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9月8日(金) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和5年9月定例会
9月8日(金) 本会議 一般質問
自由民主党岡山市議団
川本 浩一郎 議員
*一問一答方式
1 岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について
2 子どもたちへの支援について
次は,順序に従いまして川本議員。
〔28番川本浩一郎議員登壇,拍手〕
◆28番(川本浩一郎 議員) 皆さんおはようございます。自民党岡山市議団の川本でございます。
それでは,通告に従いまして質問へと入らせていただきます。
1,岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について。
建築基準法の規定の認識不足などにより,同事業の費用が大幅に増加することが公表された後に行われた令和4年2月議会の代表質問では,各会派から非常に遺憾,反省すべき点は反省を,大きな問題等の発言がありました。このたび,再び同事業において大幅な事業費増加が公表され,再び同様の思いを感じています。
また,先般8月30日に開かれた都市・環境委員会においても事業に対する見通しの甘さなどについて指摘が相次ぎました。
そこでお尋ねいたします。
(1)全体事業費を再度増額しても行う同事業の意義についてお答えください。
(2)これまで岡山市が公表してきた全体事業費の推移,新たに公表された各事業費の増額要因,前回示された補償費の算定根拠についてお示しください。
また,令和4年2月議会において想定外の事象が発生することは否定できませんが,現時点において大きな増額はないと考えておりますと答弁されています。今回,補償や補強,軌道・交差点改良,駅前広場の工事費全て増額となっています。当局は全て想定外の事象だったとお考えでしょうか。
(3)前回の公表後,倍増した事業費のままでは市民の理解が得られないと判断し,広場整備の一部を取りやめ事業費の圧縮を図ったと答弁されています。今回の計画では財政負担を抑えるためにどのような工夫をされたのでしょうか。
(4)今回の計画では費用便益比,BバイCが前回の1.05から1.07へと上がっています。利用者数や区間,電停数の見直しによるものですが,なぜ前回公表した令和4年2月のタイミングではなく,今回の見直しとなったのでしょうか。
(5)繰り返される事業費の増加,それに伴う事業スケジュールの遅れは岡山駅前広場への路面電車乗り入れ事業に対する評価や期待を損なうだけではなく,市政に対する信用や信頼にも影響を及ぼすのではないかと懸念しています。この点について御所見をいただきたいと思います。
2,子どもたちへの支援について。
(1)放課後児童クラブについて。
平成27年に子ども・子育て支援新制度が施行され,対象児童が10歳未満から全ての小学生に拡大されました。また,保育環境の整備が進んだことによる利用ニーズの高まりもあり,年々待機児童数は増加しています。
本市の放課後児童クラブ待機児童数は,令和3年に147人と初めて100人を超えました。今年5月1日時点では193人とさらに増加しており,低学年での待機児童も引き続き発生しています。待機児童解消は喫緊の課題です。
そこでお尋ねいたします。
ア,児童クラブ利用率は年々増加していますが,今後の見通しについてお示しください。
また,ピークはいつ頃と想定されていますか。
イ,今後の受皿確保に向けた施設整備計画及び支援員等の確保策についてお示しください。
ウ,この夏休みの受入れ状況を含め,長期休暇中のクラブ利用の状況についてお示しください。
エ,前年度から届出済み民間クラブへの助成制度が実施されていますが,待機児童解消にどの程度つながったのでしょうか。また,同助成制度を利用している民間クラブからはどのような声が届いていますか。
オ,令和4年度までの3年間で全児童クラブの市立移行を目指した取組が進められ,結果67クラブが移行しました。来年度以降,市立移行を検討しているクラブはありますか。
