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則武 宣弘 議員
令和6年2月定例会 2月28日(水) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和6年2月定例会
2月28日(水) 本会議 一般質問
公明党岡山市議団
則武 宣弘 議員
1 岡山市の公共交通について
(1) 岡山市地域公共交通利便増進実施計画について
(2) JR桃太郎線のLRT化について
2 北長瀬北土地区画整理事業について
3 市民生活の安心・安全対策について
(1) 特殊詐欺被害対策について
(2) 自動車急発進防止装置設置支援について
(3) 防犯カメラの設置について
次は,順序に従いまして則武議員。
〔38番則武宣弘議員登壇,拍手〕
◆38番(則武宣弘 議員) 公明党岡山市議団の則武でございます。
一般質問に入る前に,少し御報告させていただきます。
先般,2月11日に岡山市ジョギング・マラソン議員連盟で第65回西大寺駅伝に出場させていただきました。今回は,若手を中心にエース前島さん,2区が高橋さん,3区が江田さん,4区が高成さん,そして理事者側から強力な助っ人として竹中副市長を5区に配置いたしました。結果は,1区の前島さんがまずエースらしく3位で入ってきたんですが,あとの2区,3区,4区が我慢の走りをしていただきまして最後,竹中副市長が4人を抜いて5位に入賞することができました。本当にどうもありがとうございました。(拍手)
西大寺駅伝なんですが,今回からコースが変わりまして,ちょっと今どこの位置を走っているかがなかなか分かりづらかったということと,参加者数が少し減っています。市民生活局長に要望を申し上げて,質問に入りたいと思いますので,よろしくお願いします。
それでは,1,岡山市の公共交通について。
(1)岡山市地域公共交通利便増進実施計画(以後利便増進実施計画という)についてお伺いいたします。
本市で本年2月,市内の公共交通網の在り方を議論する法定協議会を開き,利便性が高い公共交通サービスを安定的に提供するため,岡山市地域公共交通利便増進実施計画案第1弾をまとめ,事業者にも了承されました。事業者が運行するバス路線を「都心」「幹線」「支線」「生活交通」に階層化して路線の再編を行い,使用車両も小型バスを導入して公設民営で整備する方針を出されました。公共交通ネットワークの階層化に向けた路線再編では,10方面を提示して複数の系統や事業者で運行する重複区間は幹線・支線への分割,重複を廃止して乗り継ぎ拠点や駅,電停との接続だけではなく,地域の生活関連施設への延伸を行い利便性と収支率の向上,公共交通不便地域の移動手段の確保を図ろうとしています。支線や生活交通では需要が比較的小さく赤字も見込まれるため,公設民営方式を導入し小型車両などの設備投資や施設整備を支援します。
ア,まず,大森市長にお伺いいたします。
このたび利便増進実施計画が大きく前に動いたことは,コロナ前に事業者との歩調が合わず暗礁に乗り上げていたことを考えれば大きく方向転換し公共交通政策の前進になったと高く評価いたします。そこには,一部公設民営方式が導入されたことが大きいと考えます。事業者頼みの公共交通から本市の関わりを強くすることで,今後の公共交通への関わり方や取組について市長の御所見をお伺いいたします。
イ,次に,路線の再編について質問します。
このたび10方面の路線再編を提示されましたが,この10路線は市内における最適解な再編案なのでしょうか。その路線再編の方針と根拠についてお伺いいたします。
ウ,利便増進実施計画案が9つの事業者の同意を得たことは,10案全て再編を実施できることと理解してよいのでしょうか。国の認定を受けた後の準備はどのようなところから進めていかれるのか,御説明をください。
エ,準備が整った路線から運行を開始する方針です。早ければ令和7年度中旬より妹尾方面,庭瀬方面,拠点をつなぐ支線新設の3路線が実施予定です。比較的準備課題が少ないのでしょうが,それぞれどのような準備を進めていけば実施に至るのでしょうか。御説明をお願いいたします。
オ,次は,具体的に2路線についてお伺いいたします。
