録画中継

令和5年9月定例会
9月11日(月) 本会議 一般質問
おかやま創政会
太田 栄司 議員
1 学校教育の充実について
2 岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について
      午後1時0分開議
○田口裕士 議長  午前中に引き続き会議を開きます。
 次は,順序に従いまして太田議員。
     〔23番太田栄司議員登壇,拍手〕
◆23番(太田栄司 議員)  皆さんこんにちは。おかやま創政会の太田栄司でございます。
 本日も傍聴にお越しいただいた皆様,本当にありがとうございます。頑張って質問したいと思いますが,まずは先日の土曜日,前島議員も土田議員もおっしゃられませんでしたが,キャッスル・ミニマラソンへ議員8名が参加しまして,有意義に楽しませていただいたなと思いました。その中で,前島議員は断トツのタイムを出してトップでゴールされたということで,自慢になるからとしゃべりたくないと言われていましたが,本当に断トツで,すごい差をつけて1位でゴールを切ったというところであります。(拍手)ほかの7名は自分のペースで4キロ景色を見ながらゆっくり走ったんじゃないかなと,けがもなく皆さん完走されたということです。報告しておきます。
 このキャッスル・ミニマラソンが,私も今度おかやまマラソンのファンランへ出走するわけですけど,それのちょっと準備のというか前段階の練習ができたかなと,この後しっかりと練習してファンランに臨みたいなと思っているところです。
 じゃあ頑張って,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
 1,学校教育の充実について。
 (1)GIGAスクール構想の推進について。
 児童・生徒が端末を使っての学習活動が,GIGAスクール構想に基づいて進められています。これからの教育に大いなる可能性を感じつつも,現実にはハード,ソフト両面から様々な課題が山積している状況だと思います。
 そこでお伺いします。
 ア,夏休み期間中など長期休業中の端末持ち帰りの各学校の使用状況はいかがでしたでしょうか。
 イ,また,端末を使用した宿題,課題ではどのような活用をされましたか。
 ウ,夏休み期間中など長期休業中,端末の不具合や問題はなかったでしょうか。Wi-Fiの接続も含めてお示しください。
 エ,端末の持ち帰りについては,学校の実態などを踏まえ,2学期以降,小学校3年生以上で週1回以上持ち帰らせることを教育委員会は各学校に周知していると伺っております。充電器(アダプター,ケーブルなど)については,どのような想定となっていますか。家庭用の充電器を配布するか,取り外ししやすい充電ボックスに変更するかなどの取組が必要ではないかと思いますが,あわせてお考えをお示しください。
 オ,家庭でユーチューブなどの動画ばかりを見て困る,持って帰らせないようにしてほしいなどの声が保護者から寄せられていることもあるようです。このような場合はどのような対応になっていますか。
 カ,保護者の理解を得るためには,子どもたちや保護者に対して,情報リテラシーを含め,影の部分への対応や適切な使い方の啓発などの取組がぜひとも必要です。この点についてはどのようにされていますか。また,学校任せにするのではなく,教育委員会として,各学校での取組については具体的にプランを示して取組を促すなどの必要があると考えますが,いかがでしょうか。
 キ,端末の活用については,ハード,ソフト両面においてまだまだ計画が定まっていないように見受けられます。この点については,教員や子ども,家庭に過度の負担にならないよう留意しつつ,きちんと設定すべき段階に入りつつあるのではないかと思います。この点についてはどのようにお考えでしょうか。また,計画策定に当たっては,現場や外部人材(教員OBを含む)をしっかり活用すべきと考えますが,いかがでしょうか。
 (2)全国学力・学習状況調査の結果を受けて。
 先日の新聞報道で,文部科学省が7月31日,2023年度全国学力・学習状況調査の結果もあわせて発表されました。岡山市教育委員会は,2023年度岡山市学力アセスの結果を発表しています。特に報道されていた中で,中学3年生が対象の英語では,話す技能,使える英語が身についていない実情が明らかになったとしています。
 そして,岡山市教育委員会の公表では,全国学力・学習状況調査の結果から全国平均を50として独自に算出した偏差値によると,全てで50以上をマークし,第2期教育大綱で定める目標をクリアしたが,ただ無解答率はいずれも全国平均を上回っているとありました。
 また,生活習慣や学習環境に関する児童・生徒への調査では,授業で自分の考えを発表する機会で,うまく伝わるよう資料や文章などを工夫して発表したとの回答は全国平均を下回っているとしていました。
 次に,岡山市独自の学力アセスにおいては,記述式問題に苦手な傾向があり,無解答率が悪化しているとありました。
