録画中継

令和5年2月定例会
2月21日(火) 本会議 代表質問
自由民主党岡山政隆会
宮武 博 議員
1 市長の政治姿勢について
 (1) 令和5年度の人事政策について
 (2) 今後の財政運営について
2 躍動するまちづくりについて
 (1) 災害に備えた取組の強化について
 (2) 旧城下町エリアの活性化と岡山城主要部跡地整
   備について
 (3) 地域振興基金の活用について
 (4) コロナ禍の火葬について
 (5) スポーツの振興について
 (6) 移住・定住について
 (7) アフターコロナ・ウィズコロナを見据えたフレ
   イル予防対策について
 (8) 新たな健康ポイント事業について
 (9) 子育て環境の充実に向けて
 (10) 農林水産業について
 (11) 水道事業における投資計画の見直しについて
 (12) 教育について
 (13) 気候変動対策について
 (14) 海洋プラスチックごみ対策について
 (15) バリアフリー基本計画について
 (16) 城下地下駐車場の長寿命化工事について
 (17) 「ももちゃり」について
 (18) 浸水対策施策の充実強化について
 (19) 消防団の充実強化に向けた取組について
      午前10時1分開議
○和氣健 議長  皆さんおはようございます。
 これより2月定例市議会第3日目の本会議を開きます。
 ただいまの御出席は39名であります。
      ─────────────
○和氣健 議長  会議録署名議員に太田議員,難波議員のお二人を指名いたします。
      ─────────────
○和氣健 議長  本日の議事日程は,代表質問並びに甲第2号議案から甲第72号議案までの71件の議案についてであります。
      ──────〇──────
△日程第1
 代表質問
 甲第2号議案~甲第72号議案
      ─────────────
○和氣健 議長  日程に入ります。
 日程第1は,代表質問並びに甲第2号議案令和5年度岡山市一般会計予算について以下71件の議案についてであります。
 これらを一括上程し,代表質問を行います。
 それでは,順序に従いまして自由民主党岡山政隆会の代表質問を行います。宮武議員。
     〔38番宮武博議員登壇,拍手〕
◆38番(宮武博 議員)  皆さんおはようございます。
 自由民主党岡山政隆会の代表質問をいたしますんで,よろしくお願いします。
 さて,先日新型コロナの感染症法上の位置づけについて,令和5年5月8日に2類相当から季節性インフルエンザと同じ5類に移行する方針が決定いたしました。
 社会経済活動の正常化が進められており,経済活動の持ち直しが期待されておりますが,ウクライナ情勢の長期化などが懸念される中での原材料価格の上昇に加え,急激な円安などによる下振れリスクに十分注意する必要があります。
 そして,9月定例会において,2022年の出生数の見込みが5,100人程度になるとの試算を示されました。これは政令指定都市に移行した2009年以降で最少だった2021年をさらに下回り,前年比4%程度の減少となります。
 高齢化率は今後も上昇が続くと推計され,人生100年時代を迎え長寿への備えに注目が集まる中,貧困問題や障害者対策等の社会保障や福祉に係るソーシャルインクルージョンの政策も不可欠であるわけであります。
 また,教育,暮らしの安全,防災・減災など,市民生活に不可欠なサービスを安定的に提供するとともに,アフターコロナの社会を意識しつつデジタルトランスフォーメーション,世界規模での対応が求められている環境負荷低減への取組などの行政課題も散見されております。
 こうした近年の社会環境に加え,路面電車岡山駅前広場乗り入れなど,将来を支える基盤となるプロジェクトも動き出しており,喫緊の課題への対応ももちろんのこと,希望する誰もが安心して子どもを産み育てることができる環境づくりなど,明るい未来を目指して一丸となり,活力と魅力あふれるまちづくりの歩みを進めていかなければならないわけであります。
 自由民主党岡山政隆会は,人口減少社会を見据えつつ,誰もが住んでよかったと思える岡山市にしていくことを目指し,岡山市の未来を考え,また時代の変化や要請,市民の課題意識を踏まえつつ,本市が持つ固有の強みや特性を最大限に生かし,地域が活力にあふれ,市民が愛着と誇りを持てる岡山市として発展し,誰もが住んでよかったと思える岡山市にしていくことを目指し,質問してまいりました。
 今後も市民の生命・財産を守り,力強く市政を推進していただくべく,議論しながら力を尽くしてまいりますので,よろしくお願いいたします。
 それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1,市長の政治姿勢について。
 (1)令和5年度の人事施策について。
