録画中継

令和6年11月定例会
12月6日(金) 本会議 一般質問
公明党岡山市議団
桑田 桂子 議員
1 妊娠時の相談窓口について
2 授乳室で搾乳がしやすい環境の整備について
 次は,順序に従いまして桑田議員。
     〔15番桑田桂子議員登壇,拍手〕
◆15番(桑田桂子 議員)  皆様こんにちは。公明党岡山市議団の桑田桂子でございます。
 それでは,早速質問に入らせていただきます。
 1,妊娠時の相談窓口について。
 2022年度の全体の児童虐待相談件数は21万9,170件で,前年度より1万1,510件増え,過去最多を更新いたしました。こうした児童虐待は絶対にあってはなりませんが,悲しいことに死に至る場合も少なくありません。虐待死が一番多い年齢はゼロ歳ゼロ日児と言われており,生まれてすぐ命を奪われてしまうのです。背景には望まない妊娠や予期せぬ妊娠で誰にも相談できない,自分だけでは育てることが難しい,またお金がなく病院にも行けないなどがあり,そういう方が追い込まれ,赤ちゃんが生まれたその日に亡くなってしまう,そんな悲惨な話は後を絶ちません。望まない妊娠や予期せぬ妊娠をしたときに相談しやすく,SOSをしっかり受け止め適切な支援につなげる体制が重要だと感じます。
 本市では,おかやま産前産後相談ステーション「さんさんステーション」を開設し,妊娠から出産後1年未満のお母さんと赤ちゃん,その御家族を対象に,専門職の方が妊娠,育児についての相談に乗っています。
 また,県が委託し,岡山大学病院内に開所されているおかやま妊娠・出産サポートセンターも岡山市のおかやま子育て応援サイト「こそだてぽけっと」に掲載がされており,相談窓口の一つになっています。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)さんさんステーションでの月平均の相談件数,相談内容が分かれば教えてください。
 (2)相談方法についてお尋ねいたします。
 おかやま妊娠・出産サポートセンターは,窓口,Zoomでの面談,電話,メールとなっています。本市のさんさんステーションにつきましては窓口での面談,電話対応のみとなっており,メール等には対応していません。望まない妊娠や予期せぬ妊娠など,誰にも言えずに悩んでる方たちが直接窓口に出向いたり,電話をすることは非常にハードルが高く,なかなか容易ではありません。まずは一人で悩まず相談していただくためには誰でも相談しやすい方法が必要です。本市でも,メールやLINE等の相談窓口を設けてはいかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
 (3)現在の相談窓口の開所時間は,さんさんステーションは月曜から金曜日の朝9時から16時30分,おかやま妊娠・出産サポートセンターは月,火,水,金曜日の朝9時から12時となっています。
 仕事や学校から帰った後の夜間に相談したい方や,急を要する場合等,窓口が開いていない曜日や時間に相談したい場合も多々あると思います。曜日や時間に関係なく,いつでも相談できる体制が必要です。
 他都市では,夜間,休日の対応としてNPO法人などの様々な機関と連携して対応されています。今後も関係機関との連携を密にしながら24時間相談ができるよう,委託等も含め相談体制を整えてはどうでしょうか。御所見をお聞かせください。
 大きい2番,授乳室で搾乳がしやすい環境の整備について。
 出産後の授乳期間の悩みの一つとして外出時の搾乳をどうしたらよいのかということがあります。ちなみに搾乳とは母乳を搾り出す作業のことです。
 お母さんが1人で外出したいときもあれば,様々な理由で赤ちゃんを預けて1人で外出しなければいけない場合もあります。授乳期間中は授乳リズムで母乳がつくられるため,授乳の間隔によっては外出時に搾乳しなければ乳房が張ってきて痛みを生ずる場合があります。また,何かしらの理由で子どもと離れていたり,乳腺炎等で直接授乳ができない場合は1日に8回から10回もの搾乳が必要とも言われています。これらを放っておくと激痛が走ったり,症状が悪化すると乳腺炎になるなど,体調不良に陥ることがあります。
 また,母乳は乳房内から排出された分だけ新たにつくられる仕組みになっており,搾乳することにより母乳の分泌量の維持が期待できます。
 以上のことからも,搾乳は子育て中のお母さんには必要不可欠なものということがお分かりいただけると思います。
 現在,本庁舎はじめ様々な公共施設に授乳室が設けられており,授乳室で搾乳することができます。しかし,あるお母さんからの御相談で,赤ちゃんと一緒のときには周りの目を気にすることなく授乳室に入室することができるが,赤ちゃんが一緒ではなく,1人のときには利用がしにくいとのお声がありました。搾乳の所要時間はお母さんごとで違いはあれど20分から30分程度は必要になります。授乳室が混んでいたり,急いでいる赤ちゃんとお母さんがいる場合はやはり気が引けるかもしれません。当然のことながら,衛生上トイレで搾乳するということは避けなければなりません。