一宮方面の再編ですが,現状は減便や廃止路線が進み公共交通の負のスパイラルが続いています。現在は幹線としてリサーチパーク,リハビリテーション行き,佐山団地,大窪,一宮東を運行する2系統の路線です。ここは再編のパターンの①幹線・支線への系統分割,車両小型化,②鉄道との連携の再編を目指しています。利便増進ポイントの準備の課題についてお伺いいたします。また,どのくらい需要があるのでしょうか,お伺いいたします。
カ,もう一つが庭瀬方面の再編についてお伺いいたします。
JR庭瀬駅のロータリーが整備され,鉄道との連携での再編を進めようとしています。同様に,利便増進ポイントと準備の課題はどのようなことでしょうか。また,庭瀬撫川方面への支線を回遊させていないのは,どのような理由があるのでしょうか。
キ,ICカードシステムの利便性向上と運営効率化としてハレカシステムのアップグレードを行うとしていますが,具体的にはどのようなアップグレードを進めるのでしょうか。また,令和8年度までの事業となっていますが,なぜ令和8年度までかかるのでしょうか。
ク,分かりやすい運行情報の提供としては,路線の見える化,GTFS対応,デジタルサイネージを活用すると利用者の利便性がどのように上がるのでしょうか。御説明をください。
ケ,今後の検討課題として隣接市との連携,分かりやすい運賃体系の構築が検討されると思いますが,どのように進めていくのか,方向性について御所見をお伺いいたします。
(2)最後に,JR桃太郎線のLRT化がこの時期にJR西日本と協議されますが,今後の方向について協議はされているのでしょうか。御所見をお伺いいたします。
続いて2,北長瀬駅北土地区画整理事業についてお伺いいたします。
本市では平成9年に日吉町,北長瀬本町地区の地区区画整理基本計画の策定に着手し,平成16年には日吉町と北長瀬本町の一部を特定保留地区に指定し市施行で区画整理事業を進めようとしてきましたが,大型商業施設の誘致に伴う組合施行での区画整理事業を望む案が出たため区画整理事業の協議が進んでいませんでした。また,その後は新型コロナウイルス感染症の蔓延で協議が止まっていましたが,一昨年の秋から地元協議を住民や地権者の方々と再開してきています。
(1)まずは,北長瀬駅北土地区画整理事業に関する地元協議はどのように進めてきているのでしょうか。当局の御所見をお伺いいたします。
(2)北長瀬本町では当初の事業案から20年以上が経過しており,北長瀬本町では住宅が新たに建設され,区画整理事業を当初の計画地区での事業推進は難しくなっているのではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。
(3)現在の協議の中で組合施行での事業実施を検討されているように聞いておりますが,事業主体はどのような条件や理由で決まるのでしょうか。御説明をください。
(4)区画整理事業を実施するには地権者等の同意が必要でありますが,地権者の関心は減歩や換地,清算金など所有する土地がどうなるのかが一番です。区画整理事業の地権者等の同意と減歩等の用地処理について御説明いただきたいと思います。
(5)区画整理事業で道路などの整備がされると,その地区の良好な住環境が整い地価が上昇し資産価値は上がりますが,一方で減歩等や固定資産税の上昇などデメリットもあります。それらを踏まえて,土地区画整理事業のメリットについて御説明をください。
(6)地権者から見れば減歩率が下がることが望ましいですが,平均減歩率を下げる手法はあるのでしょうか。御所見をお伺いいたします。
(7)区画整理事業の計画について地元協議を行っている日吉町や北長瀬本町の一部は特定保留地区であり,このたびの市街化調整区域における開発許可制度の見直し,いわゆる50戸連檐制度の廃止を行った場合,どのような影響が出るのでしょうか。御見解をお伺いいたします。
3,市民生活の安心・安全対策についてお伺いいたします。
まず,(1)特殊詐欺被害対策についてお伺いいたします。
先日,岡山県警が2023年の特殊詐欺被害状況を発表されました。新聞の見出しでは,特殊詐欺被害8年ぶりに6億円超とあり,件数では182件,被害総額が6億780万円に上りました。そのうち,本市では被害件数が83件,被害総額が3億3,120万円,中でも高齢者は60件,2億2,390万円でありました。特殊詐欺事件は増加の傾向にあります。
