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2月28日(水) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和6年2月定例会
2月28日(水) 本会議 一般質問
自由民主党岡山市議団
和氣 健 議員
1 豪雨災害に耐えうる街づくりを目指して
次は,順序に従いまして和氣議員。
〔42番和氣健議員登壇,拍手〕
◆42番(和氣健 議員) 自由民主党岡山市議団の和氣健でございます。登壇の機会,発言の機会をお許しいただきまして誠にありがとうございます。
月日のたつのが非常に早いと感じております。昔から1月は往ぬる,2月は逃げる,3月は去るということで,大変この時期,時間がたつのが早う感じるわけでありますけれども,今年振り返ってみますと正月早々には能登半島での大地震がありました。また,翌日には日航機と海保の飛行機が衝突するというような事故が起きました。
しばらくして,目白台の田中御殿が火災に遭うということがありました。田中元総理というのは皆さん御承知だと思いますけれども,日本列島改造論という,この本を旗印に高度成長を飛躍的に発展させた最初であったと思います。あたかも今株価が,32年前のこのバブルの株価を追い抜くというようなことが起きているわけであります。当時の景気の高揚感というのは,今は全く見られませんけれども,本当にこのたつ年の暴れぶりというか──たつ年は例年激しくいろんなことが動くと言われておりますけれども──まさに何らかの因縁があるのかなと思っております。まだまだ始まったばかりですけれども,政治の世界についても大変大きな変化が起きるのではないかと思っておりますし,経済においても大きな変化もあるのではないかと,そして天変地異,何があってもきちっとした備えが要るのではないかなと思っております。
今回豪雨災害に耐え得る都市づくりということで,当局の姿勢をただし私の思いを提案させていただきたいと思っております。しばらくお付き合いいただければと思います。
本市の地形的な特徴は,南部地域に広大な干拓地を抱えており,その多くが水田で占められております。水田は保水能力があり,多少の降雨には耐え得ることができるようになっております。しかしながら,近年地球温暖化の影響により各地でのゲリラ豪雨と呼ばれる一時的な激しい雨は,かつては見られないような現象が起きております。加えて,都市化の進展とともに水田の宅地化が進み,保水能力が低下しているところであります。そのため,一気に水かさが増し家屋の浸水に至る事態が起きております。市民の安全で安心な暮らしを確保する意味から,様々な対策を講じ家屋の浸水被害を何としても防いでいかなければなりません。最も有効な施策は,ポンプによる内水の強制排水であると思います。今議会,市長が冒頭の所信で述べられましたが,平成30年の豪雨災害の被災地域でありました白石,今保にそれぞれポンプ場の整備が進んでおり,令和5年6月から運転が可能となっております。被災されました地域の人々にとっては,待ち望んだポンプ場であり当局の英断に感謝するところであります。大きな予算を伴うこの排水ポンプ場の設置は,有効な施策であることは間違いありません。今後とも適切な場所に積極的に設置し,浸水被害から守っていただきますよう要望いたしておきたいと思います。
さて,ゲリラ豪雨に対する都市部の洪水被害に対する懸念は高まる一方であります。ポンプによる強制排水のみで,全てが解決できるものではありません。宝の持ち腐れにならないような適切な運用が必要であります。例えば笹ケ瀬川の水位が高いと,堤防そのものが破堤の危険に陥り稼働できないことも起き得るということであります。つまり,あらかじめ児島湖の水位を下げておくことが重要なことになるのではないかと思います。関係団体との密接な協議に基づく運用が極めて大事なこととなると思いますが,実際どのような運用をされているのでしょうか。同じように,用水路の水位を下げておくことも必要なことであります。樋門の操作責任者にお願いする,また水田の持つ貯水機能を活用するべく農家にお願いすることも有効なことではないかと思いますが,現状はどうなっているのでしょうか。
次に,大規模な住宅団地等の開発を行う場合,開発区域及びその周辺地域に溢水による被害が生じるおそれがあるため,開発に際しては必要に応じ調整池の流出抑制施設の設置が義務づけられておりますが,開発業者の協力が十分に得られているのでしょうか。また,近年民間所有の既存調整池が埋め立てられるなど適切な管理が行われていない,ゆゆしき事態が起きているとも聞きますが,本市における実態はどのようになっているのでしょうか。開発地の所有者,管理者はどのようになっているのか,また管理者,所有者に対し適切な管理を求めることができるようになっているのか,お伺いいたします。
