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2月26日(水) 本会議 一般質問
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内容
会議録
令和7年2月定例会
2月26日(水) 本会議 一般質問
おかやま創政会
小林 寿雄 議員
1 アリーナ整備について
2 観光振興について―大阪・関西万博,瀬戸内国際芸術祭からの誘客―
3 教育の充実について
次は,順序に従いまして小林議員。
〔36番小林寿雄議員登壇,拍手〕
◆36番(小林寿雄 議員) おかやま創政会の小林寿雄です。9番目になりました。4時過ぎから質問を始めるというのも久しぶりだなと思っています。よろしくお願いします。
それでは,通告に従いまして質問に入らせていただきます。
大きな1番,アリーナ整備について。
このことについては,収容人数1万人規模で整備を考えていく。また,事業費が大幅に膨らむため,財源確保に向けて,企業版ふるさと納税の延長や基金化など,民間から最大限の協力を得られるようにしていく,そうした状況です。
アリーナ整備については,私どもの会派では,これまでも繰り返し申し上げてきたところでありますが,岡山のまちづくりを進めるに当たり,アリーナは岡山市においては足りないパーツであり,市民の御理解をいただくことを前提に,ぜひとも進めていくべき事業だと考えております。
(1)まず,なぜそもそも岡山市でアリーナ整備なのか,なぜ岡山市がやろうとするのか,その点を改めて確認しておきたいと思います。
私たちの会派では,先ほど申し上げたとおり,これからの岡山のまちづくりを考えたとき,アリーナは必要なまちのコンテンツだと考えています。
人口流出がなかなか止まらない岡山において,「岡山って何もないよね」と,若者に言わせるような状況を少しでも克服すべきだと思っております。
また,観光振興をはじめ交流人口を増やして,まちの活性化を図ろうとしているところでありますが,岡山へ来ることを目的とするコンテンツとしても,アリーナ整備は大きな意味を持つものだと思います。
また,地元のプロスポーツチームを応援することにより,生まれてくる愛着や誇り,一体感は,これからのまちづくりにおいての活力,まちの地力になっていくのではないかと思います。
「より誇れるまち岡山へ」が令和7年度予算のキーワードであるならば,アリーナ整備はまさに象徴的な事業だと思うわけであります。
お尋ねいたします。
ア,なぜ岡山市でアリーナ整備なのか,改めて御説明ください。
イ,あわせて,そのことについての発信をぜひ強化していただきたいと思いますが,御所見をお伺いします。
(2)企業版ふるさと納税をはじめ民間から財源の御協力をいただこうとしているわけですが,岡山市のまちづくりとして,アリーナが重要な役割を持つということであれば,その額よりも何らかの形で岡山初のアリーナ整備に,またその利活用に関わっていこうとする機運が,市民や企業で盛り上がっていくことがより重要ではないかと考えています。したがって,寄附額が幾らになれば事業化していくのかという議論は,適切ではないと考えます。御所見をお伺いいたします。
(3)アリーナの規模について,当初5,000席程度を想定していたものが,最大収容人数1万人規模ということで整備が考えられていくわけであります。5,000人規模と1万人規模では,アクセスや来場者の動線,周辺への交通渋滞を含めた影響等,大きく変わってくるのではないかと思います。こうした問題について今後どのタイミングで,どのように調査検討をされるおつもりでしょうか。
(4)運営についても大きく変わってくると思います。アリーナ本体の運営では,スポーツ系の試合やイベントとあわせてコンサートなど,エンタメ系のイベントもしっかり引っ張ってくる必要が出てきます。両方のノウハウや力量のある事業者でなければならず,どこにお任せできるのか,しようとするのか,重要な問題です。
ア,このことについて,運営体制を含めどのようにお考えでしょうか。
