令和7年2月定例会
2月28日(金) 予算特別委員会
自由民主党岡山市議会
山田 正幸 議員
■甲第3号議案 令和7年度岡山市一般会計予算について
1 地球温暖化対策について
2 ごみ処理広域化処理施設整備について
3 岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について
4 生活道路の維持管理について
5 建物の耐震化について
6 石山公園・市民会館跡地の整備について
■甲第16号議案 令和7年度岡山市水道事業会計予算について
7 水道施設の耐震化事業について
■甲第18号議案 令和7年度岡山市市場事業会計予算について
8 岡山市中央卸売市場について
■甲第19号議案 令和7年度岡山市下水道事業会計予算について
9 下水道施設の耐震化及び老朽化対策について
次は、順序に従いまして山田委員。
◆山田正幸 委員 それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
1番、地球温暖化対策について。
第4款衛生費第1項保健衛生費のうち、パッケージ予算の地球温暖化対策事業についてお尋ねします。
(1)地球温暖化対策事業は、昨年度当初予算に比べ7億円の増額となっていますが、増額の主な内容をお示しください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 環境局長 1番、地球温暖化対策についての項、7億円の増額の主な内訳についてです。
増額の主な内訳としては、公共施設への太陽光発電設備整備事業で約1億9,800万円、公共施設のZEB化、LED化などの省エネルギー化事業で約2億7,600万円の増額となっております。また、令和7年度から新たに実施する廃棄物発電電力活用事業で約1億9,400万円を計上しております。
以上です。
◆山田正幸 委員 再質問させていただきます。
廃棄物の発電電力活用事業は、岡山市として初めての事業だと思いますが、どのようなものでしょうか。お示しください。
◎ 環境局長 電力の地産地消と使用電力の脱炭素化を図ることを目的に、令和7年度から2年間、本市のごみ焼却施設で発電したカーボンフリー電力を本庁舎等の市有施設5施設で利用する事業です。
以上です。
◆山田正幸 委員 質問させていただきます。
廃棄物発電を活用することでどのような効果を見込んでいるのでしょうか。お示しください。
◎ 環境局長 この入札結果を踏まえた現時点での試算になりますけれども、2年間で約6,400万円の電気料金の負担の軽減と約8,400トンのCO2排出量の削減を見込んでいます。
以上です。
◆山田正幸 委員 2番、ごみ処理広域化処理施設整備について。
第4款衛生費第5項清掃費のうち、ごみ処理広域化処理施設整備・運営事業費についてお尋ねします。
(1)ごみ処理広域化処理施設整備の進捗状況をお示しください。
(2)令和7年度は昨年度と比べて約6,000万円の増額となっています。その主な理由をお示しください。
(3)建設中は可燃ごみを市外で処理していると思いますが、その費用の内訳をお示しください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 環境局長 2番、ごみ処理広域化処理施設整備についての項、まず施設整備の進捗状況についてです。
令和4年8月より進めてきました旧岡南環境センターの解体工事は、令和7年1月末で完了し、今月より新築工事に着手しております。現在は、地下部分の工事を進めているところです。
次に、6,000万円の増額となった主な理由についてです。
整備事業のうち建設工事の予算は、年度ごとの工事の出来高に応じて決定しています。令和7年度は予定出来高が多いことから、約1億7,000万円の増となっております。また、施設整備中に市内で処理し切れない可燃ごみは市外で処理しておりますが、令和7年度もプラスチック資源の分別回収などによる可燃ごみの減量を見込んでおり、その費用が約1億1,000万円の減額となり、差引き約6,000万円の増額となっています。
この項最後に、市外での処理に係る費用の内訳についてです。
令和7年度は、処理に係る費用として、倉敷市の施設で約2億2,000万円、県外の民間施設で約3億5000万円となります。また、山上中継施設の運営費用が約6,000万円となっております。
以上です。
◆山田正幸 委員 質問させていただきます。
今後、今年度実施したインフレスライドによる増額は生ずるのでしょうか。お示しください。
◎ 環境局長 現在のところ、インフレスライドによる増額は生じないと考えていますが、事業者より請求があれば適切に対応していきたいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 その他の要因で工事費など増減することが予想されるのでしょうか。お示しください。
◎ 環境局長 現在のところ、工事費などが増減となる事案の発生は想定されていません。