 令和4年度は,コロナの影響で自粛していた桃太郎まつりやおかやまマラソンの開催,また岡山芸術交流,岡山芸術創造劇場ハレノワの完成など,まちのにぎわいが復活し,あたかも目の前に立ち込めた暗雲が徐々に薄らぎ,少しずつ明るい日差しが差し込み始めてきたような印象であります。
 また,5月にコロナが5類感染症となる方向性を機と捉え,市民がより暮らしやすく,また地域経済がさらに成長していけるような施策を進めていただきたいと思っておるところであります。
 そうした様々な施策を進めていく中で,それを担う組織や職員の力を最大限に引き出す人事施策が重要になります。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,来年度の人事施策について,御所見をお示しください。
 地方公務員法の改正により,令和5年度から地方公務員の定年年齢が段階的に引き上げられ,最終的には65歳まで引き上げられます。少子・高齢化が進み,生産年齢人口が減少している中,昨今の複雑・高度化する行政課題への対応には60歳以上の経験豊かな職員の知見が必要であり,活躍できる環境整備が大切と考えておるところであります。
 一方,新規職員の採用ができなくなるのではないかとの心配もあります。
 そこでお尋ねいたします。
 イ,定年年齢引上げによる職員数の影響をお示しください。
 また,先日トルコでは大きな地震がありましたが,南海トラフ地震もいつ発生してもおかしくない状況であるわけであります。こうした災害時や,また現在進めている公共施設の老朽化対策等についても,特に土木職や建築職のような専門知識を持った職員は必要不可欠な存在であります。ところが,全国的に採用が進まないとお聞きしております。
 そこでお尋ねいたします。
 ウ,土木職等の技術職の採用状況をお示しください。
 (2)今後の財政運営について。
 さきにも述べましたが,令和5年度の当初予算案においては岡山芸術創造劇場ハレノワの開館,また新庁舎や岡山駅前広場への路面電車乗り入れのような整備事業の本格化など,本市の重要施策が進み変化するまちがはっきりと見える年,また子ども医療費助成制度の拡充や児童虐待防止の推進など,子ども・子育てにおいて新たな施策にも取り組まれ,一般会計では7年連続の増,大きな財政出動となっております。
 一方,新型コロナウイルスの影響やエネルギー価格上昇などの物価高騰も長期化しており,税収の持ち直しはあるというものの,中小・零細企業を中心とした市域全体の経済は,依然として大変厳しいという声が聞こえてきております。
 このような状況に対応しつつ,将来世代に負担を先送りすることがないよう健全な財政運営が求められるのではないでしょうか。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,令和5年度の当初予算の編成において,市長が特に重視された点について御所見をお示しください。
 イ,新型コロナ,物価高騰の影響が先行き不透明な中,引き続き地域経済等に対する支援と重要施策の推進を両立するため,どのような財政運営を行っていくのか,御所見をお示しください。
 2,躍動するまちづくりについて。
 (1)災害に備えた取組の強化について。
 近年の自然災害の激甚化,また南海トラフ地震はいつ発生してもおかしくない状況を踏まえ,道路,河川等のインフラ施設が災害に耐え得るまちづくりを進めるためにも,令和5年度の人事施策において土木職や建築職の採用状況についてお尋ねいたしました。
 災害に強いまちづくりを進めるとともに,市民の生命を守る取組も推進していかなければなりません。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,ハザードマップについて。
 今月1日に開催された総務委員会で概要説明のあったウェブ版のハザードマップと委員会総意で要望したハザードマップの全戸配布について,現在の取組状況と今後の予定をお示しください。
 イ,災害時の活動に対する補償について。
 令和5年度当初予算に計上されている市民総合賠償補償保険の概要をお示しください。
 ウ,災害時の避難所における停電対策について,令和5年度の取組概要をお示しください。
 (2)旧城下町エリアの活性化と岡山城主要部跡地整備について。
 岡山城,後楽園という岡山市の誇る観光施設をはじめ,様々な歴史・文化資源が集積した旧城下町エリアは,多くの市民や観光客が訪れるまさに岡山市の顔とも言えるエリアであります。
 その旧城下町エリアでは,令和4年11月の岡山城リニューアルに続き令和5年9月に岡山芸術創造劇場ハレノワが千日前にグランドオープンいたします。
 旧城下町エリアの歩行者数は,ここ20年間で大きく減少したと聞いております。リニューアルした岡山城周辺が北の拠点,千日前のハレノワが南の拠点となり,旧城下町エリアの人の流れをしっかりと増やしていく取組が必要となります。