カ,近年,本市では森林環境譲与税を活用して放課後児童クラブの木造化を進めてきました。現在,国において自治体間の税配分について見直しの議論が行われていると伺っています。今後,児童クラブの木造化推進に与える影響はあるのでしょうか。
(2)不登校支援について。
これまで不登校支援については度々質問してまいりました。全国同様に,本市においても不登校児童・生徒が増加する中,今年度は新たに支援員を拡充したICTの活用や,校内支援教室での取組など,多様な学びの機会の充実に向け取組が進められています。今回の質問では,新たな支援として設置を求めている学びの多様化学校,いわゆる不登校特例校についてお尋ねいたします。
ア,教育長は,岐阜市に設置されているいわゆる不登校特例校,草潤中学校を視察されたと伺っています。視察された率直な感想をお聞かせください。
イ,視察を踏まえ,設置についてどのようにお考えでしょうか。
ウ,設置する場合の課題についてお答えをお願いいたします。
(3)通学について。
先日,兵庫県たつの市が市内の小学生全児童へ配付したランドセル用の軽量保冷剤付き背あてパッドの導入事業について学ぶ機会がありました。既に複数のメディアでも取り上げられているこの事業は,当時小学5年生だった児童が暑い中での通学の大変さを市長へ投書したことがきっかけでスタートしたそうです。改めて私自身も子どもたちの通学時の暑さ,そしてランドセルや荷物の重さなどの負担について考えさせられる機会となりました。
また,昨年10月,低学年の児童や保護者を対象にメーカーが行ったランドセルに関するネット調査を見ると,荷物を入れたランドセルの重さの平均は4.28キログラム,93%の小学生がランドセルは重いと感じており,89.5%の保護者が重過ぎるのではないかと答えています。
そこでお尋ねいたします。
ア,子どもの通学距離や通学時間はそれぞれ異なります。学校まで徒歩で通学する児童のうち,最も遠方から通う児童の通学距離や時間はどの程度なのでしょうか。
イ,通学時の暑さ,熱中症対策に対する取組についてお示しください。
また,その対策用に様々なグッズが販売されています。通学時の使用に関するルールや情報提供は何か行われていますか。
ウ,通学時のランドセルの重さや荷物の多さは身体への負担と同時に安全面からも課題と考えます。負担軽減に向けた取組についてお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。(拍手)
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長 それでは,川本議員の質問にお答えいたします。
私は,まず路面電車の乗り入れについて,事業の意義,そして市政に対して今回の事業費増加,スケジュールの遅れが信用や信頼に影響を及ぼすのではないか,この点についてお話を申し上げたいと思います。
所信でも述べさせてもらいましたけど,私自身市長をやり始めて10年になります。当初,様々なアンケート,山陽新聞のアンケート,またそれぞれのものを見ていくと,最もやらなきゃならないものというのが中心市街地の活性化ということだったんですね。
中心市街地の活性化のためには何が必要か,中心市街地活性化とは何かということを自問自答してまいりましたが,一つは中心街を含めてになるかも分かりませんが,経済であるとか,躍動感が一つあるだろうと。もう一つとしては人が楽しんでいく,こういうまちづくりというのがあるんじゃないかなと考えました。
じゃあそのためには何が必要かということでありますけれども,魅力ある施設,これが不可欠であると。一つには劇場もでき,岡山城のリニューアルも大変人気を博しております。我々行政の話だけではなくて,呼応していただいて様々な民間開発が動いているところであります。そして,そういう魅力あるものと同時に必要なのはアクセスといいますか,インフラの問題であるわけであります。したがって,例えばハレまち通りの1車線化,人が歩いて楽しい,そういうものをつくってまいりました。
でも,何が一番といいますか,重要なものの一つとして忘れちゃならないのは,岡山市にとって一番の拠点はどこかというと岡山駅であるわけであります。そこに訪れる人たちが分かりやすく路面電車,バスなどに乗れるかどうか,これは市街地活性化のためのまちづくりの大きなポイントだろうと思って事業を進めてまいりました。