イ,スポーツの試合やコンサートだけでなく,日常的な新たなにぎわいを創出するための仕掛けも重要だと思います。日常的に利用できる飲食店を含めた魅力あるショップを展開することも重要な課題になると思います。このことは運営の面からも重要だと思います。
あてがいぶちで,後からテナントを募集するのではなく,キーテナントについては,設計当初の段階から参画してもらう必要があるのではないかと思います。このことについてはどうお考えでしょうか。
(5)スポーツを軸とした岡山のまちづくりを考え,その拠点施設としてアリーナを位置づけるのであれば,その施設機能はどうあるべきか,またハード整備をするに当たり,入れ込んでおく施設設備はどうなのかなどについて考えておく必要があります。この点についてはどのようにお考えでしょうか。
(6)以上のことを考えていくに当たり,新たに設置されるスポーツ文化局だけでは無理が出てくるのではないかと思います。関係局との連携はもとより,必要に応じて体制強化も必要になってくるのではないかと思います。この点についてはいかがお考えでしょうか。
続いて大きな2番,観光振興について。
大阪・関西万博,瀬戸内国際芸術祭からの誘客,このことについては,市長所信の中で,歴史と万博を生かした観光振興という項でるる述べられたところであります。
香川県においては,インバウンドを中心に,万博の来場者を瀬戸芸にでき得る限り来てもらうべく,取組が進められているのではないかと思います。
岡山市として瀬戸芸に直接コミットすることはできませんが,犬島の精錬所美術館との連携を密にして,できるだけ多くの方に犬島,そして岡山市の観光地に誘客できればと思いますし,これまでも折に触れ申し上げてきたところであります。
(1)瀬戸内国際芸術祭の来訪者に対して,犬島精錬所美術館との連携の中で,市内観光地等への誘客につなげていく取組はどうなっているのかお聞かせください。
(2)犬島への岡山市側からのアクセスは,宝伝港からの定期船を利用するわけですが,宝伝港への路線バスが廃止されており,アクセスを確保することが課題となっています。このアクセスの確保について,来年度はどのようになっていますか。
(3)犬島への来訪者に西大寺にも来てもらいたい,関心を持ってもらいたいとの思いが西大寺の地元では強くあります。北前船の日本遺産登録や,戦国宇喜多家の大河ドラマ化の動きを受け,その思いは強くなっています。また,そうした流れの中で,西大寺駅にレンタサイクル事業も展開されているところです。犬島から西大寺へのアクセスについてはどのように考えられていますか。
(4)犬島や瀬戸芸に関わる島へのアクセスは船しかありません。その船ですが,船員不足により増便は非常に難しく,先々は減便せざるを得ないかもしれないという状況です。また,宝伝港と犬島港の定期船についても,家族経営で,持続可能性でいえば,厳しい状況があります。
さらに,知床の船舶事故を受けて安全のための規制が強化されており,新規航路の認定や波の高さによる運休,欠航など,難しい問題も出てきているようであります。
今回の瀬戸芸に関しても,オーバーツーリズム的な問題も出てくるのではないかと危惧しているところです。こうした状況についてはどのように認識されていますでしょうか。
最後に大きな3番,教育の充実について。
(1)新教育センター整備に関わって。
新教育センター整備がいよいよ進んでいきます。やっと流浪から解放され,政令市としての教育の拠点が持てる,うれしい限りです。先ほど廃校跡を使ってはどうかという話もありましたが,新しくできる,うれしい限りであります。
ア,移転後の空き部屋等はどうされるのでしょうか。公民館に一部所管替えを行う,返す必要もあるのではないかと思います。センター移転後の空き部屋の活用について,どういうスケジュールで,どのように検討・決定されるおつもりでしょうか。
イ,西大寺の活性化の観点から様々な利活用案が出てくる可能性もあります。そうした要望に対してはどのように対応していかれますか。
ウ,現在公民館所管となっている大ホールについてはどうお考えでしょうか。公民館所管では利活用に制限があり,また機材の更新や技術者の配置等についても無理があるように思います。建部や灘崎のホールとあわせて所管や利活用についてお考えをいただきたいと思いますが,いかがでしょうか。
