録画中継

令和6年9月定例会
9月6日(金) 本会議 代表質問
自由民主党岡山市議団
柳井 弘 議員
1 市長の政治姿勢について
 (1) 児童クラブの待機児童対策について
 (2) アリーナ建設について
 (3) 吉備中央町の「首都機能の一部移転」政策への協力について
 (4) 給食費について
 (5) 岡山城西の丸周辺広場整備について
 (6) 南海トラフ地震臨時情報への対応について
2 防災周知について
3 新庁舎整備について
4 一定期間の救急需要増加に対する計画増隊について
5 多文化共生のまちづくりについて
6 SDGsの普及啓発について
7 重層的支援体制整備事業について
8 旧市民病院跡地再整備について
9 地域包括ケアシステムの推進について
10 障害者の自立支援について
11 高齢者等の移動支援策について
12 企業用地の確保について
13 中小企業・小規模事業者の事業承継支援について
14 eスポーツについて
15 ユネスコ創造都市ネットワークについて
16 地域公共交通利便増進事業について
17 高島市営住宅について
18 公園の照明灯について
19 地球温暖化対策について
20 一般廃棄物処理の現状と今後の課題について
21 浸水対策について
22 有機フッ素化合物(PFAS)について
23 PPA事業について
24 学校教育について
25 廃校・廃園活用について
26 「こども誰でも通園制度」について
      午前10時0分開議
○田口裕士 議長  皆さんおはようございます。
 これより9月定例市議会第2日目の本会議を開きます。
 ただいまの御出席は43名であります。
     ─────────────
○田口裕士 議長  会議録署名議員に田中議員,藤原議員のお二人を指名いたします。
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○田口裕士 議長  本日の議事日程は,お配りいたしておりますとおりでございます。
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○田口裕士 議長  この際御報告申し上げます。
 お配りいたしておりますとおり,市長から地方自治法第150条第6項の規定により,内部統制評価報告書が提出されましたので,御報告申し上げます。
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△日程第1
 代表質問
 甲第141号議案~甲第174号議案
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○田口裕士 議長  日程に入ります。
 日程第1は,代表質問並びに甲第141号議案令和6年度岡山市一般会計補正予算(第3号)について以下34件の議案についてであります。
 これらを一括上程いたします。
 なお,これらの議案につきましては,既に市長の提案理由の説明を終わっておりますので,本日は代表質問を行います。
 質問に入ります前に,一言議会運営についてお願いいたしておきます。
 御通知申し上げておりますとおり,各会派における代表質問の時間は会派所属議員数に8分を乗じて得た時間とし,上限は60分でお願いいたしたいと思います。また,再質問の際には簡潔,明瞭に発言し,質問の趣旨が明確に伝わりますよう御協力をお願いいたします。
 また,当局におかれましては,質問の要点を十分把握され,議員の質問の重複,引用や同じ答弁の繰り返しを避け,簡明,的確に答弁されますよう,この際申し上げておきます。
 それでは,順序に従いまして自由民主党岡山市議団の代表質問を行います。柳井議員。
     〔17番柳井弘議員登壇,拍手〕
◆17番(柳井弘 議員)  皆様おはようございます。9月6日,今日は大安でございますので,よい一日かなと思います。
 令和6年9月定例市議会自由民主党岡山市議団代表質問をさせていただきます柳井でございます。
 パリオリンピックでは,岡山市出身で関西高校にも1か月ほど在籍していただいた岡慎之助選手が体操で団体,個人,鉄棒で金メダルを,さらに平行棒で銅メダルを獲得され,岡山市民にすばらしいニュースを与えてくれました。
 また,パラリンピックでは,本日,岡山でトレーニングを積んでいらっしゃる生馬知季選手がユニバーサルリレー,いわゆる男女混合リレーに出場なさいます。ぜひ皆様応援してください。市長のところにもお邪魔させていただいたと思うんですけど,よろしくお願いします。
 それでは,質問に入らせていただきます。
 1,市長の政治姿勢について。
 (1)児童クラブの待機児童対策について。
