録画中継

令和5年9月定例会
9月8日(金) 本会議 一般質問
おかやま未来プロジェクト
中島 純 議員
*一問一答方式
1 放課後児童クラブについて
 (1) 長期休業期間中のお弁当の持参について
 (2) 昼食提供の実態把握
 (3) お弁当デリバリーサービスの導入の提案
2 市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合について
 (1) 目的及び今後の方針
 (2) 廃園・休園に至った施設数,活用状況及び今後の方針
 (3) 跡地の維持管理費
 (4) 民営化による施設の運営に関する市の年間支出の減少額,その用途及び方針
3 教員の働き方について
 (1) 月上限,過労死ラインを超えて勤務していた教員の割合
 (2) 年間上限を超えて勤務していた教員の割合
 (3) 岡山市教員の時間外勤務状況の公開
4 前議会からの進捗状況の確認について
 (1) おむつのサブスク導入
 次は,順序に従いまして中島議員。
     〔4番中島純議員登壇,拍手〕
◆4番(中島純 議員)  皆様こんにちは。まだまだ1人で頑張っております,おかやま未来プロジェクトの中島です。
 早速ですが,通告に従いまして質問させていただきます。
 1,放課後児童クラブについて。
 岡山市は,令和4年10月に市立放課後児童クラブの保護者さんに対して運営に関するアンケートを実施しました。その中に,長期休業期間中の昼食について,希望者だけでも夏休みに業者のお弁当を注文できると助かる,夏場のお弁当の保管状況が心配,夏休み中毎日お弁当を持たせるのがきつかった等の意見が寄せられました。
 市立放課後児童クラブでは,長期休業期間等学校給食がない日については各自で昼食を持参するように保護者さんにお願いしているところです。特に夏休み期間は約1か月半にも及び,朝の多忙な時間の中で保護者さんにとってお弁当の準備を毎日行うといった行為は非常に大きな負担となっている状況です。
 ほかの自治体の事例ですが,忙しい朝の選択肢の一つとしてお弁当のデリバリー制度の導入がここ数年で急速に進んでおり,非常にニーズも高く大変好評であるとのことです。
 実際に導入した自治体に話を伺ってみたところ,発注のシステムさえ最初に構築してしまえばあとはスマホアプリでのお弁当の注文等,保護者さんと業者さんの間でのやり取りが中心となり,市や児童クラブ側の負担,手間が少ない形で運営できているとのことです。
 また,自治体は配送料金やシステム費用の負担のみ,または保護者負担のみ,自治体での負担なしで運営しているところも多いようです。
 隣県の広島市においては,放課後児童クラブ利用児童の保護者さんを対象に実施したアンケート調査を基に令和5年4月からニーズの高かった長期休業期間中における希望者へのお弁当デリバリーの提供サービスが開始されたところです。見事に利用者さんの声をしっかりと受け止めて実行に移しているところです。
 さらに,こども家庭庁からも放課後児童クラブについて長期休業期間中の昼食の提供は保護者さんのニーズも非常に高い,地域の実情に応じて提供を検討してほしいといった旨の通知文書が発出されております。
 そこで質問です。
 (1)長期休業期間中のお弁当の持参について,特に夏休み期間中については食中毒の危険性や日々の保護者さんの負担等様々な問題,課題があるかと思いますが,岡山市としてはどのように捉えているのか,お示しください。
 (2)保護者さんが主体となってお弁当のデリバリー制度を導入している市立放課後児童クラブを把握しておりますでしょうか。
 (3)放課後児童クラブでのお弁当のデリバリー制度の導入について,現場の職員さんの負担も少ないかつ保護者さんの長期休業期間中の負担がかなり軽減されることが見込まれるので,ぜひとも導入を検討していただきたいなあと思うんですけれども,御所見をお示しください。
 2,市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合について。
 岡山市内に36ある中学校区内全てに市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合を進めていく方針が岡山市から示されております。
 岡山市では,平成25年5月現在で4,786人もいた幼稚園児数が,令和5年5月現在では1,186人と10年間で3,600人もの幼稚園児数が減少しており,現状を鑑みると市立幼稚園の民営化や統廃合していくという方針については全国的にもそうですが,時代の流れとしては致し方ない部分もあるんではないかなあと個人的に思います。幼稚園児数の減少幅を見てみると,来年度にはいよいよ1,000人を割ってしまう可能性も出てきているところです。
 市立幼稚園・保育所の民営化や統廃合を行う場合,それに伴って統廃合された施設の維持費や人件費等,施設運営に関する岡山市の年間支出額は当然減少します。この年間支出の減少額は,岡山市の子育て世帯が今まで整備されていた市立幼稚園や保育所といった貴重な環境,選択肢を失うことと引換えに生み出されるお金であり,もちろんその使い道については子育て世帯にとって真に有益なことに使用していただきたいと考えております。
 そこで質問です。
 (1)市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合の目的についてお示しください。
 (2)既に統廃合等によって廃園,休園となった市立幼稚園及び保育所について,現在施設の数はどの程度ありますでしょうか。また,現在の跡地の活用状況及び今後の活用方針についてお示しください。
 (3)廃園・休園後に現存している各施設の維持管理費等に年間どの程度費用がかかっているのか,お示しください。