エ,公共交通機関で新センターに行くことについては,どういう交通手段をお考えなのでしょうか。
(2)GIGAスクール構想の推進について。
このことについては,利用促進と教材研究以外の教員の負担軽減を柱に,予算化と事業展開がなされているところであります。当局の皆さんの御努力に敬意を表するところでありますが,まだまだ課題山積であることも現実です。
そこでお尋ねいたします。
ア,タブレット端末等の活用が今後進んでいくと思われますが,その影の部分についてはどのように把握され,どのような課題意識をお持ちでしょうか。
イ,会派代表質問で柳迫議員からも質問いたしましたが,子どもの発達段階,適時性を考慮し,SNSやゲームなどのコンテンツへのアクセス制限や利用時間の制限について,たとえ予算が必要であっても行うべきだと考えます。改めてお考えをお聞かせください。
ウ,タブレット端末の故障や破損が増えており,修理に出す間の予備機も足らず,対応に苦慮しているという声を聞きます。実態についてどう捉えておられますか。また,そういう事態への対応についてはどうお考えでしょうか。
エ,タブレット端末の全面的な更新期が近づいています。文科相では,前回並みの予算でということを漏れ聞くところでありますが,製品そのものもかなり値上がりしていますし,前回でも十数億円の持ち出しがあったのではないかと思います。この問題についてはどのように対処されるおつもりでしょうか。財政的な備えも必要ではないかと思います。あわせてお考えをお示しください。
オ,ICT支援員について,AIドリルの活用などソフト面での支援,アカウントの設定やネットワーク管理を含めたハード面での支援,双方の支援をお願いする必要があるのではないかと思います。また,そうであるならば,ソフト面とハード面を分けて支援をお願いすべきではないかと思います。ICT支援員の役割を再定義し,それぞれの支援体制を再構築すべきと考えますがいかがでしょうか。
(3)教員の人材確保について。
このことについては,働き方改革と処遇改善を中心に取組が進められており,それは歓迎するところであります。しかし,それで事足りるのかと懸念するところでもあります。
新しく教員になられた方の育成と支援が必要ではないかと思っております。初任研の中で本音で話し合ったりという取組が好評とも伺っているところでありますが,日常的に校内で支えていく体制を再構築する必要もあるのではないかと思います。
初任者に対して,指導教員や学校管理職,学年団等の教員がお互いに遠慮し合っていたりする状況もあるのではないかと思います。どのような現状認識をお持ちでしょうか。また,育成,支援の視点からの取組の再構築をお考えいただきたいと思いますが,いかがでしょうか。
(4)教員の働き方改革について。
教員の働き方改革が懸案となっており,その取組がこの間鋭意進められております。
市教育委員会によれば,時間外在校等時間月80時間以上が7.4%,月60時間以上が27.4%,月45時間以上が51.3%となっているとのことであります。
お尋ねいたします。
ア,問題にすべきは,時間外在校等時間が月80時間以上を含めた月60時間以上をゼロにすることだと思います。該当する方の勤務実態がどうなっているのか,これを具体的に把握することが必要です。そのことにより,学校内での校務分掌の見直しをはじめ,具体的な解決策が見いだしやすくなるのではないかと思います。いかがでしょうか。
イ,時間外在校等時間月45時間以上の方をどうするか,これは慎重に対策を考えるべきだと思います。やみくもに,帰れ帰れでは,本当に学校でやらなければならないことが,誰も手をつけずに放置されるだけで終わってしまう可能性もあります。ここの問題については,現在行っている管理職の業務量調査,分析を基に整理していけばどうかと考えます。御所見をお伺いいたします。
(5)不登校対策と特別支援教育の充実。
今後の本市の教育の重点課題として,不登校対策と特別支援教育の充実が上げられると思います。このことについては,再三申し上げてきたところであります。
来年度,スーパーバイザーを活用しての学校でのケース会議の充実を図られると伺っておりますが,どのような効果を期待されているのか,また今回想定されている事業を基に,今後,不登校対策と特別支援教育の充実に向けどのような事業展開をお考えなのでしょうか。