 こうした中,岡山城周辺の市有地をオープンスペースとして整備する方針案が示されました。岡山城主要部跡地が市民や観光客を引きつける魅力を持ち,エリアの回遊性向上につながる場所としても整備されることを期待しておるところであります。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,岡山城主要部跡地の周辺には岡山城,後楽園をはじめ石山公園や美術館,博物館などがあります。整備に当たり,そうした立地を踏まえる必要があると考えます。御所見をお示しください。
 イ,オープンスペースを活用して,どのようなにぎわいの創出を想定しているのか,御所見をお示しください。
 (3)地域振興基金の活用について。
 大森市長は,就任以来地域の振興に積極的に取り組まれ,これまでに道路整備や農業振興など地域の経済,産業の振興に資する事業,日本遺産活用事業など地域の歴史・文化の継承に資する事業やコミュニティバスなどの生活機能サービスの維持向上に資する事業など,魅力ある地域づくりに向けて様々な事業を展開されています。特に,地域振興基金を活用することによって地域住民の誇りでもある歴史的遺産を保存し,活用する事業が実現してきており,地域の方からも大変喜ばれておるところであります。
 そこでお尋ねいたします。
 地域振興基金を活用した事業について,令和5年度の取組概要をお示しください。
 (4)コロナ禍の火葬について。
 新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方の遺族等は,大切な人を失ったつらさに加え,その最後の場面を通常の形で迎えることができないという悲しみを抱くケースがあります。
 このような中,令和2年7月に策定された「新型コロナウイルス感染症により亡くなられた方及びその疑いがある方の処置,搬送,葬儀,火葬等に関するガイドライン」が改正され,令和5年1月6日に国から示されました。斎場は,故人と遺族との最後のお別れの場であり,遺族等の意向を踏まえた対応が必要と考えます。本市の斎場での対応をお示しください。
 (5)スポーツ振興について。
 ア,新アリーナ整備について。
 これまで会派として提案してきた新アリーナ整備については,岡山県経済団体連絡協議会や岡山商工会議所,また市内の4プロスポーツチームからも北長瀬みずほ住座跡地での整備を期待する声が大きいと聞いております。市民,県民のスポーツ振興の点からも,経済界や岡山県,岡山市という大きな枠組みで推進すべきではないかと思います。
 そこでお尋ねいたします。
 (ア)現在の進捗状況,令和5年度の取組概要及び岡山県との協議状況をお示しください。
 (イ)実現に向けてのスケジュールもお示しください。
 (ウ)企業版ふるさと納税など,資金面での工夫が必要と考えます。お考えをお示しください。
 イ,スポーツ振興の取組について。
 新アリーナ整備の実現に向けて,市民や企業等のスポーツへの関心の高まり,またスポーツ界全体の盛り上がりが必要となります。
 昨年末の全国男子駅伝の倉敷高校,また年始の全国高校サッカー選手権優勝の岡山学芸館高校など,岡山にスポーツの風が吹いており,市民のスポーツに対する関心を高める好機と考えておるところでございます。
 4プロスポーツチームを含め,令和5年度のスポーツ振興の取組概要をお示しください。
 ウ,おかやまマラソンについて。
 昨年11月,3年ぶりにおかやまマラソンが開催され,大いに盛り上がりました。しかしながら,依然として新型コロナウイルス感染症の影響もあり,ファンランは中止,エキスポも飲食はなく,フルマラソンも多少参加者を絞るなどの対応をとっての開催となり,本来の状況には戻っていません。
 令和5年度は,より多くの方に参加してもらい,本市内を駆け抜けていただきますようお願い申し上げ,そこでお尋ねいたします。
 令和4年度のおかやまマラソンの評価及び令和5年度に向けての方針をお聞かせください。
 (6)移住・定住について。
 共同通信が1月1日に発表した全国自治体アンケートでは,新型コロナウイルス禍以降20代,30代の地方移住が活発になっている傾向がうかがえます。
 一方,総務省が1月30日に公表した住民基本台帳人口移動報告2022年結果によると,東京都の転入超過が3年ぶりに増加しております。
 新型コロナによる行動制限が緩和され,社会経済活動の正常化とともに再び東京一極集中の傾向が見られるため,移住・定住施策をさらに推進していく必要があると思います。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,本市の相談状況,またおかやまぐらし相談センターの取組状況や実績等についてお示しください。