 これらのことから,大綱の目標は達成しているものの,同時に課題もあるということになります。
 そこでお尋ねします。
 ア,全国学力・学習状況調査で得られた分析結果をどのように認識されておられますか。改めてお示しください。また,それに対しての具体的な取組についてもお示しください。
 イ,記述式問題が苦手な傾向が見られることに対しては,何が原因とお考えでしょうか。また,教員の課題研究や授業方法の改善,児童・生徒の意識改革や意欲向上などが必要ではないかと考えられますが,どうしていくのでしょうか。
 ウ,中学3年生の英語で話す力が向上していないとありますが,課題の認識と今後使える英語を身につけるために,どうしていこうとされていますか。現在,小学校3年生から英語教育が開始されていますが,全体的な指導方法の改善が必要なのでしょうか。
 エ,英語教育において,本市では,特色ある授業で成果を上げている学校はあるのでしょうか。また,この授業はどのようなものなのかお示しいただくとともに,市内の学校間での授業の共有は図られているのでしょうか。
 オ,外国語指導助手(ALT)を小・中学校へどの程度配置していますか。御所見も含めてお示しください。
 大きな2番,岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について。
 岡山市の中心市街地の南北に流れる西川緑道公園は,車中心の考え方が主流だった1970年代に,あえて人と車の共存を目指し,交通量のある道路の車線数を減らして1車線化,そして道路を減らした部分を緑地や歩行者空間として整備したものであります。このことは,当時としては画期的な計画だったと聞いております。現在では,全国に誇るべき岡山市の財産となっており,その西川緑道公園を生かし,市民が主体のにぎわい創出を行っている状況になっています。
 その当時,西川緑道公園の整備は,整備に必要な費用や整備効果だけを判断材料として事業の実施が進められたのでしょうか。恐らく,先人たちが将来の中心市街地はどうあるべきかを考え,英断し,投資したのではないかと想像できます。だからこそ,今の中心市街地に,あのすばらしい緑あふれる空間が創り出されたのだと思っています。
 さて,路面電車の乗り入れは,時間短縮や乗換えなど数字の効果ばかりが注目されていますが,岡山駅前広場は将来の中心市街地において,路面電車ネットワークの起点となる部分であり,中心市街地では再開発などが進み,またハレノワへの環状化,また市役所への路面電車の延伸など,路面電車がネットワーク化された将来の町並みを想像するとどうでしょう。
 将来の岡山市の中心市街地がどうあるべきか,そのために今何に投資すべきかというまちづくりの視点に立てば,費用は増加しますが,路面電車乗り入れはここで必ず行うべき将来への投資だと考えますが,御所見をお願いします。また,財政の将来的な影響について,あわせてお伺いします。
 以上,1回目の質問を終わります。
 御答弁よろしくお願いします。
 ありがとうございました。(拍手)
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  それでは,太田議員の質問にお答えします。
 私は,路面電車の乗り入れについて申し上げたいと思います。
 まずは,乗り入れ応援ありがとうございます。
 先日,東京に行ったときに,国交省の自動車局長OBの幹部の方と話をしました。彼いわくは,路面電車,公共交通の整備というのは本当に難しいということを言っていました。多くの首長さんが計画を立て,計画倒れに終わっているケースがあるということも言っていました。
 今,宇都宮のLRTが話題となっていますが,あれも相当の紆余曲折があったと聞いているところであります。岡山市においても,安宅市長もそういう考え方を持っていたという話がこの本会議でも議論がありました。また,萩原市長も同じような考え方を持っていたとの話も伺います。なかなかうまくいかない。
 いろんな要因はあると思いますけれども,一つには,自動車交通,マイカーが中心であったということもあるでしょうし,岡山の場合はこの70万都市の中に事業者が9社,その調整といいますか,それがなかなかうまくいかないという問題もある。でも,太田議員がおっしゃったように,この路面電車が乗り入れる,また例えば環状化ができるとなったときに,岡山市のまちを見る目というのは変わってくるんじゃないかなと思っております。
 分かりやすいまちづくり,市民にとって,また県民,国民にとっても,岡山に来て分かりやすいという要素は相当向上していくんじゃないかなと思います。これは,路面電車の延伸という問題だけじゃなくて,大きなまちづくりの一環だろうと思っています。高齢者や障害のある方にとってみれば,福祉政策でもあるわけであります。いろんな視点から私は必要だろうと思っております。