 岡山市では,平成28年に保育の待機児童の定義を市民の生活実態に即したものに見直し,それまでゼロだった待機児童数は全国ワースト2位となる729人,さらにその翌年には最多となる849人となりました。そこから大森市長をはじめ市当局の皆様はもちろん,私立園の皆様がまさに一丸となって待機児童対策に取り組み,令和4年には8人となり,おおむね解消,今年はゼロ人となりました。岡山市の保育環境は格段によくなり,保護者の皆様は安心して子どもを預けて働くことができるようになりました。改めて皆様の頑張りに敬意を表します。
 一方で,小学校進学後の預け先である放課後児童クラブの待機児童は年々増加しており,ここ数年大きな問題となっています。先月13日の市長記者会見では,今年度の待機児童は236人と,前年の193人よりもさらに増加しています。その対策として,民間事業者支援の拡充を打ち出されました。
 我々自由民主党としても,民間クラブとの連携強化は令和5年度政策提言で行っていたところであり,この施策について大いに期待をしているところですが,放課後児童クラブの待機児童対策は喫緊の課題であり,就労している保護者の方が子どもの小学校進学により困ることがないよう,市としてしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 そこでお尋ねします。
 ア,令和6年度の待機児童数236人の分析と,今後も放課後児童クラブの利用ニーズはさらに増えていきますが,待機児童解消に向けて,市長の思いと今後の対策,目標をお示しください。
 イ,正規社員の数が増えたことも影響していると聞きます。未就園児の待機児童を解消した際は個人所得税が増えました。今回の正規社員増は何かプラス要因がありますか。
 ウ,こども家庭庁の2020年度の調査によれば,ほぼ未利用の登録者が定数の2割以上だった施設が全体の6割あったようです。学童保育の制度を適正化し,利用枠が必要な人に行き渡るようにすることは重要と考えますが,岡山市の学童登録者数と未利用者の実態はどのようになっているのか,お示しください。
 エ,民間事業者への支援内容についてお示しください。また,今後,民間事業者に期待することをお示しください。
 (2)アリーナ建設について。
 令和6年6月議会でアリーナ建設に向けた交通量調査等の補正予算2,000万円が採択されました。我々自由民主党岡山市議団としては,岡山市が掲げている「岡山の未来を創り出すアリーナ」に大いに期待しており,新しいまちづくりを楽しみにしています。
 そこでお尋ねします。
 ア,1994年に岡山商工会議所が発表した「人と緑の都心1㎞スクエア構想」のような,JR北長瀬駅を中心とし,問屋町テラス,宗忠神社,ブランチ岡山北長瀬,北長瀬未来ふれあい総合公園などと連携した新たなまちの構想をつくるべきだと思います。循環バスを周遊させ,アリーナに来たら一日遊べるエリア構想を立て,市民に対し,アリーナの必要性はもちろん,同時に周辺エリア構想にも興味を持っていただくべきだと思います。御所見をお示しください。
 イ,話題性のために,プロアマ問わず,まちのコンセプトの募集やまちづくりコンサルタントに依頼することも検討すべきだと思います。御所見をお示しください。
 ウ,8月29日にアリーナ整備検討会議が開催されました。この会議の趣旨等を御説明ください。
 エ,8月の市民・産業委員会でアリーナ整備に関するアンケート案が示されました。アンケート対象について,中高生も含めて若い人の意見を聞くべきだと思います。御所見をお示しください。
 (3)吉備中央町の首都機能の一部移転政策への協力について。
 吉備中央町の山本雅則町長は,国の中枢機能は東京一極集中の状態です。災害時のリスクを回避するべく唱えられているのが首都移転です。吉備高原は地盤が強固で安定しています。2023年には政府からデジタル田園健康特区に指定されました。わがまちにそのようなポテンシャルがあることを情報発信していきますと言われています。誘致活動として,令和元年度,首都移転を考えるフォーラムの開催や,令和5年度,書籍「首都岡山─新しい日本の形─」を衆参両議院の国会議員に配付するなどの取組を岡山青年会議所など県内の他団体と連携しながら行っています。
 もし実現するならば,岡山市にとって非常に影響は大きいです。吉備中央町と共同歩調を取りながら活動するべきだと思います。御所見をお示しください。
 (4)給食費について。
 子育て支援策として,医療費の無償化や学校給食費の無償化などが全国の自治体で競い合うような状況が続いています。岡山市も政令指定都市市長会などを通じ,国へ無償化支援を訴えていますが,実現していません。政令指定都市,県内他市の公費負担を調査したところ,既に岡山市以外の政令指定都市及び県内他市が燃料費の公費負担をしています。
 令和5年度,令和6年度は,岡山市も重点支援地方交付金充当事業を活用して公費負担としています。令和7年度以降は,岡山市単独で燃料費の公費負担をするべきだと思います。御所見をお示しください。
 また,今年度から公会計化を始めましたが,収納率と課題,対策をお示しください。
 (5)岡山城西の丸周辺広場整備について。