よくBバイCと言いますよね。そのBバイCのBは何かといいますと,文字どおりベネフィットなんですが,このベネフィットというのは今の計算上は時間短縮効果を挙げているんです。もちろん我々にとっても必要なものではありますが,BバイCが最も生きてくるのは幹線道路とか,そういった整備で,Bという部分がどれだけ伸びるかというのは大きな要素になりますが,この駅前の路面電車の乗り入れについてはもちろん時間短縮効果もありますが,それだけではなく,初めて岡山に来た方,また岡山市に住んでいたってそう岡山市内の状況は分からない人というのも多いと思います。そういう人が分かりやすく電車,バスに乗れるかどうか。
また,初めて来た人,こういう旅をする人間等々は今の状態でいくと少し歩きゃいいだろうということをおっしゃる方はいますけれども,分からないという人が非常に多くいます。私の友人たちにもそういう意見を述べている人間は多くいるわけであります。
したがいまして,これから特に高齢化がより進んでいくときにあって,高齢者,また障害のある方が岡山駅に来たときに乗りやすくなる,利便性が高まる,こういう事業というのはやっていく必要があるんだろうと思っているわけであります。
そういう面では分かりやすいまちづくり,分かりやすい公共交通を使うといったまちづくりというのはこれからもやっていきたいと思っております。ただ今回の事業費増加,補償算定の結果と物価高騰が主な原因であり,またスケジュールについてはテナントの移転に時間を要することから,完成時期が1年半ほど遅れることとなりました。これは非常に残念であります。先ほどの質問もありましたけれども,市民の皆様には丁寧な説明を行っていかなければならないと思っております。市議会の皆さん方もぜひとも御理解をいただければと思います。
次に,放課後児童クラブについて,クラブ利用率の今後の見通しとピークの想定ということであります。
実は,平成30年度にアンケートを実施いたしました。利用のニーズを伺ったところでありますが,その調査の結果ではピークは令和2年度になっています。しかしながら,現実は令和3年度以降も申請者数は増加し続けている状況であります。
じゃあ,この要因は何だろうかということでありますが,何といっても保育環境が岡山市はよくなかった,こういう中で保育の環境整備に邁進してまいりました。そういうことで,保育環境の整備が進んだと,そして女性の就業率の上昇もずっと続いている。そういったところから子どもたちを保育園,こども園等に預けて,そして小学校になっても継続して利用したいという方が増えたということであります。
したがって,今後どうなるかということでありますが,令和6年度については各施設からの推計が入っています。それによりますと,令和6年度は令和5年度よりも高くなるのではないか,積み上げでそういう数字が出てきております。
令和7年度はどうなるかということでありますが,実は私としてはこの放課後児童クラブ,令和6年度に待機児童半減,そして令和7年度は解消という方向で今遠藤局長と共に邁進しているところでありますが,じゃあそのときの令和7年度の推計をどうするかというのは重要な要素になります。
実際上,子どもの数自身は減っていますから,それがどういう結果になってくるか分かりませんが,安全サイドを見る必要があるだろうということで,令和7年度については今までの伸びをそのまま伸ばした形にしているところであります。
ピークについては今アンケート調査をやっていますんで,それで出てくるんじゃないかと思っています。保育の環境自身がもうほぼ整備を終わっていますから,割と平成30年に比べては信頼性のある数字が上がってくるんではないかなあと期待しているところであります。
川本議員がおっしゃりたい,待機児童をなくすために施設整備計画をどうするんだと,支援員の確保をどうするんだということになるわけであります。
今年度にこれは教育委員会が全面的に応援してくれています。図工室とか,理科室とか,そういったところをタイムシェアすることによって待機児童を少しでも少なくする,そういうことは全面的に今やっているところであります。