 (4)民営化によって生み出した施設運営に係る市の年間支出の減少額及び生み出した予算の用途について,また今後の方針についてお示しください。
 3,教員の働き方について。
 岡山市教員の時間外労働の状況を一部ではなく月次別に公表することについて6月に一般質問をさせていただいたところ,本月1日に岡山市のホームページ上に月次別のデータが公表されました。早速御対応いただきありがとうございました。
 しかし,この公表された内容を確認してみますと,教員全体の平均時間外労働のみの情報公表であり,役職別だったり,岡山市が策定した岡山市立学校の教育職員の勤務時間の上限に関する方針において定められている月上限45時間,年間上限360時間,また過労死ラインである80時間を超えて時間外労働を行っている教員の割合等,より詳細な部分についてはいまだ未公表となっているところです。
 今回,この1点公表された情報のみで見ても非常に先生方に大きな負担がかかっていることがよく分かります。小学校教員については年間約472時間,中学校教員については年間約584時間の時間外労働が発生しておりまして,上限として定められている年間360時間を大幅に超えている状況となっております。
 そこで質問です。
 (1)令和4年度における時間外労働について,月上限45時間を超えて勤務していた教員,過労死ライン80時間を超えて勤務していた教員の割合を小・中学校別にお示しください。
 (2)年間上限360時間を超えて時間外労働を行っていた教員の割合を小・中学校別にお示しください。
 (3)今後,ホームページ等により詳細な情報を公表していく予定はありますでしょうか。
 最後に4,前議会からの進捗状況の確認について。
 (1)おむつのサブスク導入について他都市の事例を研究すると。また,保護者さん,保育士さんの負担軽減策については全体を見た上で検討していくため,おむつのサブスク導入の1点についてのみの検討の期限は考えていないという答弁だったんですけれども,この3か月でおむつのサブスク導入についてどのような研究,聞き取り等を行ったか,また全体を見た上で検討を行っていくとのことでしたが,おむつのサブスク導入を含むその他の保護者さん,保育士さんの負担軽減策についてどのような検討を行ったのか,具体的にお示しください。
 令和5年7月にこどもまんなか応援サポーターとなることを宣言し,子育て支援策の拡充を進めていく方針を示した岡山市です。前回,今回と行った各種質問については子育て支援に関する質問が中心となっております。ぜひとも前向きな御答弁をいただけると幸いです。
 以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
○森田卓司 副議長  当局の答弁を求めます。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  1,放課後児童クラブについての項,順次お答えしてまいります。
 まず,市立児童クラブの昼食持参についてどのように捉えているかです。
 昼食の持参については衛生管理が重要であると考えております。このため,入所時の説明で保護者の方に保冷バックや保冷剤の使用をお願いしています。
 また,例年6月頃の食中毒注意報の発令時には保護者やクラブに対し食中毒予防や一層の衛生管理について注意喚起しています。また,夏休み前にはクラブに対し児童の昼食を預かる場合は冷所や冷蔵庫等で保管するなど,適切に対応するよう依頼しているところです。
 次に,保護者が主体でお弁当のデリバリーを行っている市立クラブを把握しているかです。
 クラブごとに提供の機会や回数等の状況は異なりますが,令和5年7月時点で全市立クラブ,67クラブございますが,保護者会等が昼食の注文を取りまとめて発注し提供を行うことがあるのは20クラブと把握しているところです。
 次に,お弁当のデリバリー制度導入についての所見です。
 昼食の提供等については現場の支援員等の事務や対応の負担が予想されるところです。現在,児童クラブについては待機児童の解消が一番の課題であり,そのための人材確保,現場の負担軽減,さらには人材育成に優先的に取り組む必要があることから,将来的な検討課題としたいと考えております。
 次に,大きな2番,市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合についてお答えしてまいります。
 まず,市立幼保連携型認定こども園の整備,市立幼稚園・保育所の民営化及び統廃合の目的です。
 平成28年3月に策定した施設配置の最適化における公立施設の整備等の進め方についてに基づき,限られた人員や財源で将来にわたり安定的に良質な就学前教育・保育を提供することなどを目的に,36ある中学校区ごとに1園ずつセーフティーネットの役割を担う市立幼保連携型認定こども園を整備するとともに,その他の施設は民営化もしくは統廃合を行う方向で適正配置を進めております。
 続いて,廃園,休園に至った施設数,活用状況及び今後の方針です。
 休廃園となった市立園の施設は現在18施設あります。使用しなくなった園舎等については,他の行政用途での再活用の可能性がない場合には売却するのが基本方針です。現在,再活用や売却までの間,暫定的に市や自主防災組織の備蓄倉庫,放課後児童クラブや子育て広場などの事業に活用しております。
 今後も活用や売却等の検討を行いながら,関係部局とも連携し,市有財産の有効活用が図られるよう努めてまいります。
 続いて,跡地の維持管理費です。
 廃園,休園となった施設の維持管理費ですが,暫定利用の状況にもよりますが,植栽の管理や光熱水費など,年間1施設当たりおおむね50万円程度を要しております。