 川本議員,安東議員がこの場でもお話しされておりました。確かに,事業費が予定よりもアップした,そして開始時期が遅れたというのは,非常に残念なことであります。そこは残念ではありますが,やはり岡山のまちにとって必要なことじゃないかなと思っております。
 この乗り入れ事業というのは,お金がかかるにしてもそれはイニシャルコストで,ランニングは別途,当然ながらその会社の収支の中でやっていくということにもなってくるわけであります。そういう面では,このイニシャルコストについては,国費とか,また起債交付税,そういったことをいろいろ考えながら,できるだけ岡山の財政に大きな影響を与えないようにやっていきたいと思っております。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  1,学校教育の充実についての項,(1)GIGAスクール構想の推進のうち,夏季休業中の端末持ち帰りの使用状況と課題内容,そして不具合や問題について一括してお答えします。
 夏季休業中は,端末を全ての学校で持ち帰り,児童・生徒は端末を使った課題に取り組みました。内容としては,健康観察,デジタルドリルを使った学習,画像を用いた観察記録や日記の作成,テーマに沿って調べたことをまとめる課題研究など,学年等に応じた内容を各学校で工夫して行いました。
 また,Wi-Fi環境がない家庭には,モバイルWi-Fiルーターの貸出しを行い,端末を使用できるようにしておりました。
 なお,持ち帰った端末が故障や破損した場合は予備端末で対応するようにしており,特に問題はなかったと聞いております。
 次に,2学期以降の端末持ち帰り時の充電と保護者への声かけ,保護者の声への対応,情報リテラシー等への対応や適切な使い方への啓発について一括してお答えします。
 2学期,3学期は,原則として充電器を持ち帰らず内蔵バッテリーでの使用とし,充電は登校後に行えるようにしているところです。教育委員会は,家庭からの声も踏まえ,家庭での安全で適切な端末の使い方を示した文書を配布し,児童・生徒に指導するとともに保護者への啓発を行っております。今後は,先進都市の効果的な取組を収集するなどして,情報リテラシーのよりよい育成のための取組を進めてまいります。
 次に,端末活用の計画についてのお尋ねです。
 今後の端末活用について,国の動向を基に,現在外部専門人材を活用しながらハード面とソフト面を含めた計画の策定を進めているところです。今後も校長会等の意見を聞きながら,より岡山市の実態に合った計画となるよう検討してまいります。
 次に,(2)全国学力・学習状況調査の結果を受けてのうち,全国学力・学習状況調査の結果と今後の対応についてです。
 小学校6年生,中学校3年生対象の全国学力・学習状況調査では,全ての教科において偏差値は50以上であり,小・中学校ともに基礎的な学力を身につけています。また,表現力や活用力の育成状況を見る記述式問題の正答率は全国平均レベルであり,これまでの取組の成果が現れていると考えています。
 一方で,無解答率は全国平均より高く,幾つかの資料から必要な情報を読み取り,考えを伝えることが苦手な傾向が分かりました。今年度は,新たに校長会や大学と共同で研究を進めており,授業改善に必要な情報を学校に発信するなどして課題解決に取り組むとともに,何事に対しても粘り強く取り組む力を育んでまいりたいと考えております。
 次に,岡山市学力アセスの記述式問題が課題である原因と今後の授業改善や子どもの意欲向上についてです。
 小学校2年生から5年生,中学校1年生・2年生対象の岡山市学力アセスで記述式問題が課題となっている原因の一つとして,他者との学び合いの中で自分の考えを表現する場面が授業の中に十分に設定されていなかったことがあると考えております。各学校においては,教育委員会が作成した授業づくりのリーフレットを参考に,子どもたちの知りたい,学びたいといった好奇心を引き出しながら,他者との対話を通した学びの中で考えを深めるよさや楽しさに子どもたち自身が気づけるような授業を目指して改善に取り組んでいるところです。
 次に,英語で話す力についての課題の認識等についてです。
 全国学力・学習状況調査の結果から,聞くこと,読むこと,書くことは全国平均レベルに達している一方,話すことは全国同様に課題があると認識しております。基本的な英語表現を身につけていることから,それらを使って会話する時間を今まで以上に確保するとともに,会話の目的や場面を明確に設定することで学習活動の量と質の向上に努めてまいります。
 また,小・中学校で指導方法や学習内容を共有し,指導に生かすことができるよう,研修等を通じて働きかけてまいります。
 次に,特色ある授業で成果を上げている学校とその内容についてです。
 現在,小学校2校,中学校1校を英語教育推進指定校として指定し,コミュニケーションを図る力の育成を目指した指導の在り方の研究に取り組んでいるところです。学校の特色を生かしながら,例えば小・中連携の視点を入れた授業や子どもの伝えたい思いを実現するための手だてを工夫した授業を行っています。