(6)第2期教育大綱の具現化。
第2期教育大綱では,自らの個性を磨き,選択と挑戦を繰り返すことができる子どもの育成を掲げ,取組が進められております。
ア,学校において,それぞれの個性をそれぞれが肯定的に捉えることができているのか,それを促す取組が進められているのかということが問題であります。この点についてはどうなっていますか。
イ,挑戦を繰り返すということに関わって,家庭や学校において,小さい失敗を乗り越える経験,そこでの成功体験を重ねていく中で,チャレンジ精神を涵養する,そうした取組が意図的になされているのでしょうか。転ばぬ先のつえを用意し過ぎてはいないでしょうか,御所見をお伺いします。
以上,よろしくお願いいたします。(拍手)
─────────────
○森田卓司 副議長 この際お諮りいたします。
議事の都合により,本日の会議時間を延長しておきたいと思います。
これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○森田卓司 副議長 御異議なしと認めます。よって,さように決定いたしました。
─────────────
○森田卓司 副議長 当局の答弁を求めます。
〔大森雅夫市長登壇〕
◎大森雅夫 市長 それでは,小林議員の質問にお答えします。
私は,アリーナ整備でなぜ今アリーナ整備なのか,また発信を強化すべき,また寄附額が幾らになれば事業化するという議論は適切ではない,この3点についてお話し申し上げたいと思います。
私が市長になってから様々な観光誘客に資するものをやってまいりました。
1つは,おかやまマラソンであります。11月には1万6,000人,プラス付添いの方,多くの方が岡山に来られるわけであります。当日は,岡山市内ではなかなか泊まるところがないというような状況になってくる。また,岡山城のリニューアルも行いました。人がなかなか来なかった時代は十四,五万人というオーダーでしたのが,3倍ぐらいになってきて,そしてハレノワ,これも県外からのお客さんが非常に多いということであります。要は何が言いたいかというと,やはり魅力のあるものをつくっていけば,多くの人は岡山に来る。また,ハレノワと同様,このアリーナについて言うと,若者たちを中心とした岡山の市民,県民の皆さん方は夢を持つということ,また我々岡山への誇りを持っていく,そういったことにつながるんだろうと思います。
もちろん,トップチームが継続して競技ができる,これも同様の効果があるわけであります。そういう面で,小林議員御指摘のように,アリーナについては私も必要だと思っております。発信も多くしていかなければならないと思っております。
寄附額については,私もこれは小林議員同様,幾らになれば事業化するといったものではないだろうと思いますが,ただ昨年末の事業費の試算では,275億円から280億円という大きな額になりました。それを県全体に大きな効果を生むという状況の中で,県は参画しないと,理由はよく分からないんですけれども,参画しないという中で,市民の方だけに負担をお願いするというわけにはいかないだろうと。したがって,我々としては,経済界,そしてトップチームと一緒になってこれから汗をかいて企業にもお願いしていくということが必要だろうと思っております。
そういう中で,具体的に次のステップに入っていけるかどうか,そこはまた判断し,皆さん方とも相談しながらやっていくということになろうかと思いますんで,よろしくお願いいたします。
◎岩田修 市民生活局長 アリーナ整備について,市長答弁以外,順次お答えいたします。
まず,1万人規模になることで来場者の動線や交通渋滞等の問題について,いつどのように調査・検討するのかについてです。
1万人規模での交通量予測については,今回の追加調査で実施しており,結果は3月中にお示ししたいと考えております。
交通課題としては,自家用車での来訪者数の増加による渋滞が挙げられており,警察や公共交通事業者等と協議してまいります。
なお,アリーナ敷地内への一般向け駐車場の整備は考えておりませんが,シャトルバスの運行や公共交通機関への転換等により対応を検討していくこととしております。