 岡山城の城郭内に位置する旧内山下小学校跡地,岡山市民会館跡地,旧NHK岡山放送会館跡地について,整備方針が示されました。岡山城は令和の大改修により訪れる市民の観光客は飛躍的に増加しており,魅力ある跡地整備により,さらなる交流人口の増加を図るべきと考えます。
 そこでお尋ねします。
 ア,計画には歴史を感じる憩いの広場とありますが,ただ芝生を張っただけの広場に憩いは感じられても歴史を感じるとは思えません。再検討し,旧内山下小学校校舎も含めた整備計画にすべきと考えますが,御所見をお示しください。
 イ,跡地整備により岡山城への来場者数の増加をどの程度見込んでおり,また飲食・物販施設はどのようなデザインを考えているのか,お示しください。
 (6)南海トラフ地震臨時情報への対応について。
 令和6年8月8日,宮崎県日向灘を震源とする最大震度6弱,マグニチュード7.1の地震を受け,南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生する可能性がふだんと比べて高まっているとし,南海トラフ地震臨時情報が発表されました。
 国からは,当市を含む南海トラフ地震で大きな被害が見込まれる地域に対して,地震への備えを改めて確認するよう呼びかけがありましたが,この事態を受け,岡山市としてはどのような対応を行いましたか。また,対応に当たってどのような課題がありましたか,お示しください。
 大きな2番,防災周知について。
 岡山市の防災計画を進めていく上で,市民に対し,岡山市の被災予測を周知する必要があると思います。都市化や周辺地域の過疎化が進む等で問題は多岐にわたると思います。
 先日,NHKのテレビで,本市ハザードマップの監修委員の方が出演して,被災の予測映像を現地取材で放送されました。あのように理解しやすく,より現実的な映像での告知が有効と思います。
 そこでお尋ねします。
 (1)岡山市においてハザードマップどおりの2から3メートルの洪水被害に遭うと市街地はどのように水没するのか。住宅団地に土石流が発生するとどのように土砂が流れ出すのか。南海トラフ地震で岡山市の国道2号線南部の地域における道路の液状化被害で道路はどう変化するのか,車で避難はできるのか,発生する3メートルの津波で市街地はどのような被害が起こるのか,お示しください。
 (2)岡山市で被災予測の映像を作成し,テレビやホームページで発信することを望みます。御所見をお示しください。
 大きな3番,新庁舎整備について。
 現在建設中の新庁舎は,市民に親しまれるおもてなしのある庁舎,安全・安心,災害に強い庁舎等,5つの基本理念の下,整備が進められています。
 そこでお尋ねします。
 (1)新庁舎は令和8年5月末竣工予定ですが,供用開始の時期及びフロアの配置等の準備状況についてお示しください。
 また,市民や職員が利用するレストランの整備は重要と考えます。計画では15階へレストランが整備される予定ですが,実施されたサウンディング型市場調査の結果や職員への食堂に関するアンケート等を踏まえ,どのような整備をお考えでしょうか。
 (2)この新庁舎開庁の機会を捉え,新たに公文書館の機能を持たせてはどうかと考えます。当局においても,その重要性,必要性は認識されていると思います。公文書館設置のお考えについてお示しください。
 (3)新庁舎での執務スペースはユニバーサルレイアウトを基本とし,新たな環境での業務が求められます。千葉市では,移転前から職員へのセミナーやワークショップだけではなく,管理職に対する勉強会などが実施され,段階を踏み,意識醸成が行われました。本市では,新庁舎での新たな働き方に向け,どのような取組を行い,職員の意識醸成を図られる予定でしょうか。
 (4)新庁舎の完成後は,現庁舎の解体を行い,駐車場や広場,公園等を整備する2期工事が予定されています。今後のスケジュールについてお示しください。また,庁舎前広場や新大供公園,周辺道路の整備は,体制を含め一体的に実施するべきと考えます。御所見をお示しください。
 (5)2期工事についても,市民の意見を反映するため,1期工事同様にパブコメや説明会などは実施されるのでしょうか。
 大きな4番,一定期間の救急需要増加に対する計画増隊について。
 9月に入りましたが,今でも過ごしやすい気候になったとは言えません。30度を超える日がまだまだ続きそうです。例年の月別救急出動件数は3,000件前後のようですが,毎年7月,8月は急増し,令和5年8月は4,000件に迫る出動件数でした。その結果を受け,今年度はさらに救急需要が増加すると予測され,救急要請に対応するべく,初めての試みで7月15日から8月31日までの間,計画増隊を行ったと聞いています。
 そこでお尋ねします。
 (1)計画増隊は実際にどのように行ったのか,お示しください。
 (2)7月,8月の熱中症など救急需要増加は,昨年と比較してどのような状況だったのでしょうか。また,その結果が想定の範囲だったのかどうかの御所見もあわせてお示しください。
