録画中継

令和6年9月定例会
9月9日(月) 本会議 代表質問
おかやま創政会
小林 寿雄 議員
答弁
      午後1時10分開議
○田口裕士 議長  午前中に引き続き会議を開きます。
 当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは,おかやま創政会を代表されての小林議員の質問にお答えいたします。
 まず,最初の質問なんですが,これからのまちづくりということで,岡山は動いているということを示す工夫が必要なのではということであります。
 小林議員からの質問を受けて,少し関係者集まって一体この10年何が起こったんだろうと,起こしたんだろうということを分析してみました。時々使わせていただいている数字が市内総生産(市内GDP)の平成23年度から令和2年度までの伸び率でありますが,比較可能な政令市の中で4番目であります。もうこれは日本を代表する都市の中で4番目というのは,ある程度評価していい数字ではないかと思っております。そして,我々の財政というか,財政規模を含めてどうなっているかというのをやってみました。令和6年度の一般会計当初予算3,856億円,これは私が最初に行った平成26年度の予算に比べて1,048億円増加し,1.4倍となっております。そのときの実質公債費比率,これは平成25年度段階ですが12.4%,これが政令市中14位でありました。最も新しい数字が令和4年度,5.3%ということで6位となっております。予算は伸ばしながら,より健全な財政に努めてきたという状況だと私は認識しております。
 じゃあ,その中で一般会計も項目別に見て何が伸びてきたか,特に令和6年度は新庁舎の整備が入っていますんで,総務費が少し従来に比べてぐっと高くはなっています。それをちょっと除いて考えてみますと,聞いているのが民生費の中の児童福祉費,子育て関係の経費であります。これが1.6倍ということになっています。それから,あと教育の費用が先生方の給与の予算も入ったということもありますけども,全体として2.4倍になっております。教育,そして特に子育て系に相当力を入れてきたというのは予算面からも言えると思います。
 それから,あまり議論になっていませんけど,商工費というのが伸びて1.5倍に伸びております。様々な企業,これは企業誘致ということだけではなくて,岡山市内の企業の設備投資を促す,そういった経費を増やしている,こういったことが経済の伸びになっている,もちろん小林議員のおっしゃるようにもともと持っているポテンシャル,この交通の利便性とか,そういったものが相まってできているんだと思います。
 それからあとは,今のは予算ですけれども,やはり人というのも大きいところがありまして,先日も経済界の方から市の経済担当の方が非常に前向きに対応してくれるというような話がありました。予算と人,これらが相まって今の岡山をつくっていっているんではないかと思います。
 これは昨日,今日の話の分析ですから,小林議員の御指摘のようにどうして岡山のまち,市民生活が変化向上したのか,そして岡山市の課題は何なのか,これらを今年いっぱい,そして来年に向けて十分検討しお見せしていきたいなと思います。
 次に,アリーナ整備とまちづくりであります。
 今まで岡山になかったアリーナであります。県内外から人を集め,まちに新たな活力とにぎわいを創出することが期待されます。中経連が岡山の評価をしておりましたけども,安心,健康,そして利便性などでのポテンシャルは高いが,わくわく感とか,活気とか,そういう面にはもう少し対応していったほうがいいんではないかというような御指摘もいただいております。アリーナはそういう面でわくわく感,幸福感,活気というイメージを加える力があるのではないかと思っております。
 ハレノワができた,岡山城が多くの人を呼び込んでいる,この関係で表町が変わりつつあるという声を聞きます。私は表町が変わりつつあるのはそのとおりだと思いますが,岡山というまちに今まで岡山駅という単体の拠点性と言われていたものがやはり複眼構造になりつつあるんではないか,こういったことも大きなハレノワの効果だろうと思っております。アリーナも北長瀬という面で,北長瀬全体をどうするか,問屋町を含めたそういうエリアをどうするかということとともに,もっと広い意味での岡山全体にどう影響を与えるように持っていくのかということをやっていきたいなと思っております。
 それから,地域公共交通利便増進実施計画に関わる取組の意義と決意ということであります。
 これは先日の質問で,平澤理事が声を荒げて課長時代からそのためにやってきたんだと答弁していました。平澤さんらしい答弁だったと思いますが,それは担当者みんな一緒で今見ている林副市長もずっとやってきて,我々この10年間本当にこれに力を入れていったなと,これも少し振り返ってみました。