ア,本市では,特殊詐欺等被害対策電話機設置支援事業を行っています。県警においても,防犯機能付電話や留守番電話の導入を推奨しています。詐欺被害防止付電話の今年度の設置状況についてお示しをください。
イ,抑止効果はどのくらいあるのでしょうか。新年度は予算額が減額していますが,詐欺被害は増えているのになぜ減額するのでしょうか。御所見をお伺いいたします。
ウ,特殊詐欺被害が増えていますが,手口も新たなものが確認されたり高額被害も出ています。消費生活センターでの本年度の相談件数や内容はどのようなものがあったのでしょうか。また,啓発活動はどのように進めているのでしょうか。特殊詐欺被害対策についてお伺いいたします。
続いて,(2)自動車急発進防止装置設置支援事業についてお伺いいたします。
令和5年度補正予算の新規事業で,後づけペダル踏み間違い急発進防止装置の購入設置の補助事業を行います。
以下質問します。
ア,国では令和2年と令和3年にこの補助事業を行っていたようですが,現在は終了しているようです。本市が令和6年4月以降新規事業として進めていくようですが,その理由と効果についてお伺いいたします。
イ,本市での踏み間違い事故の過去5年間の件数及び高齢者の件数をお示しください。
ウ,今回の予算では,どのくらいの台数を想定しているのでしょうか。65歳以上の高齢者が対象ですが,先着順でしょうか,または抽せんでしょうか,お示しをください。
(3)防犯カメラの設置についてお伺いいたします。
ア,防犯カメラ設置支援事業は新年度は取替え需要の増加を見込み予算を増額していますが,減価償却資産の耐用年数から6年と定めています。取替え件数は,どのくらいを想定しているのでしょうか。
イ,岡山市においては県の刑法犯認知状況を見ると,令和5年12月までの件数は4,552件で,前年より792件多く21.1%増加しています。まだまだ新規の設置も必要と考えます。また,警察と連携して犯罪が多く発生している地域には町内会等と連携して設置を進めていくなど,効率的な設置を考えてはいかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わりたいと思います。(拍手)
○田口裕士 議長 そのままでしばらくお待ちください。しばらく休憩します。
午後2時31分休憩
~~~~~~~~~~~~~
午後2時32分開議
○田口裕士 議長 休憩前に引き続き会議を再開いたします。大変申し訳ございませんでした。
当局の答弁を求めます。
〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長 それでは,私からは公共交通の関わり方というところであります。
我々としては,この市民の移動手段である公共交通を守っていかなければならないということが一番頭にあったわけであります。特に路線バスは,コロナ禍によって利用者が減少している。また,2024年問題,ほかに運転手不足も深刻化しており,対策は待ったなしの状況であります。そういう中で,公設民営方式の導入というのが,則武議員おっしゃるように今回の計画の一つの鍵であったことは間違いないだろうと思っております。今回は,各議員の皆さん全体として本当に評価していただいている,大きく方向転換したという面ではそのとおりで評価もありがたいと思っておりますが,実際上はこれからでありますし,様々な問題も出てくるんじゃないかなと思っています。技術的な問題は,乗換えによって不便になるというような話もありますし,何といっても公がここまで乗り出してくる,もっと乗り出すべきだという議論も出てくるでしょうし,自分のエリアはどうなっているんだという議論も出てきます。我々当然限られた財政の中でやっていかなきゃなりません。コストとパフォーマンス,これらを見ながらバランスを取ってやっていかなければならないと思っております。そういう面では,我々これからよちよち歩きでスタートするということになるわけであります。議員の皆さん方もそういう視点で一緒になってこの公設民営に我々も入っていった,この公共交通問題をいい形で育てていっていただければと思います。