それから,専用施設についても前倒しできるものは前倒ししよういうことで今動いているところであります。今年度中に完成ができないものもあるんで,それは来年度に回さざるを得ないんですけれども,そういったことを経て令和7年度には解消していきたいと思っております。
じゃあ次に,支援員をどうするかということでありますが,これはなかなか難しい問題であります。保育環境の整備のときもそうでありました。保育士の確保に相当困ったという経緯があるんですけれども,取りあえずは必要な人員の見込み,また現在確保している状況なんかを分析して,ふれあい公社に相当この事務をやっていただいていますんで,ふれあい公社とか,また地域の運営委員会などと相談しながら令和6年度に向けどういう対応ができるかということを考え,場合によっては来年度の予算にも何か反映しなきゃならないかもしれないと,そういう状況であります。
以上です。
◎平澤重之 都市整備局長 1の岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について,市長答弁以外についてお答えします。
まず,これまでの全体事業費の推移,新たに公表された各事業費の増額要因,前回お示しした補償費の算定根拠についてと補償費,工事費,全て想定外の事象だったのかというお尋ねです。
全体事業費の推移についてですが,令和元年5月の事業化の時点においては税抜き43億円,令和4年2月の時点においては建築基準法の認識不足等による事業費増加と広場整備の一部を取りやめたことによる事業費の圧縮により税抜き66億円,そして今回補償費と物価高騰等による工事費の増加により税抜き88.5億円となっております。
補償費については令和4年2月の時点において駅直結のショッピングモールの移転における情報の蓄積がなかったため,道路事業などで実施した過去の実績に対し好立地であることを考慮し,例えば建物は単価を過去の実績の2倍程度を見込み,試算しておりました。
今回の増加は,補償調査及び算定を行った結果によるものであり,具体には一部の店舗においてブランドイメージ確立のため想定より内装に多額の投資を行っていたことや築年数が浅かったこと,また想定を上回る多額の売上げがあったことなどにより,補償費が大きく増加することになりました。
工事費の増加要因は物価高騰や施工内容の見直しによるものであり,補償費,工事費ともにこれらのことをあらかじめ想定することはできませんでした。
次に,財政負担を抑えるためにどのような工夫をしたかについてです。
令和4年2月の事業費見直しのときには路面電車乗り入れに伴う駅前広場の一部整備を見送ることで事業費を圧縮するとともに,立地適正化計画の策定により国の交付金の充当率が増えたことや,有利な起債を最大限活用するなど財源を工夫することで市の持ち出しを2億円の増加に抑えました。今回は前回のような大幅な圧縮は困難ですが,コスト縮減に努めるとともに,今後国の補正予算の活用などにより市の持ち出しの圧縮に努めてまいりたいと考えております。
次に,BバイCが前回の1.05から1.07へ上がっているのは利用者数や区間,電停数等の見直しによるものだが,なぜ令和4年2月のタイミングではなく今回の見直しとなったのかというお尋ねです。
費用便益比については事業を行う上で重要な要素の一つであるため,全体事業費,全体スケジュールの見直しにあわせ今回便益についても見直しを行いました。今回の主な見直し項目である利用者数や区間,電停の数については平成27年に計画変更し,令和5年5月(後刻,「令和元年5月」と訂正)の事業着手時には決まっておりました。令和4年2月の事業費見直しの時点においては費用便益比が1.0を超えていたためこれらの計画変更を反映せず,当初計画のまま算出しておりました。今回事業費が大きく増加したことから内容を精査し,現在の計画を反映した費用便益比を算出しました。
以上です。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長 2の項,子どもたちへの支援について,放課後児童クラブについて,市長答弁以外にお答えしてまいります。
まず,長期休暇中のクラブの利用の状況です。