以上です。
◆山田正幸 委員 長期間の工事のため、地元住民に対して丁寧な説明が必要と考えますが、どのように行っているのでしょうか。お示しください。
◎ 環境局長 工事の節目で住民説明会を開催しながら工事を進めております。今後も、地元町内会等とのコミュニケーションを密にしながら事業を進めてまいります。
以上です。
◆山田正幸 委員 3番、岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について。
第8款土木費第20項都市計画費のうち、岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業についてお尋ねします。
令和7年度予算案に事業費の増加に伴い見送ることとしていたバスの上屋や修景ゾーンなど、広場整備の関連予算が計上されています。これまで、県都岡山の玄関口としてふさわしいものとなるよう当初計画どおりの整備を要望してまいりましたので、大変ありがたく感じております。
そこでお尋ねします。
令和7年度予算の内容と総事業費の見込み、今後の予定をお示しください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 理事 3の岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業についての項、令和7年度予算の内容、総事業費の見込み、今後の予定についてです。
令和7年度当初予算には、地下街補強、公共交通案内所、長ひさし等の工事に係る費用を計上するとともに、改めて整備することとしたバスの上屋や修景ゾーンに係る設計費等を計上しております。
総事業費については、バスの上屋や修景ゾーン等の整備費を含め約122億円を想定しております。
路面電車の乗り入れについては、令和8年度末の完成を目指して整備を進めており、今後、軌道延伸工事を本格化していく予定です。また、駅前広場についても、今後、公共交通案内所や長ひさしの整備に着手し、公共交通案内所は令和8年夏頃に、長ひさしは路面電車の乗り入れと同じく令和8年度末に完成する予定であり、バスの上屋と修景ゾーンについては令和11年度上半期の完成を目指したいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 岡山駅前広場への路面電車乗り入れ整備事業について再質問いたします。
バスや路面電車の利便性向上を図るため、このほかに実施予定のものがあればお示しください。
◎ 理事 バスや路面電車の利便性向上を図るために、このほかに行う予定としているものでございます。
バスや路面電車の利便性向上を図るためには、誰もが分かりやすい情報の提供が重要と考えております。このため、令和8年夏頃の供用開始を目指している公共交通案内所では、バスの乗り場ごとの発車時刻や行き先、直前のバスの接近情報を表示する大型デジタルサイネージの設置を行う予定でございます。
岡山駅や乗り継ぎポイントでは、一目で方面や乗り場等が分かるよう、バス路線を番号と色で分類し、バス停、デジタルサイネージ、公共交通マップ等に表示するサイン計画を策定したいと考えております。あわせて、初めて岡山を訪れる方や外国人にも分かりやすい案内となるようピクトグラムや多言語表記の案内も行う予定です。
このほか交通コンシェルジュの配置などの検討も含め、誰もが分かりやすく使いやすい利用環境を創出してまいりたいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 4番、生活道路の維持管理について。
第8款土木費第5項道路橋りょう費のうち、道路の維持管理についてお尋ねします。
岡山市が管理している道路のうち、国道、県道、幹線市道については、計画的にパトロールを行い、維持管理を進めているようですが、市民に最も身近な生活道路についてもしっかり予算確保を行い、維持管理強化を求める声が市民から非常に多く寄せられています。生活道路については、LINE通報システムからの通報や地域からの要望に基づき修繕を進めているようですが、それに対応するための予算が伴わなければ適切な維持管理はできません。来年度予算に目を向けると、道路維持修繕事業については、要求額を上回る予算内容が示されており、これは多くの市民から称賛されるものであると考えます。
そこで、生活道路の維持管理について、来年度予算を踏まえて御所見をお聞かせください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 都市整備局長 4番、生活道路の維持管理について、来年度予算を踏まえての所見についてお答えします。