 イ,令和5年度の重点的に取り組む事業概要についてもお示しをください。
 (7)アフターコロナ,ウィズコロナを見据えたフレイル予防対策について。
 新型コロナがインフルエンザと同様の扱いとなることで,これまで様々な制約を受けてきた生活がコロナ禍前の日常に戻っていくことが期待できるところであります。現在は,緊急事態宣言が頻発していた頃に比べ,人々の社会活動は徐々に回復しているものの,約3年にわたるコロナの影響は生活に様々な変化をもたらしました。
 特に,重症化リスクが高いとされる高齢者は自宅に閉じ籠もりがちになるなど,健康面での影響が心配されます。外出や人との交流を控えることは筋力の低下や心の健康などに悪影響を及ぼし,フレイル状態に陥るリスクが高まることが懸念されております。
 フレイルは,適切な予防の取組を行えば健康な状況に戻ることができ,早期の発見,働きかけが重要であります。コロナ禍で活動量が低下している今だからこそ高齢者がフレイルについて知り,自分の健康状態を把握し,自ら行動するように促していく必要があると考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 本市のこれまでのコロナ禍におけるフレイル予防対策としての取組をお示しください。
 また,アフターコロナ,ウィズコロナを見据え,今後どのような取組を強化していくのか,お示しください。
 (8)新たな健康ポイント事業について。
 本市では健康寿命延伸を目指してコロナ前の平成26年度から健康ポイント事業に取り組み,令和元年度から開始したおかやまケンコー大作戦は,国内最大規模のソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)事業ということでした。
 市民の活動は令和3年末までであり,参加者からは終了を惜しむ声が上がったことを受け,令和4年度は事業評価の年でしたが,後継事業として続!おかやまケンコー大作戦が実施された経過があります。
 ケンコー大作戦は,コロナ禍にあっても歩数の増加や医療費の伸びを抑制するなど一定の効果があったと聞いており,健康寿命を延伸する施策の中心となる事業であり,引き続き実施すべきものと考えておりますので,令和5年度当初予算に新たな健康ポイントの事業費が計上されたことを歓迎しておるところであります。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,おかやまケンコー大作戦では,地域や行政,保健医療関係者だけで進めてきた健康増進の取組を地元企業,金融機関も一体となり健康なまちづくりを進めるためSIBの手法を活用されたと記憶しております。このSIBの手法についてどのように評価しているのか,また引き続き活用するのかについて,御所見をお聞かせください。
 イ,これまでの事業の評価を踏まえ,新たな事業の組立てが重要です。新たな健康ポイント事業の概要をお示しください。
 (9)子育て環境の充実に向けて。
 令和4年9月,静岡県において3歳の女の子が認定こども園の送迎バスに置き去りにされ,熱中症で亡くなるという大変痛ましい事故が起きています。また,11月には保護者の車に置き去りにされた子どもが亡くなるなど悲しいニュースが続き,未就学児を持つ保護者の方は不安に思われている方も多いのではないかと思います。
 まずは,子どもたちが1日の大半を過ごす保育施設には,安心できる環境を整備することが重要であります。そのために行うべきことが多くありますが,職員の負担軽減による保育現場の勤務環境の改善,職員の安全管理に対する意識の向上,またできるだけ多くの人員で子どもたちを見守ることが必要であります。
 ただ,人の目を増やしてもヒューマンエラーを完全に防止することはできないため,安全装置やICT技術の活用など,できる限りの対応を取り安全確保を図っていくべきものと考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,国では令和5年4月から送迎バスへの安全装置の設置と現場での所在確認を義務化されるとお聞きしておりますが,本市の対応をお示しください。
 イ,安心できる環境づくりに向け,どのように保育士や現場職員の安全管理の意識向上を促す施策に取り組むのか,お示しいただきたいと思います。
 ウ,確実な子どもの見守りを行うため,保育士の資格にかかわらず人の目を増やすことも対応が求められると考えますが,御所見をお示しください。
 エ,子どもの登園状況の確認において,ヒューマンエラーを防ぐための対策について御所見をお示しください。
 オ,職員の負担軽減とともに保護者にとっても利便性の向上につながる施策が求められますが,今後の取組概要をお示しください。
 (10)農林水産業について
 従事者の高齢化が従来からの課題であり,これは単なる担い手不足だけではなく,地域コミュニティーの低下や人口減少といった周辺地域にも影響を与えるものであります。