 (3)前例のない計画増隊を行いましたが,何か問題はありましたか。
 (4)実際に行ってみて,現場到着時間の短縮に効果はあったのでしょうか。
 (5)今回は8月31日で終了しましたが,時期については適切だったのでしょうか。また,来年度も計画増隊を行う予定でしょうか。
 大きな5番,多文化共生のまちづくりについて。
 国籍や民族などの異なる市民が互いの違いを認め,共に支え合い,共に築く多文化共生のまち岡山を目指して,2024年,第4次岡山市多文化共生社会推進プランが改定されました。
 市の外国人人口は,令和6年5月末には1万5,939人と過去最高を更新。市民の約2.3%を占めており,行政窓口での多言語サービスや災害対応など,より適切な生活支援が求められています。
 そこでお尋ねします。
 (1)多文化共生社会づくりに向けた具体的な取組についてお示しください。
 (2)市は,今年4月策定の岡山市日本語教育基本方針に基づき,6月から福浜公民館で日本語教室を開催しています。また,9月から万富公民館で日本語教室が始まります。両教室の特徴及びカリキュラム並びに運営計画や増設予定があればお示しください。
 (3)多文化共生社会づくりを市民ぐるみで推進していくため,岡山市多文化共生推進ネットワーク会議を設置しています。多様な関係機関との連携,評価についてお示しください。
 大きな6番,SDGsの普及啓発について。
 国連が掲げる2030年までの持続可能な開発目標SDGsについて,国連は達成に向けて順調に推移しているのは全体の17%にとどまり,半数近くが僅かな進展や中程度の進展で,35%が停滞または後退していると報告書にまとめ,グテーレス事務総長は落第点だと述べるとともに,国際社会にさらなる取組強化を呼びかけております。
 そこでお尋ねします。
 (1)市におけるSDGsの達成度についてお示しください。
 (2)市も可能な限り2030年に向けた指標を定め,市民にSDGsの目標と進捗状況を分かりやすく伝え,達成度を高めなければなりません。御所見をお示しください。
 大きな7番,重層的支援体制整備事業について。
 令和2年6月に公布された改正社会福祉法により,市民の複雑化,複合化した支援ニーズに対応する包括的な支援体制の構築を推進するため,対象者の属性を問わない相談支援,多様な参加支援,地域づくりに向けて支援を一体的に行う重層的支援体制整備事業が創設されました。
 令和6年3月策定の岡山市地域共生社会推進計画第2次改訂版は,重層的支援体制整備事業実施計画を包含した福祉政策全般の理念や方向性を示す計画となっています。
 そこでお尋ねします。
 重層的支援体制整備事業といっても,市民には分かりにくいように思います。優しい言葉に置き換えるとともに,事業の全体像についてお示しください。
 (2)市は本事業を令和4年度から実施していますが,従来の対応がどのように変わってきたのか,事例を挙げてお示しください。また,事業成果についてお示しください。
 (3)市はそれぞれの相談機関が連動する体制を推進していますが,体制整備に加えて,ワンストップ型総合相談窓口の設置が必要ではないでしょうか。
 大きな8番,旧市民病院跡地再整備について。
 市は先月27日,岡山市医師会と休日夜間急患診療所及び休日急患歯科診療所の再整備に関する基本協定を締結いたしました。そして,10月末日までに旧市民病院本館等跡地,北側部分約1,800平米及び立体駐車場約1,529平米を売買金額2億9,513万円余にて市有財産売買契約を締結することとしています。
 そこでお尋ねします。
 (1)旧市民病院跡地再整備の事業概要についてお示しください。
 (2)土地価格の算定は,岡山市土地評価要綱に基づき,不動産鑑定業者2者による評価であり,坪単価に換算すると北側用地が31万円余,駐車場用地が25万円余です。2者の評価手法及び価格差についてお示しください。また,市が用地価格を適正であると判断した根拠をお示しください。
 (3)基本協定によると,事業実施期間は40年間です。市は運営にどのように関与されるのでしょうか。また,地元清輝学区から,商業,福祉,防災等々に活用していただきたいとの要望書が提出されており,優先すべきと考えますが,対応状況をお示しください。
 (4)本館等跡地(南側部分)及び別館の今後の整備方針とスケジュールについてお示しください。
 大きな9番,地域包括ケアシステムの推進について。
 市は今年3月,第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定し,高齢者自身が支え手として生涯現役で活躍できる環境づくりや健康寿命を延伸するサービスを充実させるとともに,できる限り住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで安心して続けられるよう,地域ごとに医療,介護,住まい,介護予防,生活支援を一体的に提供する地域包括ケアシステムのさらなる進化,推進を目指しています。
