであります。
◎竹中正博 副市長  国の交付金を使って引下げを行うべきではないかという趣旨でよろしいでしょうか。(「使えるかどうかです」と呼ぶ者あり)
 基本的にはエネルギー価格の高騰に伴うものですので,そこの範囲がどこまでかということになるかと思いますけれども,これまで我々本市としましても,エネルギー価格の高騰により水道事業会計に応じた負担の上昇分について支援を行う,これは国の交付金の中でも例示されているものでして,そのような事業を行っております。ただし,構造的に上昇する費用に対して,この交付金を充てることができるかというのはかなり微妙なところがあるのではないかと思います。(「できないじゃん」と呼ぶ者あり)すいません,役所的に微妙というのはできないという意味でありますが,明確に申し上げますと該当しないものと考えております。
○森田卓司 副議長  以上で田中議員の質問は終わりました。(拍手)
 次は,順序に従いまして太田議員。
     〔23番太田栄司議員登壇,拍手〕
◆23番(太田栄司 議員)  皆様こんにちは。おかやま創政会の太田栄司でございます。
 傍聴にお越しいただきました皆様,本当にありがとうございます。
 本日もこうやって3期目を務めさせていただいているということで,初心を忘れずに市民の皆さんのために一生懸命頑張っていきたいと思います。今回も市民の皆様からいただいた声を質問にさせていただいておりますので,どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは,早速ですが,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1,岡山市国際友好交流都市との友好を深めるために。
 現在,岡山市は,サンノゼ,サンホセほか4都市の合計6都市のほかに,2地域,グアム準州ほか1地域と友好交流を行っております。今年度は,韓国の富川市と台湾の新竹市に市民訪問団と議員連盟訪問団が訪問いたしました。
 私は,今回韓国の富川市を訪問させていただきました。富川市のことをお話ししますと,友好都市を締結してから昨年20周年を迎えましたが,コロナ禍だったということで,今年度に20周年を記念しての訪問というふうな形となりました。
 さて,この富川市は,ユネスコ創造都市ネットワークの文学部門でアジアで初めて選定されており,岡山市も先日,文学分野における新規加盟について10月31日付で認定されております。同分野での加盟認定は,日本国内では初めてであります。国際友好交流都市である両市の友好関係を今後も継続しつつ,先進の富川市に負けないような文化芸術界はもちろん,全市民が参加できる総合芸術祭などを開催していただき,そのイベントを通じて活力と魅力ある岡山市となることを願っているところであります。
 先ほど富川市訪問について触れましたが,訪問初日の歓迎セレモニーにおいては,富川市長の心温まる歓迎の御挨拶をはじめ,音楽や歌による熱烈な歓迎を受けました。また,これまでの功績をたたえ,セレモニーの中では2名の方が富川市名誉市民の称号を受章されました。
 2日目には,岡山フルーツフェアと題して富川市庁舎1階ロビーをお借りしてのシャインマスカットと紫苑の試食,桃ジュースの試飲を職員や市民の皆様にしていただき,皆様から大変おいしいと好評価をいただいたところであります。岡山市の魅力を発信できたものと思っております。今後の販路拡大につながることを期待しております。あわせて,今回のこのイベントの成功は,多くの皆様に御尽力をいただいたたまものと感謝申し上げたいと思っております。
 さらには,富川市庁舎近くの公園には,岡山庭園と銘打って,敷地内に両市の友情が末永く続くことを願う石碑の設置や桃の木の植樹をしていただきました。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)今回の国際友好交流都市の訪問を経て,市長の率直な感想をお伺いいたします。また,今後さらなる友好を深めるための思いなどがあれば,お話しいただけたらなと思っております。
 (2)富川市での事例を御紹介しましたが,岡山市国際友好交流都市との友情を誓う,または願うようなものを岡山市においても何か形に残すことはできないものでしょうか,お尋ねいたします。
 2,岡山市の安全・安心のまちづくりについて。