 また,近年は長引くコロナ禍による国内の需要減少だけではなく,ロシアのウクライナ侵攻を契機とする資源やエネルギー価格の高騰,円安による影響など,国際社会の情勢の影響を受け,農林水産業を取り巻く環境はより一層厳しく,また生産者の経営努力だけでは対応できない状況になっております。
 本市では,米販売農家やノリ養殖業を営む経営体への次期作継続応援金やエネルギー・肥料・燃料価格高騰対策支援金,また販売促進イベントの実施等様々な施策を講じており,生産者からの感謝の声もお聞きしております。しかし,コロナ禍前の需要には戻らず,農産物等は価格転嫁がされにくいという状況下に置かれております。
 そこでお尋ねいたします。
 本市の農林水産業行政の考え方について,御所見をお願いいたします。
 (11)水道事業における投資計画の見直しについて。
 水道局では,昨年の2月議会で令和4年度から令和13年度までの10年間の建設投資として850億円の計画を示し,三野浄水場への集中投資,風水害対策などに注力すると明らかにしました。
 また,給水収益の減少や工事費の高騰の影響もあり,今後の財政健全化に向けた議論を水道事業審議会に諮ることとしました。
 850億円は,安全・安心な水を供給するために必要な建設投資であり,審議会で一定の理解が得られたと報告されています。しかしながら,12月13日の都市・環境委員会において850億円の投資額が物価高騰の影響により大幅に増額する見込みであること,また2月13日の委員会では投資の見直し結果の報告がありました。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,工事費高騰等が投資に与える影響及び投資の見直し内容を改めてお示しください。
 イ,投資の見直しにより施設更新が遅れることになりますが,安定給水に支障はないのか,御所見をお示しください。
 (12)教育について。
 ア,教育大綱について。
 子どもや教職員を取り巻く教育環境の整備については市長の強いリーダーシップの下,校舎の長寿命化,エアコンの整備,新教育センターの建設等,ここ数年で確実かつ急ピッチで前進しており,さらなる改善が進むものと期待しておるところでございます。
 また,先般の総合教育会議においては第2期教育大綱が目指す子どもの育成に関し,コロナ禍の中で日常化したマスク生活などを背景とした人間関係の希薄化への危機感とともに,学びの土台をより強固なものにしていく必要性が示されました。
 第1期の教育大綱に掲げた学力目標は,教育現場と一体となった取組により達成されましたが,今後は今般のコロナ禍のように予見できないような難局に直面したとしても,子どもたちが自らの信念に基づいて行動し,未来を切り開いていくことができるようなさらなるたくましさが必要であります。
 現実の世界では,長期化するロシア・ウクライナ紛争など異なる価値観を持つ者同士の分断が深刻な事態を招いております。こういった世界情勢の中で成長し,未来を担っていく子どもたちにとって,他者の意見に耳を傾け,自分の意見を正しく発信し,相互理解を深める努力は今後さらに重要な教育上の課題になるのではないでしょうか。
 その意味からすれば,先般の総合教育会議で教育長が示された人間関係の希薄化への危機感は,時世の本質を捉えたものであり,こうした本市の教育が持っている危機感を子どもや保護者,また市民に理解し共有してもらうことも,今後の教育施策を推進する上で重要な課題の一つであります。教育長だけではなく,市長自ら,より分かりやすいメッセージを発信していくことが重要であると考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 (ア)市長が考える不確実性の時代を生き抜くために,これからの子どもたちにはどんな力が必要とお考えなのか,御所見をお示しください。
 (イ)市長としてこれからの教育委員会や学校現場に対して,どのようなことを期待されているのか,御所見をお願いいたします。
 (ウ)子どもの学びの場は学校だけではありません。地域や家庭に向けたメッセージがあればお示しください。
 イ,教員の確保について。
 近年,日本は少子・高齢化や人材の需要と供給のミスマッチなど,様々な要因が関わって深刻な人手不足に陥っており,コロナ禍による様々な規制が撤廃されつつある現在,人材獲得競争が一層激しくなることが見込まれております。
 教員の確保はまさに危機的状況に陥っております。昨年1月,文部科学省が全国の公立学校の教師不足に関する実態調査結果を初めて公表いたしました。令和3年度の数値ですが,5月1日時点で小・中学校の教員1,701人が未配置という状況で,全国的な教員不足の実態が明らかになりました。