続いて,アリーナ運営には,スポーツとエンタメ両方のノウハウがある事業者が必要,運営体制はどう考えているのか,キーテナントは設計当初から参画すべきと思うがについてです。
アリーナ運営については,地元トップチームのホームゲームの開催と独立採算による運営を前提とし,建設と運営を一括して発注する事業手法を検討しております。独立採算の実現には,コンサート等のエンタメ誘致は必須であり,本事業に参加を希望する事業者は,スポーツとエンタメ誘致の両方に力量を持ち合わせているものと考えております。
また,キーテナントの参画についても,独立採算を見据えた事業者からの提案によるものと考えております。
続きまして,スポーツを軸としたまちづくりの拠点としてアリーナを位置づける場合,施設機能はどうあるべきか,整備に当たって必要な設備はについてです。
1万人規模に拡大したことで,地元トップチームのホームゲームはもちろん,世界大会などのトップレベルの試合開催が可能となります。魅せるアリーナとして,スポーツの力を最大限引き出せるよう,スポーツ備品だけではなく,映像,音響,VIPルーム等が必要と考えております。
この項最後,整備に向けた関係局との連携体制強化についてです。
アリーナ整備につきましては,市民生活局が中心となって関係部局と連携を図りながら検討を進めているところです。体制強化につきましては,整備の段階や必要に応じて検討してまいります。
以上です。
◎木内啓子 産業観光局観光・MICE担当局長 2番,観光振興についての項,順次お答えいたします。
瀬戸内国際芸術祭の来訪者に犬島精錬所美術館との連携の中で市内観光地等への誘客につなげていく取組についてです。
犬島から市内の周遊につなげていけるよう,犬島精錬所美術館チケットセンターに,本市の観光パンフレットや岡山芸術交流のパンフレットを設置いたします。
また,瀬戸内国際芸術祭の開催期間中,宝伝港に臨時観光案内所を設置し,犬島に関する問合せ対応のほか,市内へのアクセスや観光情報などの案内を行う予定です。
次に,来年度の岡山市側から宝伝港へのアクセス確保についてですが,瀬戸内国際芸術祭が開催される令和7年度は,岡山駅から宝伝港へ直行する犬島アクセスバスが運行される予定です。
令和7年4月から11月及び令和8年3月の犬島精錬所美術館が開館する平日と土日祝日に1日1往復の運行,それに加えて瀬戸内国際芸術祭開催期間中の土日祝日,計40日間につきましては,1日1往復を増便し,1日2往復の運行となります。
犬島から西大寺へのアクセスについてですが,来年度は瀬戸内国際芸術祭を機に多くの観光客が犬島を訪れることが見込まれることから,その効果を西大寺地区にも波及させる好機であると考えております。そのため,開催期間中の土日祝日に犬島から宝伝港に着く船便に合わせて,宝伝港を午後1時50分に出発し,西大寺観音院,西大寺駅を経由して西大寺バスセンターまで向かうバスを1日1便運行する予定です。これにより西大寺観音院周辺を散策していただいたり,レンタサイクルでコースを巡っていただくなど,西大寺の魅力を楽しんでいただきやすくなると考えております。
この項最後です。波の高さによる運休など定期船について難しい問題が出ている状況への認識についてです。
犬島定期船の運航は,強風,高波に左右されることから,天候に随時注意を払う必要があると考えております。瀬戸内国際芸術祭開催期間中に,犬島と宝伝港に設置される臨時案内所においても,必要に応じて観光客への運行情報の周知に努めることとしております。
以上です。
◎三宅泰司 教育長 教育の充実についての項,順次お答えします。
まず,新教育センター整備に関わってのうち,センター移転後の空き部屋活用の検討スケジュール,検討方法,そして要望に対してはどのように対応するのかとのお尋ねです。
令和8年末になる予定ですが,センター移転後できるだけ速やかに空き部屋の有効活用がされるよう,まずは市としての活用を検討することになりますが,地域の御意見も丁寧に聞きながら対応してまいりたいと考えております。
次に,大ホールの所管や利活用を考えてはどうかとのお尋ねです。