年間を通じて利用する児童のほかに長期休暇期間のみの利用を希望する児童も一定数いることから,例年長期休暇中はクラブを利用する児童が増加する傾向にございます。
次に,届出済み民間クラブへの助成制度が待機児童解消にどの程度つながったか,またクラブからの声はとのお尋ねです。
届出済み民間クラブへの補助制度は令和4年度に創設しましたが,創設前の令和3年度と令和5年度を比較すると,令和5年5月1日時点で民間クラブは4クラブから5クラブに増え,在籍児童数も531人から682人へと151人増加していることから,待機児童解消に一定の効果があったものと考えております。
また,事業者からは補助制度が運営費の助けになっている,利用料の減免がより充実できたといった声がある一方で,より使いやすい補助メニューへの見直しを望む声もあることから,今後検討したいと考えております。
次に,市立クラブへ来年度以降移行を検討しているクラブはあるかとのお尋ねです。
移行期間終了後も未移行クラブから移行に向けた相談がありましたが,来年度の移行はない予定です。
今後も未移行クラブから移行の申出があった場合には,ヒアリング等の必要な対応をしてまいりたいと考えております。
この項最後,自治体間の税配分の見直しがクラブの木造化推進に与える影響についてです。
クラブの専用施設の木造建築は費用面で従来のプレハブ造と同程度であることから,平成30年度の着工分から実施しております。児童や保護者からは温かみを感じる,明るくなった,エアコンの効きがよいなどの声を聞いているところです。
令和元年度からは森林環境譲与税も財源の一部として活用しており,今後税の見直しや経費の動向などへの注視は必要ですが,有利な起債の活用など,財源を工夫しながら引き続き木造建築を続けてまいりたいと考えております。
以上です。
◎三宅泰司 教育長 同じ項,不登校支援について,草潤中学校を視察した感想,視察を踏まえた設置についての考え,設置する場合の課題について一括してお答えします。
草潤中学校は開校して2年間の実績がある学校ですが,開校前から教職員が熱意を持って準備に取り組んだことを聞き,施設整備面においても大変参考になりました。
学習面においては自分に合った方法や内容で継続して学ぶ工夫がされているなど,個に応じた教育が徹底されていました。
また,入学前には説明会や面談を個別に行い,学びの多様化学校が適切な居場所となるかどうかを見極めることが大切であることを改めて感じました。
視察により,まずは生徒が通う意欲が持てる施設としての場所の確保や整備手法,学校教育の指針づくりなどが必要であると再確認できたため,今後も視察等により情報収集を行い,引き続き研究してまいります。
次に,通学についてです。最も遠方から徒歩で通う児童の通学距離や時間,そして通学時の暑さや熱中症対策についてお答えします。
通学距離や時間は各学校で把握されており,教育委員会としては把握しておりません。
熱中症対策については,教育委員会から各学校へ文書等により注意喚起を行っております。
通学時の暑さ対策につきましては,帽子などを活用した日差しを遮る工夫や通気性を考慮した体操服での登校など,各学校の実態に応じて柔軟な対応をしているところであり,引き続き熱中症事故防止に努めてまいります。
この項最後に,通学時のランドセルや荷物の負担軽減についてです。
文部科学省からの通知を受け,既に小学校では習字道具や鍵盤ハーモニカなどの重い学習用具や毎日使用しない教科書については持ち帰らないようにすることで負担軽減の取組を行っています。
なお,持ち帰る必要がある場合には,児童の両手が塞がらないように安全面にも配慮しながら計画的に持ち帰るように指導しています。
以上です。
〔28番川本浩一郎議員登壇〕
◆28番(川本浩一郎 議員) まず,岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業についてお尋ねいたします。
市長のほうから中心市街地の活性化に伴う事業の意義についてお答えいただきましたが,もう一度確認の意味でお聞きします。
本市にとって岡山駅前広場への路面電車の乗り入れ事業は重要な施策の一つとお考えですよね,重要な事業とお考えですか。
