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安東 真理 議員
令和5年9月定例会 9月8日(金) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和5年9月定例会
9月8日(金) 本会議 一般質問
自由民主党岡山市議団
安東 真理 議員
1 命を学ぶ大切さについて
2 小動物を飼育している学校の飼育環境について
3 岡山出身の伝統を継承している人や美術家の作品展示について
4 路面電車乗り入れについて
次は,順序に従いまして安東議員。
〔5番安東真理議員登壇,拍手〕
◆5番(安東真理 議員) 自由民主党岡山市議団,そして岡山市の博物館,美術館では足りていない貴重な学芸員の安東真理でございます。よろしくお願いします。
通告に従いまして質問させていただきます。
1,命を学ぶ大切さについてです。
私は,NPO法人犬猫愛護団体のスタッフの一人として犬のお世話をしております。現在,猫は全て自宅で預かりボランティアさんたちがそれぞれお世話をして,犬は数頭がボランティアさんのおうちで,ほとんどの犬はシェルターでスタッフが当番制でお世話しています。
岡山市は,行政自ら野犬の訓練をして譲渡する体制を整えて,2020年から池田動物園の敷地内にZOOねるパークを開設してくださいました。そして,譲渡できた元野犬は平成20年度から平成22年度の3年間で45匹,平成22年10月以降ZOOねるパークにいる野犬は愛護団体に引き取ってもらうことなく全て一般の飼い主さんに譲渡してくださっています。岡山市のように行政が主体となって積極的に取り組んでいる事例は珍しいと新聞にも取り上げられました。愛護団体に頼らない体制をつくってくださったことは本当にありがたいことだと感謝しております。
また,岡山県獣医師会の緊急災害時動物救護委員会が中心となって獣医師と動物看護師と訓練士などが災害時に被災動物の診療や相談,復旧復興のために支援する岡山VMATというボランティア組織も2020年に結成されており,これは全国で8番目,中四国では初だそうです。人にも動物にも優しい岡山ってすごくうれしいなと思います。
しかし,岡山では毎年約300頭の犬,猫が保護されています。野犬や野良猫も元をただせば人の都合によって捨てられた飼い犬や飼い猫が繁殖したものです。動物の命を学ぶことは,保護される犬や猫が減っていくことにつながるだけではなくて子どもたちの情操教育にもとても重要であると思います。
岐阜県獣医師会は,県内の小・中学校や幼稚園でいのちの授業を平成19年から続けられております。去年は80の小・中,幼稚園などで100講座の出前授業をされたそうです。動物病院にやってくる動物たちの診療を通して命を考えたり,捨てられた犬,猫は保健所へ行くとどうなるのか,私たちに安全な食べ物が届けられるために獣医さんによって家畜の健康が守られていること,人の健康と命を守るお薬の開発のために動物の命を犠牲にしている現状があること,野生動物の保護を通して教えられることなど,命とは,生きていることはどういうことなのかを考える機会をつくり,シリーズ化した出前授業を続けられています。
バーチャルゲームの普及など,子どもを取り巻く環境が大きく変わり,動物を異常に怖がる子どもや一度も触れたことのない子どももいるそうです。獣医の先生から聞いた話ですが,ウサギを連れて出前授業に行ったとき,このウサギには何個の心臓があるのかと質問した子や,死んだカブトムシを持ってきて心臓を入れ替えてくださいという子もいたそうです。
2003年,日本女子大学が1,500人の小学生を対象に行った調査によると,生き返るとする子どもが22.3%だという結果です。実体験として心音を聴診器で聞いたり,生き物のぬくもりを感じて子どもたちに生きていることを体験してもらうことは,今後も一層重要性が増すと思います。いじめや自殺など,忌まわしい事件が教育現場から姿を消して自分の命,友達の命,生きとし生けるものの命を大事にできる,そんな子どもたちの健全な成長を心から祈りたいという思いで続けられているそうです。
子どもたちは,この授業を通して人も動物も幸せを共有することの大切さを学ぶことから始まり,動物の命も人の命と同じぐらい大切だということを感じてくれるそうです。ふだん当たり前のように食べている食べ物,それは本来の寿命まで生きることなく途中で処理されてしまう動物の命をいただいているということに気づいて食べ物の大切さも感じてくれるそうです。
そこで質問です。
(1)岡山市動物の愛護及び管理に関する条例第4条の市の責務として定める動物共生社会の実現を図るための施策の一つにいのちの教室事業があります。令和4年度は参加小学校が2校,参加人数は3年生が116名,6年生が23名だったようですが,令和5年度の状況はどうなのでしょうか。
(2)1回だけの授業ではなくて岐阜県獣医師会のように複数回授業を行うことが重要であると思うのですが,それに対してはどうお考えでしょうか。
2,小動物の飼育についてです。