次に,雨水流出抑制目的として,個人住宅に対しては公共下水道への切替えに伴い不要となった浄化槽を雨水貯留槽へ改造する場合に補助を行っておられます。雨水貯留として効果があるものと思いますが,ここ数年の実績についてどのようになっているのか,お知らせください。また,建築物の屋根に降った雨水を貯留し一時的に雨水を排出抑制させる機能を有し,庭または植木の散水に活用することができる雨水貯留タンク,雨どいに設置する事業に対し補助金を出しておられますが,その活用の実績はどうなのか,お知らせください。いずれにしてもささいなことには違いありませんが,こうした小さな事業を積極的に展開し積み重ねることにより大きな効果をもたらすことになるのではないかと考えますが,いかがお考えでしょうか。市民に対し啓発する上で重要なのは,自らの姿勢ではないかと思います。市有施設での取組はどのようになっているのでしょうか。いずれにしても少し広報不足になっているのではないかと思っていますが,このことについての御所見もお聞かせください。
次に,透水性舗装や地下浸透の集水ますが一時話題になったように記憶しております。本市においての取組はどのようになっているのでしょうか。降った雨を地下に戻すということは,雨水排出の抑制という側面だけではなく地球温暖化抑制の効果も期待されるところであります。お考えをお聞かせいただければと思います。
以上で第1回目の質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎小山直人 産業観光局産業政策担当局長 大きい1番,豪雨災害に耐え得るまちづくりを目指して,(1)児島湖水位の運用について,また用水路の水位調整や水田の貯水機能活用の現状についてお答えいたします。
締切り堤防を管理している県において作成したマニュアルに基づき,関係市町等と連携を取りながら気象状況,児島湾潮位等を分析し,児島湖水位の異常上昇が予測される1日から3日前に水位を調整するなど可能な限り締切り堤防の水門を開けて排水する対応を行っているとお聞きしております。また,用水路の事前水位調整については,台風や大雨などが予想される場合,各区農林部署より地元の樋門操作員へ樋門開閉について連絡するなど協力を依頼しているところです。
水田の持つ貯水機能活用については,現在多面的機能支払制度に取り組んでいる団体に田んぼダムについて啓発チラシを作成し周知を行っているところです。
以上でございます。
◎平澤重之 都市整備局長 同じ項,まず調整池の管理についてです。
1ヘクタールを超える開発行為においては,放流先の河川管理者と協議の上,下流域の治水対策を講じることとなっており,河川管理者がやむを得ないと判断した場合には治水対策として調整池等の設置が認められます。開発行為において整備された調整池等については,管理者や所有者が適正に維持管理しているものと認識しており,本市において既存の調整池等が埋められた事案はありません。
次に,透水性舗装についてです。
透水性舗装については,路面に降った雨水を地中に浸透させる機能を有しているため,ヒートアイランド対策や洪水対策などの都市の環境改善に効果があると考えております。岡山市では,中心市街地における主要な道路の改修等を実施する際には,歩道部への透水性舗装の採用について検討することとしており,ハレまち通りや千日前ハレノワ通りなどにおいて採用しております。
以上です。
◎嶋村真二 下水道河川局長 同じ項,雨水流出抑制目的補助事業についてお答えします。
本市では,市と市民,事業者が協力して浸水対策に取り組むために雨水貯留施設等への補助制度を設けており,直近3年で浄化槽の改造についてはゼロ件ですが,戸別雨水貯留タンクに対する補助については105件の実績があります。
また,一定規模以上の開発行為等への雨水流出抑制施設の設置に対しましても補助しておりまして,これにより中心市街地の再開発事業など直近3年で42件,合計約2万立方メートル分の貯留施設が設置されています。市有施設につきましては,主なものに北長瀬未来ふれあい総合公園,南消防署,山南学園,今幼稚園,旭西排水センターで,また,今新築しております岡山市役所新庁舎にも設置する予定でございます。これらの取組は多くの方々に協力していただくことで浸水被害の軽減につながる重要な取組であり,引き続き市民の皆様,事業者の皆様に対しSNSや広報紙,各イベントでの情報発信,関係団体への周知など幅広く広報に努めてまいります。