 国は,教員採用試験の実施時期の前倒しや関係法制度の見直しなど,公立校教員の処遇改善や教員希望者の確保策を検討しているとのことですが,昨今の学校の厳しい職場実態が議論されるほど教職志望者が減少する可能性もあります。
 また,本市における教員不足も今後一層深刻になるのではないかと危惧されているところでありますが,未来の宝である子どもたちが育つ教育環境を整えることはまさに未来への投資であり,中でも優秀な教員の確保は一丁目一番地の重要な鍵となるものであります。
 そこでお尋ねいたします。
 (ア)本市の公立小・中学校の教員不足数はどのような状況なのか,またそうした現状に対してどのような対策を講じているのか,お示しください。
 (イ)優秀な教員の確保はある意味競争であり,これまで以上に本市独自の採用努力や処遇改善の工夫が求められます。現状と今後の取組をお示しください。
 (ウ)採用後の育成も極めて重要であります。新教育研究研修センターの建設が予定されておりますが,今からでもすぐに取り組むべき課題があると考えます。御所見をお示しください。
 ウ,学校給食について。
 国においては令和5年4月のこども家庭庁の発足を控え,岸田首相からは次元の異なる少子化対策について言及があるなど,新たな子育て支援として子育て世代向けサービスの拡充や給付の在り方など,その財源を含んだ議論が進んでおります。
 こうした中,忘れてはいけないのが子どもたちの健康や成長の支えとなる学校給食の問題です。コロナの影響もあり,心理的・肉体的負担や経済的負担など,様々な負担を抱えながら子育てしている家庭も多い中で,学校給食は子育て世代にとって重要な施策の一つであります。
 学校給食は,学校教育活動の一環として位置づけられ,成長期にある子どもの心身の健全な発達に資するものであると同時に,食を通じて地域の農業や水産業を身近に学ぶ貴重な機会であり,食に関する正しい理解や判断力を養う上で重要な役割も担っておるところであります。
 令和6年度からの学校給食費の公会計化が控える一方,ハード面では中区海吉に新しい給食センターの整備が進んでおりますが,市内の調理場の中にはかなり老朽化している施設もあり,今後の懸念材料になるのではないかと危惧しているところであります。
 安全・安心でおいしい学校給食を将来にわたって安定的に提供していく上では,施設の更新コストや燃料費の高騰といった財政的な課題も踏まえながら,現状の延長線ではない改革視点での将来展望を描くことが求められております。
 そこでお尋ねいたします。
 (ア)令和6年度からの学校給食費の公会計化を控え,その進捗状況と課題をお示しください。
 (イ)市内の学校給食調理場の老朽化の実態とその対策をお示しください。
 (ウ)学校給食調理場を集約化する上での課題をお示しください。
 (13)気候変動対策について。
 世界各地で発生する異常気象や豪雨災害などの気象災害を受け,国際的に気候変動に対する危機意識が共有され,国,自治体,市民等における脱炭素社会の実現に向けた取組の推進が叫ばれる中,本市でも国の2050年温室効果ガス排出実質ゼロ宣言を受け,令和3年2月に2050年二酸化炭素排出実質ゼロ宣言を行い,脱炭素社会の実現に向けた取組を進めているところであります。
 脱炭素社会の実現に向けては行政だけではなく,市民,事業者も主体となった地域全体での取組の推進が重要であります。本年度,本市では地域における気候変動対策の推進を目指し,気候変動おかやま塾という体験型講座を開催されております。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,気候変動おかやま塾の開催目的についてお示しください。
 イ,今年度の開催実績についてお示しください。
 ウ,参加者の反応,また令和5年度以降の方向性についても御所見をお示しください。
 (14)海洋プラスチックごみ対策について。
 本市は,令和4年3月に県内初となる岡山市海洋プラスチックごみ対策アクションプランを策定しており,市の関係各部署と海ごみ問題に取り組む関係団体で構成される推進会議を開催し,具体的な取組を推進していくこととしております。
 市長におかれましては,昨年度の百間川河川敷一斉ボランティア清掃,今年度の街中クリーン大作戦のプロギングでの清掃活動に参加され,自ら率先して行動されております。今後,市民が一丸となり海ごみ問題に取り組むことが重要と考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,現在の海ごみ対策の状況についてお示しください。
 イ,海ごみ対策として令和5年度に実施する新たな取組概要についてお示しください。
 (15)バリアフリー基本計画について。