以前は多くの小学校でウサギや小鳥や小動物が飼育されていましたが,近年では小動物を飼育する小学校が減少していると聞きます。鳥インフルエンザの影響があったり,夏休みや冬休みなどの長期休暇中には現場の先生方が小動物の世話をしなければならず,負担となっていたりすることが原因になっているようです。
そこで質問です。
学校でウサギ等を飼うことが本当に情操教育につながっているのでしょうか。情操教育というなら児童がきちんとお世話に関わり,命を預かる責任を学ばせるべきだと思うのですが,御所見をお願いいたします。
3,岡山出身の伝統を継承している方や美術家の作品等の展示についてです。
日本美術刀剣保存協会という公益財団法人が東京にあります。両国国技館のすぐそばに刀剣博物館,島根の奥出雲でたたら事業所を運営しています。国内に協力支部が81支部,海外に4支部ある大きな団体です。
日本美術刀剣保存協会は,技術の伝承のために昭和23年から毎年国内最高峰のコンクールを開催しています。そして,入賞以上の作品は刀剣博物館で約2か月間展示公開されます。
先日,新聞やニュースで御覧になられた方もいらっしゃると思うのですが,今年は岡山県内で7名の伝統工芸職人の方,そのうち2名が岡山市内の方ですが,5つの部門で上位の賞を取られました。刀剣博物館で現在展示公開されている作品の約1割が岡山県内の方の作品です。
伝統技術の継承のために頑張られている伝統工芸職人さんやそのほかいろんな芸術家の方が岡山にはいらっしゃると思うのですが,どんな方が岡山県内におられるのか,知らない市民の方がたくさんいらっしゃると思います。伝統工芸職人に関しては後世に伝えなければいけないのは分かっているけれど,後に続く人がいない,こういう仕事があることさえ知られていないという話を聞きます。伝統技術を継承していくためにも,また100年先,200年先の岡山市民に今現在活躍している偉人たちを伝えていくためにも岡山県内の作家の方の作品を目にする機会をつくり,岡山の誇りであるとたたえ,そして岡山市民で応援してあげるべきだと思います。
そこで質問です。
今回賞を取った作品や,岡山の方が国内や海外で栄えある賞を取られたときにシティミュージアムでその作品を展示するといったことは企画されないでしょうか。
4,路面電車乗り入れについてです。
予定の事業費43億円が地下街補強工事の際に建築基準法に抵触することが判明したことから,見直しすると86億円に増大する見込みとなりました。そこで大ひさしや修景ゾーンの整備を取りやめ,費用を約66億円に抑えました。そしてまた,このたび資材の高騰と地下街の補償費の見込み違いで事業費が66億円から88億円に増えることが公表されました。地下街の補強工事などに関して2度の見込み違いです。
理由はどうあれ,43億円が88億円になったことは事実で,当初の見積りよりも倍以上もかかったら,市民感覚でいうともうその事業はやめてほしいということになると思うのですが,もう既に工事は始まっております。
また,先ほどの川本議員の質問,答弁などのやり取りを聞かせていただき,そして先ほどの大森市長の思いも聞かせていただき,どうせつくるのならよいものをつくるべきだと思います。岡山駅に観光客の方が来てくださっても恥ずかしくない便利な駅にしていただきたいです。
大雨の日も,今年の夏のように太陽の日差しが強過ぎて炎のように感じる日でも,それを遮ってくれる大ひさしは絶対に必要だと思います。高齢者や障害者,観光客の方々にとって優しい駅にするためにも,そこは削るところではないと思います。
先日,ハレノワがグランドオープンし,民間の再開発が進むなど,岡山のまちは大きく動いております。新聞によると,市役所筋における令和5年1月1日時点の路線価の前年からの上昇比率は9.3%で,全国の県庁所在地でトップになっております。これは中心市街地における様々な施策に対する社会の評価や期待の表れではないかと思います。
今回,事業費が増加したことは残念ではございますが,中心市街地の回遊性を高め,まちのポテンシャルを生かすためには大ひさしなどの広場整備を含めて岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業を実現させるとともに,大雲寺からハレノワのほうに向けての路面電車の環状化も完成させるべきだと思います。岡山駅前や1㎞スクエアがよくなったなあと市民が思えるようにこれらの事業を実現すべきと思いますが,御所見をお願いいたします。
ありがとうございました。(拍手)
○森田卓司 副議長 当局の答弁を求めます。
〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長 安東議員の質問にお答えいたします。
私は,路面電車の乗り入れについてお答えしたいと思います。
安東議員から路線価が前年からの上昇率9.3%という御指摘をいただきました。県庁所在地でトップということですが,2位が8.4%の札幌なんですね。1ポイント上回っている。