よろしくお願いします。
◎平澤重之 都市整備局長 1の岡山市の公共交通についてのうち,市長答弁以外についてお答えします。
まず,利便増進実施計画についてのうち,10方面は最適解かというお尋ねと隣接市との連携,運賃体系構築についてです。
今回の計画は第1弾として取りまとめたものであり,路線の再編や新設については10方面に限らず今後も必要に応じて法定協議会で議論してまいります。
なお,岡南方面,牛窓方面の再編では,玉野市,瀬戸内市につながる支線を設けるため,調達する小型車両の費用負担等について隣接市としっかり連携していきたいと考えております。
利用しやすい運賃体系の構築については,公共交通の利便性向上と経営の安定化を図る上で路線再編と同様に非常に重要な課題であり,引き続き事業者と具体案について議論していきたいと考えております。検討の方向性としては,中心部や初乗り運賃を利用者の許容範囲で見直すとともに,中長距離はゾーン制など分かりやすく利用しやすい運賃に変更してまいりたいと考えております。
次に,10方面全て実施か,準備はどう進めるのかと令和7年開始の妹尾,庭瀬拠点間の支線の準備についてです。
実施計画が国に認定された後,全ての方面で実施に向けた準備に着手したいと考えております。具体の準備として,バス停の位置やダイヤなどの詳細な運行計画を策定した上で幹線と支線の乗り継ぎポイントでの上屋やベンチ,デジタルサイネージの設置や直通運賃設定のための決済システムの改修など乗り継ぎ環境の整備を実施します。また,小型車両の調達や新設区間のバス停設置を行い,広く市民の皆様に周知を図った上で運行を開始することとなります。
今回の再編のうち,例えば妹尾駅と北長瀬駅をつなぐ支線では幹線バスとの乗り継ぎ環境の整備が不要であり,また事業者が所有している小型バスを活用するため令和7年度中の運行開始を想定しておりますが,その他の路線についても準備が整い次第順次運行を開始していきたいと考えております。
次に,一宮方面の利便増進,準備の課題,需要についてです。
一宮方面の路線再編の利便増進ポイントや需要については,二嶋議員にお答えしたとおりです。
再編に向けた準備を進める上では,狭い道路上でバス停を設置するためのスペースの確保やバス停設置に関する沿道の住民や施設との調整などに課題があると考えております。
次に,庭瀬方面の利便増進,課題,撫川等で運行しない理由についてです。
庭瀬方面のバス路線はほぼ全ての区間で鉄道と並行し収支率が50%程度と低く,鉄工センターから中庄駅の間の利用は1便当たり4人未満,また花尻からRSKバラ園の間は利用がない日もあるという状況です。このため,一部の便は鉄工センターから尾上に経路変更し,その間の公共交通不便地域の解消を図るとともに,減便となる庭瀬駅周辺には駅を起終点とする支線を新設することで鉄道との連携による利便性向上を図る計画としております。議員御指摘の庭瀬撫川地区の運行についても事業者と一緒に検討しましたが,道路が狭く方向転換が難しいことや駅までの所要時間を勘案し今回運行は見送りました。
この方面では,庭瀬駅周辺は道路が狭いため運行には小型車両を導入しますが,バス停設置のためのスペースの確保と沿道の住民や施設との調整が課題になると考えております。
次に,ハレカシステムのアップグレードについてと分かりやすい運行情報の提供で利便性はどう上がるかについてです。
ハレカシステムのアップグレードについては,利用者の利便性向上とともに事業者や運転手の負担軽減を図るため定期券のウェブ購入,自動更新,チャージのオンライン化,金額式定期券による発券業務の一元化などを実施する計画です。まずは,令和6年度に基盤となるICカードシステムの再構築を進めながら,新サービスの具体の内容について検討を行い令和7年度から令和8年度にかけてシステムの詳細設計や開発,導入を行う予定です。
また,分かりやすい運行情報の提供については,バス路線を色や記号で方面別に見える化し,また世界標準のデータフォーマットGTFSを活用し運行情報をウェブやデジタルサイネージで提供することで,誰でもいつでもどこでも運行情報を把握できる環境の整備を目指していきたいと考えております。
次に,桃太郎線LRT化についてです。
