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高成 壯磨 議員
令和5年11月定例会 12月8日(金) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和5年11月定例会
12月8日(金) 本会議 一般質問
みらいえ
高成 壯磨 議員
1 岡山市内の空港を利用した自衛隊統合演習に関して
2 高等教育機関との地域連携について
3 岡山市生物多様性地域戦略について
次は,順序に従いまして高成議員。
〔1番高成壯磨議員登壇,拍手〕
◆1番(高成壯磨 議員) 皆様おはようございます。みらいえから始まりみらいえで終わる,この11月定例会一般質問,本日第3日目は,私,高成壯磨が登壇いたします。
ちなみに,今回の質問では,一般公衆浴場は登場いたしません。しかし,昨日,そして初日と物価高騰対策,そして水道料金についてというテーマの中で,お二方の先輩がこの公衆浴場というキーワードに触れていただきました。このことは,この市内今3軒しか残っていない公衆浴場,銭湯を見捨てることはしないと,このような機運が市議会でも醸成されてきたのではないかと私は受け止めております。本当に感謝しております。銭湯好きの一市民として,このことをうれしく思っております。
それでは,通告に従いまして一般質問に入ってまいります。
まず1つ目,岡山市内の空港を利用した自衛隊統合演習に関してです。
先月11月10日から20日にかけて,この岡山空港も使用された防衛省による自衛隊統合演習が行われました。この統合演習は,全国規模の実動演習であり,自衛隊員約3万800名,車両約3,500両,艦艇約20隻,航空機約210基,そしてアメリカ軍からも約1万200名が参加した大規模な演習だったと伺っております。
この岡山空港で行われた訓練では,自衛隊の基地が攻撃を受けて使えなくなったことを想定したものでありまして,滑走路の近くでは,無線施設なども設置され,15日から17日にかけて航空自衛隊のF2戦闘機4機が離着陸し,岡山空港で給油を行ったとのことです。
この岡山空港での自衛隊演習は,初めてのことでした。その背景には,昨年末に閣議決定されました安全保障関連3文書の改定がございます。国家安全保障戦略において,自衛隊による民間空港や港湾の利用拡大が明記されたのです。訓練といえども,突然,私たちのふだんの暮らしの近くで戦闘機が飛び交うような事態が訪れました。この事態に対して,市民が抱く不安,この不安にどう向き合っていくのか。世界に目を向けると,ウクライナとガザでは軍事戦争が起きてしまっております。これは戦争のない平和な日常を継続することは当たり前ではないと,そのような現実を突きつけているものだと考えております。私たちは,平和実現のための不断の努力を続けていかなければなりません。そのためには,私たちの生活の足元から,この基礎自治体の立場から,できることを一つずつ積み重ねていくべきだと私は考えております。
以上のことを踏まえ,今回の自衛隊統合演習に関して,本市の姿勢と対応を確認してまいります。
質問1点目です。自衛隊統合演習に関しての情報はいつ,どのように,そしてどんな情報が国及び県から共有されたのでしょうか。そのとき本市当局内ではどのような協議が行われたのでしょうか,お示しください。
2点目,市の立場から市民への情報提供はどのように行ったのでしょうか。その時期,範囲及び内容をお示しください。
3点目,議会及び議員に対して情報共有がなかったのはなぜでしょうか。その理由をお示しください。
そして4点目,ウェブ上の報道記事を当たってみると,自衛隊の民間航空利用について安全保障論の専門家によるコメントがございました。
続いて,この概要を引用してまいります。
国際法では,民間の施設を攻撃してはいけないことになっているため,即座に民間空港が攻撃の対象になることはない。しかし,自衛隊機が一時的,あるいは一定程度駐留するということになると,民間の施設ではなく軍事施設だとほかの国に認識され,攻撃の対象に含まれる可能性がある。政府として自治体に対して説明を行うのは当然のことだが,重要なのは,やはり住民への説明だ。訓練が一体何を想定しているのか,住民の日常生活にどのような影響が出ることを想定しているのかについて,丁寧に説明していかないといけない,このようなコメントがございました。