 そこでお尋ねします。
 (1)地域包括ケアシステムは,広義のまちづくりの一つと考えます。今後の在り方についてお示しください。
 (2)地域包括ケア計画では様々な施策に取り組んでこられました。健康寿命延伸施策,在宅医療・介護連携の推進,認知症施策における評価及び課題についてお示しください。
 (3)介護人材の確保が重要です。現在の状況及び介護人材確保策をお示しください。
 (4)岡山市議会では,人生の最期に向けて事前に準備する終活を支援する条例の制定を目指し,超党派のプロジェクトチームを結成し検討を進めています。終活に取り組みやすい環境の整備を市に促し,終活に取り組む人を支援することが狙いですが,こうした条例制定に対する市の見解をお示しください。
 大きな10番,障害者の自立支援について。
 今年度,国の障害者福祉サービスの報酬改定では,就労継続支援A型事業所について,経営状況の改善や一般就労への移行等を促すため,生産活動の点数配分の見直し等が行われ,報酬が大幅に引き下げられました。報酬の改定によって市内でもA型事業所の廃止や規模縮小が起きており,市として全力で支援すべきと考えます。
 そこでお尋ねします。
 (1)報酬改定の影響により廃止または規模を縮小したA型事業所の事業所数と主な理由,廃止等により解雇された利用者数をお示しください。
 (2)解雇された利用者やA型事業所の経営状況の改善に向けて,市としてどのような取組を行っているのか,利用者のその後とともにお示しください。
 大きな11番,高齢者等の移動支援策について。
 市は,外出に課題を抱える高齢者等の移動支援策として,この8月から地域の支え合いによる移動支援活動推進事業(通称おでかけ応援隊事業補助金)を始めています。
 一方,障害者向けのサービスとしては福祉タクシー助成事業があり,対象者は市内在住の方,身体障害者手帳1,2級または療育手帳Aの方,所得税非課税世帯の方の3つの要件全てに該当する方となっており,500円までの利用券を利用者の状況に応じた枚数で交付しています。また,利用券は1回の乗車につき1枚しか使用できないこととなっており,初乗り運賃が上昇しており,運用ルールの改善が求められています。
 そこでお尋ねします。
 (1)おでかけ応援隊事業補助金への申請及び問合せ状況など,事業ニーズについてお示しください。また,補助金額の考え方及び今後の事業予定についてお示しください。
 (2)福祉タクシーの単価の設定,交付枚数の考え方をお示しください。また,1回利用1枚500円という運用について改善を検討していただけないでしょうか。
 大きな12番,企業用地の確保について。
 市街化区域内でまとまった企業用地の確保が困難な状況であり,企業用地確保が課題となる中,7月10日,岡山商工会議所,岡山工業会が市内の産業団地周辺の企業用地確保に向けた規制の緩和について要望書を岡山市長に提出されました。地域未来投資促進法の基本方針の改正により,高速インターチェンジや幹線道路周辺では工場等の開発が可能となりましたが,既存産業団地周辺では依然として工場等の拡張ができないため,規制緩和を要望する内容となっています。
 そこでお尋ねします。
 (1)今回の要望をどのように捉え,市としてどう対応していくつもりか,御所見をお示しください。
 (2)開発許可制度の弾力的な運用とはどのような内容か,お示しください。
 (3)これによりどういった効果を期待するか,お示しください。
 大きな13番,中小企業,小規模事業者の事業承継支援について。
 中小企業,小規模事業者の事業承継において,岡山市ではこれまで親族内承継や従業員承継を中心とした支援を行ってきていますが,近年,経営者の高齢化が進む中,親族や従業員が後継者になることが困難なケースも増えてきています。岡山市内で99%以上を占める中小企業,小規模事業者が後継者不在を理由に廃業するケースが増えてくれば,地域経済としても大きな影響が出てくることが懸念され,事業承継の重要性はますます高まっています。
 そこでお尋ねします。
 (1)市内中小,小規模事業者の第三者承継に関する課題をどのように認識しているか,御所見をお示しください。
 (2)岡山市が今年度から新たに取り組んでいる第三者承継の支援事業はどういった内容か,お示しください。
 (3)事業承継の支援は,行政機関だけでは難しいため,関係機関との連携が必要と思われますが,御所見をお示しください。
 大きな14番,eスポーツについて。
 2021年11月議会で質問した際,eスポーツはまだまだ岡山市との連携もできておらず,新たな取組という位置づけでありました。あれから3年がたち,産業観光局による補助事業などの取組のおかげでeスポーツイベントは年々盛り上がりを見せています。岡山コンベンションセンターを活用した障害者と地元高校生が運営に参加したeスポーツイベントや,イオンモール岡山など商業施設を利用し,岡山市のeスポーツ補助金を活用した各種イベントや,県内各高校,大学,専門学校のeスポーツサークルと連携した定期イベントも活況を呈しています。