大ホールは公民館の施設であり,社会教育法の規定に基づき専ら営利を目的とした利用ができないなど,一定の制限がございます。これまで御利用いただいている地元団体の方々が,引き続き利用できるよう配慮しつつ,大ホールの活用の幅を広げることは施設の有効活用の観点からも望ましいため,施設の在り方について関係部局と協議してまいりたいと考えております。
次に,公共交通機関の交通手段についてです。
新教育センターへの公共交通機関については,バスの利用を想定しており,今後事業者との協議を進めてまいります。
続いて,GIGAスクール構想の推進についてのうち,端末活用の把握と課題意識についてです。
端末の活用率や効果的な活用方法,破損等への対応などに加え,長時間使用による健康への影響や生活リズムの乱れなどの課題があると考えております。
次に,コンテンツへのアクセス制御や利用時間の制限についてです。
不適切なコンテンツの制御については,現状国の基準を満たしておると考えております。端末の適切な利用時間と方法については,子ども自ら考えることができるよう引き続き指導してまいりますが,あわせて使用制限の機能を持つアプリの有効性について,できるだけ早急に検証してまいりたいと考えております。
次に,端末の故障,破損の増加への対応についてです。
授業や家庭学習での活用が進むことで端末の故障・破損台数が増えており憂慮しております。そのため,予備端末を配備するとともに,故障があれば早急に修理できるよう対応しているところです。
また,端末の適切な使い方に関するリーフレットを作成し,子どもへの指導と保護者への啓発に努めております。
次に,端末更新時の対処と費用面の考え方についてです。
次期端末の更新に向けては,現在,文部科学省が示す補助基準額内で対応できると想定しており,今後詳細な仕様について検討してまいります。
次に,ICTのソフト面とハード面を分けた支援と支援体制の再構築についてのお尋ねです。
来年度からICT支援員は,デジタルAIドリル等の活用をサポートするオンライン支援に統一し,ネットワーク障害対応や新たなアカウント設定などのハード面については,別途委託し,ICT支援員と分離した体制を整備します。
なお,新しい支援体制については,3月末にオンライン説明会を予定しており,学校への周知を徹底してまいります。
続いて,教員の人材確保,校内における初任者支援体制の現状認識と再構築についてのお尋ねです。
現在,初任者が所属する学校に対しては,教育委員会が作成する手引に,サポート体制のイメージを示し,指導力育成に向けて校内研修の充実を図っているところです。
また,初任者の悩みや相談に応える日々の支援については,全教職員によるサポート体制を整えておりますが,一方では体制の中心が誰か分かりにくい一面もございます。
今後,手引を改定し,各校の校内指導教員が体制の中心であることを示すとともに,初任者が一人で問題を抱え込むことがないように,具体的な声かけやサポート方法を学校に示すことにより,教育委員会と学校が一体となって初任者の支援体制を構築するよう努めてまいります。
続いて,教員の働き方改革についてのうち,時間外在校等時間が月60時間以上の教員の勤務実態を具体的に把握することが必要ではないかとのお尋ねです。
時間外在校等時間が長時間となっている場合,業務分担のアンバランスや職員固有のワークスタイル等,個別の要因も考えられることから,勤務実態を把握することは効果的な取組に有効であると考えます。
今後,勤務実態の把握について,現在行っているオンライン面談に加え,所属長への聞き取りを行うなど,具体的な方法を検討してまいりたいと考えております。
次に,時間外在校等時間月45時間以上の教員について,副校長,教頭の業務量調査の結果を基に整理してはどうかとのお尋ねです。
教職員の働き方改革を進める上で,現場のリーダーである管理職の強力なマネジメントが必要であると考えています。
本市では今年度,副校長,教頭の負担軽減策を検討するため,業務実態調査を実施しており,本来取り組むべき業務とそれ以外に行っている業務の仕分や,負担が大きい事務の洗い出し等を行っているところです。