 指定校は,文部科学省の教科調査官の指導助言の下,公開授業を実施し,参加教員は授業参観を通して効果的な指導法などについて協議することで,よりよい授業の在り方を学び合う機会としています。
 この項最後に,外国語指導助手(ALT)の配置と所見についてです。
 岡山市では全校で,小学生は1週間に1時間程度,中学生は2週間に1時間程度,ALTとの学習の機会を持てるよう配置しています。ALTとの授業を通して,児童・生徒が生きた英語や様々な国の文化に触れられる機会を充実させることができると考えており,外国語学習や国際理解への関心,意欲をさらに高めてほしいと思います。
 以上でございます。
     〔23番太田栄司議員登壇〕
◆23番(太田栄司 議員)  御答弁ありがとうございました。
 それでは,1点再質問がありますが,まずは要望のほうですけど,今最初に市長のほうから岡山駅前広場への路面電車乗り入れの事業についてお話がありました。
 私以外にもほかにも結構厳しいというか,難しい質問もありましたけど,本当に様々な事業がされている中心市街地の中で,現在もどうやって進めていくのか,市民の皆さんにどうやってこの事業がどういうものなのかというのを知ってもらうというのは本当大変なんだろうなと思います。一つの事業が点でなくて線や面で進められているというのは,私も市長の話を聞いているとそういうふうに感じているところでありますけど,市民の皆様にはそういったところがなかなか周知されていない,広報ができていないのかなとも感じたところであります。
 やっぱりやるべきものはやるべきものというふうに,しっかりと岡山市の将来や展望を持って,それらの事業がどういうようなものなのかを市民の方にしっかりと広報していただいて今後も取り組んでいただけたらなと思いますので,よろしくお願い申し上げます。
 それでは,再質問ですけど,教育長のほうから学校教育の充実の中のGIGAスクール構想の推進,いろいろ聞かせていただきました。教育に大いなる可能性を感じつつも,現実ではハード,ソフト両面から様々な課題が山積しているとお話をしました。質問に対して教育長から,この構想の推進に現在様々な工夫もされておりますし,課題意識も持たれてそれに取り組んでおられるというのは御答弁いただきましたとおりですけど,そういったところ,現在国においてもどんどんデジタルトランスフォーメーションの推進事業を進めていこうとしておりますし,新人を含めた教員の皆さんへの教育,全国学力のほうの部分も絡みますけども,教員の皆さんへの強化や,また端末の使用環境の充実など,岡山市においてもそういった推進事業を進めていくためにはそれぞれに多くのコスト,予算が必要となるんじゃないかなとは思っております。
 そういう中で,教育委員会としてしっかりと予算確保に力を入れていただきたいと思います。教育長の思いを聞かせていただいて,再質問とさせていただきます。
 どうぞよろしくお願いします。
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
◎三宅泰司 教育長  今,学校教育の中で端末を使用して3年目です。なかなか実際に毎日の使用率が上がってきていない実態が2年間ございまして,今年度,持ち帰りも含めて推進しているところです。
 あと,今後のことについては,予算がかかるところといえば,ずっと話題になっております今の端末の更新時期の更新費用を国が持つか,自治体が持つかというところが定まっておりません。今年度,7月に直接文科省に行きまして,担当課長に更新費用は国のほうで持っていただきたいと要望したところです。そのときの話でも,担当課長は言われていましたが,国のほうで更新費用を持つということで骨太,それから今の概算要求には上がっているようですので,我々としたらまずそこは確保していくために国のほうへどんどんお話ししていこうと。ただ,そのお話をする根拠として,やはり使用率が高くないとなかなか要求しにくい部分がございますので,岡山市としてもこの使用率を上げることにつきまして,学校を含め,我々もいろんな知恵を出して努力していこうと考えております。
 以上です。
○田口裕士 議長  以上で太田議員の質問は終わりました。(拍手)
ご利用について
  • この議会中継は岡山市議会の公式記録ではありません。
  • 録画中継は、会議の翌日から起算して、おおむね3日後(土、日、祝日を除く)からご覧いただけます。ただし、編集の都合上、配信が遅れる場合があります。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「岡山市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。岡山市の許可なく複製、転用等を行うことは禁止されています。