 実は,平成30年の指定都市の会でこれをまとめました。そして,国に提言し,また審議会のメンバーにも私がなり話をしたわけであります。じゃ,何を話したかというのが重要なんですけれども,岡山って70万の都市に何とバス会社9社,非常に競争が激しいところであるわけであります。しかしながら,市と複数の事業者での調整をやると独禁法違反のおそれがあるという議論がありました。また,具体的にもあったんですけども,新規路線の許認可,これは我々は手出しできない,国のほうでやっていく,こういうので果たしていいのか。それから,やはり整備していくときには一定の予算がかかります。このインセンティブを国が出さずして対応できるのか,こういったことを申し上げ法律の改正等々によって随分改善していただいたところであります。北川局長は当時整備局で担当されていたとの話でありますが,そこは来るところまでは来たなということであります。ただ,ここから始まりのようなところでもありますから,多分やりながらいろんな修正は必要になってくると思います。これは皆さん方,市民の声も聞いていただき,我々にも教えていただきながらやらせていただければなと思っております。
 次に,市有未利用地の活用であります。
 学校跡地の活用については,教育委員会から切り離してやったらいいんじゃないかと,これ先日もありました。確かに活用が進んでいない実態があることは,私もよく承知しております。そして,ここにおられるもう何人かの議員の皆さん方が必死で対応していただいているということもよく承知しているところであります。やはり私もこの教育委員会,学校という視点だけで物を捉えていくと見誤る可能性がある,おそれがあるということで先日の質問の後,関係者集まって対応を協議いたしました。具体的に活用のステップをどのような手法,手続で行っていくのかというのをまずは責任者を決めてやっていかなきゃならないだろうということで,岩田財政局長が私がやりますという発言を私が指示するまでもなくやっていただいたんで,いい形で物事が動いていければと思っております。
 次に,文学創造都市おかやまについて年次総会へ出席し思いや決意を新たにしたのではないかということでありますが,これも先日少しお話ししましたが,少し視点を変えてここで答弁させていただきたいと思います。
 ユネスコの事務局長補であるオットーネさんと話をする機会がありました。オットーネさんからは,今後市民と一体となった地域での取組,そしてこのネットワークを活用した国際的な連携を加速してほしいということでありました。私としては,もうそのとおりだと思っております。長年続けてきた坪田譲治賞,また吉備路文学館,ノートルダム清心女子大学,地元出版社など民間や教育機関の方々と一緒に進めてきた取組をしっかりと推進していきたいと思います。小川洋子さんにも,この前お会いし話をさせてもらいました。非常に前向きに答えていただいたと思っております。ということで,この国内の加盟都市等との連携を加えながら,地域での取組,そして国際的な連携を進めていきたいと思っております。
 最後,地域の困り感への寄り添いについてということであります。
 どこに着目しているのか,検討状況はどうか,長いスパンでの取組の構築が必要なのではないか等々についてであります。
 これはもともと小林議員がこういう議会の中で発言して,これが端を発して今検討させていただいているものであります。アンケートも行っておりますけれども,地域活動の負担感と担い手の減少,多くの地域の方々が感じていることであると認識しております。やはり解決を図っていかなきゃならない。
 ただ,議員が御指摘のように,地域の困り事というのは様々であります。一度に全ての課題を解決するというのはまずできません,これは難しいと思います。こうした認識の下,現在地域活動の負担軽減と担い手の確保育成を2つの大きな柱とし,具体的な支援策を検討しているところであります。来年度に向けましては,地域活動における作業負担の軽減のほか,新しく町内会長に就任された方々への支援,若者の地域活動への参加促進など担い手づくりにつながる支援策を検討中であり,まずは四,五年のスパンの中で対応できることから順次やっていきたいと思います。
 私からは以上です。
◎北川由佳 政策局長  1,これからのまちづくりの項のうち,総合計画について市長答弁以外に順次お答えいたします。
 まず,現時点での振り返りの取組状況と今後の予定についてです。
 現行の第六次総合計画が令和7年度に最終年度を迎えるため,今年度はこれまでのおおむね10年間について次期計画策定を視野に長期構想に掲げる3つの将来都市像に沿って振り返りを行い,課題を抽出,整理することとしております。現在,庁内において各政策分野の検証,評価を実施しており,整理ができ次第基本政策審議会において審議していただく予定としております。
 次に,振り返りやまちづくりの展望の整理に学生の参画をについてです。