桃太郎線LRT化の今後の方向性については,自民党市議団を代表されての難波議員に御答弁したとおりです。
以上です。
◎林良太郎 都市整備局都市・公園担当局長 2番,北長瀬駅北土地区画整理事業についての項に順次お答えします。
まず,地元協議はどのように進めてきているかについてです。
北長瀬本町と日吉町合わせた北長瀬駅北地区における土地区画整理事業については,市街化調整区域である日吉町町内会の方々から協議再開を望む声があったことから,日吉町及び北長瀬本町の町内会役員と協議の進め方について相談し,まずは令和5年3月より日吉町町内会役員と町内会班長の方々と意見交換を始めました。令和5年10月からは全ての日吉町住民を対象に,11月には北長瀬本町に居住する日吉町に土地を持たれている方々を対象に意見交換を行ってきております。これまでは北長瀬駅北地区に居住している方々を対象に話合いを進めてきておりますが,今後は北長瀬駅北地区外に居住している土地所有者の方々とも話合いを進め意見の集約を図っていきたいと考えております。
次に,当初計画地区での事業推進の所見についてです。
当初計画は既成市街地を含む北長瀬本町と農地主体の日吉町を合わせた北長瀬駅北地区全域を対象としておりましたが,北長瀬本町の開発行為による農地転用が徐々に進んでおり当初計画地区での事業推進に欠かせない地権者との合意形成はさらに難しくなっております。
次に,事業主体はどのような条件や理由で決まるのかについてです。
本市では,これまで既成市街地を含む区域において土地区画整理事業を施行するに当たり,家屋が密集し家屋移転が非常に多い場合には市が事業主体となって施行してきたところです。日吉町地区のような市街化調整区域を市街化区域に編入することにあわせて実施する土地区画整理事業では,市が事業主体となるのではなく組合施行による手法が望ましいと考えております。今後どのような区域で土地区画整理事業を進めるのか,地権者の皆様と十分協議した上で事業主体についても検討していくものと考えております。
次に,地権者等の同意と減歩等の用地処理についてです。
組合施行で土地区画整理事業を実施するためには,施行地区内のほとんどの地権者に同意していただく必要が実質的にあります。土地区画整理事業は必要な道路や公園などの公共施設用地を地権者が所有する土地を減歩することで確保し,また減歩した土地の一部を保留地として売却して事業費用を捻出することで実施されます。そして,計画と完了後で面積に差が生じる場合や小規模宅地などで土地の減歩による負担ができない場合には,金銭により清算を行います。
なお,減歩率については,市街化調整区域である日吉町地区のみで土地区画整理事業を実施する場合には平均で40%程度の減歩率になることを意見交換会で提示しております。
次に,土地区画整理事業のメリットについてです。
土地区画整理事業を実施すると道路や公園などの公共施設が整備改善され,あわせて良好な宅地が供給されることにより安全・安心で快適な居住環境が形成されて地価の上昇が見込まれ,特に密集市街地における土地区画整理事業は防災性の向上も図ることができます。そして,道路事業のような用地買収方式と異なり生活していた場所に住み続けることができるので,これまで培ってきた地域コミュニティーを維持していくことができます。また,本市にとっても北長瀬駅周辺は高いポテンシャルを有している地域であり,土地区画整理事業の実施により拠点性の向上を図ることができると考えております。
次に,平均減歩率を下げる手法についてお答えします。
新たに整備する道路の幅員をあまり広くせず,移転する家屋や工作物を極力少なくすることなどにより事業費を縮小することができれば減歩率を下げることは可能だと考えますが,こうしたことで基盤整備の水準の低下にもつながり,整備後の地価の上昇幅が少なくなることや商業施設などのサービス施設としての利用がしにくくなるなど土地利用の可能性が低下することにもなると考えます。
この項最後に,50戸連檐制度の廃止による影響についての見解をお答えします。