 安全・安心まちづくり条例では,「すべての市民は,安全で安心できる「おかやま」を目指すため,その能力を生かし,地域社会の中でそれぞれの役割を果たしつつ,相互に補い合い協働するよう努めること。」としており,交通の危険のないまちづくり,自動車などの安全運転の励行を規定に示されております。
 (1)横断歩道橋の整備についてであります。
 条例により岡山市の安全・安心の確保を推進している中で,先日,地元行事に参加させていただいたときに横断歩道橋の整備をしてもらえないかとのお話がございました。その後,近くの横断歩道橋を確認したところ,さびていたり穴が空いていたりして怖いと感じたところであります。大人がこのように感じるのであれば,いつも使用している子どもたちも,通学に使っているこの横断歩道橋は大丈夫なのだろうかと不安や恐怖を感じているのではないかと思うところです。
 そこでお尋ねします。
 ア,現在,岡山市内には幾つの横断歩道橋がありますか。
 イ,横断歩道橋の定期点検はどうしているのでしょうか。周期やどのような点について点検しているのか,基準などがあればお示しください。
 ウ,岡山市内の横断歩道橋の修繕計画はどうなっていますか。
 エ,他の自治体では,老朽化した歩道橋の撤去を進めているところがあるとお聞きします。岡山市では,老朽化した歩道橋を今後どうしていくべきとお考えでしょうか。今後の方針などがあればお示しください。
 オ,地元町内会から要望を出しているが,いつ修繕していただけるのか町内会長さんは把握していないとお聞きしております。修繕計画について,地元町内会長や小学校にどのように周知しているのでしょうか。
 カ,町内会や通学路がある小学校からは,子どもたちの不安を早急に取り除いてあげたいとの思いがあります。横断歩道橋の修繕計画を早めることはできないものでしょうか。何か事が起こらない限り対応してもらえないのでしょうか。
 (2)岡山市公式LINEアカウント,道路・公園損傷等通報機能について。
 岡山市では,令和5年8月1日より道路や公園の損傷などについて,市民の皆様から電話などで情報提供いただいているところですが,本市LINE公式アカウントに道路・公園損傷等通報機能を追加し,お手持ちのスマートフォンのLINEからも情報提供いただけるようになりました。スマートフォンをお持ちの方であればどなたでも御利用でき,より手軽に,より正確に情報提供していただける仕組みとなっております。
 最近でも,道路の管理瑕疵による専決処分の報告などもいまだにあると感じております。少しでも早く道路や公園の損傷を把握し,事故が発生しないうちに対応しようという思いもあると思っております。
 そこでお尋ねしたいと思います。
 ア,道路の損傷,公園の損傷それぞれでこれまでにどれくらいの件数が通報されているのでしょうか。また,対応状況はいかがでしょうか。
 イ,市民の方にとってはとても有効な機能であることは間違いありません。こうした機能追加についての広報はどのようにされたのでしょうか。この広報による岡山市公式LINEアカウントへの登録状況には影響があったのでしょうか。
 ウ,さらなる広報が必要だと思いますが,今後の広報活動はどうしていくつもりでしょうか。
 以上,1回目の質問を終わります。
 御答弁よろしくお願いします。
 ありがとうございました。(拍手)
○森田卓司 副議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  太田議員の質問にお答えします。
 私は,最初の国際友好交流都市の訪問を経ての率直な感想をというところであります。
 実は富川市長さんとは──昨年市長さんが来られたんですが,私コロナで欠席せざるを得なくて──初めてお会いしました。台湾の新竹市も今年初めて高市長と話をしました。それまではオンラインでやったことはあるんですけれども,やはり対面でやるというのはお互いが理解し合う,行動の背景といいますか,政治的な背景を含めて様々な議論ができたというのは,私としてはすばらしい経験だったと思います。
 一連を通して思ったのは,もちろん意味があっていいんですけれども,子どもたちが交流していくとなると,我々岡山でずっと育っていくと,韓国であれ,台湾であれ,違う環境の子どもたちが一体何を考えているのか,どういう行動をしているのか,そこの相互理解ができていくことで,大きな意味では平和といいますか,そういったものにつながっていくんじゃないかという感じはいたします。だから,お互いの交流を絶やすことなくやっていき,そういう中で子どもの交流などをこれからも進めていくということは重要だと感じました。