 計画の振り返りやまちづくりの展望を整理する際に,学生等の意見を伺うことは重要であると考えております。10月20日には若者100人ワークショップを開催し,若者ならではの視点,立場からまちづくりに関する様々な意見,アイデアを提案していただくこととしております。現在ワークショップの参加者を幅広く募集する中で,本市と包括連携協定を締結している大学やユネスコスクールに加盟する高校,また地域の活性化や課題解決に取り組む大学生等に参加を呼びかけておるところでございます。また,11月から12月にかけて市内4か所で開催するまちづくりワークショップは,高校生以上対象としておりますので,こちらも学生等の積極的な参加を呼びかけてまいりたいと思います。
 以上です。
◎岩田修 市民生活局長  同じ項,まず(2)アリーナ整備とまちづくりについて,市長答弁以外についてお答えします。
 大学生にアリーナ整備やそのエリアのまちづくりに関わってもらうのがよいと思うがについてです。
 岡山の未来を担う若い方々の柔軟な発想はアリーナ整備やまちづくりにとってよいヒントになることが期待できることから,大学生等と一緒に考えていくことは大変有意義であると認識しております。アリーナ整備の検討に関わっていただいている大学関係者などとのつながりを生かし,どのような連携ができるか相談してまいりたいと考えております。
 続きまして,同じ項,(5)文学創造都市おかやまについて,市長答弁以外順次お答えします。
 まず,文学フェスティバルで海外との連携,市民が文学等に触れる機会の創出の視点で新たに拡充する企画はあるかについてです。
 今回の文学フェスティバルでは,岡山のまちの魅力を文章を中心に描いた冊子うったての刊行記念イベントを実施するほか,11月に開催する表町ブックストリート,3月に開催予定のZINEスタジアム,文芸小学校のそれぞれで,前回よりも会場の規模を拡大し実施する予定としており,より多くの方に文学に触れていただければと考えております。
 また,文学フェスティバルに先立ち10月に下石井公園で開催される芝生で絵本ピクニックのイベントでは,ウクライナ音楽のミニコンサートも開催されることから,文学分野でネットワークに加盟するウクライナのリヴィウ,オデッサの2都市と連携しそれぞれのまちや文学に関する取組等を来場者にパネルで紹介できるよう準備を進めているところです。
 続いて,事業を展開するに当たっての推進体制はについてです。
 現在事業実施に当たっては図書館や公民館,商工会議所に加え,大学や文学館,報道機関,出版社,書店などの民間団体で構成する文学創造都市おかやま推進会議で進めております。文学フェスティバルや今回新たに発行するうったての制作等の事業につきましては,推進会議のメンバーが中心的な役割を担い,さらに市民の方々の協力も得ながら実施しているところです。今後もこうした民間の方々と一緒に取組を進めていくとともに,岡山にゆかりのある作家とも連携しながら推進してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎後河正浩 保健福祉局長  同じ項,(3)の公共交通網の整備について,市長答弁以外でふれあい号のルートや停留所の改善についてでございます。
 現状では,民間バス事業者の事業に影響するような大幅なルート変更や停留所変更は困難とは考えますが,ふれあい号の運行に関して施設利用者の利便性向上につながる要望があれば引き続き誠実に対応し,バックデータを整理しながら交通政策担当部署と課題等の共有を図ってまいります。
 以上です。
◎平澤重之 理事  同じ項,公共交通網の整備についてで,まず運転手の確保についてです。
 本市では,路線バスの減便,廃止が続いている大きな原因の一つに慢性的な運転手不足があると考えており,昨年度より大型二種免許の取得支援を実施しております。昨年度は大型二種免許10人,今年度は8月末時点で大型二種免許6人の申請を受けており,新規採用の一助になっていると考えておりますが,事業者からは2024年問題の影響もあり依然として路線を維持するために必要な運転手数には達していないと聞いており,引き続き運転手確保につながる取組に対して支援してまいりたいと考えております。
 また,実施計画に位置づけた支線では,需要に応じて普通二種免許で運転できる小型車両を導入することで運転手不足に対応してまいりたいと考えております。
 次に,空白地域に対してふれあい号を活用したエリア一括協定運行事業の導入を視野に入れるべき,担当者間で協議や確認が必要,準備を進めないかについてです。