 一方で,コロナ禍を経て,eスポーツの新たな魅力も活用されてきています。65歳以上の高齢者向けに,認知症予防を目的として,eスポーツ関連団体による講習と体験会が実施されました。高島公民館など各公民館や市役所でもeスポーツを活用した各種取組が実施されています。岡山市としても,新しい手法でのフレイル予防の周知や社会参加意欲のある高齢者が地域で活動する場の充実が必要であると考えます。
 そこでお尋ねします。
 (1)岡山市として,eスポーツの可能性について,高齢者のフレイル予防の観点からeスポーツの活用を提案,実施していますが,その効果や反響を保健福祉局としてどのように捉え,どのような感想をお持ちなのか,御所見をお示しください。
 (2)eスポーツを活用した様々な取組は全国へと波及し,地域企業への雇用にも岡山モデルとして視察や講演活動も活発に行われています。当市としてはこうした活動をどのように捉えていますか。
 (3)岡山市各部署との連携窓口の設置について,当市において様々な関係部署がeスポーツイベントの開催に御協力をいただいておりますが,こうした知見を部署の垣根を越えて共有し,包括連携協定の締結など,岡山市の各部署間の連携を密にして将来のコンテンツ産業の育成に御協力いただきたいと願うのですが,相談窓口が分散していて,最初にどこへ相談すればよいか分からないなどの御意見をいただきます。様々なイベントに対し専用窓口を御用意いただけたらと思いますが,御所見をお示しください。
 大きな15番,ユネスコ創造都市ネットワークについて。
 7月1日から7月5日までユネスコ創造都市ネットワーク年次総会がポルトガルのブラガでありました。岡山市から市長,局長らが出席したとお聞きしました。7月3日の市長フォーラムに大森市長が出席され,この総会で採択された国際的な目標であるSDGsの達成に対してネットワーク加盟都市が貢献することを目指す共通のビジョンをまとめたブラガマニフェストにサインされました。
 そこでお尋ねします。
 (1)ブラガマニフェストとはどのようなものでしたか。また,今回訪問され,岡山市はどのようなプレゼンテーションをされたのか,お示しください。
 (2)岡山市の文学創造都市発展へ向けた考え,思いについてお示しください。
 (3)今後,国内外の都市とのネットワークづくりへのお考えをお示しください。
 大きな16番,地域公共交通利便増進事業について。
 岡山市内の路線バス全9社合意の岡山市地域公共交通利便増進実施計画を策定し,他都市でも前例のない岡山モデルの路線再編の計画に基づいて,令和6年度から令和10年度にかけて重点的に取り組むことになりました。
 そこでお尋ねします。
 (1)今後のスケジュールをお示しください。
 (2)新たに運行する支線について,地域住民への説明会等の予定をお示しください。
 (3)北区高松地域,東区地域の支線については新設する必要性があると考えます。御所見をお示しください。
 大きな17番,高島市営住宅について。
 7月の都市・環境委員会で高島市営住宅再生事業基本構想が報告されました。JR高島駅に隣接し,利便性の高い高島市営住宅の建て替えを行うとともに,余剰地を有効活用し,入居者及び周辺地域の皆様の居住性や生活利便性の向上につながることを目指すとして,ゾーニング案や事業のスケジュールなどが示されました。
 そこでお尋ねします。
 (1)建て替え前の市営住宅の管理戸数は1,005戸ですが,新しく建て替える住宅として整備戸数を820戸とされた理由をお示しください。
 (2)建物を高層化するとのことですが,どの程度の階数(高さ)を想定しているのか,近隣地域への日照などの配慮はなされているのか,お示しください。
 (3)スケジュール案について,計画期間4年,事業期間16年と,計20年間の長期にわたるスケジュールになっていますが,期間を短くするべきだと思います。御所見をお示しください。
 (4)主な老朽化した高島市営住宅以外の建て替えの予定をお示しください。
 大きな18番,公園の照明灯について。
 地球温暖化は今この瞬間も進行しており,地球の平均気温は刻一刻と上昇を続けています。岡山市としても,二酸化炭素の排出量を減らす行動を率先して行っていく必要があります。その取組の一つとして公共施設における照明施設のLED化があると思いますが,特に令和2年以降の製造や輸出入が禁止された水銀灯のLED化については喫緊の問題だと思います。
 道路の照明灯のLED化については,令和3年2月定例市議会の代表質問でもお尋ねしたとおり,既にESCO事業という形で実施されておりますが,ESCOによる照明灯のLED化は,二酸化炭素の削減効果以外にも,光熱費などの維持管理費の削減や短期間に一括でLED化が行えるなど様々なメリットがあります。
 そこでお尋ねします。
 (1)岡山市内の公園の数と照明灯の数,LED化の進捗状況をお示しください。