◎平澤重之 都市整備局長 お答えする前に,先ほどBバイCの答弁のところで「令和元年5月」の事業着手のところを「令和5年5月」と間違えて発言してしました。訂正させてください。
再質問をいただきました。本事業は,本市の重要事業の一つかという御質問だったと思います。
今後の人口減少,高齢社会の進展を見据えると,公共交通の充実は喫緊の課題です。その中でも乗り入れ事業は公共交通ネットワークの要である岡山駅の交通結節機能の強化や中心市街地の回遊性の向上を図るとともに,駅前広場の機能や魅力向上に資するものであることから,本市にとって優先度が高く,重要な事業の一つと考えております。
◆28番(川本浩一郎 議員) 市長から意義について,今局長のほうからも重要性,そしてまた必要な事業とのお話があります。同感,同じ思いです。だからこそ,今回見通しが甘い,ずさんじゃないのかと指摘されるような事業の進め方というのは本当に残念でなりません。今回の問題,この原因といったものはどこにあるとお考えですか。
◎平澤重之 都市整備局長 今回の問題はどこにあるかという御質問です。
今回の事業費の増加については,補償調査及び算定の結果と物価高騰が主な要因です。
補償費につきましては,岡山駅直結のショッピングモールの移転について,これまでの岡山市の公共事業では情報の蓄積がない中,道路事業や区画整理事業の実績を参考に駅直結であることを踏まえ,例えば建物は実績値の2倍として算出しておりました。もっと広く情報収集して想定する必要があったのではないかと考えておりまして,この想定そのものが不十分であったと考えております。
◆28番(川本浩一郎 議員) 今,局長からこういったことが原因だった,課題だったんじゃないのか,原因はそこにあるじゃないのかというような御答弁がありました。いろんな御説明を委員会の席,また勉強会の席でお聞きしております。今回の課題に対しての反省の弁も聞かせていただいております。この問題の原因を今言われました。じゃあ,それをどう改善していくのか,このことについてどう教訓にしていくのか。関係の部局はいろんな仕事を抱えておられます。その体制自体に問題があるのならその点も変えなければいけないでしょうし,2倍の単価の設定といったものが不十分であるならば今後に生かさなきゃいけないでしょうし,そうしたチェック機能も考えていかなきゃならない。ほかにもしかしていろいろあるのかもしれませんけれども。
今いろいろ御答弁いただいたことをどう改善して次につなげていくのか。再発防止という言葉が適切かどうか分かりませんけれども,次に向けてどうしていこうかというお言葉が残念ながら私には聞こえてこない。この点についていかがお考えですか。
◎平澤重之 都市整備局長 このようなことを繰り返さないために,再度こういうことが起きないために何を改善するのかという御質問だったと思います。
前回の建築基準法の認識不足については地下街における工事という特殊性に鑑み,施工計画について早い段階で建築部門と協議しなかったことが原因であり,今後は早い段階から関係部門と協議を行うこととしたところです。
今回は,補償費の想定が不十分であったことが最も大きな要因であり,今後道路事業や区画整理事業だけではなく,例えば市街地再開発事業なども含めて幅広く調査を行い,精度の高い情報を収集していきたいと考えております。
この事業は,交通政策課と西部幹線道路建設課が一緒になって取り組んでいる事業でありますけれども,こういった過去に例や実績がない内容の大きな事業について,概算事業費を算出のため精度の高い情報収集を行わなければならない際には,例えば担当課だけで,この2課だけで今回の場合のように検討していくのではなくて,少なくとも都市整備局全体で考えていく,局全体で考えていく,それからチェックをしていくというような体制で,多くの目とか,多くの人間の知恵を出しながら,チェックをしながら進めていくように改善していきたいと考えております。
◆28番(川本浩一郎 議員) ぜひ今御答弁いただいたことを今後生かしていただきたい。都市整備局長がお答えをされましたけど,これは岡山市全体のお話です。事業を行うに当たって今回の教訓が生かされない,またこういったようなことが起こるようであれば,今いただいた答弁は一体何だったのかとなる。それを全て不測の事態だとか,想定外だとか,そういったことで片づけられると私たち議会としては非常に議論のしようがない。