日吉町においても,50戸連檐制度を活用し市街化調整区域の農地等を開発して住宅を建築することはできなくなります。当地区では,計画的なまちづくりを進めようと地域の方々と話合いを進めているところであり,条例廃止の周知期間が終了するまでに50戸連檐制度を活用した住宅開発が進むと,さらに土地区画整理事業を進めるのが難しくなっていくと考えられます。
以上です。
◎中原貴美 市民生活局長 大きな3番,市民生活の安心・安全対策についての項,特殊詐欺被害対策についてです。
まず,詐欺被害防止機能付電話機の今年度の設置状況です。
令和5年度の設置支援の実績は134台です。
次に,抑止効果と予算の考え方についてです。
令和4年度に設置した方へのアンケート結果では,89%の方が詐欺らしき電話や迷惑電話を受ける回数が減ったと回答しています。特殊詐欺被害のきっかけが固定電話である割合が高いことや,その手口が巧妙で誰でもだまされる可能性があることから,詐欺被害防止機能付電話機を設置することは犯人との接触機会の減少につながり被害防止に効果があると考えております。
なお,これまでの電話機の設置を業者に委託する方式から電話機の購入費用への補助事業に変更することを検討しており,支援件数の増加につながるものと考えております。
次に,消費生活センターの相談件数や内容,啓発活動についてです。
消費生活センターで令和5年度に受けた特殊詐欺についての相談件数は,12月末までが157件となっています。具体の内容としては,税金,医療費等の還付を装い被害者にATMを操作させ犯人の口座に送金させる還付金詐欺や未払いの料金があるなど,架空の事実を口実として金銭等をだまし取る架空料金請求詐欺など様々です。
消費生活センターでは,よくある手口について日頃から市の広報紙,ホームページ,FMラジオ番組やLINE等のSNSで周知しているほか,各地で開催している出前講座では被害防止のためのより詳しい対策について説明し注意喚起を行っております。
次に,自動車急発進防止装置設置支援についてお答えします。
まず,事業として進める理由と効果についてです。
これまでは新車における安全運転サポート車の生産割合が9割を超えていることから,その普及により踏み間違い事故防止が進むという考えでしたが,車の保有期間の長期化が継続していることや物価の高騰なども鑑み取り組みたいと考えております。
なお,高齢者の踏み間違い事故は重大事故につながる割合が大きい傾向にあります。自動車の急発進防止装置の設置支援は,事故の防止や被害の軽減に効果があると考えております。
次に,本市での踏み間違い事故の状況についてです。
平成30年から令和4年までの本市における踏み間違い事故の合計件数は93件で県全体の42.5%,うち高齢者については33件で県全体の33.7%を占めています。
次に,支援台数の想定についてです。
設置支援は100台程度で,先着順を想定しております。
次に,防犯カメラの設置についてです。
まず,取替えの想定件数についてです。
取替え台数は90台程度を想定しております。
この項最後,防犯カメラの効率的な設置についてです。
町内会等が設置する防犯カメラは,過去に犯罪のあった場所や通学路などに地元のことを熟知する町内会等が警察等と協議して設置されています。市としても,地域での継続的な運用のため引き続き設置についての支援を続けていきたいと考えております。
以上です。
〔38番則武宣弘議員登壇〕
◆38番(則武宣弘 議員) 御答弁ありがとうございました。
それではまず,公共交通についてお聞きしていきたいと思います。
まず,公設民営方式についてお聞きしようかと思います。
この公設民営方式が,全国的に見てこのような形で導入されるのは初めてなんでしょうか。珍しいようなお話もちょっと聞くんですけれど,そこら辺を教えてください。
それで,この公設民営方式を導入すると小型バスとか小型車両なんかの購入費用を公が出すと聞いておりますが,これは補助金で出すのか,それとも全額岡山市が購入して,いわゆる市有車,岡山市有の車として設置するのかどちらなんでしょうか。
いわゆる増進計画が国に認定されると,社会資本整備総合交付金がいただけるようなります。多分先ほど言ったような小型車両等はこの交付金を使ってされるんじゃないかなと思うんですが,これは全額上がってくるのかどうか,交付金のちょっと性格が分かればお聞きしたいと思います。