岡山市では,空港近隣の町内会には,防衛省,国の立場からチラシの配布が行われたと伺っております。しかし,この自衛隊統合演習について,市民に対しての説明は,これで十分だと言えるのでしょうか。市民の安心の担保,不安を取り除くための対応という観点から御所見をお示しいただければと思います。
続いて,2つ目のテーマに入ります。高等教育機関との地域連携についてです。
大学をはじめとする高等教育機関は,地域の知と人材の集積拠点として,教育機会の確保や経済社会を担う人材育成などを通じて,岡山市の維持発展に寄与している存在だと言えます。地域からの人口流出は,大学進学時と卒業後最初の就職時,この2つにおいて顕著に現れると言われる中で,地域の若者世代が岡山市に定着してもらうためにも,高等教育機関との地域連携は大きな意義があると私は考えております。また,生涯学習の機会拡大や文化的価値の深化など,地域の付加価値を創造することも期待できます。
そこで本市の地方創生に向けた高等教育機関との連携についてお尋ねいたします。
1点目,本市には市内大学,そして市内周辺大学との包括連携協定がございます。その概要と締結された経緯についてお示しください。また,締結後の主な実績についてもお示しください。
2点目,ほかの地方公共団体においては,高等教育全体機関を所掌する部署が存在しないため,地域の大学,こういった高等教育機関の調整協議を円滑に行うことが難しいという課題が見られるようです。岡山市では,これらの事務はどのように行われていますか。現状に加え,見えてきた課題があればお示しください。
そして3点目,高等教育機関卒業生の域内定着を向上させるための取組についてお尋ねいたします。
本市において,地元企業等の魅力を伝えるなど,域内での職業意識形成を図る支援やインターンシップ事業,キャリアセミナー,就職説明会などを行っておりましたら,その取組の概要と実績をお示しください。
そして4点目,本市政策局では学生イノベーションチャレンジ推進プロジェクトという取組を行っております。これは高等教育機関との地域連携の一つの事業だと思います。この事業について,概要と過去の実績をそれぞれどのような予算額が措置されていたのかもあわせてお示しください。また,得られた成果として,特徴的なことがあれば御紹介ください。
そして,3つ目のテーマに入ります。岡山市生物多様性地域戦略についてです。
私,今まで所属は理系としてずっと生きてきまして,銭湯の魅力に取りつかれる以前は,カブトムシやクワガタムシのことばかり考えている少年時代を送っておりました。今でも,昆虫の完全変態という生命の神秘は,この世の中で最も美しく,面白いものだと思っております。
本市の自然環境に目を向けてみますと,自然環境の豊かさは,市民による調査研究によっても裏づけられておりまして,吉井川,旭川,そして高梁川と,3大一級河川が流れる岡山平野には,70種以上の淡水魚が生息し,その種類数は琵琶湖の淀川水系に次ぎ,全国にも類を見ない豊かさであると伺っております。
そこで本市の生物多様性地域戦略に関わる状況についてお尋ねいたします。
1点目,岡山市の重要生態系リストが作成された経緯とその要点をお示しください。加えて,本リストを活用した取組について,これから予定されていることをお示しください。
2点目,本市が市民に対して提供している生物多様性に関する意識啓発や環境学習の機会について,その概要と実績をお示しください。市民が地域の自然に対する理解や愛着を持つことで,生物多様性を確保していくことに実際に取り組む人材の育成につながっていくことが期待できます。
そして3点目,本市の生物多様性を定量的に評価する取組,これはどのような取組がございますでしょうか。国際的な情勢を見ると,2022年12月に新たな生物多様性に関する世界目標である昆明・モントリオール生物多様性枠組が採択されました。その2030年グローバルターゲットには,環境省が特に重視している30
by30や自然を活用した解決策などの要素に加え,進捗を明確にするために数値目標が盛り込まれておりました。このような国際的な動きも見据え,生物多様性の保全や向上をあくまでも通過点と捉え,豊かな社会の実現をゴールに据える,この生物多様性施策,本市の生物多様性をどう評価していくのか,お示しいただければと思います。
以上で1回目の質問を終わります。
どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎荒木昭彦 危機管理監 1,岡山市内の空港を利用した自衛隊統合演習に関しての御質問に一括してお答えいたします。
