録画中継

令和8年6月定例会
6月16日(火) 本会議 一般質問
日本共産党岡山市議団
宿女 和子 議員
*一問一答方式
1 こどもの権利が守られる岡山市へ
 (1) 教職員の懲戒処分について
 (2) 不登校児童・生徒への対応について
 (3) こどもの権利擁護委員の設置を
2 身体障害者手帳の認定審査について
 次は,順序に従いまして宿女議員。
     〔9番宿女和子議員登壇,拍手〕
◆9番(宿女和子 議員)  皆さんこんにちは。日本共産党市議団,宿女和子です。
 通告に従い質問に入ります。
 1番,子どもの権利が守られる岡山市へ。
 市内の中学校に在籍しているある生徒は,小学2年生のときに担任との関係で起きた事案がきっかけで,当時から現在まで不登校が続いています。保護者は,学校や市が責任を果たしているかどうかを問い続けてきました。そして,昨年7月から,情報公開請求を通じて当時の対応を調べ,今年4月,第三者による調査を市に求めました。市は,調査に向けて準備しています。この事案の責任の在り方については調査に委ねますが,安全・安心な環境で学ぶ子どもの権利が岡山市で十分に守られているのか,子どもの権利擁護の仕組みそのものを考える必要があると思い,以下質問します。
 1,教職員の懲戒処分について。
 ア,岡山市教育委員会の懲戒処分の基準に関する規程に,今年4月から児童・生徒等に対する不適切な言動等が追加されました。担当課からは,今回具体例を明記しただけで,教職員による不適切な指導や言動は以前から懲戒処分の対象になっていたと伺っています。間違いないでしょうか。
 イ,これまで,体罰や不適切な言動,指導を理由として懲戒処分を受けた教職員はいますか。いる場合は,年度別の人数をお示しください。
 ウ,学校が体罰や不適切な指導といった事案を把握した場合,関係者へのヒアリング,記録の作成や教育委員会への報告は重要であると考えます。現在の運用ルールはどのようになっていますか。
 エ,教育委員会は,学校から報告を受けた際,被害児童・生徒本人や関係者へ直接聞き取りを行い,自ら調査を実施するのでしょうか。
 2,不登校児童・生徒への対応について。
 令和元年10月25日の文科省通知,不登校児童生徒への支援の在り方についてに基づいて伺います。
 ア,岡山市が不登校傾向の児童・生徒に対して作成している不登校支援計画は,文科省が出している児童生徒理解・支援シート等を各学校に適した様式で運用しているようです。
 通知には,支援シートの活用について,情報は関係者間で共有されて初めて支援の効果が期待できると書かれていますが,今回の場合は,本人も保護者も情報公開するまでその存在を知りませんでした。
 岡山市における支援計画の共有は学校現場でどのように運用されているのかお示しください。
 イ,効果的な支援に不可欠な見立てとして,学級担任の視点のみならず,スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカー等による見立てが有効であることと明記されています。
 皆さんのお手元に今日資料を配付しました。こちら関連は資料1と2になります。
 今回の場合は,支援チームの欄が2年間空欄になっていました。ほかからの見立てがあったのかも一切書かれていません。担任とのトラブルが不登校の原因として本人が訴える場合,特に初動の対応が重要だと考えますが,担任と子どもの関係が不登校の要因だと思われる場合,早急なチーム対応が必要ではないでしょうか。スクールソーシャルワーカーなどの専門家が初期の見立てを担う体制を明確に定めませんか。
 ウ,登校に当たっての受入れ体制や柔軟な学級編制の変更,クラス替えについても明記がされています。
 今回の場合は,事案発生当初,本人や保護者が希望したクラス替えも認められず,中学校へ進学してからは,一旦帰宅してまた来ることでの授業参加が認められないと伺っています。
 一般論として,やむを得ない理由がある場合の年度途中のクラス替えや,再登校での授業参加は認められないのでしょうか。判断基準と根拠をお示しください。
 エ,さきに述べたように,令和元年10月の文科省通知に基づく不登校支援体制は,岡山市の各学校で十分に徹底されていないと感じます。改めて周知を図る必要があると考えますが,御所見を伺います。
 3,子どもの権利擁護委員の設置を。