岡山市では、国道、県道、幹線市道については目視による定期的なパトロールの結果などを踏まえて、計画的な修繕に取り組んでいるところですが、生活道路については主に市民や地域の方からの通報や要望に基づいて、順次補修を実施しているところです。しかし、戦後の高度経済成長期に整備された橋梁をはじめとする道路施設の老朽化が進行するとともに、毎年管理延長が増加していく中、市民の方からも身近な生活道路の早急な維持補修を強く求められていることから、来年度の道路維持修繕事業費については、令和6年度当初予算から約1.4億円を増額しており、生活道路の適切な補修維持に努めてまいります。
以上です。
◆山田正幸 委員 道路の維持管理に関して再質問します。
用水路等への転落防止対策についてですが、これまでも転落防止柵の設置や啓発ビラの作成、配布といったハード、ソフト両面から安全対策に取り組んでいると認識していますが、依然として用水路への転落事故は発生している状況です。
用水路等転落防止対策に係る来年度予算は、今年度と比べ約2倍の1億1,000万円が計上されており、岡山市として用水路等への転落防止対策に引き続き取り組んでいくものと非常に評価しています。
そこで、用水路等安全対策事業の来年度の主な取組内容についてお示しください。
◎ 都市整備局長 用水路の安全対策について再度御質問いただきました。
委員御指摘のとおり、用水路等への転落防止対策については、継続的に対策を進めているところですが、しかしながら依然として転落事故は発生しています。そういったことから、来年度も引き続き、地域からの要望箇所や事故発生箇所でのハード対策や、多くの市民に注意喚起を促すチラシの作成及び配布などのソフト対策を実施することとしております。また、加えて、新たに高齢者が多く、転落事故が比較的多く発生している12の小学校区において、昨年夏に地域の方々と協力して抽出した危険箇所を対象に順次ハード対策を実施することとしており、予算については今年度から倍増して計上させていただいております。
以上です。
◆山田正幸 委員 5番、建物の耐震化についてです。
第8款土木費第25項住宅費のうち、住宅・建築物耐震改修等補修事業について。
今年度の当初予算に比べ、1億4,800万円増額の2億4,800万円の予算が計上されています。能登半島地震が発生して1年が過ぎました。道路や港湾などの復旧は着実に進んでいるようですが、いまだ仮設住宅で生活されている方が多くいらっしゃると認識しています。岡山市においては、南海トラフ巨大地震が発生した場合、最大震度6強が予想されており、今年1月には今後30年以内に発生する確率が70%から80%から、80%程度に引き上げられました。地震発生時には、まず命を守る行動が重要であり、日頃からの備えが重要ですが、建物の耐震化も着実に進めていくことは重要と考えています。
(1)増額された主な理由及び事業内容をお示しください。
(2)耐震化の促進に向けた今後の取組についてお示しください。
(3)は割愛します。
以上、お願いします。
○則武宣弘 委員長 質疑の途中でありますが、午後1時まで休憩いたします。
午後0時0分休憩
午後1時0分再開
○則武宣弘 委員長 休憩前に引き続き会議を再開します。
当局の答弁を求めます。
◎ 都市整備局長 5番、建物の耐震化について、増額された主な理由及び事業内容についてお答えします。
能登半島地震においては、旧耐震基準の住宅・建築物が大きな被害を受けたことから、改めて、本市の住宅・建築物の耐震化をこれまで以上に促進する必要があると考えています。また、市民の建物の耐震化への関心の高まりによる耐震診断、補強計画の補助申請の増加や近年の資材等の高騰を受けて、国や県が耐震化に係る補助額を引き上げることから、来年度予算は1億4,800万円増額して計上しています。その内訳については、不特定多数の方が利用する大規模建築物や地震時に倒壊した場合に避難路を塞ぐ建築物の耐震改修の補助額を1億1,200万円余の増額、また木造住宅の耐震化に関する補助額を3,600万円余の増額で計上しています。
なお、木造住宅の耐震化に関する補助事業費の拡充内容については、難波委員にお答えしたとおりです。
続きまして、耐震化の促進に向けた今後の取組についてお答えします。
建物の耐震化への関心が高まっているものの、いまだ補助制度があることや耐震化の方法を知らない方も多くいることから、引き続きホームページや広報紙により、耐震化の必要性や補助制度について周知啓発を行ってまいります。
また、耐震診断、補強計画後に費用面等の理由により耐震改修まで進まれない方に対して、命を守るための対策である部分改修や耐震シェルター、防災ベッドの補助制度についても丁寧に周知してまいります。
以上です。
◆山田正幸 委員 6番、石山公園、市民会館跡地の整備について。
第8款土木費第20項都市計画費のうち、岡山城西の丸周辺広場整備事業及び旭川かわまちづくり事業についてお尋ねします。
令和7年度当初予算案では、岡山城西の丸周辺広場整備事業費として3,400万円が計上されています。市民会館跡地の設計や便益施設の運営事業者の募集準備を進めるものとされています。また、旭川かわまちづくりの一環として、石山公園再整備の設計業務も進めるものとされています。