今回もですけども,補償費のことは先ほど局長からもありましたとおり,出てくるものも出てこないものもありますけれども,皆さんから出てきたものを信じて議論する。しかし,それが変わるというんであれば,申し訳ないですけども,議論のしようがない。ぜひ今回のことも教訓にして今後生かしていただきたい。このことはお願いさせていただきます。
先ほど答弁があったんで,繰り返しになるんだと思うんですけれども,令和4年2月,私は代表質問で今回の事業費について大幅な増額はないですよね,遅れもこれ以上ありませんよねという質問をさせていただきました。今回,先ほど御答弁いただいたとおり,増額,これ以上はないんだろう,スケジュールもということでございましたが,もう一度御決意の部分も含めてこれ以上の事業費の増額はない,スケジュールの遅れはないと,しっかりお答えいただきたいと思います。
お願いいたします。
◎平澤重之 都市整備局長 今後の事業費増加やスケジュールの遅れについての御質問です。
補償につきましては今回の算出額を持って地下街テナントや運営事業者と協議を行っているところであり,今回の補正予算を御承認いただければ秋頃の契約を目指してまいりたいと考えております。
工事費とスケジュールにつきましては,今後事業を進める中で物価高騰や想定外の事象が発生することは否定できませんが,できるだけ増加や遅れが出ないように,コスト縮減にも努めながら全力で取り組んでまいりたいと考えております。
以上です。
◆28番(川本浩一郎 議員) この後,同じ事業について同じ会派の安東議員また難波議員が議論する予定です。また,その後に委員会での審査もございます。今後の対応についてはそういったものを見させていただいた上で考えさせていただきたいと思います。
それでは,続きまして子どもたちへの支援についてであります。
市長のほうから放課後児童クラブの利用ニーズ,施設整備について御丁寧に御説明いただきましてありがとうございました。
市立クラブに67クラブが移行した。運営委員会方式のクラブももちろんある。今言われた待機児童にも民間クラブは一定の効果があった。それぞれの状況についてお聞かせいただきました。
まずは長期休暇中も含めて希望する子どもたちが入所できる環境というのを整えていただきたい。それに向けてお話もございました。
そこで,重要となるのは今後の本市における放課後児童クラブ全体そのものの在り方で,これからアンケート調査でニーズなんかも出てくるんだと思います。それもあわせてではありますけれども,多様化する子どもたちの受入れをどうしていくのか。
先ほどの市長答弁で施設整備については細かくありましたけれども,支援員の確保についてはなかなかこれ簡単じゃないですから,予算もどう関わってくるか分かりませんけれども,支援員の皆さんの確保だとか処遇も含めていろんな課題があるんだと思います。
公として,民として,これには運営委員会方式もあるんでしょうけども,役割分担といったものを今後どうしていくのか。将来の姿,放課後児童クラブをどういう形に持っていくのか。そこは岡山市とか,ふれあい公社とか,運営委員会方式,民間のクラブ,そういった皆さんの現状や課題もお聞きしながら,放課後児童クラブとしてこの将来像はどうあるべきか,ニーズももちろん含めてそういったものを考える契機にしていただきたいと思います。この点について御所見がありましたら御答弁をお願いいたします。
◎遠藤千里 岡山っ子育成局長 岡山市全体での放課後児童クラブの在り方についての御質問だったかと思います。
現在,令和5年時点で9,410人の子どもさんを市立と運営委員会,そして保育所と民間クラブで受入れをしております。その一方で,待機児童が出ている施設も市立だけではございません。
こういった中で,今の体制の中で課題である待機児童の解消に注力してまいります。そして,将来的にも放課後児童クラブを必要とされる方が必要なサービスを受けられる,そういったところを市全体で対応できるような体制をつくっていきたいと思ってございます。
以上です。