 ア,岡山市こどもの権利に関する条例第30条に定める総合的な相談体制の整備について,現在どのような対応がされていますか。
 イ,豊田市では,子どもの権利擁護委員を置いた相談室を設置し,子どもが権利侵害を受けていると認めるときに,擁護委員自らの判断で調査することや,是正措置を講ずるよう勧告ができる制度を設けています。この関連は資料3になります。4についても後ほど触れます。
 岡山市においても,この権利擁護委員の設置など体制強化を求めます。市長の御所見をお聞かせください。
 2番,身体障害者手帳の認定審査について。
 持続性知覚性姿勢誘発目まい,以下PPPDを原因疾患とする平衡機能障害3級の認定を受けた方が,症状悪化を理由に体幹機能障害2級の変更を3回申請しましたが,いずれも却下されました。
 PPPDのような画像検査で異常が確認されにくい機能性疾患を持つ方,あるいは症状の変化に伴い障害区分の変更を申請しようとする方など,同様の状況に置かれ得る市民に広く関わることとして,認定審査そのものの公正性,透明性の確保を求め,以下質問します。
 1,今回の事案で却下理由に器質的異常がないことを挙げられていましたが,岡山市は審査の過程で厚生労働省に問い合わせ,原因を問わず体幹機能に障害を生じることで起立保持不能等の現症があるかどうかで認定されたいという明確な回答を得ていました。私の調査でも,体幹機能障害は器質的異常がない場合に認定できないと規定されたものはないと確認しています。一般論として,器質的異常がなくても現症で判断し,体幹機能障害を認定することは可能ですか。
 2,市は,北九州市,さいたま市,京都市など,他都市で平衡機能障害から体幹機能障害への変更が認められた事例も把握していました。審査委員の中には,同じ原因疾病で途中から変更は認められないといった意見も見られましたが,平衡機能障害はどれだけ症状が重たくなっても3級が認定の上限です。病状の悪化に伴い身体機能の低下が見られるのであれば,障害の変更もあり得るのではないでしょうか。
 3,PPPDのような機能性疾患に対応できる専門委員を審査体制に加えることが必要ではないかと考えます。御所見をお示しください。
 4,3度目の申請前に相談所の職員が申請者との電話で,自分が判こを押せば通すことができると発言し,後に謝罪しています。認定は審査会委員の判断を経て行われるものであり,職員個人が決定できる仕組みにはありません。市民に対し誤った期待を抱かせたこの発言は著しく不適切なもので,あってはならないと思います。市の認識と,今後同様の事態が起こらないよう取組を求めます。御所見をお示しください。
 以上,回答をよろしくお願いいたします。(拍手)
○田口裕士 議長  当局の答弁を求めます。
◎田中恵美子 岡山っ子育成局長  1番,子どもの権利が守られる岡山市への項,3,子どもの権利擁護委員の設置のうち,総合的な相談体制の整備への対応についてお答えします。
 全ての子どもや妊産婦,子育て家庭を対象として,令和7年4月に市内6か所にこども家庭センターを設置しました。こども家庭センターでは,子ども相談主事や児童福祉司などの専門職員がチームとして子どもや家庭を総合的に支援しております。そのほか,子ども自身が気軽に相談できるよう,LINEや電話での相談窓口も設置しております。
 これらの相談窓口の周知については,一覧表を作成し,学校でのチラシの配布や,岡山市公式ウェブサイトのこどものページへの掲載を行っております。
 次に,子どもの権利擁護委員の設置等体制強化についてです。
 子どもの権利救済を図る公的な第三者機関である委員の設置によって,子どもの権利救済が促進される可能性はあると思いますが,一方で,国においては現在,制度面,財政面,実務面等の諸課題の研究段階であると伺っております。
 設置については,国の研究の動向や他都市の状況も注視しながら研究してまいります。
 以上です。
◎三宅泰司 教育長  同じ項,教職員の懲戒処分についてのうち,不適切な指導や言動等は以前から懲戒処分の対象か,そして体罰等を理由に懲戒処分を受けた教職員の有無についてのお尋ねです。
 教職員による不適切な指導や言動等については,その内容によって,以前から懲戒処分の対象となっております。
 体罰や不適切な言動,指導を理由に懲戒処分を受けた教職員は,政令指定都市移行の平成21年度以降では該当はございません。