今後,調査結果を基に,副校長,教頭の負担軽減を図り,これまで以上にマネジメント力を発揮できる職場環境づくりを進めることにより,学校現場の業務の平準化や標準化を推進してまいりたいと考えています。
続いて,不登校対策と特別支援教育の充実についてです。
スーパーバイザーとして専門家を学校に派遣し,支援計画作成の場などで助言をいただくことにより,支援計画に学校が専門的視点を取り入れることができます。学校のみでは対応が困難であったり,情緒不安や不登校などの二次的な障害の未然防止や子どもの社会的な自立に対して効果的な取組であると考えています。
また,専門家のアドバイスを受けることで,学校の対応力の向上につながり,専門的な視点を持った支援を継続することができます。
不登校の要因は様々であり,助言を必要とする学校は多くあるため,全てのケースにスーパーバイザーを派遣することはできませんが,好事例を学校に展開し,この取組を継続し発展させていくことで,児童・生徒の支援の充実につなげていきたいと考えております。
続いて,第2期教育大綱の具現化のうち,子どもは個性を肯定的に捉えているか,またその取組はどうかについてのお尋ねです。
教育委員会は,各学校で自分の考えを持つことを大切にした授業づくり,互いに認め合う学級集団づくりが進むよう支援してまいりました。
その結果,令和6年度全国学力・学習状況調査では,自分によいところがあると回答した子どもの割合は,小学校で87.3%,中学校で85.0%でした。ともに全国平均を上回っており,岡山市の子どもはおおむね自分の個性を肯定的に捉えていると考えています。
さらに,子どもが他者の個性を認めるためには,まず教職員が多様な子ども一人一人を認めようとする意識を持って関わることが重要です。教育委員会と各学校において,教職員の意識向上に向けた取組を引き続き行ってまいります。
この項最後に,挑戦を繰り返すことについてのお尋ねです。
教育委員会では,子ども同士の関わりや体験活動を充実させていくことで,好奇心を刺激し,挑戦へとつなげていく取組を進めてまいりました。子どもが挑戦を繰り返すためには,まずは教室は間違ってもいいところだということを子どもも教職員も認識し,議員御指摘のとおり,早い時期から小さな失敗を乗り越える経験を積み重ねることが大切であると考えております。
引き続き,学校に子どもが挑戦する場面を意図的に設定するよう伝えていくとともに,家庭の理解や協力が得られるよう,お願いしてまいります。
以上です。
〔36番小林寿雄議員登壇〕
◆36番(小林寿雄 議員) 御答弁ありがとうございました。
再質問させていただきますが,まず質問のほうから,教育関係ですね。まず,初任者への支援育成なんですが,いろいろ仕組みをつくっていこうと,それを充実強化しようと,それはいいんですが,キーワードはやっぱり僕はいかに伴走できるか,一緒に走っていく,責任持ってどなたかがそれをやらないと,仕組みだけではフォローできない,初任者の個性もいろいろ,学校実態もいろいろなので,そこらあたり,キーワード,伴走ということでぜひお考えいただきたいと思うんですが,改めて所見を。
それから,教育大綱の実現なんですけれども,いろいろ取組をしていただいていると思うんですが,難易度が高いんですよね。個性を磨く,教員自体が個性を大事にしとんかというと,なかなかううんみたいな話だし,やっぱり集団指導が楽でよかったりするんで,やすきに流れてしまう。ゆとりがあれば,それもできるんだろうと思うんですが,なかなかそうはいかないんで,やっぱり個性を磨くというのは,よっぽど心してかからないと,個性の塊としての集団がいかに大事かということが本当に分かっておるのか,僕自身もよう分からんところもあるんですけれども。
あと失敗を乗り越えていこうと,これもやっぱり難易度が高い話ではないかなと思うんですよね。特に家庭含めて,しっかり見てあげて,ここは手を出すべきだ,ここは見ておこうみたいなこともないといけないし,低年齢からやっぱりそこら辺をしっかりと繰り返していくことが大事かなと思うんで,引き続きこれも意図的に事例を共有したりとか,常にお互いに反すうする必要がある部分かなと思うんで,頑張っていただきたいということで,これも御所見をいただきたいなと思います。