 県庁では,搾乳が必要な方が気兼ねなく授乳室を利用できるように,県庁1階の授乳室の扉に搾乳でも御利用できますという表示が追加されました。本市でも,子育て中のお母さんが気兼ねなく授乳室で搾乳ができるよう,本庁舎や区役所はじめ様々な公共施設に搾乳でも授乳室が利用できる旨の表示の設置が必要だと思います。
 そこでお尋ねいたします。
 (1)本庁舎内の授乳室で使用中などの表示がない授乳室があります。使用状況がすぐ分かるような表示が必要だと思います。御所見をお聞かせください。
 (2)本庁舎,分庁舎,保健福祉会館の授乳室に搾乳でも利用できますのような表示の設置を御検討いただきたいと思います。御所見をお聞かせください。
 (3)現在,各所に「赤ちゃんの駅」というステッカーが貼られています。このステッカーにはかわいい絵とともに授乳,おむつ替えの記載がありますが,搾乳の記載はありません。搾乳入りのステッカーの見直しを御検討されてはどうでしょうか,御所見をお聞かせください。
 (4)新庁舎の授乳室には例えば授乳・搾乳室のように分かりやすい部屋の表示や,使用中かどうか等必要な表示の設置をお願いしたいと思います。御所見をお聞かせください。
 以上で1回目の質問を終わります。
 御答弁のほどよろしくお願いいたします。(拍手)
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
◎後河正浩 保健福祉局長  1番,妊娠時の相談窓口についての項を順次お答えいたします。
 まず,さんさんステーションでの相談件数,相談内容についてです。
 令和5年度の月平均の相談件数は延べで1,797件で,そのうち面接相談が1,302件,電話相談が495件です。
 なお,今年度10月末までの状況は月平均で1,758件,うち面接相談1,356件,電話相談402件と昨年並みの状況です。
 主な相談内容は,妊娠判明直後の漠然とした不安相談や妊娠期の心身の変化と症状に関する相談,産後の体調面や休養についての相談,子どもの発育,発達に関する相談などがございます。
 次に,メールやLINE等の相談窓口を設けてはについてです。
 さんさんステーションでは,コロナ禍を機に令和3年度から窓口や電話での対応に加えZoomを活用したオンライン相談も実施しております。多くの方に,相談いただいている状況ではございますけれども,一方で予期せぬ妊娠など妊娠にまつわる様々な悩みを抱えた方々にとっても相談しやすい環境づくりは重要であり,議員御提案のメールやSNSなども含め検討してまいります。
 次に,委託等も含め相談体制を整えてはについてです。
 相談支援を実施している団体から予期しない妊娠をされた方からの相談は17時以降が中心というお話もお聞きしており,本市の相談窓口で夜間や休日の相談に対応できていないことは課題であると認識しております。また,相談時間だけでなく,窓口の名称や匿名での相談など,相談しやすい仕組みにつきましてNPO法人等関係者の皆様とも連携・協力関係を深めつつ,市として何ができるのか,検討を進めてまいります。
 以上です。
◎中原貴美 総務局長  大きな2番,授乳室で搾乳がしやすい環境の整備について,本庁舎等の授乳室について一括してお答えします。
 庁舎には授乳室を本庁舎の1階に2か所,分庁舎の1階に1か所,保健福祉会館の2階と3階に各1か所設置しております。いずれの授乳室も搾乳に御利用いただけますが,より気兼ねなく利用していただけるよう議員御提案の表示について早急に対応したいと思います。
 また,現在建設中の新庁舎には授乳室を2階に2か所,5階に1か所,15階に1か所設置する予定です。こちらについても分かりやすい表示の工夫をしたいと思います。
 以上です。
◎榎並義忠 岡山っ子育成局長  同じ項,搾乳入りステッカーの見直しについてお答えします。
 授乳やおむつ替えができることを示す赤ちゃんの駅ステッカーは県下で共通のものを使用し,市民に浸透しているため,ステッカーとは別に搾乳ができることを記載した掲示物を作成し,授乳室がある赤ちゃんの駅登録施設に配付,掲示をお願いしてまいりたいと考えております。
 以上です。
     〔15番桑田桂子議員登壇〕
◆15番(桑田桂子 議員)  御答弁ありがとうございました。
 順番が替わりますが,まず授乳室で搾乳がしやすい環境の整備ということでもろもろ御設置等もいただけるということで,本当にありがとうございます。
 また,赤ちゃんの駅のステッカーを貼っていただいている民間施設のほうにも幅広くお声をかけていただけるということで感謝申し上げます。
 中原局長,要望なんですけれども,さんさんステーションがある保健福祉会館の2階と3階に確かに授乳室はあるんですが,そこで実はお湯が使えないという衝撃な事実が質問を提出した後に判明いたしまして,要は水しか使えないです。今まで気づかなくて申し訳なかったなと思うんですけれども,寒い中でもしそこの授乳室を使ったときに当然手を洗ったりいろいろすると思うんですが,そのときにひやっとした手で赤ちゃんをひゅっと触るということにもなるかと思います。