◆28番(川本浩一郎 議員) 先ほど言いました民間,運営委員会方式も含めて,そういった皆さんの声を聞きながらどうすれば持続可能な環境を整えていけるのか議論してもらいたいと思います。お願いします。
教育長,不登校支援の部分で名前が変わりましたね。いわゆる不登校特例校という言い方をさせていただきますけれども,先ほど御答弁がありましたとおり,私も森山議員,岡崎議員と草潤中学校を見させていただきました。そこで感じたのは設置するまで非常に教職員含めて熱,思いがあると。今の形をどう評価するかというのはあるんでしょうけれども,草潤中学校というのはすごいいい学校だなと感じさせていただきました。
その点では今言われたハード,ソフト,いろんな課題もあるんだと思います。ただ,教育長がそもそもこの設置に向けて前向きにお考えなのか,もっと言えば教育長だけではなく教育委員会,教職員,そういった皆さんが今言われた熱を持って進めなければ幾ら設置してもいいものはできないと思います。
今,この設置に向けてというか,この不登校の支援を通じて特例校のことをお尋ねしましたから,そのことについて教育委員会,教育長として前向きに捉えておられるのかどうなのか,その点についてもう一度お尋ねいたします。
◎三宅泰司 教育長 最近ですが,文科省が不登校特例校という名称を学びの多様化学校と言い換えて,しばらくは2つの名前を使うということになりました。
その文科省の意図もこれからの多様性のある子どもをどう受け入れるかというところにポイントがあると我々は感じております。ただ,学びの多様化学校だけで本当に考えていいんだろうかと教育委員会も私自身も思っております。
今年,校内に別室登校である校内支援教室をモデル事業でやっています。この取組でどういった子が来るのか,5か所ある児童生徒支援教室,ここはどういう子どもたちが利用すればいいのか,そして学びの多様化学校はどういう子が利用すればいいのか,このあたりの全体の計画というか,絵が描けないと学びの多様化学校だけ考えたんでは駄目だと思っております。これからしっかり手順を踏んで,いつというのは今すぐ約束はできませんが,手順を踏んで進めていくべきことではないかなあと考えております。
以上です。
◆28番(川本浩一郎 議員) 以前も言いましたけれども,いわゆる不登校特例校を設置して,不登校の問題,その辺に携わる問題が解決するわけじゃありませんから,今言われた取組をしっかりしていただきたいと思います。
通学のいろいろな取組について御答弁いただきましたけれども,教育長自身は今通学している子どもたちの状況についてはどう受け止めていらっしゃいますか。
◎三宅泰司 教育長 一番直近で令和3年度まで学校におらせていただいて,私がいた学校では大体最長1時間の登校時間でした。
校門で朝挨拶していると本当に汗だくで来ている子どもたちがいて,お茶を飲んで,途中で休んでというところがある。ただ,集団登校でしたので,私が心配だったのは下校時,最終的には一人になる場所,もし体調が悪くなったときどうするかというところは心配でありましたが,地域の方々の見守りなどもありまして,私も放課後巡回して様子を見に行きましたが,そのあたりは学校で指導しながら,そして保護者の方へも周知しながら,大きな事故がないようにできたらいいなあと考えております。
以上です。
◆28番(川本浩一郎 議員) 三宅教育長の後の校長先生も登校時に子どもたちを見守ってくれていらっしゃいます。
先ほどの御答弁で,教育委員会としてはどのくらいの距離でどんな感じの通学状況かというのはあまり把握していないと。それは学校がしているということなんでしょうけれども,これは教職員だけではなく,子どもや保護者,そういった皆さんについても一度把握する必要があるんではないのかなと思います。この点について最後,教育長の御答弁をお願いいたします。
◎三宅泰司 教育長 登校時間,それから先ほどの調査については調べた後何がどうできるかというところも含めてセットで考えるべきだと思いますので,そのあたり両面で検討してまいりたいと思います。
以上です。
○田口裕士 議長 以上で川本議員の質問は終わりました。(拍手)
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