 公共交通利用が不便な地域の居住人口は,2015年時点で約20万人でしたが,その後デマンド型乗合タクシーの導入を進め現在は約18万人に減少しております。また,実施計画に位置づけた支線の新設,延伸によりさらに約1万7,000人減少する見込みとなっており,本計画を着実に進めてまいりたいと考えております。残る交通不便地域においては,引き続きデマンド型乗合タクシーの導入を進めていくこととしておりますが,さらなるバス路線再編による支線の新設や議員御提案のふれあい号を活用したエリア一括協定運行事業も手法の一つと考えており,事業者や担当課と情報や課題の共有等を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
◎北川由佳 政策局長  2,犬島振興についての項のうち,事業推進に当たって関係者が連携して取り組むべき,犬島地域振興計画推進に当たり政策局の積極的なコーディネートをについて一括してお答えいたします。
 犬島には離島ならではの課題があり,令和5年に策定された犬島地域振興計画に基づき様々な事業を実施しているところです。議員御指摘のとおり,犬島の状況変化に対応していくためには,政策局が中心となり現状と課題の把握に加え関係部署での情報共有や対応協議を行っていく必要があると考えております。
 以上です。
◎木内啓子 産業観光局観光・MICE担当局長  同じ項,犬島ビーチのごみ散乱状況への対処についてです。
 瀬戸内国際芸術祭で多くの観光客が見込まれる中,おもてなしの観点からビーチの保全,美化は大切なことと認識しており,対処について関係者と協議してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎田中哲也 市民協働局長  3番,地域の困り感への寄り添いについての項,市長答弁以外についてお答えします。
 地域担当職員の役割強化・充実についてです。
 地域担当職員は地域の会議やイベントなどに参加し,地域のニーズや課題を把握し地域の各種団体への情報提供や共有を図ったり地域活動の担い手不足解消につながる人づくり講座を開催するなど,地域活動を支援しているところです。さらに今年度からは,地域からの相談に対し地域担当職員それぞれが適切にアドバイスできるよう相談内容や対応の仕方について記録し,地域担当職員会議の中で情報共有するようにしております。また,若者の地域活動への参加を促す人づくり講座を来年度以降実施するため,講座のテーマや組立て方についての研修を実施するなど,スキルアップを図っているところです。今後も引き続き地域の困り事に対しアドバイスやコーディネートが強化,充実できるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◎岩田修 市民生活局長  大きい4番,観光振興について,(1)2025瀬戸内国際芸術祭への対応のうち,岡山芸術交流と精錬所美術館を通じた瀬戸内国際芸術祭との連携についてです。
 瀬戸内国際芸術祭との連携については,これまで京橋からのクルーズ船の運航のサポートや相互のウェブサイト等での情報発信などの連携を行ってきました。4回目となる来年の岡山芸術交流の開催に向けて,これまで行ってきた取組も踏まえどのような連携を行えばより瀬戸内国際芸術祭との相乗効果が生まれるのか,議員御提案の犬島精錬所美術館などとも話をしてまいりたいと考えております。
 以上です。
◎木内啓子 産業観光局観光・MICE担当局長  同じ項,2025瀬戸内国際芸術祭への対応のうち,犬島へのアクセス確保についてです。
 瀬戸内国際芸術祭開催期間中における犬島へのアクセス確保に向けては,宝伝港までのバスの運行本数や発着場所について関係機関と協議を開始したところです。観光客の利便性や回遊性向上のために,そのほかにも何ができるか引き続き検討してまいります。
 次に,地域の声や要望をどこが受け調整を図るのか,事業化していくのか,明確にすべきではについてです。
 観光振興に関する地域の声や要望に関しましては,市全体の観光施策を所管する観光部局として,そのほかの関係部局ともよく協議し地域の声にしっかりと対応していけるよう努めてまいります。
 最後に,観光地の市有施設のフリーWi-Fi設置についてです。
 観光部が所管する観光施設は,トイレ等の関連施設を除きおおむねフリーWi-Fiを設置しているところです。観光部が所管していないものの観光地として認知されている市有施設について,ニーズがある場合は設置を検討するよう庁内への呼びかけを考えてまいります。
 以上です。
◎榎並義忠 岡山っ子育成局長  5番,放課後児童クラブの待機児童解消についての項に順次お答えします。
 まず,長期休業中の利用のニーズ調査と分析を行うべきではについてです。
 令和5年度の夏休みの期間限定利用児童は,市立及び運営委員会の85クラブ中37クラブで489人です。また,通年利用で登録し夏休みのみ利用していた児童は,児童クラブ全体で46人であり,合計で全体の約5.7%に当たる535人の児童が夏休みのみ利用しております。現在のところニーズ調査の委託等は考えておりませんが,こうした利用状況や本年度実施した保護者のニーズ調査も勘案した上でニーズや受入れによる保育環境の影響など分析を行ってまいりたいと考えております。