 (2)公園の照明灯におけるESCO事業の優位性と活用に向けたお考えをお示しください。
 (3)短期間で公園の照明灯のLED化を推進すべきと考えます。御所見をお示しください。
 大きな19番,地球温暖化対策について。
 (1)太陽光パネルのリサイクルについて。
 2030年代後半に予測される太陽光パネル大量廃棄問題があります。産業廃棄物として扱われる量は,ピーク時には年間17万から28万トン程度と予測されています。また,政府は,使用済み太陽光パネルのリサイクルを義務化する検討に入っています。本市においても今から検討すべきと考えます。御所見をお示しください。
 (2)太陽光パネル電池新素材について。
 従来のシリコン電池と比較して,低コストで変換効率も高く,軽くて薄い電池,ペロブスカイト太陽電池が注目されています。2024年6月には,政府もペロブスカイト太陽電池の支援も表明しています。本市においても,将来を見据えて導入を検討すべきと考えます。御所見をお示しください。
 大きな20番,一般廃棄物処理の現状と今後の課題について。
 令和6年3月からプラスチック資源分別回収が始まりました。分別の際,リチウムイオン電池等の異物混入が原因で火災が発生することがあるとお聞きします。
 そこでお尋ねします。
 (1)プラスチック資源分別回収開始後のごみの発生量の推移についてお示しください。
 (2)廃棄されたリチウムイオン電池等の異物混入が危険だと市民に発信する啓発チラシを配布して周知徹底すべきと考えます。御所見をお示しください。
 大きな21番,浸水対策について。
 平成30年7月豪雨を受けて,今保・白石ポンプ場も整備され,暫定供用されました。浦安11号雨水幹線も順調に整備され,さらに津島排水区も基本設計が進み,他の排水機場も設備更新がなされています。ここ数年は大きな浸水被害もなく,整備の効果が現れていると思います。しかしながら,他の地域においては,いわゆるゲリラ豪雨発生時には道路冠水等の被害も見受けられます。
 そこでお尋ねします。
 (1)昨年度改定した浸水対策行動計画2023のポイントをお示しください。
 (2)この行動計画における行政によるハード整備に加え,市民,事業者,市が三位一体となったソフト対策を含めた取組が必要だと考えます。御所見をお示しください。
 (3)さらなる水災害の激甚化,頻発化が予測される中,浸水対策の取組による具体的な効果や今後の取組方針について御所見をお示しください。
 (4)洪水時の水位を低下させるため,定期的な河道掘削(しゅんせつ)を管理する国,岡山県に要望する必要があると考えます。御所見をお示しください。
 大きな22番,有機フッ素化合物PFASについて。
 全国各地の河川や水道水,井戸水から有機フッ素化合物が検出されています。発がん性も指摘される中で,本市の対応を改めてお尋ねします。
 (1)河川,井戸水,水道水のPFASの基準をお示しください。
 (2)県内他自治体との連携が今以上に必要だと考えます。御所見をお示しください。
 大きな23番,PPA事業について。
 水道局では,これまでに小水力発電や太陽光発電の設備を設置し,温室効果ガス排出量の削減に取り組まれています。そして,ゼロカーボンへの新規事業として,本市が保有する建造物の屋根や遊休地等を民間事業者に貸して太陽光発電システムを設置し,発電した電気を利用する事業(PPA)を旭東浄水場において太陽光発電PPAモデル導入事業として本年3月から稼働していると思います。
 そこでお尋ねします。
 (1)旭東浄水場で実施しているPPA事業における効果をお示しください。
 (2)旭東浄水場のほかにPPA事業を実施すべきと考えます。ほかの計画はあるのでしょうか,お示しください。
 (3)アクションプラン後期編において温室効果ガス排出量の削減目標値を設定していますが,これまでの実績をお示しください。
 大きな24番,学校教育について。
 今年度の全国学力・学習状況調査及び岡山市学力アセスの結果が7月末に発表されました。その結果を見ると,全国学力・学習状況調査では,小学校6年生の国語,算数,中学校3年生の国語,数学の全てが全国平均を上回り,岡山市の教育大綱に掲げる目標,偏差値50を達成しました。
 以前,大森市長が第1期の教育大綱を策定される前の平成28年度は,偏差値が48と,学力に課題がありました。その後,教育委員会や各学校が学力向上のための取組を行い,それが功を奏したのか,徐々に子どもたちの学力は向上し,ここ数年は偏差値50を維持できていると認識しております。
 魅力のある授業づくりと学力の向上にはICTの活用が有効で,国においても推進されています。今年度から岡山市立小・中・義務教育学校に整備している1人1台端末にデジタルAIドリルと授業支援ソフトの新たなアプリケーションが一斉に導入されています。また,ICT支援員が学校を訪問し,新たなアプリケーションを使った授業がしやすくなるよう,先生に対して授業提案を行っていると聞いています。その取組の様子が岡山市の広報紙や新聞,テレビでも紹介されていましたが,真剣に取り組む子どもたちの表情が実に印象的でした。