この2つの広場、公園は隣接しており、地域の皆様の憩いや活動といった日常的な利用のみならず、イベント利用や観光客など、市内外の多様な方々の集う拠点となります。
(1)これまでの検討経緯をそれぞれ踏まえる必要がありますが、効率的な整備や運営、岡山城、烏城公園にふさわしい機能の導入に向けて一体的に検討していく必要があるのではないでしょうか。今後のスケジュールや関係予算の内訳とあわせて、令和7年度の進め方をお示しください。
また、烏城公園として都市計画の変更手続も進められていますが、区域とあわせて歴史公園へと位置づけも変更されることになっています。長期的視点に立って、今回の石山公園、市民会館跡地の整備にとどまることなく、既存の歴史的資産とあわせて歴史公園として充実させていくべきと考えています。
(2)長期的視点を踏まえた今回の整備や民間事業者を含む管理運営の在り方についてどのように考えているのでしょうか。お示しください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 都市・公園担当局長 6、石山公園、市民会館跡地の整備について2点お尋ねいただきました。
まず、一体的に検討すること及びスケジュール、予算の内訳、令和7年度の事業の進め方についてです。
石山公園と市民会館跡地は一体的に検討を進めることとし、令和7年度に設計、令和8年度に公園広場の工事、令和9年度には一部供用開始を目指しています。並行して、令和8年度に便益施設等の運営事業者の選定を行い、令和9年度に運営事業者による運営を開始したいと考えております。
令和7年度予算として、石山公園の設計費1,200万円、市民会館跡地の設計費1,300万円、便益施設等の運営事業者の選定支援業務費2,100万円を計上しています。
なお、選定支援業務は、令和8年度までの債務負担行為1,300万円を設定しております。
令和7年度は、まず設計と運営事業者等の情報収集を並行して進め、具体的な整備イメージを地域やこれまでの議論の関係者の方とも共有し、工事や事業者選定につなげてまいります。
次に、長期的視点を踏まえた今回の整備や民間事業者を含む管理運営の在り方についてです。
長期的な視点に立つと、岡山城一帯の魅力アップに向けて、憩いやにぎわいなどの機能充実を面的に図っていく過程で、機能や運営手法の変更なども想定しておく必要があると考えており、令和7年度の設計や事業者選定業務においては計画敷地のみならず、周辺環境も含めたレイアウト、景観検討や民間運営施設の事業性と運営期間のバランスを踏まえた導入機能及び規模の検討などを進めてまいります。
以上です。
◆山田正幸 委員 石山公園と市民会館跡地の一体的な検討について再質問します。
石山公園では、これまで利活用検討会の開催や社会実験が進められ、西の丸広場整備ではサウンディング調査も行われています。令和7年度に設計とともに民間事業者等の選定準備を並行して進め、そして一体的に検討することで、民間事業者や地域の利活用についてもこれまでと異なるアイデアや提案が期待できるのではないでしょうか。この点については、しっかりと情報収集しつつ、しかしながら岡山市としての長期的な視点もしっかりと持って検討を進めていただきたいと思います。
そこで、改めて民間事業者の募集に関して、具体的なプロセスをお示しください。
◎ 都市・公園担当局長 民間事業者の募集の具体的なプロセスについてお尋ねをいただきました。
今回の石山公園と市民会館跡地の一体的な整備検討に関しましては、今回の整備によるにぎわいの創出、また公園の魅力向上、多くの利用者に満足いただくためにも民間事業者の参画というのは不可欠であると考えております。
石山公園と市民会館跡地を一体的に検討することで、周辺環境や景観なども考慮して、施設のレイアウトや機能の計画をより合理的、効果的なものにできると考えております。
まずは、令和7年度早々に民間事業者の参画意向や希望する条件などを把握するためのサウンディング調査を改めて実施する予定です。場合によっては、追加のヒアリング等の調査を改めて実施することになる可能性もあります。そういったことを踏まえながら、公園広場の設計を進め、また事業スキーム、要求水準を整理して、令和8年度の公募、事業者選定につなげてまいりたいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 今回の整備でどういったものができるのか、市民や関係者の関心も高いと思います。また、関心が高まることで利活用が進み、民間事業者の運営もしやすくなるのではないでしょうか。そういった観点で令和7年度設計を進める中でも検討状況をぜひ発信していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。御所見をお示しください。
◎ 都市・公園担当局長 検討状況の発信についてお尋ねをいただきました。