 次に,体罰や不適切な指導を把握した際の対応について,そして体罰や不適切な指導に関する調査についてです。
 体罰や不適切な指導に該当し得る事案については,学校が当該教職員や対象児童・生徒及び保護者等に聞き取りを行い,教育委員会に報告があります。報告を受けた教育委員会は,関係教職員に聞き取りを行います。
 続いて,不登校児童・生徒への対応についてのうち,学校における支援計画の運用について,そして不登校対応への専門家による見立てについてと支援体制の周知についてです。
 支援計画は,関係する教職員で共有しており,児童・生徒や保護者の思いを酌み取った担任等が作成し,適宜見直しを図りながら運用しております。
 不登校支援においては,組織として対応することが重要であり,必要に応じてスクールカウンセラーなど専門家を含めた組織体制を構築することとしております。不登校児童・生徒が社会的自立に向かうための支援が組織的,計画的に行われるよう,引き続き体制の周知,充実に努めてまいります。
 この項最後に,年度途中のクラス替えや再登校での授業参加についてです。
 年度途中のクラス替えにつきましては,学校教育法では校長は校務をつかさどるとされていることから,やむを得ない理由がある場合,学校長の判断で認めることはできますが,児童・生徒の学習環境や心理面など学校生活に与える影響が極めて大きいことから慎重に判断する必要があると考えます。
 また,再登校につきましては,児童一人一人の状況や体調,または本人や保護者の思い踏まえ,個別かつ柔軟に対応すべきものであると認識しておりますが,登下校の安全も考慮し,判断していく必要があると考えています。
 以上です。
◎西謙一 保健福祉局長  大きい2番,身体障害者手帳の認定審査についての項を順次お答えいたします。
 まず,器質的異常がなくても現症で判断し,体幹機能障害を認定することは可能かについてです。
 体幹機能障害の認定審査については,厚生労働省によれば,器質的異常がない場合に認定できないと規定されたものはなく,平衡機能障害と肢体不自由障害の認定基準を踏まえて適切に判断されたいとされております。
 個別事案につきましては,現症も含め,認定基準等に照らして適切に判断しております。
 次に,平衡機能障害から体幹機能障害への障害の変更も可能かについてです。
 平衡機能障害から肢体不自由障害の一つである体幹機能障害への障害種別の変更につきましては,平衡機能障害よりも重度の四肢体幹の機能障害が生じた場合は肢体不自由の認定基準をもって認定することもあります。
 次に,機能性疾患に対応できる専門委員を審査体制に加えてはどうかについてです。
 身体障害者福祉専門分科会審査部会の委員につきましては,各障害について相当の経験と学識を有する方にお願いしており,審査体制は整っているものと考えております。
 この項最後ですが,市民に対する発言への認識と今後の取組についてです。
 このたびの認定審査につきましては,審査部会委員の意見を踏まえて総合的に判断したものでございますが,市民の方への説明において不十分な点があったことは認識しており,今後はより丁寧に分かりやすい対応に努めてまいります。
 以上です。
     〔9番宿女和子議員登壇〕
◆9番(宿女和子 議員)  一問一答での再質問をよろしくお願いいたします。
 先ほど,やむを得ない理由がある場合でのクラス替えだったりとか再登校というのは,全く駄目ではないということは確認させていただきました。その場の状況に応じて学校で柔軟に対応していただきたいと思います。
 以前,議会で,不登校になった要因の認識が教員と当事者で異なっているという文科省の調査研究を出したことがあります。今回の事案はその具体例だと思うんですね。保護者と学校の認識がずれていたら,なかなか適切な支援をすることができないと思います。そういった認識のずれを,どうやったら埋めていくことができるのか,その点を教育長はどうお考えでしょうか。
◎三宅泰司 教育長  以前,その御質問があったのは記憶しております。このケースについては,我々が中立的な立場で入ることも必要かなと考えております。
 以上です。