そしてまた,ICカードとか,それから先ほどいわゆる見える化施策とかありましたよね,GTFSとか,こういったものについてもこの交付金は使っていくことができるんでしょうか。なおかつ,公設民営という形をこれから導入していくとなると,例えば今新年度の予算でも出ていますが,路面電車の延伸に向けた取組や,それからLRT化を含めたやり方もこの利便増進計画に盛り込んでいくと,こういった公設民営方式というのは導入ができるのか,そのあたりをお聞きしたいと思います。
それから,先ほど答弁いただきましたが,私も地元の近くに支線のバス,庭瀬駅周辺のバスが出るんですが,現在西ふれあいセンターのバスが走っています。いわゆる西ふれあいセンターから吉備地区や西小学校区を含めて行くようなふれあいバスが出ているんですが,これとの兼ね合いなんかは今回のコースの中で検討はされたんでしょうか。
それから,いわゆる支線で回すところは地元協議といいますか,地元との打合せがどのくらい進んだのかということもちょっとお聞きしたいと思います。
それからあと,提案といいますか,こういったいろんな有効活用していく上においては,スクールバスとか,それから自家用有償旅客運送なんかも活用しながら,これからコースなんかも決めていったらどうかと思いますが,そこら辺の御意見もお聞きできたらと思います。
あと区画整理事業についてですけど,やっぱり地権者の方や住民の方々は減歩の問題が一番に来ると思います。先ほど少し手法については述べていただきましたが,また地域の方にもしっかり減歩がどういうものなのかというのも御理解いただけるような説明を,メリットはどんだけ出てくるのかというようなことも含めて,進めていくことが非常に大事じゃないかなと思います。それから50戸連檐制度が廃止されるので駆け込みで家を建てようかなというような動きがやっぱり今出てきています。そういった意味においては区画整理事業が進むことの妨げになるのではないかと私も思います。そういった意味で,これは決まってもいないしどうなるか分からない話なので一概に言える話ではありませんが,ただ特定保留地区として区画整理事業があるということは少し地域を含めた不動産関係の皆様方にも御説明しておいたほうがいいんじゃないかなと思うんですが,ここら辺はどうなんでしょうか。
以上で2回目の質問を終わりたいと思います。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎平澤重之 都市整備局長 公共交通についてたくさん御質問いただきました。
申し訳ない,たくさんだったので,もしかして漏れたらちょっと言ってください。
1つ目が公設民営方式の導入は初めてかですが,どういうんですか,公設民営方式を幅広に考えると採用しているところはあると思いますが,今回の岡山市のようにほぼ全域で需要に応じて幹線と支線に分割して,その支線について小型車両を導入した上で支線の部分について公設民営で持続可能にするために運行経費についても支援していくというような取組は,私が承知している限りではほかにはないのかなとは思っています。
それから,2つ目が小型車両の所有は岡山市がお金を出すんだろうけども,所有は誰かという話だったと思うんですけど,現在計画で予定しているのは岡山市が費用を負担して調達して岡山市が所有するものとして無償で事業者に貸与するということを今は想定しています。
それから,お金がどれぐらい入るのかについてです。認定されたら社会資本整備交付金が2分の1入ってくることになっています。
見える化とかその他の利用環境向上施策についても,それが使えるのかということですけども,それは使えます。
公設民営方式を路線バスで導入したら路面電車やLRTとかもどうなるのかというところですけれども,LRTはJRさんがやっている鉄道の話ですから,それはちょっと今の話とは少し次元の違う話かなと思っています。路面電車のほうは,岡山電気軌道さんがやられていて岡山電気軌道さんはバスもやられているという状況ですけれども,それについてどういったスキームでやっていくかというのは来年度予算にそれを検討する費用を計上させていただいていまして,以前都市計画までやって,コロナもあり計画が中断している,そこで止まっているというときと比べると,国の制度とか負担の割合とかが変わって拡充されて国費がその当時よりたくさん入れることになっていますので,それも踏まえた上で需要等の推計を改めてし直して事業費も精査し直した上で事業者とどういった形なら実現できるかということを話合いしていくことになろうかと思います。