今回ヒアリングあるいはサウンディングなどで様々な情報収集も進めてまいりますので、その過程で事業者の意向等の内容については、そのまま公表できないということも考えられますけれども、工夫して発信に努めてまいりたいと思います。
以上です。
◆山田正幸 委員 7番、水道施設の耐震化事業について。
甲第16号議案令和7年度岡山市水道事業会計予算について。
第1款資本的支出第1項建設改良費のうち、水道施設の耐震化事業費についてお尋ねします。
令和6年1月に発生した能登半島地震では、水道施設も甚大な被害を受け、断水が長期化し、住民の生活に大きな影響を及ぼしました。また、今年に入り、政府は南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率を、これまでの70%から80%を80%程度に引き上げたことなど、災害への備えとして水道施設の耐震化の重要性がますます高まっている状況となっています。
岡山市では、料金収入が減少する中でも施設の耐震化を進めていくため、令和6年4月から水道料金を改定し、事業に必要となる財源を確保され、耐震化を進められているところだと思います。
(1)水道施設の耐震化事業費について、前年度と比べた増減はどうなっているのでしょうか。また、財政見通しの計画額と比べて変動があるかについてお示しください。
(2)能登半島地震では、断水が長期化し、住民生活に大きな影響を及ぼしました。当初予算編成における水道施設の耐震化の進め方についての考えをお示しください
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 水道事業管理者 7、水道施設の耐震化事業についてお答えします。
まず、1点目の前年度と比べた事業費の増減は、また計画額と比べた変動はあるのかについてです。
令和7年度に計上した水道施設、管路の耐震化事業費は97億4,800万円で、前年度当初予算と比べて15億6,100万円増加しています。
また、財政見通しでの計画額97億2,000万円の規模を確保したところであり、施設、管路の耐震化を計画的に進めてまいります。
次に、予算編成での耐震化の進め方についての考えはについてお答えします。
安全・安心なまちづくりのため、水道施設の耐震化及び災害対策を推進し、安定供給の継続に努めることを基本方針として予算編成しております。令和7年度予算では、本市最大の施設能力を有する三野浄水場の施設の耐震化や災害時に拠点となる病院や避難所など重要施設への管路耐震化の事業費を計上し、地震等の災害に対する取組を着実に推進してまいりたいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 再質問させていただきます。
避難所や病院など、被災時に拠点となる施設への水道管路の耐震化も重要なことだと思います。令和7年度予算で耐震化できる拠点施設は何か所ありますか。また、計画と比べた進捗状況をお示しください。
◎ 水道事業管理者 令和7年度予算では、3施設への耐震化が完了する予定となっております。
それから、進捗状況についてですけれども、令和7年度末で累計で49施設の完了を見込んでおりまして、基本計画のアクションプラン後期編、これの目標値47施設を上回る見込みとなっております。
以上です。
◆山田正幸 委員 耐震化の財源確保の観点からお尋ねします。
令和7年度予算の料金収入について、財政見通しの計画額と比べた増減はどの程度でしょうか。お示しください。事業に必要となる財源を確保され、耐震化を進められていることだと思います。
◎ 水道事業管理者 令和7年度予算では、料金収入を153億7,000万円余を見込んでおります。これは、財政見通しでの計画額と比べまして約0.3%の減少であり、おおむね見込みどおりと認識しております。
以上です。
◆山田正幸 委員 8番、岡山市中央卸売市場について。
甲第18号議案令和7年度岡山市市場事業会計予算、第1款市場事業費用第1項営業費用第1目市場管理費についてお尋ねします。
岡山市中央卸売市場は、開設以来、生鮮食料品の安定供給に大きな役割を果たしてきましたが、取扱数量、金額の減少、食料品の流通構造の変化などによる市場経由率の減少、また築40年以上が経過した施設の老朽化など様々な課題が顕在化してきています。
そこで、今年度、市場関係者や学識経験者などから構成する岡山市場未来会議を立ち上げ、市場の現状や取り巻く社会動向などを踏まえ、本市場の20年後を見据えた将来に向けたコンセプト、基本的な方針をまとめた将来構想を令和6年度から令和7年度にかけて策定中と聞いています。全国の中央卸売市場でも続々と再整備が進んでいる状況の中、我々としましても、岡山市場が引き続き県内の拠点市場としての役割を担い続けるためにも、早急に今後の方向性を出していただきたいと考えています。
そこでお尋ねします。
(1)令和7年度の将来構想の策定に関する予算額は幾らですか。