 なお,担当課の方が今いろいろできるできないはあるかもしれないんですが,動いていただけていると思うんですけれども,これは要望になりますけれども,ぜひ何とかなるようでしたら早急にお願いできたらなと思いますので,どうかよろしくお願いいたします。
 あと,改めまして今回この本庁舎等の搾乳環境を整えていただけないかという質問をさせていただきましたのは,市長,もちろんこの施設をもろもろを使っていただく,要は市民の皆様のためということはもう当然のことなんですけれども,もう一方ではそれぞれ施設で働いていただく女性職員の方のためでも,私が勝手ながらそのように思って質問もさせていただきました。
 これだけ議場を見ましても,岡山市を例に取ってもまだまだ管理職割合が男性の比率が多いということから鑑みますと──実は聞き取りしていただいたときに搾乳が必要だということが,そんなことが必要だったんだということが実は聞き取りの中でもあったりして,議場にいらっしゃる私と皆さんも同じ世代でいらっしゃるので,男性の方々は特にもう仕事一本で,もしかしたら子育ては奥さんにお任せで,そんな搾乳があることなんか知っちゃいないという方々ばかりなのかなと思うんですけれども,実際にこれから女性活躍といっても賃金を上げたり,例えば管理職登用するだけではなくて,そういう職場環境を整えていくというところでは皆さんが,お勤めされている方々が結婚して出産して,また復帰されるときに安心してまた仕事ができるような,そういう環境も岡山市の中でこの市役所といいますか,公共施設が筆頭になって,先頭を切ってやっていただく必要があるんではないかなと思いました。ですので,水道局もそうかもしれませんが,そういうことで,そこの部分も男性の皆様にも御理解と御配慮をぜひ女性職員の方にしていただきたいと,そのようにも思っています。
 その上で,市長これ要望なんですけれども,各区所とかふれあいセンター,それから図書館とか,いろんな市の公共施設がたくさんあると思うんですが,所管の管轄というか,違うんですというような話を伺ったんです。ですので,本当は公共施設全部になかなか設置は難しいかもしれないんですが,例えば授乳とか搾乳とかするときに,ないところであればここのお部屋が使えますよとか,もし授乳室があれば搾乳もできますよというところを公共施設にはぜひ統一していただきたいなというところでは,管轄があるということだったので,ぜひ市長に旗を振っていただいてお願いができればなと思いますので,どうかよろしくお願いいたします。
 あと,質問に入らせていただきます。
 先ほど,さんさんステーションの御相談内容を伺いましたところ,妊娠した喜びの中での御相談が多分ほとんどなんだろうなとは思いました。局長もおっしゃっていただきましたけれども,望まない妊娠の方が同じ相談窓口で相談すること自体がかなり私は難しいんじゃないかなとは思っています。ですので,例えば熊本市とかは妊娠内密相談センターというのをこの4月に新設されていまして,対面とか電話,メール等で御相談を受けています。
 当然,名称もおっしゃっていただいたとおりこの名称ではいけないのかなという,さんさんというと物すごい喜んでいる感じなので,物すごく悩んでいる方が本当にそこに相談をしに来られるかなというところも思ったりもしました。ですので,ある意味妊娠専用のもしかしたら相談窓口をまたがっつり設けていただくとか,おっしゃっていただいた名前もあわせて検討していただければと思っておりますので,御所見をよろしくお願いいたします。
 以上です。
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  今の桑田議員の質問,非常に身にしみました。女性が働いていく,そのために保育所とか放課後児童クラブ,懸命にやってきた,ないしはこれからもやろうとしているところでありますけれども,それだけじゃないぞと,様々な施設の整備というものが必要になってくるということはよく分かりました。これからどう動いていくのか,関係者とよく相談しながらやっていきたいと思います。
◎後河正浩 保健福祉局長  さんさんステーション,再度の御質問でございます。
 議員御指摘のように,さんさんステーションはそうは申しましても出産や子育ての相談というのが多うございます。いわゆる予期せぬ妊娠といいますか,そういった方々にとって相談しやすいかといえば思うところもございます。ただいま御紹介いただいたような先進事例も参考にさせていただきながら,専用窓口,どういったことができるかということにつきましても検討してまいりたいと思います。
 以上です。
○田口裕士 議長  以上で桑田議員の質問は終わりました。(拍手)
ご利用について
  • この議会中継は岡山市議会の公式記録ではありません。
  • 録画中継は、会議の翌日から起算して、おおむね3日後(土、日、祝日を除く)からご覧いただけます。ただし、編集の都合上、配信が遅れる場合があります。
  • 映像配信を多数の方が同時にご覧になった際に、映像が正しく表示されない場合があります。
  • 「岡山市議会インターネット議会中継」に掲載されている個々の情報(文字、写真、映像等)は著作権の対象となります。岡山市の許可なく複製、転用等を行うことは禁止されています。