◆9番(宿女和子 議員)  今回の事案のように,担任がトラブルの当事者である場合は,その担任が支援計画を作成するべきではないと考えます。今回の資料請求で,誰がその支援計画を立てていたのかというのは分からないんですが,こういった場合の担任の対応,運用ルールというのは必要ではないかなと思いますが,いかがでしょうか。
◎三宅泰司 教育長  一般論で言いますと,担任との関係の場合も起きるわけですが,チームで学校の体制の中で関わるしかないかなと思っております。特にスクールカウンセラー等専門知識のある方が関わっていくのがいいのかなと思いますが,その辺,徹底できていなかったのかなと思っております。
 以上です。
◆9番(宿女和子 議員)  そういったスクールカウンセラーだったりスクールソーシャルワーカーという方が結構要かなと思います。福祉の視点を持った人,岡山市でいうと子ども相談主事になるということなんですが,やっぱりそういう方が教員とは違う立場での見立てを初期から行っていくということも,体系化してやっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
◎三宅泰司 教育長  議員御指摘のとおりで,我々もスクールカウンセラー等,あるいは特別支援の要因がある場合,専門家の巡回相談も今年から増やしておりますので,あらゆる方面,多方面というか,いろんな観点から見ていけるようなことに取り組んでいきたいと思います。
 以上です。
◆9番(宿女和子 議員)  よろしくお願いします。
 そして,先ほどちょっと触れました資料4についてです。これは,仙台市がこういったハンドブックを作っております。教育委員会のほうで,不適切な言動,指導,体罰を防止するためのフローチャートになっています。児童・生徒や保護者や地域からの相談であっても,疑いを含む場合でも,学校だけで対応するのではなくて,教育委員会も含めて初動対応を早急にするということが書かれています。調査や確認するということは,教育委員会からは先ほどの答弁では職員にということだったんですが,こういった体制は岡山市でも明確にしていくべきかなと思うんですが,いかがでしょうか。
◎三宅泰司 教育長  仙台市のほうにも聞き取りをしながら,参考にしていきたいと思います。
 以上です。
◆9番(宿女和子 議員)  よろしくお願いします。
 そして,総合的な相談体制の内容のほうなんですが,岡山市は様々,こども家庭センターだったりとかLINEの相談もあるんですが,その相談内容によって調査や勧告するというような仕組みが今あるでしょうか。
◎田中恵美子 岡山っ子育成局長  現在のところ,調査,勧告する仕組みはございません。
 以上です。
◆9番(宿女和子 議員)  ぜひ市長にも御答弁いただきたいんですが,子どもの権利条例をつくった特別委員会でも申入れしたんですが,内部機関とは別の第三者が調査や勧告という権限を持つ,それが子どもの権利擁護の仕組みで必要だと思います。改めて,そういったことに関する市長の御所見をよろしくお願いいたします。
     〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長  今,子どもの権利擁護というか,その視点から,第三者的なものを早く入れたほうがという話を伺っていました。そういう議論もあると思います。私自身,その豊田市の例をよく知りませんので,今ここで何か明確な回答,答弁ができる段階ではないと思いますけれども,ちょっと話は前の問題に行きますけど,教育委員会へはいじめの報告をしていただけます。これは,大津市の例から出てきて,様々な例を見せていただいたりする。こういったときに,やはり第三者の目というのが必要になってくるときはあるんだろうなという感じは宿女さんの指摘もよく分かるところであります。もう少し広く見ると,子どもの権利擁護という視点もあるんだろうと思います。そういう視点も必要だという点は,考え方としては理解するんですけれども,今システムとして何を置くのがいいのか,そこは制度面,財政面いろんなものがあわせてあるだろうと思いますんで,それはまた関係者と相談しながら,どういう制度にしていくのが最も望ましいのか,よく考えてみたいと思います。
 以上です。
○田口裕士 議長  以上で宿女議員の質問は終わりました。(拍手)
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