札幌ってどういうところかというと,道内の中の一極集中がどんどん進んでいるところであり,そういう札幌よりも1ポイントも高いというのは一体どうしてだろうと。具体的に9.3%ってどうやって計ったんだということを調べてもらいました。
そうすると,幾つかのこの高島屋周辺の土地取引が現に行われているんですね。その結果を基に一定の事業費補正をしてこの数字が出ている。現実にこれだけだから上がっていると,一言で言うとそういうことなんですが,それはなぜかと考えてみると,一つは多分そこのところの建物の老朽化というのが大きいんじゃないかと思うんですね。そして,岡山の全体周辺部等々からの都心回帰という現象も出てきている。こういったものがこの9.3%というポイントになっている。
安東議員から市の施策に対する社会の評価じゃないかとうれしいことを言っていただいているんですが,それはもちろん全てじゃないんですが,一つの要因になっているということは間違いないんじゃないかなあと思います。特に表町の辺りの地価に関してはそういうことが言えるんではないかなあと思うんですね。
経済というのは人の気持ちで動いていくというのはよく経済学の言葉であるんですが,そういう面ではこれ小林議員がよくおっしゃっている言葉なんですが,岡山というのは潜在的なポテンシャルがあるという言葉から,そういう気持ちが動くことによってそのポテンシャルが顕在化している,そういった状況になっているんではないかなあと思っております。こういったことを継続させていくことが重要であるし,その民間の気持ちを促進していくためにも私は路面電車の乗り入れというのは必要じゃないかなあと思っております。
路面電車の効果は先ほど川本議員のところで話しましたけども,ほかにもあるわけであります。そういったことで必要性は感じているところであり,また路面電車の環状化,大雲寺町からハレノワに向けての環状化も私は必要なんじゃないかなあと思っています。ほかにも必要なところはあるんですが,費用対効果等々の面から見て,取りあえず着手するのはあそこがいいんではないかということで都市計画の決定もさせていただいているところであります。ただ,当然ながら走るのは岡電さんですから,そこと十分調整をしていき,市民に説明がつくような形でなければならないと思っております。
それから,大ひさしなどの広場整備を含めて乗り入れの整備を実現させるようにという話でありますが,これについてもこの本会議でも何度かお話をいただきました。私もそもそもの提案をさせていただいているところでもあるし,岡山にふさわしい駅前広場を初めて来た人に見ていただき,岡山のまちをそこで感じ取ってもらうということはあってもいいんではないかと思っていたところでありますけれども,取りあえず今は駅前広場整備の額が大きくなったんで,若干縮小という話をさせていただきました。
これを最終的にどうするかというところについては手戻りが発生することのないタイミングで判断させていただきたいなと思っております。その際には,また議会の皆さん方からの話は十分聞かせていただいて最終的な判断をさせていただきたいと思っているところであります。
そういうことで議員の皆さん方,よろしくお願い申し上げます。
◎後河正浩 保健福祉局長 1番,命を学ぶ大切さについての項,令和5年度のいのちの大切を考える教室の実施状況と複数回実施することについてということでございます。一括して御答弁申し上げます。
いのちの大切さを考える教室につきましては,昨年度試験的に実施いたしまして,今年度から新規事業として開始したものでございます。今年度は,12月に小学校3校での実施を予定しているところでございます。
今後,参加者の声や他自治体等の実施状況を参考にしながら議員御指摘の実施回数なども含めて効果的な手法,運用について引き続き研究してまいりたいと考えております。
以上です。
◎三宅泰司 教育長 2番,小動物を飼育している学校の飼育環境についての項,お答えします。
小動物を飼育している学校では,担当教師の指導の下,飼育委員会の児童が世話をしたり,飼育小屋の環境を整えたりする中で,責任を持って命を預かる体験をしています。
また,直接世話をすることがない児童においても,飼育委員会が全校に対して小動物の様子や取組を知らせたり,生活科や道徳等の授業の中で飼育している小動物を取り上げたりすることで児童が命の貴さを学んでいると考えております。
以上です。
◎中原貴美 市民生活局長 大きな3番,岡山出身の伝統を継承している人や美術家の作品展示についての項,国内外の賞を受賞した岡山出身の作家の作品展示についてです。
岡山シティミュージアムでは,常設展の中に企画コーナーを持っており,これまでも時期に応じた小企画展示を行ってまいりました。議員御紹介の刀剣を含め伝統工芸のよさを市民に知っていただくための展示についても同様の方法での実施を検討してまいります。
以上です。
○森田卓司 副議長 以上で安東議員の質問は終わりました。(拍手)
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