岡山桃太郎空港で行われた自衛隊統合演習については,10月初旬に防衛省から11月頃に訓練を行う旨の連絡がありました。その後,県において空港周辺地区に演習を知らせるチラシの配布,10月27日に報道発表を行ったと聞いております。
本市には11月13日に,県から教育機関への周知依頼があり,教育委員会等関係部局に情報提供を行うとともに,本市の全庁掲示板にも掲載して,市内部で情報共有しております。
当該演習は,国の施策として,県有施設において自衛隊機の離着陸・燃料補給訓練を行うもので,市民等への説明は当事者が行うことで足りると判断したものでございます。
以上でございます。
◎吉田元紀 政策局長 2番,高等教育機関との地域連携についてお答えします。
まずは,包括連携協定の概要,経緯,主な実績についてです。
各大学との連携協定の主な内容としましては,地域人材の育成確保,地域振興,防災・減災の支援等となっております。各大学とは以前から個別協定を複数結ぶことなどで連携してきておりましたが,より幅広い分野で連携できるよう,包括連携協定を締結することとしたところです。
主な実績としましては,議員の御質問にもありました学生イノベーションチャレンジ推進プロジェクトへの参加や,防火啓発活動への学生ボランティアの派遣などがございます。
次に,高等教育機関との調整協議がどのように行われているかと課題についてです。
岡山市と大学等が調整協議を行う場合,政策局が窓口となって担当部署の調整を行っております。今後も大学等と良好な関係を保ちつつ,連携の取組のさらなる掘り起こしに努めてまいりたいと考えております。
次に,学生イノベーションチャレンジ推進プロジェクトの概要,実績,予算,成果についてお答えします。
本事業は,地元の大学生等が行政や地域,企業等と協働して地域課題の解決や小規模ビジネスを行う活動を市が支援し,学生等が卒業後も地域に定着することを目的として,平成29年度に始まったものです。実績としましては,平成29年度から令和5年度までに延べ102チーム,973人が参加しております。予算額は令和5年度で740万円です。活動成果としまして,ユーチューブを活用した多言語での観光地紹介,フードロスの削減,ジビエ商品の開発など様々ございます。加えまして,参加した学生の県内就職率が令和4年3月末の卒業生で約7割と,市内8大学全体の県内就職率約4割より高くなっておりまして,この事業が地元定着に寄与しているものと考えております。
以上です。
◎小山直人 産業観光局産業政策担当局長 同じ項,高等教育機関卒業生の域内定着を向上させるための取組の概要と実績についてお答えいたします。
新卒者等への就職支援事業としては,市内企業を知ってもらうことが重要であると考えており,主な事業としては,市内200社の働きやすさへの取組などを掲載した冊子「OKAYAMA COMPANY GUIDE」を作成,配布,新卒者等を対象とした合同企業説明会の開催,就職活動前の学生を対象として,市内企業の若手社会人との交流事業,魅力発見カフェを大学構内などで開催しているところでございます。これらの取組の令和4年度の実績としましては,企業紹介冊子の配布がハローワーク,大学,高校など95か所,合同企業説明会が7回,延べ252人の参加,交流事業が7回,延べ46人の参加となっております。
以上です。
◎見平孝行 環境局長 3番,岡山市生物多様性地域戦略について順次お答えします。
まず,岡山市の重要生態系リストが作成された経緯と要点,リストを活用した取組についてです。
岡山市の重要生態系リストは,市が保有する野生生物情報などを基に,生態系が豊かな地域を明らかにする目的で作成したものであり,本市独自の取組です。
このリストを見ていただくことで,自然を身近に感じ,また地域の自然を保護することに役立てていただけると考えております。
今後は,動物や植物のモニタリング調査の地点選定や,2030年までに陸と海の30%を保全するという,国の30by30目標の達成に向けて啓発に活用してまいります。
次に,生物多様性に関する啓発についてです。
本市では,公民館や操山公園里山センターなどにおいて,地域に根差した自然の魅力を知っていただく講座を開設しており,令和4年度は770回開催し,1万1,695人に参加していただいております。