 次に,夏休み中,学校の支援員にクラブへお願いできないかについてです。
 学校の特別支援教育支援員等の中で夏休みに児童クラブで勤務してもよいと思われる方には,ぜひ児童クラブで働いていただきたいと考えております。そのため,学校の支援員等の皆様に対し募集のチラシの配布や声かけなどができるよう学校に依頼していきたいと考えております。また,議員御指摘のとおり年収の壁などの課題もありますが,こうした制度面については国の動向も注視しながら一人でも多くの人員を確保できるよう,できる限りの対応をしてまいりたいと考えております。
 続きまして,6番,学校教育の充実についての項,岡山型一貫教育についてのうち,就学前と小学校の接続についての課題意識についてお答えします。
 就学前と小学校の接続については,就学前の遊びを通した学びや生活習慣や社会習慣等の生活基盤を小学校へ切れ目なくつなげていくことが大切であると考えております。引き続き教育委員会と連携し,就学前施設と小学校とが対話や協働しながら幼児教育と小学校教育の接続が円滑に進むよう努めてまいります。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  同じ項,順次お答えします。
 (1)特別支援教育と不登校対策の充実についてのうち,まずスーパーバイザー活用の現状と今後の取組についてです。
 教育委員会では,今年度スーパーバイザーとして専門家を学校に派遣し,個別事案への対応等について適切なアセスメントによる助言をいただいています。学校からは,個に応じた支援方法を取り入れることができ児童の学習への意欲向上が見られた,宿題を出す際,個に合わせた配慮事項がクリアになった,また学級全体としても指導上の具体的な改善点が分かり授業改善につながったなど,現場での助言による効果が報告されています。今後は,これらの具体事例を他の学校に広めることなどにより支援の充実に努めてまいります。
 次に,支援計画の活用の現状と課題,そして様式や活用についての改善についてです。
 支援計画は対象となる児童・生徒一人一人の実態を正確に把握し教育の観点から適切に対応していくために,保護者の了解の下,目指す姿や必要な支援等について本人,保護者の思いを酌み取り作成しているものです。支援計画を活用することで,日常の支援だけでなく関係機関との連携や次年度への引継ぎ等支援の充実に効果が得られると考えます。しかしながら,一部保護者や関係機関との連携等で十分に活用されていないといった課題があると認識しております。今後,様式の見直し等も含め支援計画が児童・生徒の支援ツールとして活用の実効性が高いものとなるように検討してまいります。
 次に,相談窓口などのネーミングについてです。
 相談窓口や支援に関する施設について,子どもや保護者がより相談等しやすい名称や愛称について今後研究してまいります。
 続いて,(2)岡山型一貫教育の充実についてのうち,まず就学前と小学校の接続の課題意識についてです。
 就学前後で子どもの学びの環境が大きく変化するため,様々な就学前施設と小学校では発達段階に応じた遊びや学び,生活習慣の身につけさせ方などの指導方法に違いがあることを考慮すると,接続を円滑に行いにくいという点について現状で課題があると考えております。引き続き岡山型一貫教育において,幼児教育と小学校教育が連続性を持って一貫的に行われるよう学びの系統表を作るなどの取組を進めてまいります。
 次に,小学校低学年のアセスメントとその活用についてです。
 学力調査とともに実施する生活状況調査や定期的に教育に関するアンケートを行っています。各学校は,それらのアセスメントから児童の状況やクラスでの様子などを捉えて,個別の支援はもちろんのこと授業づくりや学級集団づくりに生かしています。
 次に,次年度への引継ぎについての現状と課題,今後の取組についてです。
 各学年ごとに調査結果等の情報や指導の取組状況,改善プラン等を次の学年に引き継ぎ必要に応じて活用しています。これまでは紙での調査であったため,学級単位での扱いとなり個人の情報の引継ぎに課題がありましたが,今年度から生活状況調査を電子化し個人データの引継ぎがしやすくなり,個に応じた指導の充実が図れるのではないかと期待しているところです。
 この項最後に,就学前への提言についての現状と課題,今後の取組についてです。
 入学前に子どもの様子について情報交換や引継ぎを行っておりますが,それ以外にも研究保育や授業,生活状況調査や学校・園生活での様子などを踏まえた協議も行っております。今後はさらに連携や対話の場を増やすなど,実効性の高い協議を行ってまいります。
 以上です。
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