あと支線の設定について,地元と協議したのかという御質問がありました。これについては,やっていないです。もともと既存のバス路線の中で,その状況,需要とか,その他の状況を見ながら話し合っている中で,まずは事業者のほうから支線と幹線に分ける御提案,どれを支線にするかという御提案いただいた中で,幾らかもともとこのバスの議論をしているときに地域の方とか市議会の皆さんから,例えば南区であれば横串が足りないんだとかという話も質問の中でもございましたし,御要望もございましたので,そういったことも踏まえながら,市としてこういうのを加えてはどうかという話をする中で,事業者の提案を受けて考えた案を協議会にお諮りして了解を得たというところであります。今のところは地元にどこを通ったらいいかなというような話をしているわけではないので,これから実際に運行に向けて準備する中では何らかの形で例えば御要望があれば御説明に伺わないといけないでしょうし,我々が思っているところと違ったところを通ってもらいたいという話もあるかもしれませんし,そのほうがお客さんも見込めるという話になれば物理的にも通れるんであればそういった方向でスタートのときからもう変えるということも考えられますので,そこのところはこれからそういった調整とか協議はさせていただきたいなと思っているところです。
それから,ふれあいバスの件ですけども,これはそもそも岡山市のほうでふれあいバスはバス事業者に委託してやっていると思うんですけども,民間でやっている普通のバスの事業を圧迫しないように調整する中で,恐らくもともとルートが決められていて,そこははっきり線を引いてやってきたんだと思います。これからは国のほうもエリア一括というような方式を考えているところもあります。まずは第1段階として,バス路線をどうするかというところ,支線化して今の形でスタートを切りたいと思っています。その後第2弾,第3弾,第4弾といく中で,スクールバス等も含めて,場合によっては組み合わせる必要があるのか,それが可能なのかというところも効率的な形にすることで持続可能にしていかなくてはならないので,様々な課題が多分あるんだろうと思います。そういったことを今議論したり整理したりできる段階ではありませんけど,将来というか,その次の段階ではそういった議論もまた必要になってくるのではないかなと今のところは思っているというところでございます。
以上です。
◎林良太郎 都市整備局都市・公園担当局長 北長瀬の区画整理事業について,再質問いただいたと思います。
まず,地権者が減歩されるのを一番懸念しているんで,きちんと説明すべきじゃないかということで,まさにそのとおりだと思います。先ほど答弁させていただいたような区画整理事業のメリット,減歩されたとしてもそれ以上にそういったメリット,トータルの価値が上がるというような事業効果を丁寧に住民,地権者の皆さんに説明して御理解を得るように心がけていきたいと思います。
また,50戸連檐の廃止に伴う,いわゆる駆け込みでそういったものができるだけ起こらないように,不動産業者にも分かってもらうようなという御質問だったと思います。確かに少なくともこの特定保留地区でこの区画整理の構想があるというのは土地所有者は認識されていると思うんですけれども,そういった不動産業者の方々にも分かってもらえるように,例えば都市計画情報の中とかでこういった情報を載せたりして,ここは特定保留地区なんだよというようなことをやってもらって少しでも50戸連檐の駆け込みにならないようなことを何かできないか検討していきたいと考えております。
以上です。
○田口裕士 議長 以上で則武議員の質問は終わりました。(拍手)
質問の途中でありますが,しばらく休憩いたします。
午後3時8分休憩
ご利用について
この議会中継は岡山市議会の公式記録ではありません。
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