また,生物多様性に特化したインスタグラムを開設し,市内の美しい生態系の様子や自然保護に関する施策等の情報発信を行うことで,意識啓発に努めております。
この項最後に,生物多様性を評価する取組についてです。
生物多様性の評価指標の一つとして,希少種の確認数が挙げられます。本市では,昨年度から市内各地の生態系において,動物や植物のモニタリング調査を進め,希少種に関するデータを蓄積しています。
今後,このデータから本市の現状等を把握し,生物多様性の評価につなげていく予定です。
以上です。
〔1番高成壯磨議員登壇〕
◆1番(高成壯磨 議員) 御答弁ありがとうございました。
まず,本日12月8日,これが何の日かといいますと,82年前の今日,昭和16年に日本が真珠湾攻撃を仕掛け,そこから太平洋戦争に突入していった日でもあります。このような日に,やはり戦争が起きてはならないと,そのことにできる努力をしていかなければならないと,このようなことを振り返る1日でもあると考えております。
そうしたところで,この1つ目の議会質問をさせていただいたところなんですが,ちょっと答弁の中でいろいろと情報提供が不足していたり,対応がいかがなものかという質問をさせていただいたんですが,それは当事者からの説明で足りると判断されたということでした。
これに関して質問させていただくんですけども,岡山市は岡山市国民保護計画というものを策定されていると思います。その計画の第2章において,国民に対する情報提供,市は──岡山市が主語になっています──武力攻撃事態等においては,国民に対し,国民保護措置に関する正確な情報を,適時かつ適切な方法で提供すると示されております。このたびの訓練が,自衛隊の基地が使えなくなるという有事を想定するものであるのであれば,訓練の一環として岡山市国民保護計画に沿って国民に対する情報提供をしっかりと市がやるべきではなかったのかと考えるのですが,その点について御所見をお願いできればと思います。
それに加えて,その市民の不安に寄り添ってほしいと,私も市民の皆さんからこの自衛隊訓練に対しての不安の声をたくさん伺っております。実際にこの訓練において,航空機が飛んだ下にある保育園でちょうどお昼寝の時間だったけれども,その大きな音で子どもたちがお昼寝できなかったというような声もありました。
そのようなところで,そうした市民の不安,安心・安全を守っていく観点から,国や県からの要請を受け,粛々と事務を進めるだけでは,市の対応としては不十分だと思いますので,この点についても御所見をいただければと思います。
そのほかの点について質問いたします。
最後,生物多様性に関して,本市における外来生物の対策についても伺いたいと思います。
過去にも農作物被害を取り上げましたが,農作物以外の市民からの苦情も聞こえてきますので,市街地で悪さをしているヌートリア,アライグマといった外来生物対策についての取組を教えていただければと思います。
以上です。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎荒木昭彦 危機管理監 2つ御質問いただきました。
まず,国民保護計画のことについてなんですが,国民保護計画は,訓練を想定しているわけじゃなくて,やはり武力攻撃時の対応を定めているものと我々は認識しております。
それと,市民に寄り添って情報提供等々しないと,今の対応は不十分ではないかというお尋ねをいただきました。
これについては,先ほども御答弁申し上げたんですが,今回,実施される内容から判断して,市民等への説明は当事者がやればいいという判断をしたものでありまして,その対応につきましては,何をやるか,その内容等々にもよって変わってくると思いますし,事象によって必要と判断した場合には,我々も市民等への情報提供をしっかりやっていかないといけないと思いますし,判断もしていかないといけないと考えているところでございます。
以上です。
◎見平孝行 環境局長 外来生物の対策についてです。
外来生物のうち,生態系に及ぼす影響の大きい特定外来生物については,侵入や拡散を防止するための情報を関係機関と共有しています。
また,外来生物法の改正により,本年4月から市町村も特定外来生物の防除に努めることとされたため,環境省などと調整しながら対策を進めることとしております。
以上です。
○田口裕士 議長 以上で高成議員の質問は終わりました。(拍手)
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