(2)市場未来会議では、市場規模のコンパクト化やにぎわい創出が議論されていますが、これらの実現に向けて様々なシミュレーションを行っておく必要があると考えます。将来構想策定の中で行う予定はありますか。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 市場事業管理者 岡山市中央卸売市場について、将来構想策定に関する予算額についての御質問とシミュレーションについての御質問についてあわせてお答えします。
現在、岡山市場未来会議では、将来構想策定に向けて20年後を見据えた議論をしているところですが、当市場を取り巻く環境は刻々と変化しており、その変化に対応できるよう様々なシミュレーションを行っておく必要があります。
そのためには、まず現在の課題を整理するとともに、岡山市場のポテンシャルを把握しておく必要があり、令和7年度の将来構想の策定の中で様々な調査を行う予定としています。このことから、将来構想策定関係の予算額は、前年度と比べて1,287万円増額の2,310万円を計上しております。
以上です。
◆山田正幸 委員 市場の将来構想策定について御答弁いただきましたが、さらに議論を深めるためにも、場内関係者と一緒に他都市への市場視察を行ってはいかがでしょうか。御所見をお示しください。
◎ 市場事業管理者 他都市の先進的な事例を参考にすることは、将来構想を具体化する上で大変有意義なものであると考えておりますので、今年度に引き続き、市場関係者と協議の上、現地視察の実施について検討してまいりたいと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 9番、下水道施設の耐震化及び老朽化対策について。
甲第19号議案令和7年度岡山市下水道事業会計予算について質疑いたします。
第1款資本的支出第1項建設改良費第1目公共下水道整備費(管渠)、第2目公共下水道整備費(ポンプ場)、第3目公共下水道整備費(処理場)のうち、下水道施設の耐震化・再構築(リノベーション)事業について質疑いたします。
1月28日、埼玉県で管渠の老朽化による大規模な陥没事故が発生し、市民生活へ多大な影響が生じています。現地での懸命な応急対策の様子が連日報道されるなど、下水道管渠の老朽化対策が注目されています。
本市の令和7年度予算では、主要施策事業である下水道施設の耐震化・再構築(リノベーション)事業の予算案として、前年を上回る27億6,600万円の事業費が計上されています。この事業費は、処理場、ポンプ場及び管渠といった今後増えていく下水道施設の耐震化や老朽化対策を行うためのものと認識しています。
そこでお尋ねいたします。
下水道施設の耐震化及び老朽化対策のうち、処理場、ポンプ場と管渠に対する事業費の内訳をそれぞれお示しください。
○則武宣弘 委員長 当局の答弁を求めます。
◎ 下水道河川局長 下水道施設の耐震化及び老朽化対策のうち、処理場、ポンプ場と管渠の事業費の内訳について御答弁させていただきます。
処理場、ポンプ場に対する事業費は22億8,300万円、管渠に対する事業費はマンホール浮上防止対策含めて3億4,400万円でございます。
以上です。
◆山田正幸 委員 次に、下水道施設の耐震化及び老朽化対策についての質疑に移ります。
本市でも老朽化が進む下水道施設の対策が急がれる中で、こうした陥没などの事故を未然に防ぐためには、日常的な調査が大切であると考えています。
令和7年度予算のうち、こうした古い管渠に対して実施する点検内容をお示しください。
◎ 下水道河川局長 古い管渠に対して実施する点検内容について御答弁させていただきます。
整備からおおむね50年経過した中心市街地などの管渠や過去に陥没が起きた路線について、空洞調査や管内カメラ調査、目視調査を行います。さらに、ポンプの吐き出し口など腐食しやすい箇所を対象とした5年に1度の法定点検についても実施させていただきます。これに加え、これまでの法定点検において、直ちに対策を行う必要がないが、経過観察と判断している箇所についても追加で点検させていただこうと考えております。
以上です。
◆山田正幸 委員 最後の質問をさせていただきます。
埼玉県の陥没事故を受けて、今後管渠の耐震化や老朽化対策を重視していくべきだと考えていますが、今後の調査や対策はどうあるべきか、御所見をお示しください。
◎ 下水道河川局長 埼玉県の陥没を受けて、今後の調査や対策について御答弁させていただきます。
このたびの陥没事故を受けて、国においては点検等の在り方について検討を始めたところであり、今後新たな指針が示されるものと考えているところです。こうした国の動向を注視しながら、本市の実情に応じた点検の対象や頻度などの点検調査の在り方を検討するとともに、適切な修繕や計画的な改築更新などの管渠の老朽化対策や耐震対策をより一層推進する必要があると考えております。
以上です。
○則武宣弘 委員長 山田委員の質疑は終了いたしました。