元に戻りますが,アリーナです。もう毎回これ議会で私のほう言わせていただいていて,特に情報発信強化してはということなんですが,担当局長は寝ても覚めてもアリーナみたいな,夢に出てくるみたいなこともあるのかなと思うんですが,市民の方はそうでもないんだろうと思うんですね。だから,熱の差が出てきているんではないか,出てくるんではないかということも思うので,そこら辺は何で岡山市がそうやろうとするのか,繰り返しいろんな場面を捉えて,いろんな観点からやっぱり訴えかけていく,お考えいただく,そういう仕掛けが必要ではないかなと思うんで,当然お考えだと思うんですが,ぜひそういうことでよろしくお願いしたいということは申し上げておきたいなと思います。
あと観光振興なんですが,一番最後の船の状況,先ほどの御答弁では,宝伝と犬島の間の定期船の話で,これは政策局もしっかり関与していただいて見ていただいているんですが,直島,豊島,犬島の周遊,それと宇野とか高松とか小豆島,あっちのほうの船が非常にやっぱり厳しくなっているようですね,思っている以上に。なので,直接,じゃあ岡山市で何かできるんかということになると,難しいんですけれども,様子についてはしっかり注視しておいていただきたいな。瀬戸芸が終わった後,じゃあそっちの問題を含めてどうしていくのかと,観光振興の面から絶対出てくる話だと思うんで,今年起こる状況,起こっている状況,船に関してしっかり注視しておいていただきたいということは申し上げておきたいと思います。
以上です。
○森田卓司 副議長 当局の答弁を求めます。
◎三宅泰司 教育長 まず,初任者の支援ですが,先ほど申し上げましたとおり,いろんな立場の者が関わっているのが事実で,例えば拠点校指導員というのがおります。そして,校内の指導教員,そして学年主任という学年の中でその初任者をリードする者がいます。一番大事なのは,その関わっている者が同じ方向を向いて同じ指導をしないと,ちょっと初任者のほうが混乱を来す場合がございますので,そのあたり校内での共通理解が大事だと思います。
そして,初任者に失敗させるというか,子どもと一緒なんですけど,どうしても初任者にあれこれ手を出してしまうケースもございまして,小林議員御指摘のとおり,まずはやっぱり初任者が自立するというか,自分でやってみて,自分で身につけるところが大事だと思うので,それをあまり手を出すのもよくない状況です。そのあたりのバランスを取りながら,初任者の指導については,やっていかないといけないと思っておりまして,これをいかに学校現場に浸透するかということが大事だと思っています。
次に,大綱のところですが,個性の発揮と失敗をさせるという意図的な部分が難しいけど,やっていかないといけないという御指摘だと思います。
文科省のほうも令和の日本型教育で,個別最適な部分と集団的な学びの部分を言っています。これ究極の学校現場の教育の基本ではないかと思っているんですが,個別最適なところでいかに個性を発揮させるかというところと,そうはいっても,やはり集団的な学びも大事ですので,このバランスを取っていくことがこれから令和の教育については求められているところかなと思っています。
最後に,失敗を意図的にさせる,特に議員御指摘の転ばぬ先のつえというか,これは私個人としては,小学校の教員の文化と中学校の教員の文化が融合することが大事かと思っておりまして,割と小学校の教員は,転ばぬ先のつえを出します。どうしても段取りをして,子どもたちに成功させたいという気持ちが強いので,ちょっとそのあたりが教師主導になってしまいがちになります。
中学校の教員は,ある意味,生徒に任せる。生徒に任せて大胆にやっていくというところがあると思います。そのあたり,小学校の教員と中学校の教員の考え方を融合させて,うまく混ぜ合わせていけば,失敗を成功に持っていく,できるだけ子どもたちに自立させてやっていくということになるのではないかなと思っておりますので,これからもそういったあたりの小学教員の考え方,中学校教員の考え方を融合させていきたいなと考えております。
以上です。
○森田卓司 副議長 以上で小林議員の質問は終わりました。(拍手)
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