 以上です。
◎田中哲也 市民協働局長  1番,岡山市国際友好交流都市との友好を深めるためにの項,市長答弁以外についてお答えいたします。
 国際友好交流都市との友情を何か形に残るものにできないかについてです。
 これまで岡山市では,国際友好交流都市との交流の記念として,モニュメントの設置や,その都市を象徴する花木を植樹するなど,そのときに応じて友情のあかしを残してまいりました。昨年には,姉妹都市縁組50周年を記念して,ブルガリアのプロヴディフ市から石像の寄贈を受け,北長瀬未来ふれあい総合公園に設置いたしました。今年,プロヴディフ市長と訪問団,駐日ブルガリア大使が岡山市を訪問された際には,石像の前で記念式典を行い,皆様に大変喜ばれました。
 今回,富川市で記念石碑の設置や植樹をしていただいたところであり,富川市との友情のしるしとして岡山市としてどのようなことができるのか,これまでの交流を踏まえつつ検討してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎吉田元紀 政策局長  2番,岡山市の安全・安心のまちづくりについての項,市公式LINEの道路・公園損傷等通報機能の機能追加の広報,アカウント登録状況への影響,市公式LINEの今後の広報活動についてお答えいたします。
 機能追加の広報としましては,7月の市長定例記者会見で取り上げるとともに,市民のひろば8月号に特集ページを設け,ホームページなどでも周知を行ったところです。
 現在の市公式LINEアカウント登録者数は6万7,500人と,広報を行う前の7月中旬と比べて約7,500人増加しておりまして,広報について一定の効果があったものと考えております。
 市公式LINEにつきましては今後も新たな機能を充実させていくこととしておりまして,そうした機会を捉えて積極的に周知広報してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎平澤重之 都市整備局長  同じ項,横断歩道橋の整備についてのうち,まず岡山市内の横断歩道橋の橋梁数と定期点検の内容及び点検基準についてです。
 岡山市が管理する横断歩道橋は77橋あり,道路法に基づき,5年に1度法定点検を行っております。法定点検では,岡山県横断歩道橋点検マニュアルにのっとり,塗装の劣化や鋼材の腐食等の損傷状況を調査し,横断歩道橋の損傷度合いを4段階で判定しております。
 次に,岡山市内の横断歩道橋の修繕計画,老朽化した横断歩道橋の今後の方針,横断歩道橋の修繕が早められないかについてです。
 岡山市内の横断歩道橋の修繕計画については,法定点検の結果に基づき,平成31年に岡山市横断歩道橋長寿命化修繕計画を策定し,早期に修繕が必要なⅢ判定以上の横断歩道橋54橋について優先的に修繕を行っているところです。これまでに27橋の修繕が完了し,今年度5橋修繕し,残りの22橋についても来年度以降,順次修繕を行うこととしております。
 また,老朽化が著しく,利用者が少ない横断歩道橋について,地元関係者等との調整が整った場合は撤去することとしております。
 次に,修繕計画の地元住民への周知についてです。
 岡山市横断歩道橋長寿命化修繕計画については,岡山市のホームページに掲載し,各横断歩道橋の修繕時期などをお示ししているところです。
 また,工事の実施に当たっては,あらかじめ小学校や地元町内会へ通行の規制等について相談しており,今後も地域の御理解と御協力を得ながら進めてまいりたいと考えております。
 次に,LINEの道路・公園損傷等通報機能についてのうち,通報件数と対応状況についてです。
 公式LINEを活用した道路,公園の損傷等の通報については,令和5年8月から運用を開始しており,11月末時点において,道路では223件,公園では30件,合計253件となっております。
 対応状況についてですが,全ての通報に対して現地を確認し,道路では157件,公園では20件,合計177件と,約7割の対応が完了しております。
 以上です。
     〔23番太田栄司議員登壇〕