 本市では,昨年度バリアフリー基本計画を策定し,移動等円滑化促進地区と重点整備地区を位置づけるとともに,重点整備地区においては生活関連施設や経路のバリアフリー化を具体化するための特定事業を設定しました。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,令和4年度は,特定事業のうち短期に対応することとした事業について,特定事業計画を策定することとしております。特定事業計画の内容と現在の策定に向けた状況をお示しください。
 イ,特定事業計画策定後の具体的なスケジュールをお示しください。
 ウ,今後,特定事業計画に定めた事業を実施するに当たり,民間事業者が実施する際,本市として何か支援しないのか,御所見をお示しください。
 (16)城下地下駐車場の長寿命化工事について。
 今年の1月16日から城下地下駐車場において長寿命化工事が実施されております。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,工事の具体的な内容をお示しください。
 イ,工事完工までのスケジュールをお示しください。
 ウ,工事中,駐車場の一部が使えないとのことですが,具体的にお示しください。
 (17)ももちゃりについて。
 コミュニティサイクルももちゃりは,過度な自動車利用から公共交通と自転車が主体の交通システムの実現を目指したもので,多くの方々に利用され,事業の成果も出ていることから事業継続が必要だと考えます。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,令和5年9月の岡山芸術創造劇場ハレノワのグランドオープンに合わせ,ももちゃりのポートをハレノワに設置し,劇場へのアクセス向上や都心部の回遊性向上を図るべきと考えますが,御所見をお示しください。
 イ,以前,後楽園にももちゃりのポートがありましたが,県立博物館の耐震化工事の際に撤去されております。後楽園は岡山を代表する観光地です。耐震化工事が終了した現在においては,再度ポートを設置すべきと考えますが,御所見をお示しください。
 (18)浸水対策施策の充実強化について。
 平成30年7月豪雨では,48時間雨量で既往最大となる307ミリの降雨を観測し,多くの浸水被害が発生いたしました。
 こうした被害を受け,本市では多くの床上浸水被害が発生した3地区を浸水対策の重点地区に追加し,ポンプ場整備等のハード対策を強化しております。特に,今保排水区の今保ポンプ場,白石ポンプ場ではようやく姿を現しつつあり,一日も早い完成を願ってやみません。
 今後,激甚化が予想される豪雨災害を未然に防止するにはポンプ場などのハード対策を早期に行うとともに,ソフト対策も組み合わせた総合的な浸水対策の充実強化が必要となります。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,既存施設の有効活用について。
 突然発生する集中豪雨に対しては,一分一秒でも早く施設を稼働させ,既存施設を有効に活用することが重視されております。御所見をお示しください。
 また,現在実施している対策もお示しください。
 イ,今保ポンプ場と白石ポンプ場の進捗状況について。
 現在,今保ポンプ場と白石ポンプ場の2か所で工事が急ピッチで進められております。当初の予定どおり,令和5年の出水期までの供用は可能なのか,お示しください。
 (19)消防団の充実強化に向けた取組について。
 近年,全国的に大規模な火災や自然災害などによる甚大な被害が発生しており,また南海トラフ地震の発生確率も年々高まる中,地域防災力の中核をなす消防団員の役割は極めて重要であります。
 しかし,全国的に消防団員数の減少が進んでおり,総務省消防庁の発表によると全国の団員数は約78万人と前年から2万人以上減少し,初めて80万人を下回っております。
 本市においても団員総数が10年間で567人減少し,平均年齢が4.2歳上昇するなど,団員の減少と高齢化が進んでおり,加入促進や業務負担の軽減など,消防団の充実強化に向けた取組を推進していかなければなりません。
 そこでお尋ねいたします。
 ア,これまで市内居住としていた入団要件を,市内に勤務する被雇用者及び通学する学生も対象とする条例改正案が今議会に提出されておりますが,その趣旨と目的をお示しください。
 イ,他都市では民間事業者が提供するアプリでDX化を推進し,消防団員の事務の負担軽減,情報共有の効率化,災害活動支援を行っていると聞いております。本市の取組状況をお示しください。
 以上で1回目の質問を終わります。
 ひとつよろしくお願いします。(拍手)
○和氣健 議長  質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。
      午前10時58分休憩
ご利用について
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