 一方で,全国的に教員志願者が減少していること等から生じる教員不足が課題となっていますが,岡山市においても無縁ではありません。児童・生徒の学力の保障やICTを活用した授業づくりなどを確実に進めていくためには何よりも先生方の力が不可欠であり,まずは人材を確保し,教員の資質を向上させなければなりません。
 そのような中,今年度の教員採用試験においては,岡山市の志願者が過去最多となったと聞いています。全国的に志願者が減少する厳しい状況下において過去最多となったことは喜ばしいことです。
 今,学校では,教員不足の問題,教員の働き方改革など様々な課題に直面しています。先生方は大変だと思いますが,今後も岡山市の子どもたちのために御尽力をいただきたいと考えております。
 そこでお尋ねします。
 (1)岡山市の教育大綱に掲げる目標偏差値50が5年連続で達成されました。さらなる高みを目指し,目標を変えてもよいのではないでしょうか,御所見をお示しください。
 また,8月27日の令和6年度第1回総合教育会議については,どのような議論がされたのか,お示しください。
 (2)今年度の全国学力・学習状況調査及び岡山市学力アセスの結果を教育委員会はどう受け止めているのか,教育長の御所見をお示しください。
 (3)新たなアプリケーションやICT支援員に対する先生や児童・生徒の反応はいかがでしょうか。また,どのように授業が変わってきているのでしょうか。
 (4)AIドリルを使用することにより,さらに生徒間のコミュニケーションの場が少なくなることが懸念されますが,その対応についてお示しください。
 (5)教員採用試験の志願者確保に向け,どのような対策が効果的だったと考えているのか,お示しください。
 大きな25番,廃校,廃園活用について。
 文部科学省によると,2002年度から2020年度に8,580校の小学校,中学校,高等学校等が廃校になっています。文部科学省では,2010年に~未来につなごう~みんなの廃校プロジェクトを立ち上げ,地方公共団体から希望のあった未活用の廃校等の情報について集約,公表することにより,廃校施設の活用推進に取り組みました。
 2018年に実施した廃校施設等活用状況実態調査によると,現存する廃校施設等のうち,約75%が学校,社会体育施設,社会教育施設,企業や法人等の施設等の様々な用途に活用されているようです。廃校施設の広大な敷地や教室の間仕切りなどを生かして,社会教育施設や福祉施設,体験交流施設等に活用したり,専門学校,大学のサテライトキャンパス,さらには雇用促進を見込んで企業がオフィスを構えたりするなど,地域の実情やニーズに合わせた廃校活用が進んでおります。
 そこでお尋ねします。
 (1)東区の山南学区では,児童・生徒の減少により,山南中学校と4つの小学校を統廃合し,小学校から中学校までの9年間の教育を一貫して行う県内初の義務教育学校が2022年4月に開校されております。
 山南や足守地区等の廃校になった跡地の活用がなかなか進まない原因をお示しください。
 (2)一日も早く利活用していただきたいと願っておりますが,御所見をお示しください。
 (3)幼稚園,保育園の跡地についても,今後の方針をお示しください。
 大きな26番,こども誰でも通園制度について。
 こども誰でも通園制度は,保育所など利用要件を緩和し,親が就労していなくても時間単位などで子どもを預けられるようにする新たな通園制度です。新たな制度は,子どもにとっては保育の専門職がいる環境で家庭とは異なる経験ができたり,同世代の子どもなど,家族以外と関わる機会が得られたりするほか,親にとっても育児負担の軽減や孤立感の解消につなげることなどが期待されています。岡山市では本格実施を見据えた試行的事業を実施しており,令和6年7月から利用が開始されております。
 そこでお尋ねします。
 (1)既にある一時預かり事業と令和8年から本格実施されるこども誰でも通園制度との違いをお示しください。
 (2)こども誰でも通園制度を導入した事業者と利用者の状況をお示しください。
 (3)既にある一時預かり事業とこれから実施するこども誰でも通園制度と2本柱で支援していくことは,子どもにとっても親にとってもとてもありがたいことです。今後,この2つの事業をどう充実させていこうと考えているのか,御所見をお示しください。
 以上で1回目の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○田口裕士 議長  質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。
      午前10時52分休憩
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