◆23番(太田栄司 議員)  御答弁ありがとうございました。
 それでは,再質問させていただきますけれど,まずはちょっと要望だけさせていただきます。
 2の安全・安心のまちづくりについての中で,横断歩道橋の整備についてお聞きしました。計画的に整備していただいているということで,またちゃんと5年に1度は点検もしているということです。そういったところは感謝申し上げますけど,先ほども言いましたように,町内会からも要望があったりといったときにはすぐに対応して,臨時の点検じゃないですけど,簡単でもいいのでちょっと確認していただいて──横断歩道橋を利用する方からすると,私もちょっと見に行きましたけど,本当に下の道路が見える,車が通過しているのが見えて,恐怖を覚えました。
 不備があれば,優先順位はあるけれど,点検はしているよと。不備があれば優先順位も変わるんだろうなと今理解したんですけど,何か要望があったときにはきっちり見ていただいて,その点検結果,危険性はないよというようにきちんとお知らせして,丁寧な説明をしていただきたいと思います。これは要望としますが,どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 では,1点だけちょっと再質問させていただきます。
 先ほど,岡山市国際友好交流都市の友好を深めるためにということで市長のほうには感想をいただいて,これから未来ある子どもたちの交流などをもっとやることが重要なんかなというようなこともお話しされました。本当に私もそういった思いでありますし,私の知人の子どもたちも,韓国でしたか,1回行かれて,本当によかったと,友好交流できたよというような感想もいただいていますので,そういったことをどんどんやっていただけたらなと思っております。
 先ほど,何か形に残るものはできないかということで質問させていただきました。局長のほうから,北長瀬未来ふれあい総合公園の中にも幾らかあるよというような御答弁があったと思うんですけど,今回前向きに,韓国に対しても,例えば岡山駅から近い,岡山市庁舎からも近いというようなことになると北長瀬未来ふれあい総合公園になるのかなと思いますけど,そういうものを設置するためには設置する場所をこれからもどんどん考えていかないといけないんだろうなと思います。また,今後そのほかの国際友好交流都市とも形に残るものを考えられるのかなとも思います。
 となると,現在建設中の新庁舎に隣接する公園もこれから整備されていくという中で,その辺を視野に入れて考えていく必要があるんじゃないかなと思っております。その点についての御所見をいただけたらと思います。
 以上で再質問を終わります。
 よろしくお願いします。
○森田卓司 副議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  確かに,岡山庭園すばらしかったですよね。桃の木を植えた翌朝に散歩してみましたら,朝早くから整備している方が,我々が植樹した桃の木を手入れしていました。非常に丁寧に対応していただいているということで,富川市の皆さん方には本当にお礼を申し上げたいと思います。
 あのときに一緒に行った方々とは,我々も何か対応しなきゃいけないねという話をしたと記憶しております。どういう形でやっていくのか等々,新庁舎の近隣の公園までは考えたことはなかったですけれども,いろんなことがあるんだろうと思います。ただ,相手方にやっていただいているということを忘れずに,我々のほうもきちっと対応していくというのは基本だろうと思います。我々が岡山でうらじゃをやりましたら,台湾も同じように現地の踊りで対応していただく。それが心と心の通い合うものだと思っていますので,富川市の心を忘れずに対応したいと思いますので,よろしくお願いいたします。
◎田中哲也 市民協働局長  モニュメント等を設置する場合の場所についての御提案をいただいたと思います。
 やはりそういったものを設置する場合は,周辺環境との調和や安全性の面を考えた上で十分なスペースも必要だと思っておりますので,具体的な設置につきましては関係部署としっかり協議して検討してまいりたいと思います。
 以上です。
○森田卓司 副議長  以上で太田議員の質問は終わりました。(拍手)
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