以上です。
〔42番和氣健議員登壇〕
◆42番(和氣健 議員) 実はポンプが宝の持ち腐れになったらいけないというふうなことで,私は田中にポンプ場が設置できたときに強力なポンプができて,安心な状況ができたわけですけれども,ここに排水しようとするときに笹ケ瀬川の水位が高いからやめなさいというふうなことでポンプの稼働ができないということがあったわけであります。そのことを私は議会で,この場で訴えたことがありました。そのことが私は大きな原因だったと思いますけれど,近年本当に水位管理が適切になされておるなと感じておるところですけれども,そのときに今の体制が河川,下水一緒にやろうというような体制づくりになりました。また,そのときに危機管理室ができたように思います。本来その管理者が農業用水ため池で造った干拓地の藤田地域の農業用水を治水という観点は全くないわけですから,別にあらかじめ下げる必要なんか全然ないわけですから,それを下げていただくというのは大変な努力が要るわけです。私はその努力を危機管理室が一生懸命やってくれたのかなと思ったんですけれども,ここの答弁で危機管理監は何もおっしゃられなかったのであまり関係ないんかなと思うんですけれども,これ単なる農林だけの話ではなくて危機管理室も関心を持って本当に市民の安全・安心を守る上で大きなことですから,危機管理監の御所見をぜひお聞かせいただきたいと思います。
本当にもう難しい仕事なんです。目的が全然違うものを協力せいというふうな格好ですから,結構難しい話なんですけども,ぜひ頑張っていただきたいと思います。これから先もポンプ場が増えるたんびに,そこは微妙な関係になってくるわけです。さらに言えば笹ケ瀬川ももう少し堤防をかさ上げしてくれということも言いたいところですけど,ここの場で言うべきことではないと思っておりますが,そういうふうなことを危機管理室としてしっかり御認識いただいておきたいと思います。どうしても地震のことが頭の中心にあるんだろうと思いますけれども,水害,水の被害も頭の隅のほうに置くことは忘れんようにしてほしいなと思います。
それから,調整池のことです。私は東部クリーンセンターというか,新産業団地といいますか,あそこに自分の親戚がありますのでよう行くんですけれども,ここに調整池があるんです。ほとんど皆さん関心がないんだなと思っております。この産業団地の中にため池が2つか3つあるんですけれども,これの管理者は誰なのか,どう管理しておるのか。というのがもう何にも管理していないような状況なんです。何にも管理しないのであれば,無駄な土地じゃないかなと思うわけです。この土地を有効に活用できるように,頭を使うべきではないかなと思います。例えば駐車場に使うとか,例えば遊園地に使うとか,そういうふうなことをすれば結構生きた場所にもなるんではないかなと思いますので,ちょっとお答えいただきたいと思います。
それから,建物の地下貯留とか,あるいは雨水の一時貯留とか,市営施設にそんだけ一生懸命やっていただいておるというのは初めて聞かせていただくわけですけれども,こういうふうなこともほとんどやっぱりどういいますか,市民に伝わるような広報活動しておらんのじゃないかなと思うわけです。だから,もっとやっぱりこれを知らせて,そして市民にも協力を求めるということが要るんではないかなと思います。屋根の水を一時滞留させるということは,特に新築のときにやる,後からやるというのはなかなか段取りがよくないところもあるんじゃないんかなと思うので,新築のときにやったらもっともっと増えるんじゃないかなと思います。その点も御所見いただければと思っております。いずれにいたしましても,この雨水に対する意識,荒木危機管理監の御意見が聞きたいと思います。
ありがとうございました。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎荒木昭彦 危機管理監 今議員おっしゃっていただいた,今円滑に進んでいる低水管理,すみません,私が危機管理室が主導したかどうかちょっとはっきり存じ上げていないんですが,いずれにしましてもこういう浸水対策というのは関連部署が連携して円滑にできるということが何よりと思っております。そういう意味でいいますと,下水道河川局が主導していただいておりますが浸水対策協議会,これにはいろんなメンバーが加わって,その場でいろんな情報交換,あとどういう対応がいいかというようなあたりを定期的に情報共有等々,意見交換やっております。