 この項最後,民営化により生じる施設の運営に関する市の年間支出の減少額とその用途及び今後の方針です。
 保育所等の運営費は,市立の場合全額市の歳出負担であり,私立の場合4分の1は市の歳出負担がありますが,残りの4分の3は国や県からの補助があります。市の歳出負担には交付税措置があるため,一概に比較することは困難ですが,市立園を初めて民営化した平成30年度から令和3年度までの間に7園の民営化を行ったことにより,その効果として年間約1.6億円の市の負担が縮減できています。
 一方で,平成30年度から令和3年度までに保育の受入れ児童数は2,022人増えており,公立,私立を合わせた保育所等の運営費に係る経費は事業費で約40億円,市の負担で約11億円増加しております。
 今後とも,将来にわたって安定的に良質な就学前教育・保育を提供できるよう取組を進めたいと思います。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  大きな3番,教員の働き方についての項,(1)月上限,過労死ラインを超えて勤務していた教員の割合,(2)年間上限を超えて勤務していた教員の割合について一括してお答えします。
 令和4年10月の勤務実態調査では,月45時間を超えて勤務した教員の割合は,小学校が51.7%,中学校が58.2%,月80時間を超えて勤務した教員の割合は,小学校が5.6%,中学校が23.3%となっています。
 また,令和4年度において年間360時間を超えて勤務を行っていた教員の割合は,小学校が69.1%,中学校が73.0%となっています。
 次に,岡山市教員の時間外勤務状況の公開についてです。
 現在,岡山市の学校における教員の月別時間外在校等時間のデータを公表しておりますが,引き続き働き方改革の推進に必要であり,かつ効果の認められる情報については公表を検討していきたいと考えております。
 以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  4番,前議会からの進捗状況の確認についての項,おむつのサブスク導入に関してです。
 おむつのサブスク,その他保護者,保育士の負担軽減策の検討状況についてのお尋ねです。
 保護者の利便性の向上と保育士等の負担軽減について,今年度公立園では7月におむつの園廃棄を開始するとともに,8月から現金徴収のキャッシュレスを導入したところでございます。
 また,登降園管理システムの今年度末までの導入に向けて現在取り組んでいるところです。
 おむつの定額制サービスについては事業者から聞き取りを行い,他の指定都市で導入に向けた検討を行っているところがあると聞いているところです。
 以上です。
     〔4番中島純議員登壇〕
◆4番(中島純 議員)  御答弁いただきありがとうございました。
 早速ですが,再質問に入らせていただきます。
 1番の放課後児童クラブについてなんですけれども,既に保護者会等が主体となってお弁当のデリバリーサービス制度を実施している自治体が複数,20か所あるということだったんですけれども,市が主体となって制度の整備を行ってほしい等,保護者会だったり,現場,児童クラブ側から今まで要望等はありましたでしょうか。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  現在まで児童クラブの昼食の提供について,市に対して要望は出てきておりません。
 以上です。
◆4番(中島純 議員)  御答弁いただきありがとうございます。
 今後,放課後児童クラブの利用児童の保護者さんを対象に需要の確認等,アンケートを行う予定はありますでしょうか。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  先ほど御紹介のあったアンケートにつきましては,市立化の満足度等を調査するために行ったものでございまして,今のところ個別の需要についてのアンケートを行うことは考えておりません。
 以上です。
◆4番(中島純 議員)  御答弁いただきありがとうございました。
 保護者さんのニーズも非常に高いので,この関係のアンケートについてはぜひともやっていただきたいということで,これは要望になります。
 また,一応待機児童問題の解消が先とのことで,私個人としてはそれとこれとはまた別問題ではないかなあと考えております。
 待機児童の解消が放課後児童クラブの関連では最重要課題であるということはもう百も承知でございます。でも,このお弁当のデリバリー制度の導入については,先ほどおっしゃられた令和2年度,令和3年度,令和4年度に行われた保護者さんのアンケートでも毎年要望が上がっているもので,大変ニーズの高い項目になります。
 その中には週に1回だけでも実施してほしいと,毎日じゃないです,もう週に1回だけ,そういった切実な声も届いております。ぜひとも待機児童の関連と同時並行でこちらのソフト面のほうも進めていただきたいなあと思うんですけれども,同時並行でできない何か理由等,原因がありましたら教えていただければと思います。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長  繰り返しの御答弁になりますが,入所されている子どもさんの保護者の方への負担軽減が図られる一方で,現場の支援員等への負担が考えられます。今は待機児童の解消,一人でも多く,少しでも早く受け入れるところにつなげていきたいと考えているところです。
 以上です。
○森田卓司 副議長  以上で中島議員の質問は終わりました。(拍手)
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