それとまた,警報等が出た場合,警戒本部立ち上がった場合にも,それらの部署が連携してどういう準備をするかというあたりをやっていっておりますので,これを継続して浸水,災害がないことを願っておるところなんですが,豪雨が来た場合等々についてはできる限りの対応していくような体制を維持していきたいと思っております。
以上です。
◎平澤重之 都市整備局長 新産業ゾーンの中の調整池についての御質問でした。
調整池を管理している部署ではないんですけど,開発行為を所管している部署ですので,そういった視点から少し答弁させていただこうと思います。
岡山市が企業団地を整備したときに,その調整池は設置されたと思います。そのときには,調整池とは言葉のとおりですけれども,雨がたくさん降ったときに,一時的にためることなくばっとその周辺に流れていくと浸水被害が起きるということで,これまで田んぼだったところを宅地化したときに田んぼの遊水機能がなくなりますから,そういった意味で一旦水をためて浸水被害が起きないようにするということを目的として整備されているというものだと思います。それについては,新産業ゾーンができてから随分たちますけれども,その必要性というのは今でも変わらないし,先ほど和氣議員からお話がありましたけども,当時に比べるとゲリラ豪雨とか線状降水帯とか,そういったことで大量に雨が降るということが以前よりも増して増えているという状況を考えると,調整池の必要性は以前よりも増しているのではないかと思っていますので,そこを埋めるとか,管理が不十分で機能が上がっていなかったらしっかりやっていかないといけないんですけど,少し周りの修景とかに問題があるのかもしれませんけど,それをもって調整池が必要がなくなったということにはならないと思います。調整池についてはその上を公園にするとか,埋めてて違うことに使うというのは考えにくく,調整池としての機能はこれまでどおり発揮してもらわないといけないと思っております。
以上です。
◎嶋村真二 下水道河川局長 先ほど再質問いただきました,雨水流出抑制施設設置補助制度についてお答えします。
我々のほうで各部署にチラシ等を持っていきまして,事あるたびに窓口に来られた方とか申請に来られた方にチラシ等を配布して広報していただくようにお願いしております。
具体的に言いますと,岡山県では建築指導課,建築営繕課のほう,それから岡山市役所で言いますと開発指導課,建築指導課,公共建築課,市街地整備課,交通政策課,庭園都市推進課といろんなところにチラシを置かせていただいて広報に努めているところです。また,民間の施設,検査審査機関にも御協力いただきましてチラシ等配布していただいて広報に努めておるところなんですが,まだまだ足らないようですので,今後もしっかり機会を捉えて広報活動に努めていきたいと思います。
以上です。
〔42番和氣健議員登壇〕
◆42番(和氣健 議員) 都市整備局長,設置の目的はよく分かっとんです。よく分かっとんですけど,目的どおりの効果を果たすような運用はできていませんよということです。もう周りの水位と全く一緒ですから,空にしていってためるということができるわけですから,そういうふうな状況でいうと今お聞きすると管理する者がいない,誰が管理者か分からんような状況ではちょっとまずいんじゃないかなということを改めてお答えいただければと思います。
○田口裕士 議長 当局の答弁を求めます。
◎小山直人 産業観光局産業政策担当局長 新産業ゾーンの調整池のことについてですが,管理していないわけでは当然なくて,東区に管理はしていただいていますが,草刈りであるとか,いろいろさせていただいています。和氣議員がおっしゃられているのは,ダルマガエルの生息地の西側のところなんですけれども,あそこの調整池だけはダルマガエルが卵を産んでいるというのがございまして,アシがいっぱい生えていて,あれどうにかしなくちゃいけないというのは私が担当者の頃に東区と一緒に船みたいなのを浮かべて刈るんだということを1回やろうとしたんですけど,ダルマガエルの卵があって,それをうまくしないと駄目なんだというのがあって,あそこだけうまくいっていないというのが現状で,管理していないというわけではございませんので,よろしくお願いいたします。
◎林恭生 副市長 先ほどのダルマガエルですけども,絶滅危惧種にたしかなっていたはずで,市としてはしっかり保存というか,そういうこともしていかなきゃいけないということもあって,ある意味できるだけ自然に近い形で残そうとしている部分があるんだと思いますので,御理解いただけたらと思います。
○田口裕士 議長 以上で和氣議員の質問は終わりました。御苦労さまでした。(拍手)
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